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しもさんの「気になる一言」
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2012年09月29日(土)
演奏中は、紙がこすれる音も雑音

最近、コンサートへ行く機会が増えているが、
演奏者のレベルより、観客のレベルが気になっている。
演奏中の話し声を筆頭に、ビニール袋をゴゾゴソする音、
高齢者にありがちな鞄に付いている鈴の音、
アメなどの袋を破る音など、本人は気付かない雑音が、
会場いっぱいに溢れているからだ。
このことを伝えたくて「人間の声が一番の雑音です」、
そうメモして気になる一言を書こうと思ったが、
こんなことを意識している私たちでさえ、雑音を出している。
それは意外にも「紙がこすれる音」。
演奏中に、プログラムの順番や選曲を確認しようとしたり、
演奏者の名前を覚えようとしたりする時、
入場の時に配布されたチラシをペラペラとめくる。
その音が、静かな曲の演奏中には、雑音になることを、
自分の失敗談として、皆に伝えたいと思う。
「演奏中は、紙がこすれる音も雑音」、そう記しておきたい。
演奏中は、音楽に集中して、あまりムダな動きをしないに限る。
もちろん、携帯電話のマナーモードの音も、かなり響く雑音。
電源を切ることが、演奏者に対する礼儀、そう考えて欲しい。



2012年09月28日(金)
アベさんの奥さんが「主人は、今、調子がいい」って言ってたよ

昨晩、自民党の総裁選の話をしたあと、
テレビBSで「巨人VS広島」の野球中継を観ていたら、妻が横で
「アベさんの奥さんが『主人は、今、調子がいい』って言ってたよ」。
珍しいな、野球の話をするなんて、と思いながらも
私は「それはそうだよ、もしかしたら三冠王だからね」と
テレビ画面に表示されていた「打率・打点・本塁打」を説明した。
妻は「ほら、前回は体調不良だったけど、今回は絶好調だって」
一番近くにいる奥さんが言っていることを強調していた。
どうも、話が噛み合ないと思ったら、妻は自民党首、安倍晋三代議士、
私は、もちろんジャイアンツ阿部慎之助捕手。
こんな偶然もあるもんだなぁ、と笑いながらも、
今「アベさん」に勢いがあることに気がついた。
この勢いに乗って「歌手・あべ静江さん」でも登場したら最高、
そんなことを思いながら書いている。
そう言えば、妻の所属する合唱団の練習曲「アベ・マリア」、
やっぱりしばらく「アベブーム」が続きそうだ。(汗)



2012年09月27日(木)
これは、知りたくなかった

昨日の気になる一言の読者から、映画版も知りたい・・という
嬉しいメールがあったので、リクエストにお応えして、
映画「椿山課長の七日間」(河野圭太監督)から。
原作者の浅田次郎さんが、本当にこれで納得したのだろうか?
書籍(同名・朝日文庫刊・405頁)を読んだ後に、
この作品を鑑賞したので、驚くことばかりであった。
たしかに400頁を超える小説を、2時間足らずの映像にするのは
いろいろな部分をカットしたり、再編成したりするのだから、
原作を忠実に再現するのはむずかしいと認識しているけれど、
小説を読んでメモした台詞は、ほとんど出てこない。(笑)
多くの未練を現世に残したまま突然死してしまった椿山課長が、
3日の黄泉がえりを許され、姿を変えて現世に戻り、
仕事や家族について、未練を断ち切ろうとするのだが、
生きている時には気付かなかったことが、どんどん明るみになる。
そんな時、主人公が呟く。「これは、知りたくなかった」
この一言を、気になる一言として選んでみた。
実は、自分が思っているほど、愛されていなかったり、
逆に、感じている以上に愛されていたり、複雑な想いが募るだけ。
死んだら未練を残さず、あの世へ行く方が良さそうだ。(汗)
今回は、脚本の失敗だな、たぶん・・。

P.S.
主人公の伊東美咲さんと、中山美穂さんの区別がつかなくなってしまった。



2012年09月26日(水)
ロココ調の電話がコロコロロココと鳴った

書籍「椿山課長の七日間」(浅田次郎著・朝日文庫刊・405頁)から。
浅田次郎さんの最高傑作と称されるベストセラー小説だけあり、
読み応え充分であり、メモも増えた。
(映画化された同名作品は、やや期待はずれであるが・・)
さて、今回の気になる一言は、そんな楽しい作品の中に、
著者・浅田次郎さんがチラッと顔を出すシーンがあって、笑えた。
そのワンフレーズが、どんな意味を持つのか、ちょっと気になる。
「ベッドの枕元に据えられたロココ調の電話がコロコロロココと鳴った。
ちなみにこの擬音は誤植ではない。解説する身はつらいが、ギャグである。」
きっと他の読者では読み飛ばしてしまうようなシーンだろうが、
メモ魔の私のツボにはまってしまった。
「ちなみにこの擬音は誤植ではない」と、わざわざ説明を入れて、
「解説する身はつらいが、ギャグである」と書き足すところが、
作品とは関係ないところで、引っ掛かる。
浅田さんも、この「ロココ調の電話がコロコロロココと鳴った」を思いつき、
どこかのシーンで入れたくて仕方なかったことが想像できる。(笑)
そんな読み方するのも、私だけだろうか?(汗)



2012年09月25日(火)
グレート・スコット(Great Scott !)

映画「抱きたいカンケイ」(アイバン・ライトマン監督)から。
タイトル同様、読者期待のエッチメモは溢れたが、
なかなか文字として、公開するとなると・・(汗)
その他で、インパクトのある単語となると、
主人公の父親が出演しているテレビ番組で使われるらしく
彼がタイミングよく発する単語が、周りの人を明るくする。
「グレート・スコット」(Great Scott !)
電子辞書で調べたら掲載されていなかったので、
たぶんスラングだとネットで調べてみると、
強い驚きを表わすスラング、とわかった。
「まさか!・なんてこった!・そんなバカな!・全く!・まぁ!・
しまった!」等々、意味はいろいろ。
スラングのいわれは「偉大なウィンフィールド・スコット将軍」、
アメリカの歴史の中で、南北戦争等で指揮を執り、
一番長く現役を務めた将軍で、功績を讃えながらも、
エピソードもたくさん残っているらしく、アメリカ人の人気者だ。
この単語を発するタイミングがまったく面白く、
ストーリーとは関係なくても、耳についてしまうので、
やっぱり「グレート・スコット」(Great Scott !)
いや、一番関係のある「単語」なのかもしれないな。

P.S.
競走馬にこの名前の馬がいたらしい。どうしたものかなぁ。



2012年09月24日(月)
不自惜身命(ふじしゃくしんみょう)

昨日に続けて、NHK大河ドラマ「平清盛」から。
平家の棟梁・重盛が、自分の感情を抑え切れずに、
写経(?)の途中で立ち上がり、乱れ大声をあげるシーン。
その時の文字が「不自惜身命(ふじしゃくしんみょう)」
ネットで調べると、法華経寿量品の中の自我偈の一部、
「一心欲見仏 不自惜身命 自我及衆僧 倶出霊鷲山」
(一心に仏を見たてまつらんと欲して、自ら身命を惜しまざれば、
時にわれ及び衆僧は、倶に霊鷲山に出ずるなり)
直訳しても、その部分は
「身命を惜しまず」「自分の命を惜しむことなく」とわかる。
山本五十六元帥の座右の銘ということでも有名らしい。
かって大関・貴乃花が横綱に推挙されたことへの返礼口上
「不惜身命」とは、出典が違うけれど、意味は同じだろう。
重盛が「自分の命を惜しまず」(子が侮辱されたことを我慢しても)
平家のために判断したことが、理解されなかった無念さが
「不自惜身命」の「命」の字で、筆が震えた、と深読みをした。
ドラマ内に出てくる「掛軸」をはじめとした「書」は、
きっと意味があるに違いない・・と調べてしまうこのクセ、
なんとかならないものだろうか。(笑)



2012年09月23日(日)
資盛(すけもり)、礼を欠いたそなたの誤りじゃ

NHK大河ドラマ「平清盛」から。
(観た人しかわからないネタですが・・(汗))
自分の子どもが、教えたことと違った行動をしたとき、
たとえそれが相手から辱めを受けても叱ることをした重盛を
私はどうしても、批難することが出来なかった。
「資盛(すけもり)、礼を欠いたそなたの誤りじゃ」
もちろん、重盛は平家の棟梁という立ち場、
そしてその嫡男・資盛(清盛の孫)という地位を考慮しても、
礼節を外れた行為に対して、叱った判断は正しいと思う。
「棟梁たるもの私心で物事を決める訳にはいかない」と
言い切る重盛に拍手を送り、
「正しすぎることは間違っていることと同じだ」と
批難する時忠には、そういう考えこそ間違っている、と
テレビを観ながら反論したくなった。
結局は、自分の判断とは逆の行動をとった平家一門に対し、
「私が間違っておったと申すか?」と不信感と示した。
次回の「「平家にあらずんば人にあらず」という驕りこそ、
一族の滅亡に向かっていったことは明らか。
今回の重盛の慎重な判断は、平家を繁栄させる道だったのになぁ。



2012年09月22日(土)
原監督の口癖「そんな中で・・」

昨日、3年ぶりのリーグ優勝を決めた、原ジャイアンツ。
監督や選手の優勝インタビューやコメントをチェックした。
「このチームは、慎之助のチームです」
ファンに向かってお立ち台から「優勝おめでとう!」と原監督。
いろいろなメッセージを書き留めたが、
何度も読み直すうちに、原監督の口癖だろうか「そんな中で・・」と
いうフレーズが多用されていることに気付いた。
「そんな中でも守りの野球というものはしっかりできていました」
「そんな中、勇人、長野、村田、この辺が野手では軸になって」
「そんな中で点を取るのがチームの目的であると」
「その中で全員が自己犠牲というか、サインプレーに忠実に・・」
「そんな中、『あれ?』と思うような先発した人が・・」
「その中で、慎之助が4番として、12球団を代表するスラッガー・・」
もちろん、日頃の勝利監督インタビューでも同じなのだが、
伝えたいことの前に必ず「逆境」を意識した「困難」を表現し、
「そういった悪条件」にも関わらず、彼らは頑張ってきた、と纏める。
この監督のコメントは、選手にとって嬉しいに違いない。
自分の成長を、じっと観ていてくれた、という想いが湧いてくる。
このフレーズ、私も上手く使いこなしたいな、と思う。



2012年09月21日(金)
野球って、気持ちを伝えるスポーツなんだよ

「ジャイアンツ優勝」の瞬間を宴会で見逃したから、
あとでじっくり新聞のコメントを読もうと思う。(汗)
まずは、映画「バッテリー」(滝田洋二郎監督)から。
鑑賞後、書き写したメモをみながら、作品を振り返ったが、
不完全燃焼の自分がいた。
この作品を通じて、監督は何を伝えたかったのか、
なかなか理解できなかったからだろう、と思う。
「野球って、させてもらうんじゃなくて、するもんです」
このフレーズも心に残ったが、全編を通しての考えではなさそうだ。
また、豪速球を武器に自信満々の主人公・原田巧に、
同級生のキャッチャー永倉豪が、ドカベン並みの笑顔で呟く。
「巧、お前、連打されたことないんじゃろ?
ノーアウト満塁なんてピンチ、経験したことないんじゃろ?
お前、きっと、ピンチに弱いで」
これまた、グッときたが、ピンチに弱いシーンはあまり出てこない。
そして最後に選んだのは、岸谷五朗さん扮する、主人公のお父さん。
息子の夢中な野球を理解するため、職場の野球チームに入って経験。
なかなか理解を示さない母親に興奮して話すシーン。
「生まれて初めて(野球を)やって大発見(があったんだ)。
野球って、気持ちを伝えるスポーツなんだよ。
自分の気持ち、仲間に伝えたい、仲間の気持ち、もっと知りたい。
そんな思いがプレーに出ると、本当に楽しくて・・。
楽しくて楽しくて、たまらなくなる」と。
私の好きなスポーツも野球だから、この感覚、わかる気がする。
今、若者に人気のサッカーも、同じだろうか。



2012年09月20日(木)
性別の曖昧な作家になりたいんです。

書籍「私の中の男の子」
(山崎ナオコーラ著・講談社刊・193頁)から。
主人公の若手女流作家・雪村は、どこか憎めない
存在感があるな、そんな感想を持って、読み終えた。
偶然、私が図書館に行った時、新刊コーナーにあり、
何気なく手にとってしまった、という書籍であり、
正直、あまり期待せずに読み始めたのだが、
飄々とした行動や考え方が、妙に親近感を覚えた。
読後に残された多くのメモを読み直すと、
これかな、っと思えるフレーズにぶつかった。
「性別の曖昧な作家になりたいんです」
「私の作品の持ち味である『性別を越える陶酔感』を」
若い女性が書いたのに、
「男の人に『俺のための本だ』と思ってもらいたいんです」
そんなフレーズが気になった。
私はそこまで意識していないが、文章に性別なんて関係ない、
書いた人の性別が必要なのか、と思うことはあり、
彼女の言葉を借りれば、
「女の人に『私のための本よ』と思ってもらいたいんです」