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しもさんの「気になる一言」
しもさん
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2012年04月22日(日)
お前に足りないのは、そういう覚悟だよ。

映画「マイ・バック・ページ」(山下敦弘監督)から。
1960年代後半の学生運動を舞台に、物語は進んでいく。
その混乱の中に入って、真っ正面から向き合うタイプの人間と
ちょっと距離を置いて、動向を眺めるタイプ。
そんな人間の2つのタイプを、当時の世界の出来事で表現して、
こんな会話で、妻夫木聡さん扮する、若手ジャーナリスト・沢田に
仕事に対する姿勢をアドバイスする先輩が眩しかった。
「月かベトナム、どっちかに行けるといったら、
俺は迷わずベトナムに行くな。
お前に足りないのは、そういう覚悟だよ。」と。
世界中の人々が注目し、誰もが憧れる宇宙の「月」よりも、
生きるか死ぬかもわからない「ベトナム戦争最前線」を選べ、
そんな感じなんだろうか。
取材とは、それだけ覚悟がいるんだ、と言い聞かせるように。
会社の上司も「俺たちは、社会の目なんだよ。大事なのは、具体。
そこで何が起こっているかが重要なんだよ」と叱咤する。
そういう覚悟を決めて立ち向かう経験をしないから、
お前が一番伝えたいのは何なのか、俺たちにはわからない、と。
実は、この選択はジャーナリストの話だけではない。
どんな職業でも通じる仕事に対する姿勢であるし、
「現場第一主義」を忘れがちな、私たち管理職には特に、
意識しておかなければならないことだな、とメモをした台詞。
「覚悟」という単語、胸に響くなぁ。



2012年04月21日(土)
いいよ、いいよ、これ、おまけ

久しぶりに暖かい陽射しに包まれた「清水町のみどり祭り」。
私は、なぜかこのイベントが好きだ。
以前、担当係として、このイベントに携わったこともあり、
その苦労や楽しさも知っているつもり。
しかし、好きな理由は他にある。
今まで30年以上、地方公務員として働いてきたが、考えてみると
多くの団体の人たちと、試行錯誤しながら一緒にまちづくりをしてきた。
その団体の方々に、叱咤激励を受けながら育ててもらったためか、
今でも、会場に足を運ぶと「おっ、元気か」と声を掛けられることがあり、
立ち話に夢中になってしまうこともしばしば。
もちろん、そんな会話を楽しみにしているので、少しずつだけれど、
売り上げに協力する形で、楽しくお買い物をさせてもらった。
しまいには、久しぶりに私の顔を見つけては、近寄ってきてくれる人から、
もう持ちきれないくらいビニール袋を抱えているというのに、
「いいよ、いいよ、これ、おまけ」と袋に入れてくれる人まで。
そんなシーンを楽しみながらも、
若い人たちにも、この楽しみを伝えなければいけないなぁ、と思う。
まちづくりは、決して1人では出来ないから、と考えるより、
まちづくりは、みんなでやった方が楽しいということを・・。



2012年04月20日(金)
「わかったか?」と訊ねたら「イエス・サー」と答えろ

映画「愛と青春の旅だち」(テイラー・ハックフォード監督)から。
「超有名な映画音楽とラストシーン」だけが記憶に残っているが、
さて、最初はどんなストーリーだったかな?と考えながら観直した。
海軍士官学校の卒業式、「解散」の一言で帽子を放り投げるシーンや、
鬼軍曹と最後に交わす会話や敬礼シーンなど、
もうかれこれ、30年以上も前に鑑賞したにもかかわらず
自分でも予想外に細かいところまで覚えていてのには驚かされた。
それだけ、当時からインパクトがあった映画作品だったことがわかる。
しかし今回選んだ台詞は、和訳の面白さとでも言うべき、軍曹の命令。
「『わかったか?』と訊ねたら『イエス・サー』と答えろ」
「『understand?』と訊ねたら『Yes,sir』と答えろ」ではなく
「『わかったか?』と訊ねたら『はい』と答えろ」でもない。
言葉のリズムやバランスから考えると、不思議なことに
「『わかったか?』と訊ねたら『イエス・サー』と答えろ」がベスト。
せっかくの感動作品に、水を差すようで申し訳ないが、
あれ?と首を傾げる和訳が幾つかあって、別の意味で楽しませもらった。
「今朝、メンスが・・」の訳は「今朝、生理が・・」の方が自然。
さらに、これでもかと言うくらい突っ込み所満載の和訳なのに、
何度も何度も登場する略語「DOR」は、何の説明もないのが可笑しい。
「DOR」が「drop on request」の略で一般的には「自主退学願」、
作品の中では「任意除隊」の意味で使われているのならば、
「DORしろよ」ではなく「任意除隊しろよ」と訳して欲しかった。
こんなくだらないことを指摘しながらも、
やっぱり、ハッピィエンドの映画って、いいよなぁ、私好み。(笑)



2012年04月19日(木)
被災地の「くじ引き・抽選」は本当に被災者のためなのか?

久しぶりに私の雑感である。
生涯学習関連の講座も含め、募集定員以上に集ると
行政は「公平性」を前提にして「くじ引き・抽選」を行なう。
もちろん誰からも文句が出ないように、公開抽選が原則である。
「今年は抽選にならないといいな」とそんなことを考えていたら、
被災者からのメッセージをテレビで目にした。
被災地の仮設住宅は抽選だったけれど、世帯単位で入居が決まり、
今までコミュニケーションをとっていた向こう三軒両隣の絆はなくなり、
また1からやり直す、孤独感とそのストレスは大変なものらしい。
仮設住宅に入ったにも関わらず、寂しさは埋まらないという。
高齢者の何人かが、あの頃に戻りたい、と叫んだのは、
流されてしまった家・土地だけでなく、困った時はみんなで助け合う、
あの絆(コミュニケーション)があった頃に戻りたい、ということ。
「自助・共助・公助」ならば、共助できる環境を作る仕組みも、
私たちに必要な感覚なんだと、改めて思い知らされた。
少なくとも、仲の良い人たち単位で抽選、といった工夫も・・。
「『くじ引き・抽選』は本当に被災者のためなのか?」
う〜ん、考えさせられたメッセージであった。



2012年04月18日(水)
復活してみせるわ、私は負けない

映画「バーレスク」(スティーブ・アンティン監督)から。
最近、主役の台詞よりも、準主役、脇役の台詞が
妙に気になる。(笑)
今回の気になる一言は、歌のワンフレーズ。
「バーレスクの女性オーナー、テス」が、
大金の借金を抱え、お店を失う窮地に立ったまま、
それでも、翌日のショーのリハーサルを真夜中にする。
その時に使われた歌は、心に染みて、大きく揺れた。
歌詞の全てを紹介できないから、その一部だけど、
「復活してみせるわ、私は負けない」と心の叫び。
そして「まだ終わってないわ」と続く歌詞は、
「私にとって命より大切な店よ」という彼女の気持ちを
うまく表現していた。
一度、潰されると、それで打ちのめされて、
立ち上がってこない人たちが多い中、新鮮だった。
主人公以外にも、それぞれの人生がある。



2012年04月17日(火)
「1234」と「789」

久しぶりに、面白い数字の組み合せ。
そう、ナンバーズの当選数字。(私は買ってないけど(涙))
4月16日抽選の第3352回数字選択式全国自治宝くじナンバーズ、
「ナンバーズ4」の選択数字「1234」、
購入は125口、ストレートの当選金は359,500円。
「ナンバーズ3」の選択数字「789」、
購入は120口、ストレートの当選金は80,600円。
思い出せば、2011年01月28日の当選番号も
「1111」と「222」で、日記に書いた記憶がある。
1つひとつの確率から言えば、みんな同じなんだろうけれど、
やはり、片方だけでも面白い数字の組み合せの上に、
同日に「1234」「789」となると、私の日記のネタになる。
「123」のナンバーズ3を買っていた人と、
「6789」のナンバーズ4を買っていた人のボヤキが聴こえそうだ。
それにしても、こんなに多くの人が(当りそうもない)連続数字を
買っていることが、私の好奇心をくすぐった。
あとは「ロト6」で、面白い数字が出れば楽しいのになぁ。



2012年04月16日(月)
CTスキャンは、ビートルズのおかげなんです

運転中のFMラジオから流れてきた、トリビア的な話題。
私の大好きな「サタデイ・ウェイティング・バー・アバンティ」の
カウンター越しに聴こえてきた話だったと思う。
CTスキャン開発前と開発後では、病気の発見方法が全然違い、
医学の世界では、大きな歴史の転換とも言える開発だったようだ。
発見・発明でもないのに、ノーベル賞を手にした機械とも言える。
その影には、莫大な開発費が必要となるが、それを支援したのは、
ビートルズ大人気で予想以上の大金を手にした「E.M.I」という会社。
何か社会に役立つものに還元しよう、と資金援助を申し出たおかげで
当時の研究が進み、CTスキャン完成が実現した。(らしい)
(何でも、業界では「EMI(エミ)スキャン」と呼ばれていたという)
この話を耳にして、ある特定の会社が大儲けをするのも悪くないな、と
真剣に考えた。
どの企業も平均に稼いだら、自分たちの利益のためにしか使われないが、
とんでもないくらい稼ぐ企業は、少しくらい社会に還元しよう、となる。
企業も人間も「余裕」が、社会を引っぱっている気がした。
子供の教育に「ゆとり」は必要なかったが、
大人の教育には「余裕」や「ゆとり」が大いに必要と思われる。
あんまり小さい事にこだわらない「心のゆとり」が一番大事だな。



2012年04月15日(日)
一門のことだけ考えていて、世を変えられるか

評価が分かれている、今年のNHK大河ドラマ「平清盛」。
ストーリーに関係なく、画面が汚い、着ている服が汚い、
そんな評価は無視するとして・・(笑)
ここ数回、平家の跡継ぎについて、一門全体が揺れていた。
平家一門の安泰・隆盛には必要な人物と、
源氏や平氏といった一門にこだわらず、もっと大きな視点で
「住みやすい世の中」を目指す人物とでは、格が違う。
それを、どちらにしようか、と比べるから、話がややこしくなる。
例えが悪いが「世界の王」と「アジアの張本」みたいな関係で、
比べる必要がないものを、ひとつの物差しで測ろうとするから、
無理が生じるし、皆の頭の中が混乱するのでないか。
清盛の弟・家盛が、平家の発展のために、自分を跡取りに・・と
口にした時、いつもは弟想いの兄が、一喝した台詞。
「一門のことだけ考えていて、世を変えられるか」
この台詞に、私の心は揺れた。
「わが町の生涯学習のことだけ考えていて、町が変えられるか」
「わが町のことだけ考えていて、静岡県を変えられるか」
そして「静岡県のことだけ考えていて、日本を変えられるか」
口にはしないが、常にこの視点を念頭に置き、
「わが町の生涯学習」に力を注ぐことが大切だと思う。
私たちの誇りをもった取組みが、日本を変えることを期待して。



2012年04月14日(土)
あなたが使う間の使用料ですよ。

第149回泉のまちカレッジ、講師「ヴァイオリニスト・沼田園子さん」
演題「音楽のメッセージを伝える喜び」から。
わが町の文化向上の貢献者には、彼女の名前は外せない。
世界で活躍する超一流のヴァイオリニストにも関わらず、
海外の体験談など気さくな一面を見せながら、屈託のない笑顔で、
楽器をマイクに持ち替えて語ってくれた。
気になる一言は、彼女がロンドンでヴァイオリンを購入した時、
お店の人に言われた台詞。
「あなたが使う間の使用料ですよ」
たぶん「高額な金額でこの楽器を購入したからといって、
あなたが好きなように使っていい、という訳ではありません。
あなたの次に使う人のために、しっかりメンテナンスをして欲しい」
そんなメッセージが込められているようだ。
だから「購入費」と言わず「使用料」という単語を使ったのだろう。
ヴァイオリンは、ほとんど自然の素材で出来ているから、
使い方によっては、何百年も使える楽器となることを知ったし、
「(数ある楽器の中から)この楽器を選んだ誇り」を持ち、
「生かしながら使っている工芸品」という意識を常に持って、
自分の次に繋げるつもりで手入れを怠らない、という
ヴァイオリニストの心意気みたいなものまで、伝わってきた。
芸術家の何気ない一言は、私たちの知らない世界が多く、
ますます、彼ら彼女らの話を聴きたくなった私である。



2012年04月13日(金)
「お前、変わったな」「そうか? だとしたら・・嬉しいよ」

書籍「県庁の星」(桂望実著・小学館刊・255頁)から。
先に映画を観てしまったから、ちょっと物足りなさは感じたけれど、
じっくり読み直す時間がある分、メモは多かった。
というより、地方公務員の私には耳が痛い台詞がぶつかり合い、
どのフレーズでも、この「気になる一言」が書けるほど、
インパクトのある言葉、なるほどと思える発想・視点が溢れていた。
そんな中、1年間の民間研修を終えた主人公に、同僚の県庁職員が
「1年間、民間研修で魂をすり減らしただろ。
退院したばかりの病人みたいなもんだ。県庁に戻って・・1週間だろ。
社会復帰できたか?」と声を掛けるラストシーンがある。
「魂をすり減らしてなんかいないよ。
誘われて、新鮮な空気を入れてもらったようなもんだ」と答える。
民間研修で掴んだ感覚が「民間」を上から目線でみることがなくなった。
さらに「民間」のやる気を、自分なりに評価しようとしている姿を見て
同僚が呟く。「お前、変わったな」
それを受けて主人公の口から出た、素直な気持ちが
「そうか? だとしたら・・嬉しいよ」である。
1年が経ち、誰もが失敗企画だったと感じた「民間研修」は、
実は一番大きな実を付けたことを、この台詞は物語っている。
民間研修は「民間の仕事の仕方(費用対効果)を学ぶのではなく、
民間で働く人の意識・考え方を学ぶこと」
そんなメモをして、本を閉じた。