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しもさんの「気になる一言」
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2012年01月13日(金)
人間はいつでも巨大な劇場にいるみたい

書籍「スィート・ヒアアフター」
(よしもとばなな著・幻冬舎刊・157頁)から。
調べてないけれど「here after」は、たぶん
「将来・これから先・来世」の意味だと理解して読み始めた。
一作ずつのストーリーを説明するよりも、彼女の文体が好き、
そんな感じで、文中のキラリとした表現を紹介していきたい。
今回は「この世はなんて美しい、激しく緑が伸びる夏もあれば、
すぐにあんなに寒く美しい別世界のような季節がまためぐってきて、
あの椿の赤や落ち葉の黄色を眺めることができる。
人間はいつでも巨大な劇場にいるみたいなものだと思う。
心の中のきれいなエネルギーを世界に返すことが劇場のチケット代だ。」
これからの人生、「歳時記」を生活のキーワードとして過ごそう、と
考えていたばかりなので、私のアンテナに引っ掛かった。
わざわざ高価なものを手に入れなくても、自然は私たち日本人に対して
平等に「四季」という演目を見せてくれている。
しばらくは、彼女の表現どおり、四季を味わいたいと思う。



2012年01月12日(木)
読者と自分に対する「コミットメント」(2012)

1月は、あっと言う間に、過ぎてしまうから・・
読者と自分に対する「コミットメント」として
「2011年の成果と2012年の目標」を記しておきたい。
「commitment」とは「約束。誓約。公約。確約」
■2011年の成果 (2010/2011)
講演会(聴講) (17回/26回) コンサート(23回/27回)
美術館(14回/17回) 映画鑑賞(72作品/104作品)
新聞投稿掲載(1回/1回)・・
■2012年の目標 (2011/2012目標)
講演会(聴講) (26回/12回) コンサート(27回/12回)
美術館(17回/12回) 映画鑑賞(104作品/84作品)
新聞投稿掲載(1回/4回)・・
数字の右肩上がりだけが、成果ではないと思っているので、
2012年は、いつでも出来る読書を中心に、過ごしたい。
読書は、本の厚さやジャンルによって、差が大きいので、
あえて数字の目標は挙げないが、気になる一言に
書籍「○○」から・・のフレーズを増やしたい。
年末に、どれくらいの成果が得られるか、楽しみである。

P.S
1日10,000歩(1年3,660,000歩)も、一応、目標です。(汗)



2012年01月11日(水)
この気持ちを伝える言葉が、日本語にはありません

映画「余命1ヶ月の花嫁」(廣木隆一監督)から。
ストーリーは、テレビでもドラマになったというので、
私が説明するまでもないだろう。若くして乳がんに冒され、
余命1カ月を宣告された女性を中心に展開されて、彼女は他界。
彼宛てに残されたビデオレターは、わかっていても涙腺が緩んだ。
作品中「ありがとう」とか「感謝」という単語が何度も登場するので、
最後もきっと「感謝」を表す単語が溢れるのかと思いきや、
「太郎ちゃんには、本当に『感謝』しかありません。
うう〜ん、『感謝』なんて言葉じゃあらわせない。
なんて言ったらいいんだろう、この気持ち。
・・・・・この気持ちを伝える言葉が、日本語にはありません」
この台詞で、我慢していた涙が止まらなくなってしまった。
今の世の中、あまりにも多くの場面で「感謝」という単語が使用され、
本当の意味の「ありがたい」という気持ちが薄くなっていると、
感じていたので、このフレーズには参った。
「感謝」という単語では、私の気持ちが伝わらない、という感覚がいい。
たぶん、日本語だけでなく、他の国の言葉でもないだろう。
「嬉しい」「悔しい」「悲しい」「楽しい」なども含めて、
「本当の気持ち」は、きっと言葉では表現できないものなんだろうな。



2012年01月10日(火)
女子高生の母親でありながら・・

昨晩のテレビ番組に誘われて、夕食は妻とガストに。
普段、ファミレスに行く2人ではないのだが、
好奇心が勝って、ベスト10に入っていたメニューを試食。(笑)
事件は、会計の時に起きた。
母親4〜5人とその子供たち(女子高校生)が6〜7人。
私たちの会計前にレジに並んだ、と思いきや、個々に清算。
その時間、約10分。誰ひとりも「お先にどうぞ」も声もなく、
すまなそうな様子も見せずに時間が過ぎていった。
「こんなこと、男では絶対にあり得ない、だから女は・・」と、
怒りが口から出そうになった時、隣で妻が言い放った。
「女子高生の母親でありながら・・」
そうだ、男だから女だからではなく、ひとりの人間として
常識というか、思いやりがない、という言葉がピッタリである。
でもどうして、後ろに会計を待っている人がいるのに、
まとめて払って後で清算するとか、レジに並ぶ前に、
テーブルの上でレシート観ながら取りまとめるとか、
そういう発想が出来ないのか、私には理解できない。
こういう母親を観て、彼女たちは育つのか、と思ったら、
無性に情けなくなってきて、一言として残すことにした。
私の話のネタには、もってこいだけれど。(汗)



2012年01月09日(月)
あの日、あの時間、私は夢でも観ていたのだろうか。

先日、とても不思議な光景を観たので、読者だけにご紹介。
最近は朝10分ほど早く家を出て、通勤の途中、寄り道をしている。
実は、柿田川公園の展望台からの景色を楽しんでいるのだが、
第1展望台のすぐ横にそびえ立っている、桑の木から、
枯れ葉が、パラパラと落ちてくる光景に出会った。
辺りは無風のはずなのに、それも、一度にバサッと落ちるのではなく、
落ちる順番が決まっているかのように、とめどなく落ちてくる。
まるで、小学校の卒業式で、短い台詞を繋ぎ6年間の思い出を語る、
あの独特のリズムを真似するかのように。
次はお前の番だぞ、あいつが落ちたら、間を置かずに落ちろよ、
木の葉同士の、そんな会話が聞こえてきそうな光景だった。
オー・ヘンリー作「最後の一枚の葉 The Last Leaf」を連想し、
翌日もその翌日も、爽やかな青空をバックにした桑の木を見上げたが、
何の変化もなく、その下では富士山の伏流水が、いつものように
勢いよく砂を巻き上げているだけである。
あの日、あの時間、私は夢でも観ていたのだろうか。

PS.
ごめんなさい。今年は、時々、こんな日記みたいな文が混じります。



2012年01月08日(日)
死にたくなければ強くなれ

2012年、NHK大河ドラマ「平清盛」が始まった。
昨年は1月で観続けるのをやめたなぁ、と思い出しながら
今回は期待し過ぎないようにしなくては・・と気持ちを引き締めた。
「心の軸と体の軸」の関係について語った場面もメモしたが、
今回は、次回へ繋がる言葉として、素直に選んだのは
「死にたくなければ強くなれ」
自分の出生の秘密を知り、投げやりになる幼少の清盛(平太)に、
育ての親、平忠盛役の中井貴一さんが、迫力満点に迫った台詞。
そんなことどうでもいいだろう・・とはぐらかすのではなく、
幼くても、しっかり事実を伝え、最後に言い放つシーンは、
おっ、今年は年末まで耐えられそうだ、と感じさせる場面でもあった。
ただ、静岡県庁の職員を始め、県内市町職員の多くは
「平太」「平太」と、幼少名を多くの俳優が呼び捨てするたびに、
川勝平太・静岡県知事が浮かんだのではないだろうか。(汗)
今年1年は「平太」から目が離せなくなりそうだ。
あっ、平清盛のことです、はい。(笑) 



2012年01月07日(土)
危険極まりない下等動物なのだ。

書籍「ジェノサイド」(高野和明著・角川書店刊・590頁)から。
読み応え抜群の作品、当然私のメモも増えたので、
選ぶのに苦労したが、とりあえず(汗)、一つ紹介する。
進化した人類からみた、原生人類の評価が面白かった。
彼らから見た(私たち)現生人類とは「同種間の殺し合いに明け暮れ、
地球環境そのものを破壊するだけの科学技術を持つに至った、
危険極まりない下等動物なのだ」という表現が気になった。
「誕生から二十万年を費やしても殺し合いを止められなかった、
哀れな知的生物だ」とまで書いた上に、
「すべての生物種の中で、(私たち)人間だけが、
同種間の大量殺戮(ジェノサイド)を行なう唯一の動物」と定義している。
そして「そろそろ次の存在に、この星を譲ってもいい頃だと思うね」と
学者の口を通して表現した著者の気持ちが伝わってきた。
どんな理由があるにせよ、戦争は愚かな行為だと・・・
いつになったら、この世の人間たちは気付き、やめるのだろうか。
読み終えて、私も感じた「人間の残虐性」、怖い定義である。



2012年01月06日(金)
上手に冬を越して春を待て

年末と年始、家族で足を運んだ、三島大社。
引いたときのその人の状態を表している「おみくじ」は、
私の楽しみのひとつとなっている。
(たしか「おみくじ」って、運勢の占いじゃなくて、
その人のバイオリズムみたいなもの、と理解しているけど・・)
結果は「末吉」(汗)
仕事運から、健康、恋愛まで、良い事はひとつも書いてない。
(まんざら、当ってないとも言えないから、不思議だけど・・)
しかし「大凶」?と思えるような解説に、目を疑ったが、
今は、その時じゃないということ。
じっと耐える時だから、無理をして新しいことに挑戦しないこと、
そう受け止めた。
あまり調子良くないんだな、と思いながらも、
その中で見つけたフレーズは「上手に冬を越して春を待て」。
そうそう、そんなに焦ることないじゃん、のんびりいこうよ、
と励まされたようなフレーズだった。
だんだん調子が出たとき、また引いてみよ〜っと。



2012年01月05日(木)
年末年始は「ジェノサイド」読破

「年末年始はどう過ごしたのですか?」というメールが届いた。
映画三昧のはずだった、年末年始の過ごし方、
それが1冊の小説に興奮し、夢中で読み耽ることになった。
「本の雑誌」2011年上半期ベスト10の第1位に選ばれた作品、
そう「ジェノサイド」が私を惹き付けて離さなかった。
以前から、時間が出来たら読みたいなと思っていたが、
予想以上に分厚く、文字も小さいので、毎日少しずつ・・と思い、
頁をめくり始めたら、やはり止まらなくなってしまった。
ハリウッド映画を10本くらい、まとめて観た気分に等しい。
スケールの大きな、そして広大なテーマにした作品を読み切る、
こういう年末年始の過ごし方も悪くないな、と振り返った。
同じく年末に、ルワンダの大量殺戮を題材にした
映画「ホテル・ルワンダ」と「ルワンダの涙」を観たので
「ジェノサイド」という言葉に敏感になってしまったが、
日本や世界、人間・人類という視点で書かれた小説にも目を向けたい。
気になる一言の内容も、少し変化するかも・・乞うご期待。



2012年01月04日(水)
美談にしてるんじゃないよ

箱根駅伝の往路5区、東京農大の津野選手の起用について
ネットの世界で、激論が交わされている。
「あんな状態でもよく頑張った」「あの走りが復路に繋がった」
「襷の重さに感激した」などの支持派。
「何かあったらどうするんだ」「選手交代できない運営に問題がある」
「美談にしてるんじゃないよ」などの不支持派。
私の意思表明をするとすれば、やはり「不支持派」。
走る前から「脱水症状」がわかっていたのに、
本人が「大丈夫」と言ったから、走らせた。(らしい)
医療のサイトを見ると「脱水症状とは、体内の水分量が不足し、
「体液のバランスがくずれることであらわれる症状、
脱水症状が進むと、頭痛、吐き気、筋肉のけいれん、
意識障害、腎不全などがあらわれ、死亡する場合もある」とあった。
その「危機管理能力の欠如」が「美談」として語られることに
やはり、私には違和感がある。
最悪の状態になったら、デレビで観戦していた日本人の多くは、
目撃者として、世界の人々にどう言い逃れをするのだろう。
(批判覚悟で)あえて言うなら「たかが、箱根駅伝」ではないか。