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しもさんの「気になる一言」
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2011年10月25日(火)
あっ、わかってる、わかってる、しっかりおやり。幸せにな

映画「秋刀魚の味」(小津安二郎監督)から。
今更、私がわざわざ書かなくても・・と思うくらい、
驚くほどの人たちが、この作品の感想をネット上に書いている。
そしてまた、全編を通して、一度も登場しないのに、
タイトルが「秋刀魚の味」だから、その推測も多くの人が・・。(笑)
一度、「秋刀魚の味」で検索して欲しい、本当にビックリするから。
さて、私は私の方法で・・とメモした台詞を振り返って眺めていたら、
ひとつ気付いたことがある。
1回の台詞が非常に短く、NGを出すような長い台詞は無いに等しい。
それが、ひとつのリズムとなって、画面の切り替えに繋がっている。
日常生活の家族の会話って、こんなもんだよなぁ、と感じた。
最近、1人の台詞が長くて、走り書きでメモをするのに苦労するが、
この作品は、そんなことは1度もなかった。
だから今回の「気になる一言」は、あえて長い台詞を選んでみた。
岩下志麻さん扮する娘が、結婚式を前に、父親役の笠智衆さんに、
お決まりの挨拶をするシーン。
「おとうさん・・」と口にした途端、その後の彼女の台詞を遮って
「あっ、わかってる、わかってる、しっかりおやり。幸せにな」。
これが、娘を嫁にやる父親の気持ちであり、
「長い間、お世話になりました」というフレーズは耳にしたくない、
父親の本音が伝わってきた。
ニュースになるようなことは何も起こらない、
どこにでもある日常生活なのに、こんな温かい胸を打つ作品になるのは
「魔法」を使っているとしか、言いようがない。
そう「オズの魔法使い」ではなく「小津は魔法使い」です。



2011年10月24日(月)
長寿のお祝いは数え年が基本

誕生日が、1934年(昭和9年)10月20日の皇后美智子様。
なんと、私の母の誕生日と5日しか違わない。
しかし、先日、私の失敗談として書いた年齢の数え方は、
今の日本では間違っていないということなのだろうか。
マスコミは、先日、皇后陛下の今年の誕生日を、大々的に報道し、
テレビ・新聞・ネットとも「喜寿」の大きな見出しがついている。
しかし、私が調べたところ「長寿のお祝いは数え年が基本」。
言い換えれば「昨年が、喜寿ではなかったのか?」という疑問が残った。
そんな単純なことを日本のマスコミが間違えないだろう、という考えと
もし間違いなら、誰かが指摘するだろう、という仮定が前提である。
ちなみに、天皇陛下は昨年の12月23日。
やはり今年と同じように「喜寿」の見出しが、溢れている。
いつから「長寿のお祝いは満年齢が基本」となったのだろう。
「還暦」だけは、満60歳(数え年で61歳)で正しいと思うけれど、
誰か、私に正しい考え方を教えて欲しい。



2011年10月23日(日)
最終戦代打逆転サヨナラ満塁首位打者当確ホームラン

今年のジャイアンツ戦、BSでのテレビ野球観戦が多かったが
昨晩も、貴重な一発をしっかり目に焼き付けた。
「最終戦代打逆転サヨナラ満塁首位打者当確ホームラン」
同僚の内海投手に最多勝をプレゼントし、
長野自身も首位打者をほぼ確実にした値千金の一打であった。
これ以上の一打はないだろうと記憶を遡ったが、
答えは私の日記、2004年09月28日(火)で見つけてしまった。
「代打・逆転・サヨナラ・満塁・優勝決定ホームラン」
2001年オリックス対近鉄(大阪ドーム)
9回裏3点リードで投手大久保、ランナー満塁、代打は北川。
このホームランで、近鉄はリーグ優勝をした、とある。
だから、この一打に次ぐ貴重な一発、と記しておきたい。
残念なことは、相手チームながら、ずっと応援し続けている
横浜ベイスターズ・ショート石川(清水町出身)の失策から
このチャンスが生まれてしまったこと。
喜んでいいのか、悲しんでいいのか、複雑な気持ちである。



2011年10月22日(土)
ヤコブ牧師 郵便ですよ〜

映画「ヤコブへの手紙」(クラウス・ハロ監督)から。
フィンランド映画らしい、静かな作品の中にも、
人間そのものにスポットを当てた作品として評価したい。
恩赦を受けて12年ぶりに刑務所を出所した女性が、
ヤコブ牧師と一緒に過ごす間に、少しずつ心を開いていく物語。
盲目の牧師宛に、毎日のように悩み相談や、
お祈りを依頼する手紙が届き、それにひとつずつ丁寧に返事を出す。
なぜか「手紙」の持つ意味に、心が震えるのを覚えた。
しかし、世界中から寄せられる、その手紙を
一番楽しみにしていたのは、ヤコブ牧師、本人であった。
手紙を受け取ることで、自分の存在価値を見いだし、
自分の使命のように生きがいを感じていた、とも言えそうだ。
郵便配達人の自転車の音にさえ、ワクワク感を感じ、
遠くから聞こえる「ヤコブ牧師 郵便ですよ〜」の掛け声に、
高齢で盲目である彼の生気がみなぎるのが、わかった。
今の時代の「携帯メールの着信音」に等しい気がする。
自分宛に、手紙・メールが届くのは、いつの世も嬉しいもの。
だからって、そう頻繁に届くはずがないのに、
一日に何度もメールを確認する人たちの気持ちが理解できた。
物語内の「ヤコブ牧師 郵便ですよ〜」って掛け声は、
「ユー・ガット・メール」と呟くメール着信音と同じだな、きっと。



2011年10月21日(金)
親の「喜寿」を祝えるのは、子どもの「喜び」

あと数日で、母が喜寿(77歳)を迎える。
当初の計画では、妹家族も含め伊豆の温泉に1泊、と予約もしたが、
愛犬・ダックスフントのジェイク(18歳)の体調が心配で・・を理由に、
急遽、食事会に変更した。
還暦(60歳)も、古稀(70歳)も「まだまだ元気だから」と
敢えてお祝いをしなかったが、今回は2人の孫も参加し、
人数は少ないながらも、楽しい宴となった。
「喜寿」とは「喜」の字の草体が「七十七」に見えるところから、
つけられた名称であり、もちろん、長寿を祝うお祝いであるが、
視点を変えると、親の長寿を喜ぶのは「子ども」であるのかもしれない。
自分の親が、苦労を重ねながらも、77歳まで生きたことを「喜ぶ」。
「親の『喜寿』を祝えるのは、子どもの『喜び』」を残したい。
2人の孫にプレゼントをもらい、満面の笑顔で写真に写る母の姿を見て
そんなことを感じた「母の喜寿」である。
帰宅後「喜寿」について調べたら、数え年77歳のこと。
えっ?、昨年「喜寿」だったと知り、ちょっぴり焦った。(汗)
まぁ、10月25日で満77歳だから、許してもらおうっと。



2011年10月20日(木)
シャッター押して下さいますか? (スマホの・・)

久しぶりの休みで、御殿場アウトレットへ。
妻と娘は、自分たちのお目当てのお店へ行ったので、
私は私なりのお気に入り、gentenやNIKON、NIKE等、
時間を待ち合わせて、1人でぶらぶらと歩いていたら、
若いお嬢さんたちが数人で私に近づいてきて・・一言。
「シャッター押して下さいますか?」
もちろん「いいですよ」と受け取ったけど、なんとスマホ。
スマートフォンは、知っているけど使ったことがなく、
大きなパンプキンの前で、ピースのポーズをとっている彼女たちに
「ごめん・・どこを押すの?」と訊いてしまった。(汗)
デジカメや携帯電話のカメラ機能ならなんとかわかるけれど、
スマートフォンは、シャッターらしきものもない。
携帯電話と同じように撮ろうとしたら「逆で〜す」と一言。(笑)
「はい、笑って・・」という台詞を言う余裕もなく、とりあえず、
指示どおりに数枚シャッターを切って、お礼を言われた。
こんな恥ずかしい想いは久しぶりだから、記録として残したい。
「シャッター押して下さいますか? (スマホの・・)」
きっと「あのおじさん、スマホ、持ってないんだねぇ」って
笑い話にされているんだろうなぁ。
自分は持っていなくても、使い方は知らないとまずい、と
気付かせてくれた出来事である。
これからは、むやみに「シャッター押しましょうか?」なんて
声をかけられないかもしれない。勉強しようっと。



2011年10月19日(水)
家庭とは、ビフィズス菌みたいなもの

書籍「夫婦口論」(二人で「老い」を生きる知恵)
三浦朱門&曽野綾子著・扶桑社新書(育鵬社刊・229頁)から。
58年、夫婦という関係を続けている2人らしい対談だった。
2人とも作家だからか、ボキャブラリーが豊富なうえ、
物事に対する考え方がいろいろな角度から指摘されていて、
あっと言う間に読み終えた感じがする。
今回は、夫婦・結婚・家庭・・の考え方が気に入った。
「お互いに、ご飯さえ一緒に食べればいい、と思っているところがある。
家庭とは、外界から入ってくるものに対する人生の一種の消化器官。
そのままだと、下痢してしまうんだけど、ビフィズス菌みたいなのが
家庭の中にいて、しゃべっているうちに、
それがいい具合に栄養にしてくれる。
それが、結婚の機能だという気がする」
言い換えれば、1人だと、食事中も会話がないわけだから、
ストレスが消化されず毒素として身体に残る、そんなことだろうか。
いくらご飯を一緒に食べても、会話をしなくては意味がないことを、
2人は教えてくれた気がする。
毎度のごとく、メモは溢れたので、これから何度となく
この「気になる一言」に登場するので、乞うご期待。(汗)



2011年10月18日(火)
モテないだろうな、こいつ

以前mixiのトピックスでみつけた、怒りを抑える魔法の言葉。
とっさの怒りを鎮めて冷静さを取り戻す即効性のある技として、
心の中で「魔法の言葉」を唱える、という方法がある。
いくつか紹介されていたが、私が気に入ったのは
「モテないだろうな、こいつ」。
心の中で他愛ない毒を吐くことで、怒りがおさまるようだ。
さっそく試してみたが、確かに即効性がある。(笑)
そんなフレーズを知っていると、今まで興奮していたのに、
自然と冷静になれるから不思議だ。
男でも女でも関係なく、こちらのアドバイスを素直に聞かず、
自己流で失敗する人たちを見ていると、こう思うことにした。
「モテないだろうな、こいつ」。
裏を返せば、アドバイスを「素直」に聴くことができれば、
きっと魅力ある、もてる人間になるのに残念だなぁ、という想いが、
ちょっぴりあることを付け加えておきたい。



2011年10月17日(月)
カインは去ってエデンの東、ノドの地に住めり

映画「エデンの東」(エリア・カザン監督)から。
名作と言われつつ、あまり覚えていない作品だったので、
再度、メモを片手にゆっくり見直してみた。
今回は「どうして『エデンの東』というタイトルなのか」が
気になって仕方がなかったので・・・。
映画のタイトルこそ、私の一番の気になるフレーズである。
ネットで調べると「旧約聖書のカインとアベルの物語を
下敷きにしたジョン・スタインベックの同名小説を
映画化した青春ドラマ」とある。これでもわからない。
「カインは立ってアベルを殺し、カインは去ってエデンの東、
ノドの地に住めり」という台詞が、映画の中に登場する。
だから「お前も去れ」という前振りのようなフレーズで・・。
「エデンの東」という単語は、その部分しかでてこない。
それが、名作といわれる「映画のタイトル」であるから、
私の驚きは隠せなかった。
しかしながら「音楽」だけで、作品を思い出せるのは
名作の条件なのだろう。
台詞から1つ選ぶとしたら、
「何かを求めてあげれば、彼はあなたの愛を悟ります」かな。



2011年10月16日(日)
この取組みは、誇れますよ

2ヶ月前、突然の話が舞い込んできた、映画上映会。
東日本大震災の被災地である「宮城県石巻市」をメインロケ地として
撮影された映画「エクレール・お菓子放浪記」の自主上映会である。
自主上映会は、たぶん、どこの自治体でもできるだろうが、
何か付加価値をつけよう・・が私の仕事の姿勢だから、
まわりの人たちは、多くの手間をかけることになることばかり。(汗)
今回も、聴覚障害者や、音声が聞き取りにくい高齢者のために、
邦画(日本映画)なのに「字幕入り」の回を用意したのをはじめ、
被災地・仙台の「河北新聞」の一部をパネルにした展示や、
町内の障害者(作業所)によるコーヒー販売に合わせて、
特別注文の「エクレール(エクレア)」販売、手づくり品バザー、
さらに、岩手県及び宮城県石巻市の特産品を取り寄せ、即売会をし、
それを、中学生たちがボランティア活動としてお手伝い。
義援金についても、東日本大震災の被災地だけでなく、
震災当初、日本のために、義捐金を送っていただいた「タイ」が、
今、洪水被害で大変なことになっていることを知り、
急遽「タイ」への義援金募集なども、企画に組み込んだ。
こんな取組みをみて、関係者の1人が呟いた。
「この取組みは、誇れますよ」
(普通の自治体では、こんなことまでしませんから)
この台詞だけで、朝から夜まで立ちっぱなしの疲れがとれた気がする。
静岡県内の小さな町の取組みだけれど、フットワークの良いスタッフと
今回のイベントに関われたことを、感謝したい。
そして、この仲間たちこそ、私の自慢である。