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しもさんの「気になる一言」
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2010年12月09日(木)
悔やんでも悔やみきれない

もう十年以上も前、全国の市町村職員が集まった
千葉の研修会で親しくなった長野に住む先輩から、
ガラガラ声で電話がかかってきたのは、議会前だった。
話によれば、体調を崩して、入院しているとのこと。
「よかった・・声が聞けて・・」嬉しそうに呟いた
受話器からの声が、今でも耳に残っている。
その時「久しぶりに会いたいなぁ」と心で思ったが、
議会中だったので、議会がひと段落するこの土曜日、
病院へお見舞いに行くつもりで、電話をかけたのだが、
待っていたのは「今朝、2時56分に息をひきとりました」
の奥さんの小さな声。「今日、お通夜で・・」
何度も耳を疑ったが、私は家族が一番、哀しい時に
電話をしてしまったことになる。
こんなことなら、議会中でもお見舞いに行けばよかった。
(先週の週末、静岡県市町駅伝競走の応援、
地域防災訓練の参加で、断念したことが悔やみきれない)
受話器から聞こえてきた「ご活躍は、主人から伺ってます」
の奥さんの台詞に、私は胸が張り裂けそうになった。
「いつか柿田川に行こうな」と話していたらしい。
今回だけは「悔やんでも悔やみきれない」
この想いを文字にして、すぐに会いにいかなかった
自分への戒めとして残しておきたい。

PS. 
先輩、すぐに病院に駆けつけられず、ごめんなさい。
ご冥福をお祈りします。合掌。



2010年12月08日(水)
お元気ですか?佐藤です。

久しぶりに、いたずら迷惑メールのタイトル。
これには参った、もしかしたら・・と開く意外なかった。
「佐藤」「鈴木」「高橋」「田中」「渡辺」
「伊藤」「山本」「中村」「小林」「加藤」・・
日本に多い苗字で「お元気ですか?○○です。」と書かれたら、
いたずら迷惑メールとわかっていても、どうしても気になる。
人生52年も重ねてくると、多くの人と出会うから、
上記の苗字の人は、必ず複数いる。いや、2桁と言ってもいい。
だから、当然、ご無沙汰してしまっている人も・・。
そんな人から「お元気ですか?○○です。」と題した
メールが届く可能性はゼロではないから、困ってしまう。
迷惑メールとわかっていても、開いてしまう可能性だって高い。
フレーズにインパクとがあるというよりも、
日本人の心をよく知り尽くした、いたずら迷惑メールである。
困ったものだなぁ。



2010年12月07日(火)
忘れるんだったら、思い出作らない方がいいよ

映画「きみの友だち」(廣木隆一監督)から。
久しぶりに、映画を観て泣いた。
これといった大事件が起きたわけでもないし、
大自然の大きさに感動したわけでもない。
私たち誰もが経験する学生生活や日常生活なのに、
こんなに心が動かされるとは、正直思っていなかった。
いつもは淡々と書き留める「気になる一言」も、
今回は、時々涙でかすんで書けない時さえ・・。
その中で、選んだ台詞は、
「忘れるんだったら、思い出作らない方がいいよ」。
「みんな」という、わけのわからない単位の固まりで、
すぐ忘れてしまうようなことを「思い出」と口にしながら、
私たちは、学生生活を送る。
しかし、5年、10年という歳月が流れた時、
「みんな」とは誰だったのか、覚えていないし、
「思い出」が何だったのか、これまた忘れてしまう。
これでは、薄っぺらな人生を送ることになる気がしてならない。
この会話がどんなシーンで使われるのかは、観てのお楽しみ。
外は寒かったけれど、心が温かくなって、
大切な友だちに逢いたくなった映画である。



2010年12月06日(月)
今すぐ、携帯電話の電源をお切りください

今日もまた、クラシックコンサート演奏中に、
携帯電話の着信音が、大ホールいっぱいに鳴り響いた。
そう言えば、私は最近、意識的に携帯電話の電源を切っている。
昼間は、議会中だから、電源から切っているか、待ち歩かない、
夜はコンサートなどが続いたが、会場に入ると同時に電源から切る。
携帯をマナーモードにしても、あのバイブレーションの音が
気になるので、思い切って、電源から切ることにしている。
(大事な時に繋がらない・・との苦情もあるが・・(汗))
マナーモードにしている時は、あれほど気になっていた携帯電話も、
電源から切っていると、もう何も気にならないから不思議である。
今の携帯電話は、機種によっては「防犯ブザー」も鳴るらしく、
本議会中に、偶然鳴りだした時には、何事かと驚いたが、
止め方を知らないと、ずっと鳴り響くこととなるから余計に参った。(笑)
「防犯ブザー」は特別としても、着信音は、いまだに鳴ることが多い。
何度注意しても、この光景はなくならないことを考えると、
「電源を切るか、マナーモードにしてください」ではなく、はっきり
「今すぐ、携帯電話の電源をお切りください」と伝えるべきだろう。
着信音を鳴らす人に限って、大した用事ではないことが多く、
慌てて、会場の外に出ることも滅多にないことも事実だし・・。
鳴っても、かばんや袋の奥の方にしまってあるのか、
着信音が止まるまで、ゴゾゴソ、ガサガサ、慌てている音がする。
だからこそ、中途半端はやめて、観客・傍聴者にこう指示をして欲しい。
「今すぐ、携帯電話の電源をお切りください」(もう、これしかないな)
それでも鳴ったら、演奏を中止して、舞台に上がってもらって、
「氏名・住所・年齢・職業・・」を発表してもらいましょう。



2010年12月05日(日)
12/31 夕陽に向かって感謝する

平成22年度富士駿東地区商工会青年部
(若手後継者育成事業)の講演会から。
講師は(有)岡むら浪漫 代表取締役 岡村佳昭氏
テーマ「人が輝けばお店が輝く〜繁盛店の人づくり〜」
最近、多くの方の講演を聴く機会が増えているが、
「感謝」というキーワードを、どういう形で表現するか、
どう聴衆に伝えていくか、の違いだということに気付いた。
幾つかの「感謝」の仕方を学んだが、
今回、記憶に残り、ピックアップしたのは、
「12/31 夕陽に向かって感謝する」ということだった。
1/1に初日の出に向かって、拝む人は多くいる。
「今年1年、いいことがありますよ〜に」と心で呟きながら。
しかし「12/31 夕陽に向かって感謝する」人は、なかなかいない。
「今年1年、無事に過ごせました、ありがとうございました」と
夕陽に向かって手を合わすことができる人こそ、本当に意味で
「感謝」が理解できている・・と言うことなのだろう。
さらに「12/31 今年1年間に、亡くなった知人を、
お世話になりました、と気持ちを添えて思い出すこと」が出来たら、
新年に初日の出を拝まなくても、翌年は素敵な1年になると言う。
今年の大晦日、さっそく実践してみようと思う。
特に今年は、お世話になった人が多く他界したから。



2010年12月04日(土)
長距離はごまかしがきかない種目

好天に恵まれた、第11回静岡県市町対抗駅伝競争大会。
夕方から、選手の慰労を兼ねて軽い食事会を催したが、
選手を始め、サポート(付き添い)にまわった選手まで、
一人ひとりが、私たちにメッセージを残してくれた。
共通するフレーズは「応援ありがとうございました」。
みなさんの応援があったから、私たちは頑張れました、
そんな気持ちが伝わってきた挨拶だった。
ところで、今回の「気になる一言」は、
その駅伝チームの監督から、選手たちへのメッセージ。
彼ら彼女らに「長距離で伸びるには」と前置きをして、
単純に「真面目にコツコツやるだけです」と付け加えた。
「その理由は・・」を口にしたかと思うと
「長距離はごまかしがきかない種目だから」とまとめた。
なるほどなぁ・・とメモしながら、
人生も長距離(マラソンや駅伝)に例えられるから、
充実した人生を送るには、結局は「真面目にコツコツ」
これが一番なんだろうな、と気付かせてもらった気がする。
早朝から夕方まで、刺激をいっぱいもらった、
毎年恒例の12月第1土曜日である。



2010年12月03日(金)
うしろめたいことは二人でやりませんと

久しぶりに、韓国ドラマ「宮廷女官・チャングムの誓い」から。
日本だけでなく、悪党は、どの国、どの世にもいる。
袖の下、と言われる賄賂などは、なくなることはない。
しかし、すんなり交渉が進むわけではないようだ。
悪事が絡んだ儲け話を持ちかけたが、予想外に、
その相手が迷っている時は、こう、耳元で囁くに限る。
「うしろめたいことは二人でやりませんと」(笑)
う〜ん、なるほど、心理をついている。
そう言われると、ちょっとホッとしたりして。(汗)
テレビ「水戸黄門」などでお馴染みの
「桔梗や、お主もワルよのぅ〜」と同じパターンだな。
一人で行う悪事なんて、たかが知れているってこと?
こんな台詞は、一生、使わないのが一番だけれど、
ちょっと覚えておくと、いざって時に使えるかも・・。



2010年12月02日(木)
「ルーシー・リー」カラー

MOA美術館(静岡県・熱海市)の企画「ルーシー・リー展」から。
20世紀を代表するイギリスの女性陶芸家であるが、
小さな身体から生み出される、繊細なデザインと色彩に
私は、しばらく作品の前から、動けなくなるほど魅了された。
とりわけ、製作された年代が作品の横に表示されているが、
「1958」(私の生まれた年)、「1984」(娘が生まれた年)など、
私にとって、見覚えのある西暦が並んでいることに、驚かされた。
まだ、彼女が他界してから、20年も経っていない。
さて、今回の気になる一言は、私が勝手に命名した作品の色合い。
「薄いピンクに、茶色の縁がある器」だったが、
数多い彼女の作品の中で、一番輝いていたと私は思ったから、
あえて、この組み合せを「ルーシー・リー」カラーと名付けた。
元気をなくしたら、意識的に、この組み合せを身にまとい、
彼女のことを思い出し、元気を取り戻せそうだから。
私が「薄いピンクのワイシャツに茶のカーディガン」を着ていたら、
「あれ、『ルーシーリー』カラーですね」と声をかけて欲しい。
「ルーシーリーを知っているなんて、通だね・・」って、
答えると思うから・・(笑)



2010年12月01日(水)
何、この爪・・あんた ピエロ?

映画「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」(馬場康夫監督)から。
意外と楽しい、日本版のタイムトラベラーだった。
自分たちの知らない、戦国時代などへ戻るのではなく、
バブル絶頂の1990年だったから、けっこう笑える。
私たちは、1990年も、2007年も知っている。(笑)
観ながら感じたのは、たった17年で、
こんなに変わってしまったのか・・ということ。
平成のドキュメンタリー記録をみている感じさえする。
物語には、この17年間のギャップを感ずるフレーズが登場し、
面白可笑しくメモをした。
「なんだ、クラブじゃない」
「ディスコだよ、クラブはオネェちゃんのいるところだろ」とか
「あり得なくなくない?」「あり得なくなくないってのは、
あり得るのか、あり得ないのか、ハッキリしろよ」とか
「駅に着いたら、電話して」「どうやって、連絡するんだよ」
「知らないもの、この時代の待ち合わせの仕方なんて」
こんな会話が、散りばめられている。
そして私が選んだ、カルチャーギャップは、
「何、この爪・・あんた ピエロ?」
1990年の女性にとって、ネイルアートは不思議なファッション。
「何、眉・・・太(ふとっ)」と笑うシーンとは対照的。
この映画の「現代」から、既に3年が経過している。
また、同じような映画を作って欲しいと願うひとりである。



2010年11月30日(火)
わずか150年前のことなのです

NHK大河ドラマ「龍馬伝」(最終回)から。
迷いに迷って、選んだのは・・なんと、最後のナレーション。
「わずか150年前のことなのです」
真剣にメモし、それを整理したら、不思議なことに
「いつになったら、元の世に戻るやら」
「そう安易には変わらんで」
「人がみんな新しい世の中を望んでいると思ったら大間違いじゃ」
「まぶし過ぎる日の光は、無性に腹が立つっちゅうことを・・」
「沢山 おるのぉ〜。坂本を恨んでる者が・・」
「人の気持ちは、そんなに割り切れるもんじゃないぜよ」
こんな台詞が溢れていた。
勿論、龍馬の前向きな台詞も沢山メモしたはずなのに、
ひとつに選ぶ時点で、私のアンテナに引っ掛からなかった。
この1年、夢中で観続けたはずの「龍馬伝」締めくくりフレーズが
ピンとこなかった訳を知りたくなり、メモを眺めてみたら、
「夢と望みに溢れた国になるがじゃぞ」に代表されるように
なんとなく「格好良過ぎた」(眩し過ぎた)ことに気がついた。
ただ、こんな日本人がいたことを覚えておきたい。
「わずか150年前のことなのだから」
現代にこんな男がいたら、どうなっていただろう、気になる・・。