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■ 空も飛べるはず
昨夜は最終話までアップしてそのまま力尽きたので、一仕事終えてから今この日記を書いております。 昨日は休日だったんですが、なんとも怒濤の一日でした……それはまぁさておき、皆様をお騒がせしまくった無重力飛行もなんとか完結まで漕ぎ着けました。 暗くて痛い話を辛抱強くここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
最初は、どうやったら卓巳を幸せにしてあげることができるのか、それすら手探りな状態でのスタートでした。 卓巳も賀川も、どちらも今までに書いたことのないタイプで、しかも卓巳の辛い過去も掘り下げなきゃいけないし、賀川はまったく別の人を想ってるし…… こんな状況で、果たしてタッくんは“幸せ”のカタチを手に入れることができるのか……作者ですら、分からなかった。 でも、次第に卓巳の内面と向き合っていくうち、ぼんやりだけど見えてきたものがありました。
卓巳は確かに心にも、身体にも無数の傷を受けているけど、だからといって傷付いている人間にだって他人に手を差し伸べることはできるはず。人に優しくしたり、助けたりっていうことが、逆に卓巳を救うことになるのでは…… そう信じて、この無重力飛行という話をここまで書いてきました。
卓巳はとても感受性の強い子で、人の気持ちが分かり過ぎるくらい分かちゃう。だから自分を押し付けたり、我が儘を通したりということは一切しない。いつも一歩引いたところで、見守るだけ。 でも、それってちょっと寂しいですよね。 だからこそ、賀川のような一風変わったキャラに卓巳の世界をめいっぱい掻き回して欲しかった。
卓巳を唯一がむしゃらに生きることをさせた人物は、しかしラストあたりで人間としての弱い一面を曝け出してきます。 正直、この展開を押し進めるかどうか迷った時期もありましたが、やはり卓巳を救うためには必要なことであると自分を納得させました。 卓巳が、一体どうしたら賀川の前に背中の傷を曝け出すか……それが一番の問題事だったわけで、決して幼い命を弄ぼうという意志はなかったです。 この事件に関する卓巳の達観した見解こそ、卓巳の心の闇そのものであると。
……長くなってしまいましたが、ずっと不幸を背負い込んでいた卓巳に、ひとつの幸せのカタチが訪れたことを、心から喜びたいと想います。 そしてもう一度、皆様にお礼を。 ここまで読んで頂いて、本当にありがとうございました。
2004年07月31日(土)
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