子育て情報交換
sunclinicの日記

2005年10月31日(月) 星空は冬

夜半、お産があり家を出ると、夜空は満天の星で満たされていました。おもわず見とれていると、南東の空高く冬の大三角が輝いていました。宇宙の運行は今冬なのですね。豊かな気分でお産に向かいました。夜中のお産のご褒美です。明日から11月です。ふるさとはもう根雪のころでしょうか。



2005年10月30日(日) 家族への想い

瀬戸内市の両親学級でお話してきました。
家族の成り立ちをみると、結婚することで夫婦という最小単位の家族が生まれます。人を愛するとき、その人を何とか喜ばせたい、必ず幸せにすると願い、決心します。結婚はそれを実現する約束をすることであり、幸せにできる相手とめぐり合ったことにもなります。こどもを迎えるとき、こどもは「おめでとう!」という祝福の中にこの世にやってきます。出産という水の世界から空気の世界へ、完全依存から自分で生きる世界へと死と隣り合わせの生命の道を通って両親の元へやってきます。母も父も新しい生命を喜び、その子の幸せを願い、その実現を決心します。
親がしあわせになって、こどもがしあわせになります。しあわせってなんでしょう?!
しあわせと感じるセンサーはみんな違います。家族のしあわせはお互いのセンサーを認め合い、大切にするところから始まるように思います。いかがでしょうか。



2005年10月29日(土) 第1回マタニティコンサート

土曜日の今日、午後からマタニティコンサートを開きました。以前から心に響く音楽を胎児に聴かせるこのコンサートを開くのがひとつの夢でした。夢には出会いが必要です。これまでも何度かこの人の音楽を、というチャンスはあったのですが、実現までには至りませんでした。ここ数年来山陽放送ラジオで「生命はぐくむ人たちへ」という、木曜日午後0時50分から5分あまりの番組を持ってお話していますが、お相手をしてくださったアナウンサー河原さんとの出会いが今日のコンサートを実現させてくれました。
演奏はオカリナ奏者本谷美加子さん、共演にハープの大村典子さん、童話「葉っぱのフレディー」の読み聞かせをアナウンサーの河原祥子さんでした。メインはオカリナでした。本谷さんは“妖精のような人”と河原さんから紹介されていましたが、まさに森の妖精という言葉がぴったりの美しい人でした。その唇にオカリナが触れると、ひとりでにオカリナが鳴り出すように、また、本谷さんのからだ全体が音の中に溶け込んでいくように感じました。演奏が始まってまもなく聴衆の心が懐かしさとやさしさにわしづかみにされ、多くの目から魂の言葉の涙がとめどなく流れていきました。伴奏のザウルハープが見事な脇役を務めます。ギリシャ神話の神々が持つような、膝にのる小型のハープは,演奏会などでよく耳にする水の流れるようなゆったりした音色ではなく、もちろんハープの音色ではあるのですがかなり切れのいいものでした。お人柄がそのまま出ているような、まったく邪気の感じられない音でした。「葉っぱのフレディ」は何度も読み、聞いたのですが、読み手によって意識が違うせいか、また聞き手の年齢によって感じ方が変わるのか、話し方のプロの読むフレディはこれまでとは違った印象で生き生きと伝わってきました。
参加者に多くの感動を生み出したこのコンサートは第1回目の役割を十分果たしてくれました。



2005年10月28日(金) 朝もや

朝家を出ると、この秋はじめての朝もやが、近くを流れる祇園用水にそって立ち込めていました。これから気温が下がる朝夕に、ときには3m先が見えないくらいにたちこめるようになります。朝もやはこれまでいろいろな土地で経験していますが、なんと言っても感動一番は湯布院でした。
8年前、年末の家族旅行で湯布院へ出かけた際、冷え込んだ晴天の朝しか見れないという霧の湖を見ることができました。宿にタクシーを予約し、朝6時次男と2人でタクシーに乗り込みました。ほとんど視界のきかない狭い町並みを縫うようにして走り抜け、光の入らない林の道をひた走り、まばゆいばかりの朝の光に飛び込んだところは由布岳の観光道路でした。15分ほど走り由布岳の中腹で車を止めると、最近の朝ドラ「風のハルカ」のレストランとそっくりの建物が点在する展望地点でした。運転手さんに促されるように金鱗湖のある市街を見下ろして息子ともども思わず「おお!!」と声を上げました。山々に囲まれた谷あいがまるで深い湖を見るようにすっぽりと霧で覆われているではありませんか!温泉が流れ込む金鱗湖から立ち上る水蒸気が、周りの山々から谷へ向かって流れこむ冷たい気流にふたをされてできた霧の湖です。旅行者にはなかなか見ることのできないといわれるまさに幻の絶景でした。
冬の湯布院に出かけることがあれば、見逃せない名勝です。



2005年10月27日(木) セルフボックス

今日の柔道整復師クラスの授業はセルフボックスでした。コミュニケーションスキルを養うプログラムのひとつです。多くの場合、私たちは相手のことはかなりよく観察できても、自分のことはあまりよく見えませんし、理解していません。この自己理解の方法がいろいろあり、セルフボックスもそのひとつです。
自分でひそかにするのもいいのですが、グループワークが無意識になりやすくてもっと効果的なようです。いろんなやり方があるのでしょうが、今回は25人のクラスに、サライなどグラビアの多い雑誌を60冊ほど用意しました。5つのグループに分け、一人ずつ気に入った本を2〜3冊選んで作業机の前に積み上げます。合図で一斉にページをめくり、15分間で目に留まったページをどんどん手で破り取ります。できるだけたくさん集めます。コツは読まないことです。次に紙箱を組み立てます。その後また合図で30分かけて、気になる絵や写真、言葉などを切り取り、箱の外も中も、裏も表も、できるだけ余すところなく貼り付けます。あまり考えず、どんどん貼っていきます。たとえ完成しなくとも、時間がきたら終了します。時間をかけていいものを作ろうというのではなく、そのときの感覚と、気の動くままに貼っていくところに意味があります。出来上がった箱は自分でも思いもよらない不思議な箱になることもありますし、懐かしい郷愁を誘うような箱にもなりますし、さまざまな心象風景の作り出すこともあります。まさに自分の知らない自分を形にした作品ができるのです。それを眺めながら心の世界をしばし旅するのはなかなかいいものです。



2005年10月26日(水) こどものこころー金子みすゞの世界

外来診察でホールに下りますと、3才くらいの女の子がじっと私をみつめました。こどものまなざしはいつもまっすぐですね。みつめられるとつい心が熱くなります。子供の目線で詩を書き続けた詩人、金子みすゞが子どもの心をあますところなくうたっています。

こころ      金子みすゞ

お母さまは
大人で大きいけれど、
お母さまの
おこころはちいさい。

だって、お母さまはいいました、
ちいさい私でいっぱいだって。

私は子供で
ちいさいけれど、
ちいさい私の
こころは大きい。

だって、大きいお母さまで、
まだいっぱいにならないで、
いろんな事をおもうから。



2005年10月25日(火) サプライズプレゼント

数週間前、妻と奈良ホテルで夕食をとりました。その際出されたワインがとても美味しく、記念にラベルがほしくなりました。ソムリエの方に無理をお願いできないか訪ねると快く承諾してくれました。夕食が終わってからもそのままになっていたのですが、翌日のチェックアウトの時にでもフロントに届いているかなと思いながら、ソムリエの方たちの笑顔に送られてレストランを出ました。
翌日支払いを済ませホテルを出るときにも何もありませんでした。ちょっとがっかりしたのですが、負け惜しみのように、家に送ってきたらどうする?サプライズサービスだね!?と妻と話し合いながら帰宅しました。
今日帰宅するとホテルから一通の封書が届いていました。封を開けるとなんと例のラベルが綺麗に台紙に貼られて、懐かしいソムリエの方の笑顔が浮かんでくるようなメッセージとともに入っていました。まさにサプライズプレゼントでした。



2005年10月24日(月) 今年最後の「さつきの会」

午後1時から今年最後の「さつきの会」が開かれました。
150人の参加者でアイナリーホールはいっぱいになりました。今回もキャンセル待ちが50人ほどいたそうです。中野裕弓さんのカリスマ性にはいつも驚かされます。最近出されてベストセラー的人気を得た「チョイスピ」にもよく表れていますが、人間が持っている、幸せになるという普遍的な人生の目的を誰でもかなえることのできる方法を、ゲーム感覚で楽しく教えてくれるので、楽しく聞いているだけで気づきが生まれます。ちなみに「チョイスピ」とは、“ちょっとスピリチュアルに”を縮めたものだそうです。今の時代はこの“こころの世界”抜きには私らしさというアイデンティティを満足させることができなくなっているようです。
さつきの会は中野さんの講演会や、出版物、セミナーなどのフォローアップコースといえます。ミニ講演のあとのQ&Aが主な内容ですので、自分が抱えている問題などを解決する機会になります。
来年もロミさん風がさわやかに吹きわたるでしょう。



2005年10月23日(日) 映画「マザーテレサ」

岡山市丸の内にあるシネマクレールで「マザーテレサ」を観てきました。一人の修道女だった女性が、私たちのほとんどが知っている20世紀の聖人“マザーテレサ”にどのような経緯で招命されていったのかを、彼女の伝記の形を取ってノンフィクション映画にしたものです。マザーテレサ(マザーテレシア)の活動や言葉についてはよく知られていることですので、特別なことはありません。しかし招命の瞬間映像は私にとって衝撃でした。修道院から出て新任地ダージリンへ行くためカルカッタの駅に立った彼女は、行き倒れの老人に目を奪われました。同情心を振り払うように汽車に乗り込んだ彼女に向かって、その老人が手を伸ばしたような気がしました。不思議な力に引き寄せられるように汽車から降りてその老人のそばにしゃがみ、どうしたいかを尋ねると老人はつぶやくように「わたしは渇く」と繰り返しました。十字架にかけられたキリストの言葉そのものではありませんか!無我夢中で彼を抱きしめました。“私はキリストの身体に触り、キリストの声を聞いた!打ち捨てられたものの中にこそキリストがいる。”その思いは確信に変わり、やめるもの、弱きものに使える信念に貫かれたのです。
この瞬間私は思わず身震いしました。いのちの光に貫かれる瞬間はこころが打たれます。



2005年10月22日(土) 母乳育児ネット立ち上げ

今日、中四国を中心にした母乳育児ネットを立ち上げるため有志が集まりました。今年岡山で行なわれた第14回母乳育児シンポジウム実行委員会のメンバーです。1年かけて1200人を越える参加者を迎えるシンポジウムの準備をした仲間ですから、このまま解散するのはご縁をいただいた宝を生かせないような、もったいない気持ちになりました。その想いを共有して形にしようというもくろみです。
さまざまな都合から少ない人数の集まりになりましたが、いろいろと議論に花が咲きました。今年の母乳育児シンポジウムの基本理念である「母乳育児の裾野を広げる」をこれから結成する母乳育児ネットの基本理念とすることに一同の同意が得られました。
また一歩、母乳育児運動が進みます。



2005年10月21日(金) 喜びのお迎え

退院のお見送りにでると、磨き上げた真っ白なランドクルーザーの側に、背広できめたご主人がお迎えにきていました。この日を待っていた彼の想いがよく伝わってきます。なにしろ前期破水(陣痛がくる前の破水)で入院して5日目に出産となったのです。その間のご夫婦の不安は並大抵ではなかったことでしょう。2度も帝王切開を視野に入れながら陣痛を強める試みをして何とか出産にこぎつけました。幸いに元気な赤ちゃんを迎えた瞬間のお二人の喜びは大変なものでした。耐えに耐えたつらさから解放されたお母さんは、産後の入院生活を喜びの中に過ごしました。
新しいいのちのすばらしさに感動したお父さんの想いが、背広と磨き上げた車からとてもよく伝わってきました。



2005年10月20日(木) お父さんに会いたい

真夜中にお産の入院がありました。陣痛はまだそれほどきつくないようで、お母さんも付き添ったお父さんもニコニコ顔です。あまり陣痛が強くならないまま朝を迎えました。でも診察するとかなり進んでいました。もう少しで生まれることをお伝えすると、お母さんが「本当にラッキーです。お父さんの北海道出張が先週1週間あって生まれたら困るなと思っていたのです。ところが来週また1週間北海道出張なので、どうしようと思っていたら今日始まってくれました。本当によかったです」と陣痛で顔をしかめながら嬉しそうに話されました。そばについているお父さんもウン、ウンとうなずいています。
それから1時間あまりたって、元気でかわいい女の子が生まれました。まさにお父さんに会いたい!と満を持して生まれる日を選択した瞬間でした。



2005年10月19日(水) 4歳の不思議

今日退院されたお母さんが上の女の子の成長ぶりを、感動をこめて報告してくれました。「最近4歳になったのですが、赤ちゃんが産まれる少し前まで私べったりで、赤ちゃんがえりもいいところでした。このままでは生まれてからどうなるのだろうと、とても心配していたのですが、4歳になったとたんガラッと変わったのです。すっかりおねえちゃんぶりを発揮して、赤ちゃんのことを気にしだして、生まれたら抱っこしてあげるとか、オムツを替えるとかいろいろ言うようになってみんなびっくりです。生まれてからも、赤ちゃんに会いに来るのがとても楽しみらしく、帰るときもぐずることもなく、おかあさんがんばって!と励ましてくれました。先生から4歳は違うと聞いていたのですが本当でした」と大きな目をきらきら輝かせながらお話してくれました。
まさに4歳の不思議です。



2005年10月18日(火) 子どもの気持ち

今日母親学級がありました。途中までおとなしく聞いていた2歳の男の子が急に咳き込みました。聞いていた皆さんが心配そうに見ているので、「だいじょうぶ?」と声をかけると、その子が立ち上がってニコッとしました。その笑顔があまりに自然なのでみんな怪訝そうに子どもと私を眺めていたので、「この子は私と仲良しなのです。外来でもいつも親しくするんですよ!」といいますと、その子は得意げにもっとにっこりしました。その後母親学級が終わるまで、それほどぐずってお母さんを困らせることなく過ごしていました。
お母さんの健診についてくる子どもと仲良くなれるのは、本当にうれしいことです。子どもに建前はありませんから。



2005年10月17日(月) 情動形成の臨界期

日が変わった真夜中家を出ますと、満月に近い月がまぶしいくらい煌々とあたりを照らしていました。まさに昼のような明るさです。空気が澄みきっている、秋ならではの月です。
今日興味ある医療ニュースが配信されてきました。以下に抜粋を書きます。
“「情動は5歳までに形成」幼児教育の重要性指摘、 文科省の専門家会議”という見出しです。専門家会議では脳科学、医学、教育心理学などの専門家が研究を発表し、教育に応用できる成果を探った。
これまでの研究から科学的に判明したものとして(1).情動は生まれてから5歳くらいまでに原型が形成される(2)子どもが安定した自己を形成するには他者、特に保護者の役割が重要(3)子どもの心の成長には、基本的な生活リズムや食育が重要-などをあげた。
情動を適切に発達させるためには、家族からの愛情を受けて3歳ぐらいまでに安定した情緒をはぐくみ、5歳までに基盤を育てる乳幼児教育が重要だと提言。その後情動を適切に育成しようとしても、年齢とともに困難になると分析している。
日本の科学者たちが出した結論としてはかなり思い切ったものです。これまでは個人的な研究は別として、文科省といった公的な立場では今まで諸外国と違ってあいまいな表現が多いものでした。しかしそれだけに子どもを取り巻く環境の悪化が進んでいるということかもしれませんね。



2005年10月16日(日) 大洋のゆたかさ

今日は午前10時から中野裕弓さんのセミナー「大洋のゆたかさセミナー」が開かれました。その目的は、インターネット時代の今、世界も社会もこれまでにないスピードで変化していますが、「変化の中で流されずに納得する人生を歩むために、日常の出来事から目を離し視点を高くして“人生のゆたかさ”について考えてみましょう(原文のまま)」というものです。
午後4時過ぎまで食事時間をはさんで内容の濃いセミナーでしたが、最後までゲーム感覚で楽しみながら気づきの学習をすることができました。その中からおすそ分けです。
金魚鉢というゲームがあります。私たちは知らず知らずに自分だけの世界を作っています。その世界を金魚鉢だと想像します。金魚鉢は居心地のいいものです。安全は保障されているように見えますし、敵はいません。餌ももらえます。でも何時も同じ世界です。近くに池があります。池は広く、たくさんの生物がすんでいます。多くの冒険がありそうです。危険で怖い魚もいるようです。餌もありそうですが自分で探さなくてはなりません。でも狭い金魚鉢とは違って、どこまでも泳いで行くことができ、わくわくする出来事に満ちている素敵な世界です。さあどうしたらいますんでいる金魚鉢から池に移動できるでしょう。
これは意識の変革ゲームです。それぞれ持っている金魚鉢は大きさ、形、など違いますし、これが正しいという答えもありません。自分の金魚鉢をよく眺め、自分と金魚鉢との関係をよく理解したうえで、自分なりの答えを探します。中野先生はその道案内をしてくれます。
お話の中で面白いことがありました。それは人生上大切でありながら、学校が教えないことは何かということです。それは、1.幸せになること、 2.いい人間関係を築くこと、 3.経済的に安定すること、の3つだというのです。なるほど、そのとおりですね。



2005年10月15日(土) 孫育てセミナーの目的

今日は孫育てセミナー前半があり、25人の参加がありました。他の施設からの見学の方々が4人参加され、楽しい会になりました。
祖父母の方に最もわかってほしいことは、“生まれてくる子どもたちには幸せになるという目的がある”ということです。幸せにしたいという思いは両親だけではなく、祖父母も同じです。幸せの条件は時代によっても違いますが、幸せを感じるセンサーが必要なのは時代を超えた人間の基本です。人間だけが心地よさを感動にまで高めることができます。
生まれてくる子どものことをよく知ることは、孫という生命の塊を感じることで、自分の中にある感動のセンサーに火をともすことです。そのためには自分を縛っている、ねばならない世界から知恵の世界へ脱皮することが大切です。孫育てセミナーはその脱皮のお手伝いをすることが目的です。



2005年10月14日(金) 秋の原風景

残暑が続きなかなか秋らしくなりませんでしたが、雨模様となるとやはりかなり涼しくなり、木々も紅葉してきました。秋らしくなると、高校時代によく口ずさんでいた歌が思わず口をついて出てきます。

秋だ、
秋だ、
風にゆれてなびくススキ
風に揺れて光るススキ
秋は野原に満ちる

という簡単な歌詞です。長年の習性か、口ずさむと子どもの頃の野原の情景や、蒜山高原の秋の風景が鮮やかに目の当たりに浮かんできます。家を出るとき歌っていましたら、息子が怪訝な顔をして見送ってくれました。



2005年10月13日(木) 童心

今日は第2木曜日、月に一度のエンジョイ育児サークルがありました。25人の5ヶ月児がお母さんや兄姉と一緒にやってきました。久しぶりに会う子供たちはとってもいいしあわせ顔をしていました。離乳食などを考え始めるこの時期は、発達のステップアップの時期にもなります。さまざまな情報にお母さんが心迷わされる時期にもなります。乳児健診や育児相談のような個別対応では得られない、同じ状況の仲間が集まって共有する育児情報は腑に落ちるものがあります。育児支援の意味で、保健師、助産師、小児科医、産科医、事務方、託児ボランティアがいろいろな役割で関わります。同時に同窓会的な雰囲気もあり、お母さん方の育児ストレス解消にもなっているようです。
面白いことに、お母さん方が自分たちのお話しに熱中している中、うつぶせ、あお向け、抱っこなどさまざまな格好をしながら、話し手にじっと顔を向け、熱心に聴いていることです。思わず意識がお母さんにではなく、子どもたちに向かって話している気持ちになるくらいです。
会が終わり、記念撮影後、おもいおもいのグループが写真の撮りっこをします。3人のうつぶせ集団に加わり、わたしも子ども気分で一緒にうつぶせ写真を撮ってもらいました。多分、童心にかえった無邪気?な笑顔が写っていることでしょう。



2005年10月12日(水) 介護の誤解

漢方薬の処方を希望されて、久しぶりに来院された方のお話を聞きました。ご両親の加齢が進み、介護が必要で数年前からご姉妹で協力してお世話しているのですが、自分たちの年齢も進み、身も心も疲れはててしまったというのです。
子育てと同じで、核家族が当たり前の今の社会では、小さい頃から人の世話をする情景を目のあたりにする日常がほとんどありません。体の不具合は病院や施設でというのが通念のようなっています。経済優先の社会構造が産んだ少子高齢化は、より豊かにわたしらしく生きるという社会進化や、野放図までの自由への希求、貧しさや汚さへの嫌悪感の養成など、表面的文明開化の副産物のようです。有史以来、民族の進化として島国文化を作ってきたきめ細かな思念が、国を守るためとはいえ、何度も繰り返された諸外国との戦争ではじけてしまったのでしょう。終戦後、生きるためなら何をしてもいいという時代の名残がまだ続いているような気がします。ある意味では地球という国の、日本地方への生まれ変わりへの1ステップなのかもしれません。
現実的には初体験の家族介護は大変な問題です。国を挙げて医療・福祉費、の削減のため施設介護を家庭介護への切り替え推進にまい進しています。年金を始め国に預けてきた安心保険が次々と浪費され、いよいよ死ぬことさえ自分のことは自分でという、自助努力が強いられる時代がやってきたわけです。家族がどこまで助け合えるか、家族の機能もまた問われることになります。いよいよPPK(ピンピンコロリ)運動が盛んになるでしょうか。
ひとしきり苦労話をされたその方は、「明日から孫がやってきます!」と嬉しそうに帰っていかれました。



2005年10月11日(火) リズムの調和

2日間の休日のあとで外来は混み合っています。どんな仕事にもリズムがありますが医療の現場も一緒です。もちろん、お一人お一人のニーズを大切にするのは当たり前ですが、その中にも場の妖精が調和をとっているリズムがあります。そのリズムに私の生体リズムを合わせると、比較的スムーズな流れになります。
日常的な仕事モードから離れて、別の次元での時間をすごすと、そのリズムはまったく変わってしまいます。意識がそうなると、このリズムを仕事モードに波長を合わせる作業が必要になります。今日はなかなかスムーズにその作業が進まず、流れが滞るばかりでした。明日までにはなんとか調整しなければと、ご迷惑をかけた皆様に心の中でお詫びしながら一日を終わりました。



2005年10月10日(月) 夢を持ちなはれ

心地よい休日を過ごしました。「さこや」というお店に立ち寄ったのですが、そこに面白い額がかかっていました。題は「夢を持ちなはれや」というもので、内容は“夢を持ちなはれ、夢を持つと目標ができる。目標ができると計画を立てる。計画が立つと行動ができる。行動すると夢がかなえられる。だから夢を持ちなはれや!”と書いてあったように思います。先日書いた夢のデザインに通じるものです。わかりやすくていいですね。
なお夢のデザインというと、昨日の選挙で、以前ご紹介しました高井崇志さんが惜しくも野に下りました。またの機会を期待します。



2005年10月09日(日) シルクロードのフルート

シルクロード展を観に行きました。遣唐使の実像からはじまり、古代ペルシャの色濃い美しい文物、隋や唐の宝物、見事な唐三彩などの美術品、絨毯など生活用品、と実に多くの興味深い展示物に時間の経つのも忘れるくらいでした。
この催物を盛り上げるため、シルクロードフルートの競演がありました。予告なく、薄暗い照明の会場に、どこからともなく木管楽器の音色がひたひたとしみわたり、次第に合奏の響きとなり、4人の奏者が姿を現しました。中東の方が2人、中国人、日本人のようでした。それぞれがその国の木管楽器(日本は尺八でした)を奏で、即興で4縦走を演奏してくれました。古代シルクロードを体感した瞬間でした。感動しました。ご褒美をもらった気分でした。



2005年10月08日(土) ごろごろ水

おもしろい名前のミネラルウオーターをいただきました。泥側温泉の洞窟の中で湧き出ている天然水で、湧き出る音がごろごろと洞窟にこだまするので、ごろごろ水というのだそうです。ユーモラスな名前ですが、とても澄み切った軟水で、身体にやさしいと感じられました。普通にペットボトルで売っているので、岡山でもそのうちにコンビニなどでお目にかかるかもしれません。目にされることがあったらお勧めです。ぜひお試しください。しかし、ネーミングもいろいろですね。



2005年10月07日(金) 絶妙な「速読」の技術

当院のアイナリーホールで毎月第2金、土、日曜日に行なわれている速読教室があります。日本速読連盟の主催で、理事長佐々木豊文先生が直接指導に当たっています。その佐々木先生の新刊が明日香出版社から発売されました。それが“絶妙な「速読」の技術”というタイトルです。これまでも「科学的速読法」など出されてきましたが、これまでよりはるかにわかりやすい内容になっています。おそらく中学生でも十分理解できる内容ですし、持っている読書力のレベルに合わせて理解される工夫されています。現代のストレスフルな環境で、集中力や理解力、そして健康を向上させる工夫など盛りだくさんです。
出版した日に重版が決まると言う驚異的な売れ行きのようです。紀伊国屋、丸善などでぜひ手にとってご覧ください。何とか自分を変えたいという人にもピッタリです。



2005年10月06日(木) 他山の石

1才2ヶ月のお子さんを連れたお母さんが婦人科健診に来られました。乳がん健診の際、授乳中のおっぱいの様なので、尋ねると、「ええ、いろいろ言われるのですけどまだ飲ませています。ただ食が細いのか、なかなか離乳食を食べてくれなくて、あまり大きくないのが心配です。大丈夫でしょうか?」と少し顔が曇ります。確かにそばにまとわりついているお子さんは細めです。でもとても元気で、動きも活発です。
「大丈夫です。こんなに元気ですから、発達は十分です。そんなに太らせる必要はありません。それに離乳食と言う言葉にあまりとらわれないほうがいいですよ。いかにもおっぱいから離れるための食事というようなイメージがありますが、そうではなく、家族と一緒の食卓を囲むことが食事です。食べることを覚えるのが今の時期に必要で、まずお母さん方が美味しそうに、楽しく食べることを見て、よだれべろべろ、食べたいと言う気持ちにさせることです。食卓に並んでいるものの中で、食べれそうなものを少しずつ味わわせる、一緒のものを食べると言う体験の積み重ねが必要です。子どもだけ別に、離乳食などといって作っても、子どものほうはお母さんと一緒のものを食べたいですよね」とお話しました。すると「よくわかります。たしかに一緒のほうが食べたそうにします。でも、どうして専門家の人たちは、わたしたちを傷つけるような言い方をされるのでしょうか?今にも病気になるような注意を受けると、何とかしなくてはと怖くなりますし、落ち込みます」と悔しそうに訴えました。
これは他人事ではありません。私たちも説明しながら、どうしてわかってくれないのだろうと思うことがあります。つい納得してもらおうと、いろいろ説明すればするほど、どつぼにはまるむなしさを感じることがあります。もし相手を理屈で押しつぶそうとすると、このお母さんのように、傷つけてしまうことになるでしょう。医療機関が病気を作っていることがしばしばあります。まさに他山の石です。



2005年10月05日(水) 本音と建前

わたしのメールには毎日40件以上の迷惑メールと10通を越えるメルマガが配信されます。毎日目を通すひとつに「社長のビタミン1日1語」という、感動の経営コンサルタント角田識之氏のメルマガがあります。今日の内容はこころにキラッと来ましたのでご紹介します。
“「いい話を聞いた」「感動しました」という感想を聞きます。
臥龍は、ちょっと意地悪く「本当?」って聞きます。
○その人の言っていることが「建前」で、
  その人の行っていることが「本音」です。
○「感動」とは、「共感して自ら動くこと」です。”
いかがですか?なお、臥龍とは角田氏のペンネームです。以下にメルマガの宛先を書いておきます。興味のある方はアクセスしてみてください。

http://www.mag2.com/m/0000120805.htm 



2005年10月04日(火) 子どものお気に入り

3才は不思議な年齢です。
いつも決まったお得意の服を着て、お母さんの妊婦健診についてくる子がいます。今日はそんな子が3人やってきました。次々診察室に入ってくる姿は、さながらファッションショーを見ているようでとても楽しいものです。もちろんお母さんの選択なのでしょうが、子どものお気に入り服になると、寝るときもそれを着るといってと駄々をこねるくらいになります。女の子だけではなく男の子も同じです。ウルトラマンや変身ロボットのお気に入りTシャツを洗濯に困るくらいずっと着ていることも珍しくないようです。
この時期は性の自認といって、性別の自覚(社会的性)がおこるのです。胎児が人間の形として完成するのが妊娠10週ですが、最後に性器ができて完成です。3才から4才にかけてもこの社会的性が決まって人間の基本は完成です。このころから性的仕草が見られるようになります。お父さん、お母さんの最も楽しいときです。



2005年10月03日(月) カラスと信号

早朝お産があり車を走らせていると、クリニックの近くの信号が赤になりました。ふと見ると、目の前の横断歩道をカラスが青信号で歩いて渡っていました。渡りきって、そのまま歩道を歩いていってしまいました。
虚を突かれた思いでじっと見ていましたが、カラスなら飛べよ!と思ってしまいました。もっとも、歩くのも自由ですが・・・・。



2005年10月02日(日) 汽車と電車

会議は無事終り、帰り際に「では、汽車の時間があるのでお先に!」と言うと、すかさず横から「今は汽車とは言いませんよ!」と声がかかりました。なるほど、もう蒸気機関車の世界ではありませんね。みんなで大笑い。
帰りは電車の中またゆっくりです。一眠りしたあと、イレーヌ・マッカーシーの小説「限りある生命だから」を読み始めました。平凡な生活を田舎町で過ごしていた中年の女性がガンを宣告され、残された生命を精一杯生き抜いた物語です。展開がとても早い上、ドキュメンタリータッチで、比較的薄い本だったので、一気に読み進みました。最近はファンタスティックな私小説風の、身近な題材の小説にこころひかれます。年を重ねたせいでしょうか。
読み終わったらもう岡山でした。



2005年10月01日(土) 補い合い

今日は東京へ出張です。早朝から緊急手術、お産、外来とめまぐるしく動き回り、新幹線に飛び乗りました。乗って本を数ページも読まないうちに、深い眠りに落ちていました。こういうときは飛行機より電車ですね。休息が取れます。名古屋を過ぎるまでぐっすり眠り、気持ちのいい時間をすごしました。東京へ着く頃は気分もすっきり、身体にはエネルギーが蓄えられていました。宿泊は飯田橋のEホテルです。
東京へ行くといつも思うのですが、これだけ入り組んだ交通網をなんの迷いもなく、どこへでも移動できる住人たちの能力はすごいですね。おそらく東京生活人にだけわかる匂いとか、風があるのでしょうか。
駅員に尋ねながら比較的スムーズに飯田橋まで来ました。東口から徒歩5分と案内に書かれています。東口を出ると巨大な歩道橋がかかり、ビルの谷間です。しかしホテルらしきたたずまいははるか向こうに見えるのですが、とても5分でいける距離には見えません。まずは歩道橋に上がり、周りを見渡しました。まったくわかりませんので、デート中の男性に尋ねました。なんと、予想に反して実に親切に教えてくれました。感謝!教えられたパン屋さん(ハンバーガー屋さん)まで来ましたが、よくわからなくなりました。道を尋ねるために中に入り、ホテル名を口にするやいなや女性店員の方がにっこりうなずいて一緒に店の外まで出てくれて、これまた丁寧に教えてくれました。感謝!
今回の東京は街全体が助け合っているように感じて心豊かになりました。


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