ATFの戦争映画観戦記



【File005】世界最初の戦争映画って何?

2001年10月28日(日)

1895年フランスのリュミエール兄弟によって現代型映画の原型ともいえる作品が公開されてから、数多くの映画が制作・公開されて来ました。当然狎鐐莟撚茘瓩發修涼罎亡泙泙譴詭ですが、世界で最初に制作された「戦争映画って何?」と問われて直ぐに答えられる方はいらっしゃいますか?
前述の如く、古代・中世・近世の時代劇・史劇ともいわれる作品まで範疇を広げれば、特定するのは非常に難しいと言えます。勉強不足のため、初期の映画にどのようなタイトルの作品があるかわかりませんが、昔の英雄や戦いを描いた作品が無かったとは言い切れません。ただし現在のような長編ストーリーでセットや衣装等が凝った作品ではなかったことでしょう。
現在刊行されている狎鐐莟撚茘瓩砲弔い峠颪れた書籍資料では、ほとんどが戦後公開された戦争映画=第一次大戦以降作品がリスト形式で掲載されています。
前述の如く、第一次大戦以前の戦争を扱った作品は世間一般的には歴史ドラマ・史劇として分類されているようなので、戦争映画として世界最初の作品は第一次大戦を扱った作品の内のどれかなのでしょう。が、実際「これが世界最初の戦争映画だ」と言えるだけの資料が手元にありません(ご存知の方、ご教授下さい)
それでは各国の戦争映画の制作(公開)状況について見てみましょう。

【アメリカ】
1911年ハリウッドに本格的な映画スタジオが設立され、アメリカ映画界の繁栄が始まります。初期の映画ですから娯楽面が強調されているのは当然ですが、やはり歴史上の英雄やヒーロー、西部劇のガンマンが活躍する作品が多く制作されます。その中には戦争映画と言えるものもあるかもしれないですね。
1904年から始まった第一次大戦では、参戦が遅かったこともあり、それをテーマとした作品は少ないようで、しかもほとんどが戦後に作られているようです。
第二次大戦が始まると、政府の指導により、映画が国家の戦略に組入れられます。いわゆる「映画戦」というもので、初期の情報戦・メディア戦的もので、映像情報によって国民の意思を操作しようというものです。ジョン・フォード等の映画人が政府の後援により反日・反独の作品を多数制作します。
この状況は戦後も続き、冷戦による東西緊張状態と朝鮮戦争なども影響して、多くの戦争映画が50年代〜60年代にかけて制作されます。
ベトナム戦争以後、俗に「ベトナム戦争後遺症候群」と言われるような作品が多数制作される訳です。アメリカ人にとって「ベトナム戦争とは何だったのか」「ベトナム戦争が残したものは」という問いかけが、この時期の戦争映画の主流だったといえます。
共産主義・ソ連の崩壊とともに狹┃瓩鮗困辰織魯螢Ε奪廟鐐莟撚茲狼涎磴某蠡爐靴泙后この状況はスピルバーグ監督の「SPR」の公開まで続く訳です。

【日本】
世界初の映画公開の翌年には、早くも映写機が輸入されていた日本では、1897年には国内初の映画興行が行われ、1899年には初の国産映画が制作されています。初期の日本映画界もハリウッドのそれと似た状況で、娯楽性の高い時代劇や男女のロマンスを扱った作品が多かったようです。1900年に勃発した「北清事変」(北京の55日の舞台)には撮影班が派遣され、また1904年の「日露戦争」にも撮影隊が従軍し、情報メディアとしての映画が活用され始めています。大陸への侵出と激化する戦闘により、前線での兵士の姿や戦場での美談・英雄的行為を描いた作品が多数制作されます。1939年「映画法」の制定により、国内での映画制作と公開に規制か加えられると、この傾向はますます顕著となり、太平洋戦争突入後は情報局管理の下、映画制作各社の統合が行われます。軍隊・軍人・戦争美化、鬼畜米英をテーマとした作品が軍部の後援により多数制作され、前線の報道フィルム(日本ニュース)とともに各地の映画館で上映されます。
戦後、社会の復興とともに日本映画界も復興し、軍隊から多くの映画人が復員してきたことにより多くの作品が制作されます。これらは軍隊内部暴露、戦争の悲惨さ、非合理性、非人道性を扱った作品が多いようです。1950年代〜60年代にかけて高度成長による生活のゆとり創造とともに、娯楽作品としての戦争映画が多数制作されます。これらはアクション・任侠映画や特撮映画としての一面も兼ね備えているのが特徴です。その後は、幾つかの大作と呼ばれる作品が制作されますが、洋画作品の大量流入による日本映画の人気下降による影響で、経費のかかる戦争映画の制作は一挙に減少しています。

【ドイツ】
第一次大戦の敗戦後、政治の実権を握ったヒトラー率いる国家社会主義ドイツ労働党(略してナチス)の庇護のもと、ファシズムや国家への奉仕を礼賛する作品が数多く制作されます。ナチスが政権を握るとゲッペルス宣伝相により、この傾向は一層進み、加えてドイツ民族優位ユダヤ民族排斥が顕著になります。
第二次大戦勃発により、前線での兵士の姿を描いた作品が多数制作され、記録フィルム(ドイツ週間ニュース)とともに国民に公開されました。
戦後は、旧軍の非人道性や非合理性を描いた作品が多数制作されますが、ネオナチズムの成長とともに、政府によるナチス排斥が行われ、国内での旧独軍を描いた作品が制作できなくなります。この傾向は1981年の「Uボート」の公開まで続きます。

【旧ソ連】
1917年のロシア革命により政権を握った共産党の庇護の下、芸術性の高い映画が多数制作されますが、戦争映画的な作品は少ないようです。
第二次大戦では「大祖国防衛戦争」のスローガンのもと、戦場での英雄行為や共産主義を称えた作品が幾つか制作されます。
戦後の東西冷戦の中で、共産主義助長の一貫として1950年代後半から1970年代にかけて戦争映画史上に名の残る超大作や名作が幾つも製作されますが、アフガニスタン侵攻を経て共産主義体制の崩壊とともに、ソ連映画界自体も衰退し、ここ最近では殆んどロシア制作の戦争映画は観ることがありません。

【フランス・イタリア】
優れた映画制作技術とスタッフを擁する両国ですが、フランスはドイツによる占領、イタリアは実質的敗戦国という訳で、戦争中に発表された作品は少ないようです。ただ両国とも戦後は精力的に映画が制作されています。
フランスでは、占領下の反独地下抵抗運動を描いた作品が幾つか制作されますが、フィルム・ノワール主義に代表される暗黒街のギャング主体の作品や男女のロマンスを描いた作品の人気が高い為か、戦闘シーンを主体としたような作品は少ないです。その後は植民地(アルジェリア・インドシナ)での戦いを描いた作品が制作されるようになります。現在ではアクション映画が主流で戦争や軍隊を描いた作品は少ないようです。
イタリアでは、戦後直ぐにロッセリーニ監督に代表されるネオリアリズム主義による作品が政策されますが、派手な戦闘シーンを描くよりは、戦場での兵士の姿や戦時下の一般民衆の生活を描いた作品が多いようです。その後ハリウッドでの西部劇人気の影響を受けたイタリア製戦争映画いわゆる「マカロニ・コンバット」モノが多数制作される訳ですが、この分野は、戦争映画ファンの中でも一分野をなすほど根強い人気を誇っています。また同時期にエログロを主体とした「ナチ女収容所」モノも多数制作されます。朝鮮戦争での野戦病院を描き戦争を風刺した名作「MASH」の影響を受けた軍隊風刺劇「マッシュ・イタリアーノ」シリーズも多く制作されますが、ここ最近ではイタリア製戦争映画自体あまり聞かなくなっています。

【イギリス】
第二次大戦時、アメリカの参戦まで単独でドイツとの戦いを行ったイギリスでは、一般民衆も日々の生活が戦争と密接していただけに、戦意高揚の作品が多く制作されたようです。日々独軍機の爆撃を受け、Uボートによる物資輸送への妨害により生活の困窮を余儀なくされた市民にとって、苦しい戦いっを続けながらも最後は勝利を勝ち取る(または勝利のための犠牲となる)前線の兵士たちや物資輸送の船員たちの姿は、自分たちの苦しい生活への励みとなった訳です。
戦後暫くは、この傾向を引きずった作品が制作され続けますが、外貨の稼ぎ頭である「007シリーズ」等の人気により戦争映画の制作は下火になったようです。

【旧ユーゴ・その他東欧諸国】
独軍の占領により苦しい戦いを続けた東欧各国ですが、戦後は、これらの苦しい戦いを描いた国策映画的作品を多数制作しています。
旧ユーゴではチトー大統領による独自の共産主義路線の下、対独パルチザン戦争を描いた大作が多数制作されました。政府と国軍の援助により制作された作品は戦争映画として迫力は凄いですが、反面国策カラーが出すぎていてエンターテインメント性に欠けると言えます。
チトー大統領の死後、宗教・民族等の対立の激化により国家が分裂、激しい内戦状態が起こり、現在でも対立は消えていません。この内戦を描いた作品が多く制作されるようになりましたが、多くは日本国内での劇場公開ではなく、ビデオやDVDのソフト発売といった状況です。
その他の東欧諸国ではチェコやポーランドで第二次大戦を描いた名作が制作されていますが、その数は少ないです。
また、単独でロシア軍と戦ったフィンランドでは、祖国防衛を描いた戦争映画が幾つか制作されています。戦闘シーンも丁寧に描かれており、人気が高いです。

【イスラエル・中東】
ナチスによる迫害を生き延びたユダヤ人たちが、英国の政策により中東パレスチナの地に建国したイスラエルでは、建国以来パレスチナ人や周辺イスラム諸国との争いが絶えておらず、これらの戦いを描いた作品がいくつか制作されています。まもなく公開される「キプールの記憶」は前評判も良いようです。
中東諸国の中では、イランが多くの戦争映画を制作しています。多くがイラン・イラク戦争を舞台とした作品ですが、国軍の全面協力で制作された作品が多いだけあって、登場する戦車や戦闘機の数は半端じゃありません。

【中国・東南アジア・韓国】
太平洋戦争後、国民党との激しい内戦に勝利した中国共産党は、国策の一環として対日戦を描いた作品を制作しています。ただ国策映画の定めとして海外マーケット的なアピール度が低いことにより、ほとんど知られた作品がない状況です。香港返還により、娯楽エンターテインメント性の高い香港映画の技術が多数取り入れられたこともあり、今後の作品には期待できそうです。
東南アジアでは、タイ、ベトナム、カンボジア、フィリピンなどの国で幾つかの戦争映画が制作されているようです。主流はインドシナ・ベトナム戦争ですが作品規模が小さいのと、海外マーケットに殆んど流れない為に殆んど知られていない状況です。
韓国では、朝鮮戦争モノやベトナム戦争モノが数多く制作されていましたが、ほとんどが日本国内での上映が無く、また制作技術的にもハリウッド製映画などに押されていた為、日本国内ではレンタルビデオのシリーズで目にする程度でした。
しかし近年「シュリ」の大ヒット後、その実力を海外に示した韓国映画界は、それに続く「JSA」や「ユリョン」といった作品により地盤を固めています。

と、まあザッと各国での戦争映画制作の歴史について述べてみました。うろ覚えの内容も多いので「それは違うぞッ」という点があれば、ご一報下さい【続く】


【File004】It happenedthere瓩修譴廊爐修貝瓩乃こった

2001年10月26日(金)

さて次に、戦争映画の舞台になった土地、地域について考えてみましょう。
以前にもカキコミましたが、戦争映画の題材としては圧倒的に「第二次世界大戦」が舞台として描かれています。欧州での戦いが中心となった「第一次世界大戦」と比べて大きな違いは、日本vs米英中が激突した中国、東南アジア、太平洋の島々を戦いの舞台とした太平洋方面がクローズアップされることでしょうか。
まあ他の地域が舞台になった作品もそれなりに制作されてますので、どんな戦いを題材としているか分類してみましょう。

A.ヨーロッパ(ロシア、英国、アイルランド含む)大西洋方面
ローマ帝国の滅亡の原因となった爛殴襯泪麑餌欧梁膂榮悪甍瞥萓笋┐裟鑞陲梁海い織茵璽蹈奪僉4多の国家が興隆衰亡し、数多の血が流されております。中世以降の騎士や王侯が主体となった戦い(国家の利権や王位継承、宗教等が原因)ナポレオン戦争(常備軍としての軍隊組織及び歩兵・砲兵・騎兵の三位一体型戦闘形態の確立)そして大量殺戮戦となる第一次世界大戦・・・第二次世界大戦・・・。
ドイツ辺りを中心として西側が狎症戦線疆貘(ロシア中心)が東部戦線を舞台として幾多の作品が制作されます。
第二次大戦以降「冷戦期の緊張状態」を除けば「西部戦線は異状なし」ユーゴや旧ソ連諸国など「東部戦線、未だ安定せず」ってとこですか。
大西洋を舞台とした作品は、もう爍侫棔璽鉢瓩某圓ますか。そうそう「ビスマルク」もね。

B.地中海・アフリカ・中近東(トルコ含む)方面
この地域は爍銑瓩離茵璽蹈奪僂箸鰐接な関係があります。古代ギリシャやローマの海上交易ルートやシルクロードの拠点であるコンスタンチノーブルを始め、北アフリカ沿岸の交易、キリスト教の聖地エルサレムなど莫大な富や信仰をめぐり、絶えず戦乱が繰り返されて来ました。
この地域で最も重要な戦いは、中世であれば狃住軍甼畭紊任△譴亅猯鷆によるアフリカ諸国の植民地支配瓩修靴涜萋鷦\こβ臉錣任離リシャ方面、北アフリカ・エジプト方面、マルタ島・シチリア島を巡る戦い、戦後の植民地独立、イスラエル独立以降繰り返される中東戦争、イランイラク戦争、アフガン紛争、湾岸戦争で、これらを題材とした作品が数多く制作されています。そして今回の米英によるテロ報復戦争「未だ戦火鎮まらず」ですな。

C.インド方面
四大文明のひとつインダス文明の発祥の地であるインドも、多くの民族、宗教、階級が入り乱れ、藩王国・諸王朝が乱立し戦いが繰り替えされてきました。16世紀のムガール王朝による統一が行われますが、一世紀後には英国による植民地支配が始まります。英植民地下のインドを舞台にした作品、主に冒険活劇がいくつも作られます。第一次大戦中、第二次大戦中とインドは戦略上の重要地点ではありましたが、直接枢軸側と連合国側が激突するような戦闘は行われなかった為、戦争映画の題材としては少ないですね。戦後、英国からの独立を経て現在に至りますが、パキスタンとの国境紛争、バングラデシュの独立紛争が戦争映画の題材って言えそうですがあんまり聞きません。そうそうインドと言えば世界有数の牘撚菎膵餃瓩任垢戦争映画なんか作ってるんでしょうかねぇ〜「躍るプライベート・マハラジャ」なんてね!

D.東南アジア、オーストラリア、太平洋方面
東南アジアと言っても、世界史上注目されるような歴史的事項は、列強の進出以前は思い浮かびません(勉強不足ですんません)英国によるマレー半島支配、スペインによるフィリピン支配、オランダによるジャワ方面支配、フランスによるインドシナ支配、独立を保ったタイ王国って事ぐらいですか。フィリピンは19世紀末の米西戦争後米国支配下となり、太平洋方面の独植民地は第一次大戦後、日米の統治下となり、ハワイも独立王国から米国の支配下となります。その後は皆さんもご存知の通り太平洋戦争(島々を巡る激戦)へと繋がっていく訳です・・・。戦後は各地で植民地支配からの独立が行われ、中でもインドシナの紛争は、後にベトナム戦争へと戦火が拡大して行きます。またフィリピンは長きマルコス支配の後、革命により新しい体制が生まれます。この辺が映画の題材になってる作品が幾つかありますね。
オーストラリアは太平洋戦争中、マッカーサーの反攻作戦の戦略拠点となりますが自体が戦場とはなっていません(日本軍機による爆撃、特殊潜航艇による泊地攻撃は受けていますが)戦争中の出来事を題材とした作品が幾つか観られるくらいですか・・・。英連邦軍として活躍するオーストラリア軍(第一次大戦ではニュージーランド軍とともにアンザック軍団を構成)を題材とした作品は作られていますが。

E.中国大陸、日本方面
中国大陸においては四大文明のひとつ黄河文明以来、幾多の王朝、民族が興亡し戦いが繰り広げられております。まあ戦いの規模が半端じゃない。三国志の中の戦いなんか、日本で数百、多くても数千の兵力での戦いが普通だった時代に数万、数十万、中には数百万の兵力が激突してたんですから、まったく。清朝以降、列強の侵出が激化、中国内の利権をめぐる戦いが繰り返されます。その後日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦と中国を舞台として列強の激突、国内各軍閥の勢力争いが続き、日本の大陸侵出の本格化とともに日中戦争・太平洋戦争へと戦火が拡大していきます。戦後は国民党と共産党の戦いを経て現在に至る訳です。まあ日本側とそれ以外の国で作られた作品で、それぞれ描かれ方が違うのは仕方ない事ですが・・・。
日本では奈良時代以降明治維新までに国内を二分した戦いと言えば、源平の戦い、南北朝、応仁の乱、関ヶ原&大坂夏の陣・冬の陣、戊辰戦争。対外戦争といえば、7世紀の白村江の戦い、元寇、豊臣秀吉の朝鮮出兵ですか。その他地域紛争(豪族・武将・大名による小戦争)は数知れず。でも前述の通り、これらを題材にした映画って全部時代劇なんだな〜。戊辰戦争は旧武士団編成軍+欧州型軍備編成部隊による国内戦だが、年末年始の特番TVドラマや大河ドラマにはなっても、映画化された作品は思い浮かばないんですよね・・・。その後、日清・日露戦争を経て日本の大陸侵出が激化して行くのは、皆さんもご存知の通りです。

F.南北アメリカ大陸方面
1492年のコロンブスによるアメリカ大陸発見以降、欧米人による植民地化が進みます。特に南米ではスペイン、ポルトガルの後援を受け、金、香辛料、その他数多の富を巡り(ピサロによるインカ帝国滅亡をはじめとして)欲望溢れる戦いが繰り広げられます。この後19世紀にスペイン・ポルトガル支配が弱まりラテン・アメリカ諸植民地の独立・建国が行われるまで続く訳ですが、これらの諸国は経済的&政治的基盤が弱く、20世紀に入ると内戦やクーデターが頻繁に起こります。第二次大戦時アルゼンチンは親独派(独系人移民等)が多く、戦後ナチ戦犯の逃亡・潜伏先として舞台とした映画が幾つか作られます。
北アメリカは16世紀以降、英国支配(アメリカ)フランス支配(カナダ)が進みます。ヨーロッパでの英仏の対立の影響を受け、17世紀末から18世紀半ばまで英仏の植民地軍間での戦いが行われます。英国支配に反抗し米13州が独立宣言に署名し、その後8年に渡る独立戦争が始まり、ご存知の通り英国の植民地支配は終わります。その後メキシコとの戦いを経てテキサス、カルフォルニア、ニューメキシコが合衆国に加わります。そして1861年工業中心・連邦主義を唱える北部州連邦と奴隷・農場中心の農業主体・州権主義を唱える南部連合が激突、アメリカ最大の内戦「南北戦争」が勃発、以降6年間に渡り国家を二分した戦いが続きます。
あとは19世紀末、旧スペイン植民地の利権をめぐる米西戦争くらいですか。
第一次世界大戦では、参戦しながらも戦闘期間は短いため、米軍をモデルとした作品は少ないです。そして1941年太平洋戦争が勃発します。

G.極地方面
北極方面を舞台にした作品は、幾つか思い浮かぶのですが、南極はねぇ〜。小説なら幾つかあるんですが・・・。

さすが人間の歴史は戦争の歴史というだけあって、戦争の無かった土地なんてないんでしょうね。It happened there瓩修譴蓮△修海乃こったのです【続く】

【一部修正】20020202「F.南北アメリカ大陸方面」の一部修正


【File003】時代劇なのか戦争映画なのか、はたまた・・・

2001年10月25日(木)

さて、次に作品の描かれた時代設定による区分を見てみましょう。
世界史の年表片手に分類してみると、大体以下の11区分に分類出来ます。

.古代の戦いを描いた作品
古代ギリシャや地中海世界、ローマ帝国、中国の秦や漢の時代の戦い

.中世の戦いを描いた作品
東西ローマ帝国、十字軍、騎士物語、神聖ローマ帝国、レコンキスタ、百年戦争、薔薇戦争、三十年戦争、中国の唐、元の時代の戦い

.近世の戦いを描いた作品
フランス革命、アメリカ独立戦争、ナポレオン戦争、クリミア戦争、アヘン戦争、太平天国の乱等の時代の戦い

.近代(第一次世界大戦以前)の戦いを描いた作品
南北戦争、戊辰戦争、普仏戦争、義和団の乱、日清戦争、日露戦争等

.第一次世界大戦を描いた作品
ヨーロッパ、ロシア、アフリカ、極東、南米の各戦線を舞台にした作品

.両大戦間の時代を描いた作品
ロシア革命、ファシズム台頭、満州事変、日華事変、スペイン戦争等

.第二次世界大戦を描いた作品
ヨーロッパ、ロシア、アフリカ、太平洋、中国大陸の各戦線を舞台にした作品

.大戦後・朝鮮戦争を描いた作品
各植民地の独立、朝鮮戦争、東西冷戦の始まり等

.インドシナ・ベトナム戦争・冷戦・植民地紛争を描いた作品
インドシナ・ベトナム戦争、アフリカ植民地紛争、中東戦争、中南米紛争、東西冷戦等

.現代の戦争を描いた作品
国境・民族・宗教紛争、フォークランド戦争、イランイラク戦争、湾岸戦争、共産主義崩壊、ユーゴ紛争等

XI.未来・未知の戦争を描いた作品
第三次世界大戦、宇宙戦争、怪獣要撃戦・・・等

と、まあ大雑把に分類してみました。
作品数の比率としては圧倒的に「.第二次世界大戦」が多いです。
しかしながら、この分類には以下の問題点が残ります。

【時代区分上の問題点】
,Α舛燹∋代劇or歴史ドラマ?
機銑靴了代区分に含まれる作品は、世間一般では「歴史ドラマ」として分類、認知されており、特に古代ギリシャやローマの英雄や皇帝たち、中世の王侯・騎士、ナポレオン等は歴史上の人物として描写され、戦争・戦闘シーン自体も英雄たちの物語を彩るドラマの1シーンとして描かれている場合が多いです。日本の時代劇における源平の合戦や戦国時代の武将(織田信長・豊臣秀吉・徳川家康含む)合戦等もまた同様。ただしナポレオンに関しては海外、国内に根強いファンが多く、またこの時代から戦闘の形態が変わってきたこともあり、戦争映画におけるひとつの分野として区分することは可能だと思われます。
△笋辰兩症劇か〜ッ!
犬了代における「南北戦争」を描いた作品は、映画ジャンルの中でも既にその地位を確立している「西部劇:ウェスタン」に分類され、一般に認知されていると言えます。また合衆国騎兵隊の対インディアン(差別用語なのか?ネイティヴアメリカンって言わなきゃダメなのか)戦を描いた作品も、また然りです。遡れば「テキサス独立」なんかもそうでしょうね!
残念ながら日本だけか
同じく犬吠類される「日清戦争」「日露戦争」を描いた作品は、その殆んどが邦画の為、海外で余り評価されているとは言えず、あくまでも日本の時代劇的評価だと思われます。

以上のような理由から、分類垢痢崑莪貅\こβ臉錙廾聞澆寮錣い鯢舛い榛酩覆ら、やっと「戦争映画」として独り立ち出来ていると言えるのではないでしょうか。そうそうXIに含まれる「宇宙戦争」や「怪獣要撃戦」ってのは、やっぱSF映画か特撮映画の分野なんでしょうね・・・。【続く】


【File002】まず爛潺螢織蝓璽燹璽咫辞瓩△蠅!

2001年10月23日(火)

さて狎鐐莟撚茲諒類法瓩箸靴騰爐海譴戦争映画だ瓩噺世だ擇訌阿法△泙梱爛潺螢織蝓璽燹璽咫辞瓩箸いβ腓なジャンルを見てみましょう。
爛潺螢織蝓璽燹璽咫辞瓩箸榔撚茲寮瀋蠅筌好函璽蝓湿絖々餡抜屐∪力間の戦闘行為が描かれている、または物語の背景にある⊆膺邑、または主たる登場人物が軍人または元軍人で、物語の設定上軍隊または軍事組織が係わってくるJ軸錙壁雋錣任呂覆ぁ砲登場する、と言う項目を含んでいる映画を言います。では、この分類項目をさらに細分化してみましょう。
上記3項目によって古今東西数多の映画作品の中から爛潺螢織蝓璽燹璽咫辞瓩箸靴栃類した作品を、更に描かれた内容によって細分化すると、以下の4分類18項目に別けることが出来ます。

A、戦争や戦闘、作戦を中心に描いた作品
々餡抜屬寮鐐茲篳響茵∪こβ臉錙国内紛争や内戦等戦争全般を描いた作品
∪鏤望緲名な戦闘をオムニバス的に描いた作品
0貮隊、一個人兵士の戦闘におけるエピソードを中心に描いた作品
て端貂鄒錙壁隊)、諜報戦(部員)のエピソードを中心に描かれた作品
ダ鏤捕虜または捕虜収容所、脱走計画を描いた作品
Φ找肪罎諒嫉里離┘團宗璽匹鯢舛い榛酩

B、戦時下の後方兵站、市民(生活)を描いた作品
Х盈基地、補給基地等の戦闘行為以外を描いた作品
╂鏤下の一般市民の生活、男女関係を描いた作品
占領下の地下抵抗運動(レジスタンス・反政府組織)を描いた作品
非正規軍事組織(パルチザン・ゲリラ等)の戦闘を描いた作品
強制収容所(ユダヤ人・政治犯)人種迫害を描いた作品

C、平時、非常時(前開戦段階)の軍隊、政府を描いた作品
兵営、訓練キャンプ、兵站基地での兵士の姿を描いた作品
東西冷戦下のエピソード、諜報戦、国家間緊張を描いた作品
軍部によるクーデターを描いた作品
軍隊(準軍事組織)による対テロリスト戦を描いた作品

D.作品の中に軍隊(準軍事組織)軍人(元軍人)、兵器の登場する作品
宛儀蛙佑硫鸛曄∪鐐荼絨箴錨を描いた作品
吋辧璽蹇次▲劵蹈ぅ鵑離▲ションを中心に描いた作品
果っ里諒体、地球外生命体、巨大生物との戦いを描いた作品

と、まあこんな具合に爛潺螢織蝓璽燹璽咫辞瓩亙類できます。
皆さん、それぞれの項目に当てはまる作品名がどれくらい思い浮かびますか。
作品の中には、上記の4分類18項目の複数に該当する作品もありますので、そのへんは柔軟に分類して見て下さい【続く】


【File001】戦争映画とは何ぞや

2001年10月22日(月)

一口に狎鐐莟撚茘瓩辰童世Δ里盞觜銃颪靴い發里ありますな。
血沸き肉躍る陸戦(歩兵の突撃や砲撃戦・戦車戦)空中戦、海戦等が描かれた作品はもちろんですが狎鐐莟撚茘瓩留の深いところは、それだけではないってとこです。
戦争では後方兵站・軍隊内部・銃後の市民生活・諜報活動など様々なドラマが展開されています。それぞれが映画として充分テーマと成り得るのですよ。
一般的に知ってる狎鐐莟撚茘瓩・・・って聞かれて思い浮かぶのは、古いとこでは「トラトラトラ」や「大脱走」「バルジ大作戦」新しいとこでは「プライベートライアン」や「スターリングラード」「パールハーバー」(賛否両論ですが・・・爆)ってとこですか。でも、それらの作品はメジャー中のメジャーであって狎鐐莟撚茘畫澗里ら見ればほんの氷山の一角に過ぎません。
と言う訳で、暫くは大雑把ですが戦争映画を楽しむ為の「戦争映画の分類法」について書いて行きたいと思います。あくまでも私ATF個人の見解ですので「それは違う」というご意見があれば、その旨を掲示板に書き込んでいただければ、熟考の上、賛同できる場合には修正させていただきますです、はい。

趣味の世界には爛潺螢織蝓辞瓩箸いκ野が存在します。戦争映画ファンを始め、戦記書籍ファン、兵器&武器模型マニア、サバイバルゲーマー、シュミレーションゲーマー、軍服・装備マニア等々。それらをひっくるめて爛潺螢織蝓璽泪縫↓瓩箸犒鎧オタク瓩箸言われていますが狎鐐莟撚茘瓩眤腓な範疇で言えば、兵器や軍人が登場する映画爛潺螢織蝓璽燹璽咫辞瓩涼罎琉貮堯覆任癲△修旅柔比は高い)と言うことが出来ます。
その前提の基にお話を進めていきたいと思います。

【試験に出る(わけない)戦争映画の分類、徹底攻略法】目次予告
 〆酩覆瞭睛討砲茲詈類
 ∈酩覆了代区分による分類
 作品の舞台となった地域区分による分類
 ず酩覆制作された時期・国家による分類
 ズ酩覆良床繊閉饗膾遏β膾遏μ昇遏Γ贈探蕁β椋遏砲砲茲詈類


【File000】自称狷本で10番目に戦争映画を観ている瓩弔發

2001年10月21日(日)

人類の歴史は数限りなく繰り返された戦争の歴史です。どの世代にも直接体験した戦争、または地球上のどこかで行われた戦争の記憶があるはず(現に、今アフガンでは戦争が行われています)この「戦争映画観戦記」では戦争の善悪について語るつもりはありませんが、戦争によって多くの血が流され、文明・国家が滅び、また誕生し、さらに新しい技術が開発されたというのも、また歴史の事実です。狎治は血を流さない戦争で、戦争は血を流す政治である甍里だ萓犬仰る通り歴史の年表は犒譴瞭記瓩任后1338年:百年戦争勃発 たった一行の記述の背景には何万人、何百万人の尊い命が失われているのです。「戦争は悪だ」「戦争は愚かな行為だ」「戦争反対」そう叫び続けて人類は戦争を繰り返しています。そんな人類の最も愚かな行為である狎鐐茘瓩鬟董璽沺時代背景とした映画を大雑把に言えば「戦争映画」と言うのですが、「戦争映画が好きだ」=「戦争が好きだ」の公式が、未だに世間の一般常識に近く、世の戦争映画ファンの多くが肩身の狭い思いをしているのではないか・・・「戦争映画が好きだ」なんて職場や学校で言ったが最後、周囲の冷たい視線を浴びた経験のひとつやふたつはあるんじゃないですか?私自身は決して戦争賛美者ではありません(汗)戦争が始まれば真っ先に逃げるだろうし、軍隊(?)に志願したりは絶対しないでしょう。
何故かって・・・それは人よりは戦争を知ってる(つもり)から。もちろん実際に戦争を体験した事はありません。偉そうに言うな、と言われるかもしれませんが、人よりは戦記や記録・映画を読んだり、観てるつもりだしサバゲも経験しました。玩具?であるエアガンですら、あんなに当たるのです。ましてや本物の銃が自分にだけ当たらないなんて事は絶対にありえません。ランボーやブラドック、サンダースやシュタイナーはフィルムの中だけにしか存在しません。エアガンを構え、遮蔽物の陰に隠れて、ひたすら敵を待ち伏せる瞬間の緊張感が次第に快感・・・いえ恐怖に変っていった体験も幾度もありました。戦場では敵を殺す前に自分が殺されるかもしれない、というリスクが付きまとっているのです。
おっと、話題を元に戻しましょう。物心がついてから、戦争映画を観続けておりますが、映画の1ジャンルとして確立されるだけの作品が制作されているにもかかわらず、戦争映画ファンの牘撚茱侫.鶚瓩涼罎砲ける地位はあまり向上したとは思えません。子供の頃、戦争映画と言えば年末やお盆にテレビで放映される「トラトラトラ」や「大脱走」「バルジ大作戦」がほとんど全てでした。大体二週に渡って放映される前編・後編をワクワクしながら観ていたもんです。
ビデオの普及に伴うレンタルビデオ店の増加により、ビデオソフトとしてリリースされる作品が多くなり、多くの作品を目にすることが出来るようになりました。さらにDVDの普及により、未だビデオソフト化されていなかった作品も、DVDソフト化されてきています。
「プライベートライアン」の大ヒット以来「U-571」「スターリングラード」「パールハーバー」と大作・話題作の公開により、新たに戦争映画のファンになった方々も多いと思われます。私自身、今までに観た戦争映画は約600本。でも、戦争映画全体の中では氷山の一角です。まだまだ戦争映画を極めるには、先は永いようです。
この「戦争映画観戦記」では、徒然なるままに、私ATFが観てきた戦争映画について、書いていこうと思います。下手な文章で恐れ入りますが、末永くお付き合い下さい。「戦争映画って、ホントーにすばらしいものですよ」

   作戦履歴【TOPページ】  前進【次ページ】


観戦武官視察数【
感想等お気軽に書き込み下さい

My追加

皆さまにご投票いただいた結果は→【こちら