自作自受
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2012年12月16日(日) 連続(438)

地獄巡り

求めても堕ちない
想像
ありもしない偶像の創造
厳しい冬に耐えて
春の声も聴こえない
蒸発する魂
擦り切れる想い
悲しいだけじゃなくて
冷たくて痛い
積み上げた石の上に立って足元を見るような
身体中の穴という穴から液体が溢れ出る
力むことも出来ず
望むことも出来ず
ただ事実を受け入れるだけで
絶命することも許されない
白い十字架を背負って
鬼の前で懺悔する
言葉
ありふれた結末を予想しながらも
笑顔で応える

ここで
一針の想いを鬼に捧げて
罪無き罰を受け入れる


2012年12月15日(土) 連続(437)

蜘蛛の糸

天から降りた一本の糸
この糸を上ればすべて報われる

みんな知っている
みんな知っている

僕の上にも糸が降りてきた
この糸を上れば
   僕もきっと報われる

それなのに...
きっと上りきることなどできやしない
果てしなく続く細い糸


誰かが糸を上っていく
彼はあの糸を上りきれるだろうか?
ゆっくりだが着実にその糸を上っていく
その姿を見上げて僕は願う

  オチロ オチロ...

誰もが願う

  落ちろ 落ちろ 落ちろ 落ちろ!

その思いが最高潮に達した時
無常にもその糸は切れるのだ

それなのに誰もが願ってる
この糸を上りたいと


この糸を上れば
  すべて報われる


今日もまた誰かが糸を上ってく


2012年12月14日(金) 連続(436)

こんな日を待っていたんだ。
全てが満たされた不満だらけの毎日。
まともな奴らが「矛盾だ」って叫んでいるけど、
そんなことないぜ、これが全てなんだ。
満たされずに満ちている。
これがすべてなんだ。
俺はまだ望んでいるよ。
だって全てが満たされたわけじゃないから。
でもこれで満足だ!
何かが欠けている。それで俺は幸福なんだ。
もしも全てが満たされたなら、俺はいつ死んでもいいが、
俺はまだ生きていたい。
まだ欠けている、
まだ欠けている。
欠けたまま満ちている。
足りない部分は、満たされずに残っている「ゆとり」ってやつなのさ。
だから俺はまだ望んでいるよ。

こんな日を待っていたんだ。
こんな夜を待っていたんだ。
こんな気持ちになりたかったんだ。
俺はこの日を待ち望んでいたんだ。


2012年12月13日(木) 連続(435)

なんとなく気分のいい帰宅時間とか
良く寝た日の夢の中だとか
懐かしい香りのする季節の変わり目だとか
ひとり壁に向かっている時だとか

時々

失くしたあなたの影を踏む


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