自作自受
DiaryINDEX<古新>


2011年11月30日(水) 連続(422)

優しさを少し
水に溶かして口に含んで
舌の上で転がして
ごっくん

落ちてくる気配さえない
包み込む膜が
温かくも煩わしく思われ

突き破った先には
懐かしい冷たさと
新鮮な痛みがあった

闇雲に振り回したバットは
一番近くに居た人の頭に直撃し
可哀想だけど
もう手遅れで
可哀想だけど
それは偶然当たっただけだから

聴こえない音はきっと
聴く必要のない音
解けない問題の答えは
きっと知らなくても大丈夫
大事なことは
井戸の中で全部覚えたから
分ってるから

必要なのは
ニーニーと鳴く五月蝿い子猫じゃなくて
大きな岩みたいな干からびた背中

過ちをバケツに入れて
道端に捨てる
痛みを目から吸収し
鼻から吐き出す

なんてことない
過ぎ去った
碧色の蛙
飯食わぬ女房

なんてことない
待ち受ける
糸の切れそうな凧
風上に立つ薄汚れた裏切り者

寂しさを24時間
好きな歌と
言い訳で包んで
まるごとごっくん


2011年11月29日(火) 連続(421)

夜に歌えば
とろりと溶けて
大切な音を聞き分けて
伝えなくても
届くかもしれない


2011年11月28日(月) 連続(420)

いつになったら
あの部屋に入れるのだろう
ずっと考えているのに

いなくなるまで

ちょっと遅すぎたのかもしれない
本当のことを知らないのかもしれない
過去に打ちのめされて
信じられないのかもしれない

鼓動が聴こえる


2011年11月27日(日) 連続(419)

時間はゆっくりだけど
確実に進んでる

過去は一瞬で

振り返ってる間だけ
未来を喰いながら
大事なことと
そうじゃないこと
奇麗に並べて
苦笑い

未来は永遠なのに

たった一人でも
明日は明日
誤魔化しの効かない
自分自身に嫌気がさすよ

僕寂しいよ
肋骨(ろっこつ)と肋骨の間に隙間風が吹くよ
左側にある心臓が重たい

だから正面から抱き合って
僕の右側に君の心臓を
君の右側に僕の心臓を

少しずつ時間が流れていくね


2011年11月26日(土) 連続(418)

魂の浄化

僕の魂は永遠に浄化されない
永遠に
何処にもいけない
孤独を奥歯で噛み殺す
苦虫みたいな味
この罪に憧れて
ずっと
あなたを愛して
ただただ肋骨に守られた肺の真ん中を通過する
孤独

感じる度に己の罪はまだ
そこにあるのだと
燦々(さんさん)と輝く
日の光の中で
忘れてはいけない
忘れさせはしない
心の臓に突き刺さった杭(悔い)を
引き抜こうと
両腕に力を込めて
もっと深くもっと深く
己の身体を突き抜けるほどもっと深く
そうすれば魂が浄化されるのではないのかと
誰か僕の亡骸を拾ってくれはしないかと
誰か僕の魂を救ってくれはしないかと
この期に及んでまだ他人を頼るのか?
永遠に汚れたままで苦しむがいい
助けて
あなたの胸で眠らせて
甘えさせて
一人で布団を被って眠りたくない
明日など
いらない
あなたほど大切な
命はない
まだ魂はキレイになれない
僕の魂の浄化
まだ僕は自分を許せない


2011年11月25日(金) 連続(417)

ちょっと不安でちょっと安心
ちょっと微妙

つまり待ってるわけで
つまり待ってないわけで

結局答えを出すのは俺じゃなくてアイツの方だって
そういうこと。


2011年11月24日(木) 連続(416)

ただ

僕は自分がキレイになりたかった。


2011年11月23日(水) 連続(415)

鋼色の魂
ステンレスに憧れて
錆びてく身体を呪いながら
今日もまた雨に打たれる


2011年11月22日(火) 連続(414)

真っ黒いのを全部ぶちまければいいのかもしれない。
吐き出してしまえば。
魂ごと全部。

目に涙溜めて苦しみながら、
過去を飲み込んで、
苦しみながら、
全部吐き出して。

お前の身体
お前の唇
お前の手
目に浮かぶたび
嘔吐繰り返す

真っ黒いのを全部
正しいことだけ信じて
明るいとこだけ歩いて
嘔吐繰り返す


2011年11月21日(月) 連続(413)

聳え立つ
黒い壁

越えられない


2011年11月20日(日) 連続(412)

寂しいし怖いの
腹の其処からじわって浮いてくる
溢れてくる黒


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