本誌発売から一週間、某I氏からお電話がありました。改めて言うまでもありませんが、この方はネタバレ大王なので要注意です。どの位要注意かというと(以下白文字)「雉宮しげるファミリー入りにもかちゃんヤキモチ」「ゆかりん、はやての寒ギャグに綾那に同情」「爽やか槙さんいいとこどり」の三本予告台詞入り、もちろんずんずんのギャグも忘れないは・ぁ・と、みたいな感じです。I氏はT田さんと似てるんですよね、どこがって台詞を丸ママ覚えているところ。五巻関係でI氏にうっかりバレで聞いてたウチ、「求めるボインはここにありますよ」関連なんか、吹き出し五つ分まるまる電話口で流暢に演じてくださいましたが、それ多分一字一句違ってなかったですよ、今思い出しても。「呼び方には気をつけるように」とか「むしろウェルカム」とか「私プロデュース」とか「久我流高速裁縫術」とかとかとか、もー、一度読んだら1ページまるごと台詞そのまま言えてしまう、異常に記憶力に長けた方なんですよ。棋士が初手から順を追って石を置いていけるように、漫画だったら画面の流れごと効果音と台詞丸々再現できるっていう怖い人です。そんな方に、ネタバレ電話される、私の気持ちが分かりますか皆さま。ハァハァ電話より無言電話より確実に怖いですよ。まったくもう。 まぁそんでバレはついででして、今何の原稿やってるの?っていう話だったんですけども「みんなが紅愛大好きみたいな本を作ってます」と言いましたら、「アナタはまたそうやって誰も居ない場所にいくね、荒野を行くね」と言われました。そうか…茨道とかゆっても、王道とは違っても「道」である時点でマシだったんだ…、もう私のいる場所は僻地どころか「荒野」だったんだ…と。でもいいんですよ、きっと私と同じ荒野を彷徨っている人がひとりかふたりか居て…そういう人の荒野の宿りになりたいですよね、溜め水と岩塩と、ボソボソの穀物かなんかしかないというような、出来の悪い本かも知れませんけども、同じ荒野を往く人と手を取り合いたいですよね。が、がんばろう…(涙)。 その他「星河紅愛団地妻論」とか出ました。華々しい事言ってた割には結局大した事が出来る人間でもなく適当な男と結婚して平々凡々退屈と不平と割烹着、みたいなのがその心な訳ですが「いや私的には団地妻よりは、みのりの為にケーキ焼いてるようなバニラのエプロンですよ、真っ赤なバラと白いパンジーですよ」「そうかなぁ、ケーキなんか焼くかなぁ」…焼かないでしょうね、めんどくさがりだもんね。あとね、ろくでもない男に引っかかりそうという気もたしかにするんですが、それとは別にね、バカな女程なんでかイイ男が付くというのも世の常だと思うんですよ。あの人なんで星河なんかに入れあげてんのかしら…とか真面目にやってる周りがやっかむというかね、大体月島さん自体がきっとそう思われてる。なんであんな刃友と組んでるのかしら、と。月島さんの場合は自分が何も求めてないからね、手段が目的というか、星河さんと何かをしようとか、どこまで行こうじゃなくて、星河さんの側にいられればそれでいいっていうかね、そういう所を星河さんがまた上手いこと利用してるあたりが腹が立つわけですが、でもまぁ月島さんはそういう星のもとに生まれてるんですよ、星のもとっていいですね、今書いてて思った。 かよう私が星がらみに話を持っていき、I氏が本誌ネタを交えつつゆかりんに話を引き戻し、電話は続くわけです。学園祭編で六巻埋まりそうだとか、もしかしたら順夕編の三巻末〜四巻頭みたいに、槙ゆか vs の決着は引っ張られるんじゃない、とか。六巻こそ裏表紙は槙ゆかだろうねとか。槙ゆかは確かに良いのですが、私的にはあの衣装にまったくもって興味がないので、学園祭ネタで引っ張られるのもツマランなぁと。そもそも私が六巻の何に一番期待しているかといえば「あとがきに『次回星河月島』と書いていただけるのかどうか」です。堂々とスルーされそうで不安です。それこそ荒野を彷徨う人々以外にはまったくどうでもいい箇所だと思いますけども。
西UKO 18:46
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