*** Diary ***




 >> 最愛の、あなたへ

2004年05月08日(土) << 
4月の終わりに発売された、『炎の蜃気楼40 千億の夜をこえて』でついに、炎の蜃気楼が完結しました。
私にとっては、約11年間。いろいろなものを与えてくれた作品でした。こんなに長い間、本を愛したことは今までありませんでした。それは、小説でも漫画でも。
私にとって、ミラージュは本当に愛読書です。今までも。これからも。




完結に寄せて、この度始めてミラージュのSSを書きました。
最初で最後のミラージュです。
高耶も直江も出てきません。出てくるのは美弥だけです。
昔は美弥が羨ましかったです。高耶みたいなお兄ちゃんがいて。何度、うちの兄貴と交換してくれーっと思ったことか。ミラージュのキャラになるなら、直江でも譲でもなく、美弥になりたかったです。
SSはその美弥視点です。あれから数年後という設定で。
私は一度も松本に行ったことがないので、松本がどういうところか知らないので、知っている方には「ん?」っと思われる部分もあると思いますが、まぁ、ミラージュ世界の延長なので。伊勢もぶっ壊れているし・・・
ミラージュファンは、皆、寛容な方々だと信じています。(でも、ごめんなさい)




最終巻を読み終わって1週間経ちますが、まだ、私の中の衝撃は治まっていません。ふっとした瞬間に、泣いています。今、これを書いている時も。
何だか、胸の中にぽっかりと穴が空いてしまったような。そんな感じです。
全てが終わって改めて、私はこんなにミラージュが好きだったのだと、高耶が好きだったのだと、思い知らされました。


読んでいる間中、特に後半は泣いてばかりでした。
あのままでは決してハッピーエンド、高耶と直江の望んでいるものではなく、私が望んでいるハッピーエンドにはならないだろう、それはわかっていました。でも、心のどこかで、奇跡を信じていました。彼らの未来を望んでいました。やはり、それは裏切られ、ミラージュは終わりました。
どんなお話でも、決して必ずハッピーエンドとは限らない。それはわかっているのですが。こう望むことも、また、否定出来ることではないと思います。
愛しているからこそ。


今は、ああいう終わりだったことも、高耶のことも、ミラージュ自体が終わったことも、涙の要因です。ミラージュに関する全てが。


最終巻を読み終わってから、改めてイメージアルバムを聴くと、やはり、泣いてしまいます。
特に、高耶と直江のデュエットでは。
歌詞の意味なんて、頭の悪い私にはいまいち分からないこともありますが、それでも、聴いている内に涙が溢れてしまいます。
もう、あの頃には戻れないのだと。過ぎた時間は二度と戻らないのだと。


最終巻は、まだ、一度しか読んでいません。
読みたくない訳じゃないんです。読めないんです。まだ、ちゃんと受け止めきれなくて。まだ、駄目なんです。
SSを書くために、数カ所だけページを捲りました。でも、1ページ読むと、字がぼやけてしまうのです。半分は、泣きながら書いていました。
今は、最終巻を読むのではなく、初めから読んでいます。高耶と直江が出会った。あの出発点を。
子供な高耶が、愛しく、懐かしいです。
このスタート地点から見ると、ゴールはなんと遠くにあるのでしょうか。
高耶も直江も、そして、それを読んでいる私も、随分と遠くに来てしまったような気がします。そして、彼方へふたりを残して、私だけ帰ってきた。そんな感じがします。
帰ってきた私は、永久に、あちらのふたりを見守りたい、そう思います。





余談ですが。
GWに、高耶とミラージュに思いをはせたいと、プチミラージュツアーをしたいなぁと、思いまして、ミラージュの舞台になった宮島に行こうと思いました。そんでもって、弥山に登ろうかなぁって思ったんです。満干岩とか見たいなぁって思って。
千秋のようにはなれませんから、ロープウェイで行って、そのあと歩いて頂上に行こうかなぁって思ったんですが、生憎雨でして。結局、行けませんでした。
で、一昨日くらいのニュース。
弥山のロープウェイが止まり、乗客が宙づり・・・
正直、行かんでえかったぁ、と思いました。確かに、宮島のロープウェイは見た目もぼろそうで、ちっと怖いです。
でも、もしかすると、行くのを中止した私に、高耶がお怒りになったせいだったりして・・・ごめんなさい。高耶さん!


そう言えば、高校時代、野外活動とか言って、弥山にロープウェイを使わずに歩いて頂上まで行ったことがあります。
しんどかったぁ・・・あれは。
でも、満干岩とか、毘沙門堂とか、空海の消えずの火とか見られて、楽しかったですね。
友人と写真を撮る時、バカなことをしてました。あのころは若かったもので。なんと、友人とタンゴを踊るような格好をし、ふたりの手の間に、わだつみの中巻(あのヤバげな表紙のあれです!懐かしい!)を挟んでポージング!
写真はどっかにしまってありますが、あの時のことは、今でも思えています。
て言うか、野外活動にわざわざ本を持っていく私たちも私たちでしたが。因みに、私やその友人以外にも、ふたりの悪友も、ちゃんとわだつみを持参していました。
ホント、アホ娘たちでした。




ミラージュ仲間の友人たちは、今頃何をしているのでしょう。殆ど連絡を取っていないので、どうしているのかさっぱり。今も、ミラージュを愛読しているのでしょうか。
友人に紹介されて、どっぷりはまり、青春をともに過ごした、ミラージュ。
ミラージュを教えてくれた友人に感謝です。今は連絡取っていないけど、離れた土地で、頑張ってくださいね。
そして、ミラージュでバカ騒ぎした友人たちにも、楽しい時をともに過ごせたこと、本当にありがとう。




最後に。
たくさんの感動や思い、そして涙を与えてくれた、桑原水菜先生に感謝致します。
炎の蜃気楼、そして、愛しき高耶。
いっぱい、いっぱい、ありがとう。
その疲れを、ゆっくりゆっくりと、癒してください。




炎の蜃気楼、仰木高耶へ。
愛と永久を捧げます。




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