モリハルゆ記

2006年11月30日(木) 伊達男

 ちょい悪オヤジモデルでカミソリのCMの際胸毛を気持ちよく剃りイタリアサッカーをこよなく愛するパンツェッタ・ジローラモさんが以前テレビで「お爺ちゃんの代から受け継がれている直火式ポットで淹れるエスプレッソが元気の源泉だ」と言っていた。イタリアの一般的家庭では朝一番にエスプレッソ淹れるのが男性、家長の仕事だそうだ。それが頭の隅に残ってたので、奥さんから誕生日プレゼントのリクエスト聞かれたとき、2番目の候補として依頼したのだった。(結婚以来、毎回1番目はエレキギターなのだが今回も却下された。だけどもういいもんね〜!)

     

 誕生日以降、エスプレッソ淹れるのが毎朝の行事になったのだが、コレがなかなか難しい。ネットで調べたら、直火式ポットではそもそも機械式エスプレッソマシンのように美味しく淹れるのが難しいらしい。『クレマ』と呼ばれる赤茶色のクリーム状の泡も直火式ではできない。だが、イタリアの一般男性が美味しく淹れられるのに、典型的日本男子であるモリハルにできぬことはな〜い!・・・筈なのだが今のところウマクいかないなぁ。

 プレゼントとして受け取ったとき、エスプレッソ用に挽かれた豆がついていた。これはちょっと挽き方が粗かったので「濃い目のコーヒーだね!」という味だった。ならばとコーヒー専門店に行き、エスプレッソ用に焙煎された豆を細かく挽いてもらった。これをフィルターキャップに「ギュッギュッ!」と押し込んだら、あまりの密度にお湯の圧力ごときでは通過が困難な状況になり、根性あるお湯が少々コーヒー豆を脱出したが「ギョエ〜ッ!ニッガ〜イ!」というエスプレッソ風泥状お湯であった。

 今は普通のドリップ用コーヒー豆と超細かエスプレッソ豆をブレンドしている。ミルクを温めて混ぜたりもしている。イタリアの伊達男になれる日は遠そうだ。そうか、伊達男ってイタリアの達者な男なんだな。



2006年11月28日(火) 土産

 京王線笹塚駅改札を抜けると線路のガード下に位置する『京王クラウン街』があり、雑貨屋、ブティック、洋菓子屋等15店舗が軒を並べている。ほろ酔い気分のモリハルはその中にある『ユニクロ』に入った。

 「身長15×センチ、体重は5×キロくらいなんですけど、サイズは何になりますかね?」奥さんのサイズが分からなかったので閉店の準備をしている女性の店員さんに聞いてみた。「コロコロされた感じの方ですか?」お客様の奥様は太ってらっしゃるんですかと、逆に質問されたのかと一瞬思ったが上機嫌のモリハルは「まあそうかな?」とニコニコしていた。「LかXLのサイズだと思います。」とアドバイスいただいた。「ところで店員さんはXXXLサイズくらいなんですか?」と、もう一点質問しようかと思ったが、閉店の準備で忙しそうだったので止めといた。ユニクロのダウン、奥さんへのお土産にいいではないか!

     

 さらに寄り道して環七沿いにある『ドンキホーテ』に足を運ぶ。ここは11時近くになっても大勢の客で賑わっている。茶髪、金髪のネエチャンニイチャンに混じりながら唯ちゃんへのお土産を物色した。唯ちゃんはまだ9ヶ月だから普段好みをハッキリ言わない。必然的に親の好みで選ぶことになる。「11代目三井のリハウスガール夏帆ちゃんを目指すにはコレかな?」

     

 なんだか唯ちゃん嬉しそうに見えないなぁ。夏帆ちゃんを目指すというベクトルが間違っているのだろうか?

 奥さん、唯ちゃんにお土産を買ったワケなんで、まあモリハルもチョコッと何か買っていいかなと思い、アレ?違うな?モリハル買い物したから奥さん、唯ちゃんにお土産買ったのかな?まあ、ほろ酔い気分だからどっちでもイイや!

     

 FERNANDESのアンプ、エフェクター内臓のエレキギター“DIGI-ZO HYPER 2006”を買っちゃいました〜!(愛称「ぞうさん」見た感じが象に似てるからだね)

 その日、会社の仲間達と恵比寿の居酒屋で歓迎会を行った。家族思いのモリハルは二次会に行こうとするオッサン連中を振り切り、山手線に乗る。だが隣の渋谷駅に着いたとき、まだ楽器屋さんの店内が明るいのに気づいた。つい下車してしまう。若い女性の店員さんが、マホガニーボディーにウットリしていたモリハルに「ためしに弾いてみますか?」と言いながら寄ってきた。酔っ払いオジサンは誘惑されるとスグ落ちてしまう。しかも「ためし」どころか「身請け」してしまった〜!

 「身請け」した「ぞうさん」を肩に担いで『ユニクロ』と『ドンキホーテ』を巡る。ま、ちょっと早いクリスマスだね!



2006年11月21日(火) 新品

 表参道にはお洒落な店とお洒落な人が同居している。表参道ヒルズ側の歩道では、ファッション雑誌社所属なのか個人的趣味なのか見た目わからないカメラマン何人かがファインダーを覗いている。だがカメラマンにはモリハルが見えないみたいだ。誰も声掛けてくれない。ま、いいんだけど・・・

     

 別にナンパしにいったり洋服買いに行ったワケじゃなく、青山にある病院にお仕事の関係でいったのだ。そんなときカメラマンにパシャパシャされて「MEN'S NON-NOに載せてもいいですか?」とか「芸能関係に興味ありませんか?」などと言われるとわずらわしい。だから、ま、いいんだけどね・・・

 お洒落な街では新しいものがあふれている。それに刺激されたのでお昼は新しいもので揃えた。

     

 左から今明星食品との合併で新聞をにぎわせている日清食品の新製品「カップヌードルMISO」。真ん中はサンクスの新お弁当「Wシューマイ弁当」(蒸しシューマイと揚げシューマイが入っている)。そして右端はアサヒ飲料が健康サポート天然水として新たに出した「バナジウム天然水」。ニューランチトリオ、お洒落だね!

 新しい刺激を受けたので午後も頑張るぞ〜!という感じになる筈だったが、食いすぎで眠くなってきた。さてと、ボチボチいくかな。

 



2006年11月17日(金) 当日

 48歳になったその日、記念に仕事サボってダリ展行ってきた。

      

 平日の午前中にもかかわらず、もの凄い人、人、人・・・世の中、今日が誕生日で仕事サボってる人が多いってコトなんだろうか?ダリのシュールレアリスムに近づくことができない。展示会場でレンタルし解説が聞けるヘッドフォンを耳にしたサボリマンが絵画の前で頑張っちゃってるから、なかなか人垣がなくならない。背伸びして遠くからダリとガラの仲を覗き見した。

 モリハルは人ごみの中だと意気消沈してしまう。バーゲンに行くと購買意欲なくなるし、正月の明治神宮では魂抜かれさい銭投げるの忘れてしまう。その場から早く開放されることしか考えられなくなってしまう。コレって何なんだろう?歳くったってコトなのかな?(注:帰郷する車で関越自動車渋滞40kmなんてニュースを見るのは大好きである!)一緒に行った奥さんも同じ症状なので遠目でササっと鑑賞し、上野の森美術館を後にした。

 その夜、主催している交流会のため、青山へ出向いた。今回のパネラーは『お茶のプロ』である。とあるメーカーでお酒の開発をしていたのだが「お酒は飲めない人もいる」ということから「万人がたしなむ」お茶のプロフェッシュナルになるべく、独立してしまった。その10年の成果を1時間で広く浅く講義してもらった。お茶の歴史から世界各国のお茶事情、そしてモロッコのお茶、ミントと大量の砂糖を加える『モロッカンティー』の実演と試飲。ウン、お茶って面白い!

 四周り目の人生初日、なかなかアカデミックな日でした!

 



2006年11月16日(木) 前日

 「典型的な、売れない営業の時間のつぶし方だよね〜」

       

 一緒に行動してた先輩がベンチに座り、缶コーヒーのプルタブを開け、携帯電話でワンゼグTVの画面を見ながら言った。

 「なんか、のどかですよねぇ〜」

 その先輩、お酒は飲まないが新しモノ好き俗物好きだ。携帯電話はずうっと“au”で短期解約金を払ってでも常に最新の機種を持ち、PDAとかi-podは家にゴロゴロしており、パチンコ、カラオケ、チョメチョメには熱心に通ってらっしゃる。以前は橋を架ける大プロジュクトで全世界を駆けずり回っていた。今はモルハルとベンチに座ってる。

 アポ(一応お仕事)の合間に優雅な時間を過ごし、マアマアの成果を挙げた後、それぞれの持ち場に戻った。先輩は何処に行ったのか知らないが、モリハルは書の師が開催している個展に足を運んだ。

       

 「どお、お酒飲む?」

 「いやぁ、飲みたいんですけどまだ一応仕事中なもんで・・・」

 お日様が高い時間に飲む酒は本当に美味い。いけない事しているという罪悪感がスパイスになるんだと思う。だが、それをしちゃぁイカンってのが公衆道徳?倫理規範?なのかな?この歳になっても、なんでイカンのかよくわからんが、その後にお客様とお会いするので、お酒は止めといた。匂っちゃうからね。エライぞモリハル!

 帰宅途中、最寄の駅で食パンを買った。我が家の家訓というかモリハルの信念というか、「食パンは コンビニだめで 150円!」という川柳のようなモンがある。訳すと、「菓子パン、サンドイッチはコンビニで買ってもいいが、食パンは“ライフ”とか“サミット”の普通のスーパーマーケットで購入するんだぞ!」ということで、“QUEEN'S Isetan”とか“なんとかベーカリー”の食パンは対象外になってしまう。だが、今日は違った。“リトルマーメイド”にて252円の食パンを購入した。明日の朝はちょっと違うからね。

       

 明日から48年目の人生を迎える。47年間テキトーに楽しい人生送ってきたと思う。父母に愛され、幼稚園から大学まで通い、職業は3種類を経験し、結婚2度、子供は3人。熱中した趣味、嗜好は数知れず、弱くとも酒をたしなみ、高脂血症でも豚肉を愛する。とりあえず、これまでの人生悔いナシだ!

 早々とプレゼントいただいた!

       

 ビートルズの楽譜とダンヒルのキーホルダー!

       

 そして、エスプレッソ一式!

 明日からまた、もっともっと楽しい日々がやってくるような気がするな!



2006年11月05日(日) 事故

 『事件』というタイトルの日記を書いた次のタイトルが『事故』だ。世の中、いつなんどき災いが襲ってくるかわからない。「昨日までの平凡ながらも幸せだった日々はどこへいっってしまったの?」と、思ったであろう人達に、セブンイレブンの駐車場で遭遇した。

 愛車パジェロミニ号に乗って移動中、一日の中で2番目に重要な時間『ランチタイム』になってしまった。(ご参考:1番目は『ディナータイム』、3番目は『トイレタイム』である)早速目に留まったセブンイレブンに愛車を滑り込ませる。数あるランチ候補の中で『チキンカレー』と目が合ってしまった。

 「チン♪」してもらったアツアツの『チキンカレー』を愛車の中で食べ始めた。ふと横に視線を向けると、白いトヨタオーパが駐車されており、車内では親子と思われる3人がそれぞれのモノを食べていた。運転席にいる母親はケチャップとカラシをかけた『アメリカンドッグ』にかぶりついている。後部座席にいる父親は『おにぎり』(残念ながら何おにぎりか判別できなかった)、その横にいる小学校4年生くらいの女の子は『ナポリタン』を黙々と食べている。ここ三鷹市にあるセブンイレブンの駐車場はファミリーレストラン状態であった。

 「ゴン!」というにぶい音の後、「キャッ!」という女性の声が響く。瞬間、愛車パジェロミニ号のバックミラーに目をやる。そこには黒いセダンがものすごく近くに映っていた。『チキンカレー』を助手席に置き外に出ると、白いトヨタオーパと黒いトヨタセルシオがお尻どうしくっついている。(こういうのを『白黒ショー』と呼ぶのだろうか?)どうやらセルシオがバックして来て、駐車しているオーパにぶつかったようだ。そしてセルシオのぶつかっていないお尻の延長上には愛車パジェロミニ号のお尻がいた。「おお〜っ!ちっちゃくて助かったんだ!」

 愛車パジェロミニ号は
 
全長3,395mmであり、
オーパは
 
全長4,250mmである。その差855mm。
ちなみにセルシオは
 
全長5,015mmだ。こいつコンビニ駐車場の中ではでか過ぎる!

 セルシオから焦った顔した男性(推定年齢40歳前後、身長168cm、体重70kg、ビッタリした黒Tシャツの上に黒ジャケット、下は細めのジーンズ、推定年収2,000万円)が出てきた。一方、オーパからは誰も出てこない!「さては誰か怪我したか!」その場に緊張が走ったが、ちょっと違った。どうやら皆、食べているモノを落としたようだ。『おにぎり』はともかくとして、ケチャップ&カラシで装備された『アメリカンドッグ』と『ナポリタン』は、車内で悲惨な状況を作っちゃっているんだろうなぁ・・・皆、下を見ていた。

 855mm小さいおかげで、モリハル『チキンカレー』を浴びずにすんだことになる。感謝!

 

 

 


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