世にもいい加減なネバーエンディング海外ドラマ
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2003年08月31日(日) 新・逃亡者〜「顔」その4

本当に不思議な感覚だった。が、警戒を解く事は出来る訳もない。
書店の男は途中、話しながら私にうながすようにドアを開けさせ、店内に招じたが、その後はカウンターから出てきたバーテンダーに目配せすると、その男に引継いだと言う風情だった。バーテンダーの男はともかく、書店の男もにやにやこちらを見て帰ろうとはしない。彼等はどこまで知っているのか?ボスだけじゃないのか?

ブースの奥に酒が運ばれ、戻りかけに「あんた何を?」と聞く。追い込まれている状況なのに、この空気感は何だ?張りつめる種類が違う…。
用心して、酒は飲めないと言うと、ブースから聞えたのは意外にも、


2003年08月12日(火) 新・逃亡者〜「顔」その3

…。
男からの次の言葉を待った。元々おしゃべりな方じゃないが、こういう時、焦って不用意な事を言ってはいけない。待つんだ。
男は言った「あんたリチャードってんだろ?今度こそ本物だといいが」身じろぐ事もできないが、心中ビクッとなる。
奥のブースでお待ちだぜ、この酒持っていったら、俺達も呼ばれなきゃ近寄らねぇ、と男は視線と顔で場所と早く行くよううながす。
しばらく体が動かない。
と、ブースから覗いたのは、アジア系の…子供?さっき酒を注文したのは女声だったが…。
緊張は高まり、逃走経路を見付けようと頭は回転を上げているのに、不思議な感覚に囚われた。


2003年08月08日(金) 新・逃亡者〜「顔」その2

だいたいそんな名前の場所があるというのだろうか。情報元はインターネット。やぶにらみの義手の男、もちろん凶悪犯罪歴のある男が、日本に入国したというのだ。
また、偽造パスポートで、か…。いたちごっこじゃないか。
指示されたとおり、有りもしないような名前の街でバスを降り、有りもしないような通りを幾つか越え、右に曲がり左に折れ、気が付くと元の位置に戻るのではないかというくらい歩いた先で、有りもしないような書店の男に声をかけられた。
まさか!一瞬身構えながらもさりげなさを装い振り返る。
「あんた、街じゃ見苅テけない顔だな。だけど知ってるよ、あんた…」


2003年08月06日(水) 新・逃亡者〜「顔」その1

私はリチャード・キンブル。妻を殺された私に待っていたのは、私を犯人とする有罪判決だった。搬送中の事故で私は脱走し逃亡者として追われ、身を潜める生活を与儀なくされている。髪を染め、名を偽り…
「あの夜、妻にバラを買おうと花屋に寄らなければ、店員とアメフトの話等しなければ」…
私が成すべき事は、真犯人である義手の男を捕まえる事。
救われるのは、私を信じ、助け、情報をくれる人の居る事だ。私は奇妙な情報を得た。罠かとも考えたが、足取りが途切れた今、行ってみるしかない。
場所は世にもいい加減アベニューとネバーエンディングストリートの角にあるなんちゃってパブ。怪しい。


moto |M@IL日常こんな劇場(^▽^)ノネェネェd(@^∇゚)/前向きに

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