世にもいい加減なネバーエンディング海外ドラマ
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2002年01月28日(月) 善良な魂 15

            ハリウェル家。
            家につくと3姉妹は屋根裏へ急ぐ。
            『影の経典』のページをあたっていく、プルーとフィービー。
            パイパーだけが、屋根裏のチェストの中、何かを捜している様子。


プルー   「パイパー!何してるの?」
フィービー 「魔物の正体見つけなきゃ、どうしようもないよ?」
プルー   「フィービー、あんたは経典に集中して!」
フィービー 「了解!」

            パイパーは、耳に入っているのか入っていないのか
            夢中で何かを捜している。


プルー  「パイパー?!聞いてるの?」
パイパー 「(独り言)あー、これも違う。・・・あっちだっけ?あー、思い出せ、私!」
プルー  「ちょっと、パイパー!いい加減にしなさい。」
パイパー 「え?」
プルー  「何?!何、捜しているの。経典より大事な何か?」
パイパー 「気になって。(手は休めない)」
プルー  「だから何?答えになってないわ。説明してよ、突然に。」
パイパー 「ごめん、ごめん。気が焦っちゃって(手は休めない)」
プルー  「パイパー?!(強く)」
パイパー 「はーい、わかった。説明するから。
     (一瞬手を止め、プルーの方を見るが、手は次の引出しを開ける)
      フィービーとね、話をしてたの。おばぁちゃんは、強力な魔女だったから、
      魔物のいる家の人が仲良くできるわけが無いって。」
プルー  「ランディはまだ魔物と決まったわけじゃないわ。」
パイパー 「(手を止める)もう、100%信じてはないでしょう?」
プルー  「・・・」

           ずっと経典に集中しようとしていたフィービーの手も止まる。

パイパー 「それで、おばぁちゃんに昔、見せてもらった写真のことをね、思い出したの。
      私たち小さくてあまり覚えてなかったけど。マリアナたちと写真をわりと撮ってたのよ。
      何かそこにある気がするの。」
フィービー「あぁ!そうだった!見せてもらったよ。」
プルー  「あんたは、経典!」
フィービー「O.K.O.K. でもプルー、私にいらつかないでよね。」
パイパー 「それに。(プルーの前まで行き、改まって)覚悟するべきだと思うわ。
      (少し勇気が要ったという感じ)」
プルー  「?どういうこと?」
パイパー 「自分にとって大切な人や大好きな人が、魔物かもしれないって、
      スゴク受け入れがたい事だけど、そういうこともあるって事。」
フィービー「(思わず)パイパー、リアル過ぎ・・・。」
プルー  「だから?」(パイパーがどんな思いで言っているかわかっているが、少しカチンときている)
パイパー 「(一呼吸置いて)だから、冷静になって、現実を直視しないと、
      魔物はやっつけられないし、助けなきゃいけない人も助けられなくなっちゃうって事。」
フィービー「それに、私たちの『チカラ』だってやばいって。」

         パイパーはフィービーのその言葉にうなずき、プルーを見つめる。
         プルーは2人の言葉を聞き、高くなっていたテンションをさげ、
         気を取り直すように大きくため息をつく。
         瞳はパイパーを食い入るように見つめている。


プルー  「・・・・わかってるわ。わかってるけど・・・。」
パイパー 「けど?」

        それでも高い緊張の中にいる2人をフィービーはじっと見守る。
        プルーに冷静さが戻ってきたようだ。


プルー  「・・・それが、現実になるまでは信じていたいの。
      パイパー、それも正しい事でしょう?」
フィービー「信じる事、か・・・(独り言のように)」

      じっと見つめるプルーの瞳を見返しながら、少し考えて張り詰めた緊張が
        ふわっと溶けたようにパイパーは


パイパー 「ホントのこと言うと、気持ちスッゴクわかる。だからこそ心配だったの。」
プルー  「・・・ありがとうパイパー。」

        抱きしめあう2人。フィービーは、ほっとして微笑むが

フィービー 「ちょっとお2人さん。感動するのは、後回しにしない?」
プルー   「そうね。一刻も早く見つけなきゃ。(腕を離しながらパイパーを見て)
       フィービーと私は魔物について経典を探すから、
       あんたはそのおばぁちゃんの写真を頼むわ。」
パイパー  「(微笑んで)わかった。」
フィービー 「さぁ、やりますか?」

        パイパーはチェストに、プルー、フィービーは経典に向かう。
        2人はページをどんどんめくっている。そして、手が止まる。
        見つめ合う2人。と、その時、携帯電話の呼び出し音が屋根裏に響く。


つづく


2002年01月21日(月) Previous on Charm度 2

       いつの間にかパイパーが帰ってきてプルーの背後に

パイパー 「ただいま、何かあったの?」
プルー  「いえ。ただ、今、何か、高校生みたいな子たちが突然現れて、消えて・・・
     (即座に、頭を横に振り)何もないわ、忘れて。」
パイパー 「(プルーの言葉の前半に反応し)え?やだ、マジ?・・・」
プルー  「(慌ててさえぎる)やめてっ!」
パイパー 「何?どうしたの?」
プルー  「いえ、何か、また始まる気がして・・・」
パイパー 「呪文?」
プルー   「違うと思うわ。一種、キーワード連鎖的に、しかも、別の個性的な人たちが・・・」
パイパー 「魔物?」
プルー  「人間?ある意味魔物より、次があればコワイカモ・・・。」
パイパー 「どうしたの?プルー。変よ?プルーも予知できるようになったとか?」
プルー  「(ちょっと疲れている)いえ、そういうんでもないと思う。予感?」

        パイパーの背後にフィービーがいる。まだプルーは気づいていない。
        気を取り直してプルーは、パイパーに。


プルー  「それより・・・」
パイパー 「あぁ、怒らないでプルー。フィービー、見つけてきたんだから。ほら。」
フィービー「(へらへら笑ってごまかそうとしている)」
プルー  「(ため息)本当に、仕方ないわね。(でも、さっきのことがあるので、愛情が何故かこみあげている。
          2人を抱きしめる)」
フィービー「(状況を把握してないが、少し照れて)ねぇ、こうして3人揃ったんだから、
      3人でやろうよ、3人で!」
パイパー 「あ、それいいかもぉ。」
プルー  「え?」
フィービー「いっそ、最初から語る?(いたずらっぽく)」
プルー  「最初からって、それをコンパクトにしてこそなんじゃないの?こういうのって。
      それだから、前からあんたに頼んでたんでしょ?」
フィービー「頼む相手間違えてると思うんだけど・・・。はー、うっかり約束しちゃったしな。
      わかったよ。やるよ。パイパー、よろしく!」

         最初の階段のスタート地点に行くフィービー。

パイパー  「O.K.行くよぉ。(声のトーン変えて)Previous on Charm度・・・」
フィービー 「ハーイ!私、フィービー・・・」
プルー   「(さえぎって)そこはもういいから!」
パイパー  「何?!聞いてたの?」
プルー   「別に、想像がついただけ。」
フィービー 「さすが、プルーだね。」
パイパー  「未来が予知できる魔女もカタナシネ。」

        和やかな3人。
        そして、「善良な魂」から、それぞれのナレーションにあった回想シーン


フィービー(声)「私たちのこの町で、急に飛び降り自殺を図る60前後の男性が増えていた頃。
         私はそんなことは知らずに、クエイクで出会った男性、
         オコーナー氏の未来を見てしまったんだ。」
パイパー(声)  「その前にアルバート・マクダウェルに会いにいった歯科クリニックで見かけたんでしょ。」
フィービー(声) 「だー。細かいことはいいの。(咳払い)それが、なんと、
         彼がビルから飛び降りてしまうところなんだ。でも、どうも彼の意思じゃなく、
         誰かに操られるようにして落ちるんだよ。魔物の仕業とにらんだんだけど、
         青白い光を放っていて、まぶしくて、どんな姿なのかまでは見えないのよね。」

プルー(声)   「一方、私は、友人のリサから鑑定の依頼を受けていた。それは、
         リサの夫の亡くなった母、マリアナ・マクダウェルの遺品。素晴らしい細工のもので、
         しかもとても大切に受け継がれてきたもののようだった。そして私は、
         特に、その中でも真珠のクロスのネックレスに、何か惹かれるものを感じたわ。
         本当の依頼主は、ランディ・マクダウェル。マリアナの夫。
         思い出すのが辛いという理由は胸が痛むけれど、私はそれを手放すことが、
         本当にいいのか考えてしまったわ。」
パイパー(声) 「というのも、そのランディ夫妻は、うちのおばあちゃんとも親交があって、
         本当に仲睦まじい2人だったの。息子に医院を継がせてからは、
         サンディエゴで仕合せに暮らしていたのに、マリアナが先に亡くなってしまって。
         ・・・ショックのあまりかランディは半年も行方不明になっていたの。
         やっとひょっこり帰ってきた矢先の、最初の能動的な出来事がこれだもの。
         プルーも悩むわよね。」
プルー(声)   「そして、私がリサを通して、考え直すようもちかけたりしている最中、
         一家の知人が亡くなった。告別式の間、彼らの家で、リサの息子のお守りをすることになって。」
フィービー(声) 「夜、プルーを迎えに行く途中、パイパーと私は、偶然、
         飛び降りる男性を見つけちゃったんだ。まさか、オコーナー氏?
         でも、彼の予知の時、外は明るかった。・・・なんと、まさかのまさかで、
         予知した時オコーナー氏と一緒に飲んでた人だったんだ。こんな偶然てある?」
パイパー(声)  「そして重なる偶然は、もはや、必然?その人もマクダウェル家がかかりつけの医者だった。
         更に、例の告別式の人、彼も自殺だったのよね。」
フィービー(声) 「色んなことがランディを指しているように思えてくる。その上、
         マクダウェル家で私は、ランディに会った時、信じられない事に、
         オコーナー氏のと同じ予知の映像を見てしまったんだよね。
         これって、どういうこと?」

プルー(声)   「アンディたち警察もランディのことを調べ始めた。彼らから聞いたところ、
         その半年で急増していた自殺は、全て飛び降りで、何故か、
         落ちる前に心臓停止していたとしか思えないという、ありえない共通点をもっていた。
         その上、調査すればするほど、彼らには、自殺するような動機が見当たらない
         という共通点も・・・。魔物が関わっているに違いないと、私も考えるけれど、
         ランディが魔物かもしれないなんて、どうしたって信じられない。」
パイパー(声)  「信じたくない、でしょ?とにかく、一刻も早く、影の経典で魔物の正体、
         狙い、退治の方法を見つけなくちゃ。」
フィービー(声) 「そう、そう言いながら、家に帰ったとこまで、だったよね?」

           階段の前あたりにいる3人。

プルー・パイパー  「ええ。」
フィービー 「これでわからなかったら、やっぱり悪いけど、読み返してもらうしかないよね。」
プルー   「(咳払い)読み返してもらっても、わからなかったら・・・?」
パイパー  「うーん。それは・・・私たちの演技力のせいじゃないよね。『責任者出て来―い』だよね。」
フィービー 「(カタスカシ)パイパー、私じゃないんだから、そういうのどこで覚えたかな。」
プルー   「それより、あんたたちが、約束どおりやっててくれたら、もうとっくに終ってるのよ。
      『今までのチャーム度』。そしたら、変な高校生たちの幻覚みたいなものも見ずに済んだかもしれない。」
フィービー 「ごめん、ごめん。でも、貴重なもの見れてよかった、って思えばいいじゃん。
       (身を乗り出し、意味深に)それって、ビバリー・ヒルズの方の子た<ち?」
プルー   「え?いいえ、なんだか、もうちょっとカントリーサイド&エスニックな感じだったけど?」
パイパー  「でも、高校生か、懐かしくなかった?」
プルー   「べ、別に!」

        パイパー、フィービー、目を合わせて笑っている

        そして、それからしばらく後の日。パイパーがテレビを見ている
「ロズウェル」

プルー  「(チラッと見て)あれ?この子たち、どっかで見たような。」
パイパー 「私がよく見てるからじゃない?いいのよね、この異星人と人間の高校生の恋愛が。
      切なくなっちゃう。」
プルー  「(眉根を寄せて考えてる)」
パイパー 「馬鹿にしてる?でも、異星人と魔女ってなんか共感できるとこもあると思えない?」
プルー  「さぁ、どうかしら?」

        そして、別のある日。フィービーがテレビを見ている「フレンズ」再放送?
        ジャニスが出演している回・・・

 
プルー   「(チラッと見て)あれ?この人、・・・デ・ジャ・ビュ?なんか嫌な予感がしたような。」
フィービー 「予感?過去形の予感、なんか変だね。」
プルー   「そう?(不思議そうに、眉根を寄せてもいる)」
フィービー 「馬鹿にしてる?でも、舞台がN.Y.ってだけで、私としてはわくわくするし。
       3人の女の人が出て来るんだよ。で、恋愛するの。面白いんだよぉ。
       (何故か力強く)間違いなくはまるね!」
プルー   「そう?・・・デ・ジャ・ビュっていうのも、聞いたことある気が。」
パイパー  「プルー、どうしちゃったの?その言葉、前から知ってるじゃない?」
プルー   「そう、よね。・・・ね、ところで、こういうの面白いの?」
2人    「面白いよ!でも・・・」
フィービー 「一番好きなのは、やっぱ、魔女物かな?」
パイパー  「『サブリナ』とか?」
プルー   「『奥様は魔女』・・・」
フィービー 「プルー、それ、懐かし過ぎかも。(笑って)違うでしょ、お二人さん。
       魔女物で、今一番面白いのは!!

         微笑みあう3人







2002年01月20日(日) Previous on Charm度 1






            ハリウェル家。階段の途中に立つフィービー。
            次の台詞を、階段をゆっくりと降りながら言う。
            言い終わるとともに丁度、1階に着く、という具合。


Previous on ‘Charm度’

フィービー  「ハーイ!私、フィービー・ハリウェル。ハリウェル家、3姉妹の三女。
        私は、パパを探しにN.Y.へ行ったの。それが元で、って、まぁそれだけじゃないんだけど、
        一番上のしっかり者のお姉さま、プルーと反目したままで・・・。
        でも、私は楽しくやっていくはずだったのよ。それが、色々あって借金まで作って、
        結局、おばあちゃんが私たち3姉妹に残してくれた、この懐かしい家に戻ることになったの。」

         嵐の夜、フィービーが玄関を入ってくるところからの映像。

フィービー(声)  「3姉妹、真ん中で、ニュートラルゾーンのパイパーに、『取り合って!』って、
          頼んでたのに、玄関を入る早々、プルーとやりあって。
          この先、どうなるのかって、楽天家の私でも、正直心配したよ。
          でも!私が帰ってきたあの夜、実は全てがはじまることになってたんだよね。」

       リチュアル・ボードが、勝手に動き出し、驚くフィービー
       屋根裏で「影の経典」を見つけるフィービー、
       呪文を読むフィービー、それぞれの魔力が初めて現れるシーンを背景に


フィービー(声)  「なんと!私たちは、偉大な白魔術使いの子孫、
           しかも3人の姉妹が揃うことで最強になると予言されていたの!!
           その魔女の力をそれぞれ受け継いで、信じられない事に突然魔女になっちゃったんだよね。」

        幾つかの魔物との戦い、魔物が消失するシーン、その後、
        3人で寄り添う姿が、映し出される


フィービー(声)  「それから、色んな事件が起きて、魔物と闘う事で、もう、死にかけたりして、
          ホント!大変なんだけど・・・姉妹の結束は高まり、
          今では無くてはならない大切な家族と暮らせて、私は本当に仕合せなんだ。」

            玄関のあたり、今のフィービー。

フィービー  「それでね、今回の事件は、なんだかいつもと勝手が違うんだけど、
        それについて『今までのチャーム度』を知りたい人は、遡って、
        読んでくれたらわかるかなーって(思い切り愛想笑い)・・・じゃ。」

     上着を取って、玄関から出かけようとするフィービー。
      それをじとーーーーーーーっと見ているパイパー。


パイパー  「『じゃ』じゃ、ないでしょ?フィービー!これじゃ『Previous on Charm度』なんて、
       低くナレーションした私の立場が無いじゃないー!全然、説明になってないでしょ!」
フィービー 「あー!もう!こういうの苦手なのよね。何せ、私は未来を予知できる魔女だからね。
       過去は振り返らないの。(ウィンクしてみせたりして、決めたつもりである)」
パイパー  「(鼻で笑って)今の別に面白くないからね。・・・ね、ちゃんとやってよ。
       お願い、もう、またプルーに怒られるんだからね!」
フィービー 「だからお願―い!パイパー、やってよ。(拝んで)じゃ。」

        本当に出て行ってしまう。バタンと閉まる扉に向かって

パイパー  「?!待って、待って。?!ウソでしょ?本気で行っちゃった・・・
       (にたっと笑って)ということで・・・。」

     と、パイパーが自分も出かけようとすると、今、フィービーが出ていった扉が開き
     プルーが帰ってくる。


プルー  「何が『ということで』よ。何?2人とも!私が帰ってくるまでに済ませておく約束だったでしょ?」
パイパー 「(困って)でも、プルー。私に言わないでよ。頼んだのはフィービーにでしょ?」
プルー  「ちゃんとさせるのよって、あんたにも見張り、頼んだんだから。約束は約束、
      フィービーが逃げたんなら、パイパー、あんたやりなさい。」

パイパー 「やだ・・・私?ウソでしょ?」
プルー  「(当り前のように)本当よ。」
パイパー 「(切羽詰って)プルー、やって!バイ!」

      プルーが、階段の方に歩きかけたすきをついて(?)パイパーは出ていってしまう。

プルー  「(閉まろうとする扉に)パイパー!・・・全く・・・。」

      仕方がないコたち、という風情でため息混じりに部屋へ戻ろうと階段の方へ
      行くために向き直ると、そこに・・・

      何故か突然、「ロズウェル」のマリアとマイケルが現れていて、プルーの存在が
      見えていないかのように、会話しながら居間の方へ行く。


マリア  「(咳払い)『えっ?やだ・・・私ぃ?ウソでしょ?』つながりで、私が説明するしかなさそうね!」
マイケル 「何だよ。めんどくせーな。『説明するしかなさそうね』だと?気取りやがって、
      (鼻で笑って)似合ってないんだよ。」
マリア  「何よぉ、その言い方!」
マイケル 「(無視して)ほら、行くぞ。間違えてこの空間に出ちまったんだからな。戻らないと。」
マリア  「ちょっとくらい、いいじゃない。間違えたのは、あんたなんだからね、
      次、間違えないようにじっくり考えた方がいいんじゃないの?」

マイケル 「なんだと?!」
マリア  「おっと。女の子に手でもあげるつもり?(完全にカチンときてしまってはいるが、
      ふざけているように)」

マイケル 「だいたい、お前、何、言ってんだ?正気じゃねーよな。」
マリア  「正気じゃないに決まってるじゃない。エイリアンの彼女になっちゃったんだから。」
マイケル 「言っとくけど、俺は頼んでなんかないからな。(照れてる?)」
マリア  「へーぇっ?そうかしら。」

       同じあたりから出没したと思えるマックスとリズが2人に合流する。

マックス 「おい!マイケル!何をやっている?見つけるのに苦労したんだぞ。」
リズ   「あぁ、マリア。(マリアに駆け寄りながら、マイケルを見て)マイケルも。無事でよかったわ。」
マリア  「リズぅ。(抱き合う)」
マイケル 「お二人さんの登場だ。帰るぞ。」
マリア  「せっかく私が、3人に代わってお話をしてあげようと思ったのに。」
リズ   「『3人に代わって』?何言ってるの?マリア。ここのこと、何か知ってるの?
      ねぇ、マリア、どうして?」
マリア  「(少し考えて)あら・・・そうね。なんでかしら。なんでかは思い出せないけど、
      私、知ってる・・・と思う。・・・気がする。」

マックス 「デ・ジャ・ビュ・・・(思わず口をついて出て、それに驚いたような様子)」
リズ   「(心配そうに覗き込み)マックス?大丈夫?」
マックス 「いや、なんでもない、大丈夫だ、リズ。とにかく、マイケル、早く行かないと。」
マリア  「そうよ、『帰る』んじゃなくて『行く』途中、あんたが迷子にさせたのよ。
      リズとマックスが迎えにきてくれて、あーよかった。」
マイケル 「(ちっ)むかつく女だな。そういう言い方しかできないのか。」
マリア  「そのまま、そっくりお返しするわ!」
リズ   「(マリアの言葉を制する為、被るように)マイケル!
      さ、マリアも、喧嘩してる場合じゃないと思うわ。」
マックス 「そう、リズの言う通りだ。」
マイケル 「はっ!(半ばはき捨てるように)マックス、お前が羨ましいよ。」
マリア  「どういうことよ?」
マイケル 「そういうことだよ。」
マリア  「え?マジ?ウソでしょ?」

     この台詞をきっかけに4人が消える。マリアの台詞だけフェイド・アウトしながら残る。

マリア(声)  「なんで、あんたに逆に言われなくちゃ・・・・」

     立ち尽くす、プルー。あたりを見回す。はっきり4人が見えていたわけではなさそう。

プルー  「何?今の。魔物じゃ、ないみたいだったけど。何か、暗号みたいに声が・・・」

つづく


2002年01月07日(月) 口上  3姉妹によるお年玉 2

チャームドイラスト@ぷんぷんや

ハリウェル家3姉妹による〜A Happy New Year!〜口上有り 2



       3姉妹、なごみのひとときである。

フィービー 「おいしい!さすがは、名シェフ。パティシェもできるんじゃない?」
パイパー  「ありがとう。でも、ほんというと、パティシェの勉強を本格的にするには、
       時間が足りないわ。それより、今年こそ、サブマネージャーじゃなくて、
       シェフの仕事をちゃんとしなくちゃ!(鼻息も荒く、改めて決意している。
       さながら、新年の抱負か?)」
フィービー 「そういえば、‘あの人’。私たちの似顔絵を見て、パイパーの鼻が似てるって、
       大笑いしたから、パイパーが怒って時間止めたんじゃなかった?」
パイパー  「あ、また嫌なこと思い出させる。」
プルー   「クッキー取り上げたら?(楽しそうに笑っている)」

     パイパーが、そういうフリをすると、フィービーはクッキーを死守したまま逃げる

フィービー 「もう言わない!パイパーの勤勉なところを見習って、今年は私も仕事探すから!」
パイパー  「OK。いいわ。それにね、そんなに何日も時間止められないんだからね。」
フィービー 「だから、冗談だって。怒るとまた・・・」
パイパー  「何よ?!」
フィービー 「あー話を元に戻さない?」
プルー   「もと?」
フィービー 「っていうか、どうでもいい話なんだけど、途中になってるから。」
プルー   「何?」

フィービー 「‘あの人’、ハリウッドについに乗り込んで、オファーしに行ったとか、
       言ってた人もいたよ。」
パイパー  「すごーい!真面目にやる気なんだ。」
プルー   「パイパー。冷静にならなくちゃだめよ。そんなのオオボラに決まってるわよ。
      『ハリウッド饅頭』とか『ハリウッド最中』とか、わけわかんかいもの、
       名店街で買って来て、さも行ってきたように話すだけよ。」
2人    「きびしー!」

プルー   「あんたたちが甘いの!私たちはニューイヤーズイヴでパーティして、
       カウントダウンに特別なキスする相手もいなくて。・・・」
パイパー  「それでも、楽しかったけど?」
フィービー 「それは、昨日のパーティが、超ご近所さんので、みんながみんなカップルじゃなかったもの。
      (ぼそっと)でも、何故にそこに話が?」
パイパー  「(フィービーの言葉の最後は聞き逃し)いてもご夫婦ばっかりだったようだし。」
フィービー 「誘っても良かったのにって、言われたよ。ミセス・・・誰だっけ?あれ?」
パイパー  「でも、レオはつかまらないし・・・」
フィービー 「アンディーとプルーは冷戦中だし・・・」
プルー   「アンディーと私のことは、どうでもいいの。それよりフィービーはどうして1人だったの?」

フィービー 「今は、ぱっとしないだけかな。誘おうと思えば居たんだよ。だけど、
       今年はちゃんと恋しようかな、って思ってさ。魔女だって恋をしなくちゃ!
       って言っても、あんまり急いで軽いのばっかりっていうのもね。」
プルー   「感心ね。えらいじゃない。フィービーも成長したわね。」

       フィービーが言い返す間も与えず、パイパーが(!?)

パイパー  「私たちの魔女の家系がこれから続いていく、っていうことは、ママもそうだけど、
       みんな結婚してきてるんだもんね。」
フィービー 「え?何?何?レオとそんな話までしちゃえるの?」
パイパー  「違うわよ、違うけど、フィービーの言葉でね、考えちゃったの。」
プルー   「レオはいい人みたいだけど。それにパイパーがレオを好きならうまくいくと良いと思うわ。
       でも、魔女が普通に恋するのは、難しいわよ。」
フィービー  「経験者は語る。」
パイパー   「(プルーを見ながら)フィービー!茶化さないの!」
フィービー  「短い間柄なら、結構、普通に簡単なんだけどな。」
プルー    「あんたは今、真剣に長い目で恋愛を考えるみたいなこと、言ってたのに、
        もうそっちへ、流れるの?」
フィービー  「話の流れだよ。プルーは、考えすぎない方がいいと思って。今が大事な恋愛もある、
        っていうかさ、アンディーのことほんとにいいのかな?って・・・」

       と、また2人の会話を無視するように突然。

パイパー  「レオ、どこいっちゃったのかなぁ。」

       顔を見合わせるプルーとフィービー。ふいにプルーが、我に帰り

プルー  「真面目に恋愛談義してどうするの、こういうのってオフレコでしょ?普通。」
フィービー 「誰がふったのよ・・・プルーじゃない。」
プルー   「そうだけど、ふったんじゃなくて、そうよ、そうなの!
       年越しにキスする相手もいないパーティ。一夜明けて、姉妹そろってくつろいで、
       そしたらもう、明日から仕事なのよ私たちは!」
パイパー  「そうね。」
フィービー 「私も仕事探しだよ。」
      
   ソファのクッションの間から、航空便を取り出す。中から、メモが・・・

プルー   「それなのに、‘あの人’は、のんびりしてるもんだから、ほら、これ、メモよ!」
フィービー 「見せて、見せて。・・・・・何?」
パイパー  「どれ?・・・・これって、オファーされてるの、私たちなんじゃないの・・・」
プルー  「ギャラ、請求しようかしら?」
パイパー 「プルーって、段段辛らつになっていく気がする。」
フィービー 「やっぱりアンディーとより戻して欲しいよね。始終、一緒の私たちとしては・・・。」
プルー  「それは言わないの!もう、さっさとこのメモを読み上げてしまいましょう。」
2人  「賛成。」

      居住まいをただし、正座はしないまでも口上風に、ソファに並んで座り

プルー  「プルー・ハリウェルです。ハリウェル家3姉妹から、新年に当たり、
      一言口上申し上げたいと思います。『チャーム度』を読んでくださっているみなさま。
      あけましておめでとうございます。」

パイパー  「パイパー・ハリウェルです。昨年中は、誠にありがとうございました。
       これもひとえにご贔屓のみなさまのおかげでございます。」

フィービー 「フィービー・ハリウェルです。これからも、精進いたします所存ですので、
       本年も、『チャーム度』益々のご贔屓の程、よろしく、御願い奉ります。」

プルー   「ハリウェル家を代表し、みなさまのご健康とご多幸をお祈りいたしまして、
       新年のご挨拶と代えさせていただきます。」



プルー   「かたいわね。日本風なの?これ。・・・世界平和も祈りましょう。」
パイパー  「恐ろしい魔物が出てこないように祈るのは、どう?」
フィービー 「私、自分の仕合わせも祈りたいわ。あーさっき、舌、噛んじゃったよ。
      (一瞬の間)ねぇ、これって、代読させられてんの?ちょっとむっとしてきた。」
プルー   「今まで、気づかなかったの?今頃むっとしてもソンよ。」
パイパー  「そう、これで、1月1日からお仕事しちゃったことになって、あがりだから。」
フィービー 「やられたー。」
プルー   「さ、明日から仕事、好きなように、新年の初日をすごしましょう。」

   「あんたたちどうすんの?」「プルーは?」「ね、名店街とか饅頭とか最中って何?」
        などという会話のうちにFade Out。



‘あの人’  「(ちっ!クリスマスにもオファーすればよかった、と、心で、つぶやきつつ)
        ま、いいか、ちょっと小技の魔法かけてみたし・・・。
        みなさま、2002年も、ず、ず、ずいーと、ご贔屓、ご鞭撻の程よろしくおねがいします。」

*これはフィクションであり、本物の2002.1.1のハリウェル家とは、関係ありません(って、全部なんだけどさ)*


2002年01月05日(土) 口上  3姉妹によるお年玉 1

チャームドイラスト@ぷんぷんや


ハリウェル家3姉妹による〜A Happy New Year!〜口上有り

       2002.1.1。ハリウェル家の居間。ブランチが済んだところ。
       くつろいでいるプルー。後片付けを済ませたパイパー、フィービー
       が、キッチンから戻る。


プルー   「ありがとう。ニューイヤー早々、キッチンに立ちたくない気分だったから、
      ラッキーだったわ。」
パイパー  「しかたないわよ。くじで負けたんだから。(と、言ってしまってから)
      あー!なんだか言い直すと、益々ついてないって気がしてきた。」
フィービー 「そうなのよね。確かに。ちょっと、二日酔い気味で、ブランチ作ったり、
       洗い物したりって、やだけど。」
パイパー  「台所仕事なんていつものことだから、いいのよ。」
フィービー 「問題は、ニューイヤー1回目のくじが、はずれたってことよ。嫌だなぁ。」
パイパー  「うん。やだやだ、片づけは済んだんだから、忘れなきゃ!」
プルー   「(余裕で)そうよ、日本ではおみくじをひくと、大吉より小吉とか、
       凶のほうがいいともいうらしいから、あなた達の方が、運がイイのかもよ。」
フィービー 「何それ?」
パイパー  「はずれくじの方がいいなんて話、ないんじゃないの?」
プルー   「日本のおみくじは、はずれとか当たりっていうものではないらしいから、違うか・・・。
      まぁ、悪い運を引いたらそれに書かれてある事に注意するからいいんだって、
      あとはよくなるだけだから、とかなんとかっていう話だったと思うけど。(思い切り笑顔)」
パイパー  「とにかく自分は、はずれてないんだから、そんなにこにこしながらよその国の、
       くじの話されたって、全然説得力ないんです!」

       この会話の間、プルーは、抱いたクッションの位置を変えるくらいで、あまりソファ
         から動かない。パイパーも絨毯の上に座って、あまり位置を変えない。
         フィービーは、時折、立ったり、プルーやフィービーのそばにいったりして、
         わりとせわしなく動く。


フィービー 「あ、そうだ!日本といえば、昨日のニューイヤーズイヴのパーティで聞いたんだけど、
       日本で勝手に趣味だとかいって私たちのこと動かしてる‘あの人’いるじゃない?」
プルー   「あぁあ、‘あの人’、クリスマス前に、3日連続で人を働かせておいて、
       物語に決着もつけずにとんずらした人ね。」
パイパー  「プルー・・・。『とんずらした』とか言うんだ。(不思議そうに)」
プルー   「え?昨日、誰か、そう言ってなかった?誰だったかしら?聞いたんだけど・・・
       私が言うと、変?」
フィービー 「私は言うけど、プルーに『とんずらこいた』は、似あわないよ。」
パイパー  「『とんずらこいた』とまで、言ってないけど、違和感あるわよね。」
プルー   「そう?」
フィービー 「うん。」

パイパー  「ねぇ、ねぇ、それより、とんずらじゃなく、物語の決着を書くのに、
       避寒しに行ったって聞いたけど?」
プルー   「決着って・・・(半ばあきれた様子で笑いながら)その後どうなったかは、
       私たちはすでに知っているんだから、今から話す?」
パイパー  「プルーったら、(ニヤリと笑って)スゴク楽しそうなんだけど、それって、
       ちょっと意地悪なんじゃない?帰ってきたときかわいそう。悲観しちゃうかも。」
プルー    「パイパーは、いい人なんだから。それで、日本語でダジャレまで言ってるって、知ってる?」
パイパー   「え?私が?」
プルー    「『避寒』と『悲観』、訳したらなんだけど。(←細かい!)」
フィービー  「ダジャレ?パイパーが!?私なら言うかもだけど・・・。(口調を変えて)
      『残りのストーリーを今から、なんとハリウェル家の居間から、3姉妹自らお話しま〜す!』
       とか?(と、おどける)」
プルー  「ふふ、フィービーならね。」

      少し、そわそわしはじめるパイパー。

パイパー  「ねぇ、私たち、変じゃない?」
プルー   「変、ね。・・・昨日のパーティ、飲みすぎた?普通だったわよね?」
フィービー 「私だって、昔に比べたら、大人しいもんだったな。なーんか、プルーと一緒だと、
       保護者つき!って感じだし。」
プルー   「フィービー、それって、私と一緒なのが嫌だってこと?(いきなり、ちょっとけんかごし)」
フィービー 「違うよ!無茶してないって言いたかっただけだよ。・・・
       あれ?先にプルーがつっかかって、それで、つっかかりかえさなかったね?
      反抗しないで、スグまとめちゃった。」
パイパー  「やっぱり、変ね。まとめるのは、私。・・・」
プルー   「私が怒るのは普通だけど、・・・(咳払い)今のは、沸点低かったわ。」

フィービー 「あぁ!昨日のパーティに、魔物がいて、なんか、知らない間に
       魔法かけられてるとかじゃないよね!」
プルー   「魔物だったら、こんな小技でこないで、いきなり昨日のうちにやられてるわよ。」
パイパー  「そうね。魔物じゃ、ないわよね。・・・なんか、変だけど。」

        テーブルの上のティーポットを見て、パイパー

パイパー 「あ、そうだ。食後にハーブティはいかが?いい香りと色が、出てきたわ。」
プルー   「(香りを楽しんで)もういい頃そうね。お願いするわ、
      (笑って)はずれくじのミズ・ハリウェル。」
パイパー  「ひどい!忘れてたのに!」
フィービー 「こういうところは、前からだもんね。まー、2002年も始まったばかりで、
       パーティ開けで、調子狂ってるってことなのかな。
       さて、一番はずれのパイパーのお茶を飲もう!!」

   きっ!と、フィービーの方に目をやりながら、お茶を入れ分ける。
       
パイパー  「昨日、ハーブクッキーも焼いておいたんだけど、私をイジメルとあげないから。」

       ラッピングをほどくと香ばしい匂いが広がる。

プルー   「うーん、おいしそう!ごめんごめん、パイパー、もう言わない!
      だから食べてもいいでしょう?フィービー、あんたも謝りなさい。」
フィービー 「ごめんね、パイパー。って、プルー、一人勝ちだったのに、なんで私も?」
プルー   「いいから、いただきましょう。」
パイパー  「(いつもの笑顔で)はい、めしあがれ!」   

つづく


moto |M@IL日常こんな劇場(^▽^)ノネェネェd(@^∇゚)/前向きに

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