Howdy from Australia
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2004年10月16日(土) 【シドニー散策 Manly - The Spit】

週末だというのに朝5時半に飛び起き早めの朝食を取り、洗濯、掃除、床拭きなど家のことを一通り済ませてから、二人分のお弁当を作る。お弁当といっても「ツナののり巻き」と、かなり質素。布製のクーラーボックスにアイスパック、お水、のり巻き、おしぼりを入れて準備完了。今日はフェリーでマンリーまで行き、そこからスピットまで歩く予定。

胸踊り心も弾むほど申し分のないお天気なのに、路面工事で電車からバスに切り替え運行だったため、待ち合わせに遅刻してしまった。フェリーの出発までに十分に時間があったのがせめてもの救いだったけれど、ちょっと反省。

サーキュラーキーからマンリーへはフェリーで移動。マンリー埠頭からは海岸線沿いに遊歩道を歩く。犬の散歩をしている人やウォーキングをしている人とすれ違いながら、地図のついた案内板や標識を目安に先へ進む。

歩き進めるうちに変化する景観は描写する言葉が見つからないほどの美しさだった。絵に描いたようなヨットハーバー、遠くに見えるシドニーの街並み、波が荒々しく打ち寄せる岩壁、低木でおおわれ青々とした岬、海原に転々と浮かぶ白いヨットの帆。

最初は舗装された道路だったので歩きやすかったのだが、途中から足場が急な坂や岩場に変わり、おしゃべりをする余裕すらなくなってしまう。低木の間を走る一本の細くて白い砂の道に聞こえるのは自分と友達の「ざっざっざっ」と響き渡る規則正しい足音だけ。頬をあたる風はひんやりとして気持ちよく、白い道にはゴミ一つ落ちていなかった。

途中何度かくじけそうになりながらも、4時間かけて約10キロの行程を歩き切った。こんな場所がこんな近くにあるなんて!疲労感すら心地よく思えるぐらい、達成感を味わった一日だった。
















2004年10月11日(月) 闇夜

先週末は選挙だった。帰りのバスがいつも一緒で、話し方がとても穏やかなインド系の同僚はかなり政治好き。なので、「ハワード首相の勝利についてはどう思った?」なんて何の気なしに聞いてみたら、今回の大勝は彼の予想外だったらしく、上院でも保守連合(自由党&国民党)が過半数を占める可能性が高くなったので、今後は法案が楽に可決されてしまうから不安だとか、労働党も保守連合も政策的には際立った違いはないんだけど、今回の選挙は金利とか経済面が焦点になってしまい、他の重要なことがないがしろにされてしまった…とか、バスの中で熱く語ってくれた。この国の選挙権はないけれど、ある程度のことは頭に入れておかないと、としみじみ思う今日この頃。

↓は闇夜に出現したポッサム。先日撮影。友達が先に気が付いたのだけど、がさごそとカメラを取り出している間も逃げなかった。暗がりに目だけ光って、ちょっと恐い。でも、住宅街にいるなんて。



2004年10月09日(土) 四ヶ国語

今日は朝からいいお天気だった。洗濯物も掃除も午前中に大急ぎで済ませ、出かける準備。友達と11時半に駅で待ち合わせをしていたのだが、彼女から「着いたよ!」と電話があったとき、私はまだ郵便局の中で小包を送る手配をしていた。

先日お世話になった友達のお母様と親戚の方に、悩んだ末オーストラリアのお土産を送ることにしたのだった。本当は日本の今が旬という味覚を国内発送してもらえるよう、ネットで申し込もうと思っていたのだけど、クレジットカードもない私にはそれも無理。

そこで選んだのが、Jurlique の製品。何といってもMade in Australia だし。貧乏学生の頃は窓ガラス越しに値段を見ただけで、「まじっすか…」と素通りしていたけれど、今回はどさくさに紛れて贈り物以外に自分用も購入してしまった。

郵便局で用を済ませ、友達のいるバス停まで慌てて走って行くと、友達が私を見つけて手を振りながら歩いてきた。マレーシア人の彼女はエンジニアで、彼女の勤める会社が同じビルの中にあるため、朝のバス&エレベーターがいつも一緒。最初は挨拶を交わす程度の仲だったけれど、「週末にでも会いたいね」と言っていたのが、単なる社交辞令で終らず、こうやって実現することに。

一緒に飲茶を食べに行ったのだが、彼女は広東語、中国語、英語、マレー語と四ヶ国語が堪能なので、とても助かった。というのも、お店は長蛇の列で番号札をもらって待っていたのだが、おしゃべりに夢中になっていたせいか、注意していたにもかかわらず、順番を聞き逃してしまった。私が尋ねたら「その番号はもう呼び出ししたわよ。」と冷たくあしらわれたが、友達が広東語でどわぁーっと何か言ったら、その一秒後には席を用意してくれた。それって…。

飲茶の後は、アジア系のスーパーやらデパートやら、お気に入りのパン屋やら、ぐるぐるぐるぐる見て回った。帰る頃には二人とも買い物袋を重たいぐらい提げていた(←お腹一杯といいつつも、食料品ばかり購入…)。あっという間に夕方になり、最後はカフェでカプチーノを飲んでから別れた。散々歩いたわりに家に帰っても夕食を作る気にもなれないほどの満腹感。これが何を物語っているか考えるとちょっと恐ろしいのであった。






2004年10月07日(木) 【シドニー散策 Cremorne】

私が通勤用に購入している定期券は決して安くはないけれど、バス、電車、フェリー兼用なので、週末にどこかへ出かけるときには非常に便利。留学生時代は、週末といえども思いっきり息抜きできることが少なく、さながら宿題をせずに後ろめたい思いをしながら遊ぶ子供のような心境だった。

でも、今は週末ともなると仕事のことも一切忘れて思いっきり楽しめる。8年も住んでいるくせに、意外と知らない場所や行ったことのない場所が多かったりするので、身近な所から友達とシドニー散策を始めた。運動靴で細い道や坂を額に汗がにじむほど歩く。すれ違う人々の表情も生き生きとして見える。

青い海、青い空、オペラハウス、ハーバーブリッジ、遠くに見えるシドニータワー、岩に打ち寄せる波の音。友達と交わす言葉も少なくなり、ただただ景色に見惚れるのであった。









2004年10月06日(水) 一件落着

同じ新規契約社員の仲間が一人辞めることになった。明日が最後の出勤となる。先週、彼女から「他の仕事に採用が決まったの。そっちの方がお給料もいいし、正社員だから。」と打ち明けられとき、「おめでとう!よかったね!」と、言いつつも、内心複雑だった。

面接であれだけ「研修後に辞められると、あなたの代わりになる人はいませんから、契約期間内に辞めることだけは避けてください」と念を押されていたのに、「一週間前に連絡すれば辞められる」と割り切るのは、私にはちょっと理解しがたい。永住権も職業経験もない自分を雇ってくれた今の会社に義理もある。

でも、「契約期間が終った後の生活を誰が保障してくれるのかと考えたら、この会社に留まるわけには行かないし、罪悪感はあるけれど、正社員という願ってもない機会を手放すわけにはいかない。」という、友達の言い分も一理あるなと思う。

それで、さすがオーストラリア!と思ったのが、上司も人事も皆、「安定した職が見つかってよかったですね。私があなたの立場でも同じ決断をすると思います。おめでとうございます。今後のご活躍をお祈りします。」と、彼女を祝福したこと。辞める方も救われるというもの。よかった、よかった、いやみのひとつでも言われて悔恨を残して去るのもお互いに気分もよくないだろうしね。

それで、彼女のやり残した仕事は誰が引き継ぐのかという問題については、残った人間が手分けしてやるということで落ち着いたらしい。残業でもして小金を稼ごうかな。


2004年10月05日(火) 自信喪失

留学当初から使っている銀行のクレジットカードに申請してから4週間が経った。毎月の簡単な収支報告やら持っている資産やら、あんまり答えたくない質問満載の申請書にも記入し、パスポートやビザのコピー、現在の仕事の契約書の写しなど関連書類も提出したのに、本日届いた結果は×だった。

却下された理由は書いていないけれど、オーストラリアに親族もいないし、仕事は始めたばかりだし、資産もないし…ってことで、だめだったのだろう。自分のお給料でやりくりする喜びを味わい、社会人の自分に酔っていたのに、社会的信用一切無しという烙印を押され、身の程を知るのであった。


2004年10月02日(土) 昨晩

昨晩はお友達のご家族、ご親戚の方が遠路はるばる日本からいらっしゃっているということで、夕食に招待された。友達とは留学当初からの付き合いで、かれこれ知り合って8年になる。彼女と昔話を始めると夜が明けるほどで、寮で共同生活をしていた頃の懐かしい思い出やあの頃抱えていた不安とか悩みといったものが鮮明に蘇ってくるから不思議。

ロックスのレストランで和食のコースをゆっくりと歓談しながら楽しんだ後は、オペラハウスと夜景が見渡せるガラス張りの落ち着いてお洒落なバーに連れて行ってもらい、気が付けば帰宅は深夜過ぎ。おみやげに大吟醸までいただいて、日頃の貧乏生活では考えられないような夢心地の夜。友達に感謝。

お友達の親戚の方には以前日本でもお会いしたことがある。この方の人間性や人生観といったものに触れるだけでこちらも襟を正さなければという緊張感が生まれてくるような、知的で多才で話し上手で何もかも自然で、尊敬すべきお人柄。しかも前回お会いした時と同様、シドニーでも和装を貫かれるお姿にただもうあっぱれというか何というか。さて、友達には分割払いでいいとして、これまでの恩義をいかにしてお返しすべきだろうか。

コアラ、カンガルーのぬいぐるみとか?

自分でもいらないものを人様に送りつけるのはどうかと。

豪州産ワイン!

といってもこれまた趣味が分かれる所で…。しかも、手軽な値段で日本でも簡単に手に入る今日この頃。郵送料の方がワインの値段より高かったら洒落にもならない。

豪州版2005年カレンダー!

風景写真はうっとりするほどきれいだけど、日本とオーストラリアでは祝日が違うから、あまり使えない。やはり、形として残るものは、捨てるに捨てられなかったりするから、後に残らないものの方が送る方としても気が楽かな。

それなら、日本の名産品!

オーストラリアにも配送してくれればいいのに〜と切実に願う、見ているだけでも楽しい日本全国津々浦々の新鮮な味覚!これなら、確実で安心。ネットで探してみようっと。あ、その前に、クレジットカードがないという問題が…。定職を得、申請してから現在4週間が経過。だめなのか?


yumiko |mail

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