コラム 金財茶房 〜 投資のゴマはこう開け!〜


2006年04月25日(火) たまにはETFを巡る分析など


こんにちは、カン・チュンド です。

おしゃれな男性諸氏は最近、
インターネットを通じて
イギリス製の靴 を買ったりしているのだとか・・。
(靴は おしゃれの基本と云います)


海外の金融商品 も同じように、
ネットを通じて比較検討し、最後はクレジットカードで決済、
といけばいいのですが、
(現状は)まだまだそこまで至っていません。

現に 金融商品の選択肢 において、
日本と海外では大きな差があるのが現状です。


アメリカではETF(上場型インデックス・ファンド)が
かなり身近な金融商品になっています。
すでに200を超えるETFが上場し、その種類も

米国、各国の株式ETF、外国地域のETF、
国内の公債、または社債の指数に連動するETF、
原油、金などのコモディティETF、

インターナショナル小型株ETF、
大型株ETF、中型株ETF、地方自治体の債券ETF、
さまざまなセクター別(業種別)ETFなど、
実に多種多彩です。

(毎月毎月、新たなETFが
設定されていると言っても過言ではありません・・)


ETFの概要を見るには、
米国ヤフーの「ETFセンター」がいちばん便利です。
 
ここでは、カテゴリー別、
運用会社別(Fund Family別)のETF検索が可能です。

特に Fund Family(運用会社)を見ていただくと、
「えっ、ETFの運用会社ってこんなにあるんだ!」
と驚かれるはずです。


(あのー、はっきり申し上げますが)ETFは
運用会社にとっては もっとも儲からない金融商品なのです(笑)

(なぜなら、継続的な収入「信託報酬」がもっとも低いですから・・)

しかしながら、この商品(ETF)が
◆ 資産運用業界の 地図 を塗り替える道具となる

と、関係各社は気づいているのでしょう。

だから、
そろりそろりとETFの運用に参入しているのです。
(アクティブ運用の雄、フィデリティの名前も見受けられますから)

関係各社 が気づいているなら、
FPをはじめとする資産運用アドバイザーも、
もっとETFの効用を学ぶべきでしょう。


資産運用アドバイザーの務めとは何でしょうか?

それは、
◆ 顧客の利益を長期的に最大化させること

にあるはずです。


であれば、ETFは
「有力な選択肢」となり得るのではないでしょうか。


ETFという「道具」を用いて
・保有する資産を多様化させる

(株式、債券、不動産といった、異なる資産でも
ETFという「共通の器」で保有することが可能です)

・低コスト
・低 税金 を実現させる

(ETFは銘柄の売り買いを行わないため、
売買手数料がかかりません。
また、売り買いを行わないため、
譲渡益に対する課税といったコストを
節約できます・・)


特に、
運用コストの違いは いちばん分かりやすいETFの特徴です。

今、アメリカ株式を運用するアクティブ・ファンドであれば、
継続的な費用(信託報酬を含む)を平均1.52%徴収しています。

しかしETFであれば、
継続的費用は 平均0.44%で済みます。
(半分以下、ですね)

コストが高い ということで、
アクティブ・ファンドにとっては、
「いちばそのものの平均値」を上回ることが、
より高いハードル となってしまっているのです。


スタンダード&プアーズの調査によりますと、
この5年間で、

S&P 500 という「いちばの平均値」は、
約3分の2のアクティブ・ファンドの成績を上回る
収益 を上げています。


「いちばの平均値」とは、
皆さんが思っている以上に高いハードルなのですね。


追記)

米国ヤフーのETFセンターでは、
こんな検索も出来ます。
低PERのETF

 

     おかげさまで 21回目を迎えます。

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2006年04月18日(火) マレー人と中国人とインド人と


こんにちは、カン・チュンド です。

わたしはこのコラムを書くために、
時々「脳の中の棚卸し」をしています。

部屋の中を真っ暗にして お香を焚き、
ひとつの言葉から、まずは 名詞、続いて 形容詞 を連想させる・・
なんてことはやっていませんが(笑)、

さまざまな場所に不規則に並んだ「わたしの記憶」は、
ふとした出来事、歌のワンフレーズ、ひとつの言葉で
蘇ってきたりします。
(今朝も 運よく蘇りがありました・・笑)


例えば、あなたがアメリカに行った場合、

白人も黒人も(もちろんヒスパニックもアジア系の人々も)
皆ハンバーガーを食べ、Tシャツにジーンズをはいていますから、
「ああ、アメリカ人だな」
と認識できますよね?


わたしは20代の前半に
いろいろな国に行きましたが
「マレーシアという国の不思議さ」は、

◆ 異なった民族 が混じり合うことなく
(しかし)平然と共存しているところ なのです。

マレーシアというと
「マレー人の人達しかいない」と思っていませんか?


わたしが14,5年前に買い求めたガイドブックには、
「マレーシアの人口構成は、
マレー人6割、中国系3割、インド系約1割となっている」
と記されています。

(今でも 上記比率 はそんなに変わっていないと思います・・)

マレーシアでは、生活のあらゆる場面で、
マレー・中国・インドの「3つのカルチャー」を垣間見ることができます。

例えば「食事」です。


マレー系の食堂 ではマレー人が居て、
わたしは甘ったるいコーヒーを飲みながら
ミーゴレン(マレー風焼そば)や ナシゴレン(マレー風焼飯)を注文します。

中国系の食堂 へ行く時は、ちょっと緊張します。
(なぜなら、中国人と間違えられて 広東語 でまくしたてられるからです)
ここでは 海南鶏飯 や 潮州麺 を食べます。
(もちろん 広東語しか聞こえない・・)

そして インド系の食堂 へいくと、
マトンのカレーを食するのです。
(インド系の食堂でも ヒンドゥー系とムスリム系に分かれます)


わたしが見た限り、
マレー人は中華系の店には行かないようですし、
中国系の人はマレー系の店には行かないようです。
(食事には【宗教】が絡んでくるので、ある意味仕方がないのかも?・・)

学校 そのもので言っても、
マレー系の学校、中華系の学校、インド系の学校 があるそうです。

それぞれの学校では、
広東語(北京語も?)、マレー語、タミル語(ヒンドゥー語も?)を
教えています。
(ちなみに、マレーシアの公用語は【マレー語】です・・)


これだけ 民族という「色」が交じり合うことなく、
互いが自己主張し、
かつ ひとつの国 として維持されているという国は
他に例がないと思います。


(ちょっと大げさにいうと)
もし【世界連邦】という姿 を想像するなら、

その「公約数」(小さな実験場)のような 状態 が、
今のマレーシアにはあると思います。

人口が違う、宗教も違う、文化も異なる「複数の民族」が、
どのように共存していくのか という 試金石 ですね。

(今ふと思ったのですが、

この地球上で【中国人とインド人】が
こんなに多く共存している地域は他にないでしょう・・)


ちなみに、今朝のNHKのニュースでは、

「マレー系、インド系の子供たちで
中国系の学校に行く児童が増えている・・」
という 特集 をやっていました。


やはり、ビジネスニーズ というものは
民族 を超えて【普遍的】なのですね・・(笑)



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              皆で 韓国料理 を食しました。



2006年04月14日(金) 三輪車の投資をしましょう


こんにちは、カン・チュンド です。

「あのー、カンさんって、
商品(コモデティー)への投資についてはあまり話しませんよね、」

はい、それは・そうです・・(困)


(ちょっと資本主義の黎明期 に戻ります)

砂糖や 金や 綿花 を大量に取引したヨーロッパ諸国は、
莫大な富 を手に入れました。

スペインやポルトガルのように、その富を
きれいにスッてしまった国もあれば、

イギリスやオランダのように、
株式会社を「収益埋蔵装置」に仕立てて、
お金がお金を生む、資本主義の原型を作った国もあります。


皮肉なことに、
商品(コモデティー)を扱う会社の価値が上がる一方、
商品(コモデティー)の価格は下落していったのです。

事実、この200年くらいの間で、
金(ゴールド)の実質価値 はほとんど変わっていません。

(金の相対価値 が下がるということは、
「貨幣経済」がそれだけ信任されている という証拠でもありますが・・)


さて、
これからの4,50年のことを考えると、
商品(コモデティー)の価値が上昇する可能性が高いと思います。


2050年には 世界の人口は90億人を超え、
そのほとんどが 新興国の人々となります。

ただし、
彼ら/彼女らは ただの「貧しい人々」ではありません。

豊かになることを求め、
その豊かになることの「実現可能性」が
たいへん高い人々となるのです。

また、
人類がかつて経験したことのない膨大な数の人々が

新興国から 中進国の人間 として
「大量消費マーケット」に登場します。

大豆や原油や、砂糖や金や鉄鉱石 を獲得するために、
激しい権益争いが起こらないとも限りません。


資産運用に目を転じてみますと、
2050年の世の中では
より多くの株式が市場に上場し、
より多くの人々が 取引を行っていることでしょう。

株式 という資産の値動きの【連動性】が、
今よりも高くなっていると予想されます。

したがって、株式による「分散投資」のみでは、
リスク軽減の効果 が限られるのです。


(ところで 皆さん、)

子どもの頃、「三輪車」に乗りませんでしたか?

(何を・ 突然?)


わたしは自身で「三輪投資」と名付けていますが 、


メインの車輪       【株式】
ふたつ目の車輪     【債券】
みっつ目の車輪  【オルターナティブ】

というイメージです。


この「三輪投資」の考え方が、
今後重要になるのではないでしょうか・・。


注)わたしの【オルターナティブ】の意味は、
具体的に、不動産、商品(コモディティー)です。

(ただし、株式にしろ、債券にしろ、
オルターナティブ にしろ、
資産を保有するカタチとしては【投資信託】を採用します)

モチロン!


上記「三輪投資」のココロは、

価格の上がり方・下がり方が違う、
つまり【相性のよい資産】を組み合わせる ということです。


過去のデータを鑑みますと、
例えば 株式 と 商品(コモデティー)の【相性のよさ】は顕著です。

実例)

Dow Jones AIG コモデティー指数 と
S&P500 の騰落率を比較した【グラフ】です。



つまり、
わたしの心の中は、

1.商品(コモデティー)の価格上昇 を期待する気持ち 4割
2.株式との【相性のよさ】を期待する気持ち 6割

となっているのです(笑)


【相性のよい資産】を組み合わせるのは、
あなたの 運用資産全体の「波打ち」を和らげるためですね・・。

 ↑ いつの世も とても大切な「知恵」です。


では皆さん、素敵な週末をお過ごしください。



2006年04月11日(火) 商品 が財産だった頃


こんにちは、カン・チュンド です。

昔からそうなのでしょうか・・、
季節の変わり目になると(なぜか)感傷的 になります。

例えば、月がぽっかり浮かぶ夜空を見上げて、
「何万年も前と同じ風景がそこにある」
とふと思ってしまったり・・。

原始のヒトは、
この月を見て 何を感じていたのだろうか?


いや、
そもそも月を見上げて、
何かを感じ始めたのは、
一体いつ頃からなのだろう・・? と。


木立から地面に降り、二足歩行を始めたヒトは、
いろいろなものに【価値】を与えていきます。

動物を殺すための 石 に、
傷をいやすための 葉 に、
物を支えるための 木の幹 に、

また、食した動物の皮、骨に【価値】を与え、
それを利用していきます。


そして、
ヒトは 火 という【道具】を手に入れます。

鉄 を精製する技術を獲得すると、
鉄鉱石 という、それまで何の価値もなかった石に、
【価値】を見出します。

遥か彼方の 塩 を求めて旅をし、
その 塩 を 獣10頭 と交換したりします。

また、胡椒(食料を保存するため)を得るために、
ヒトは「航海技術」を飛躍的に進歩させました。


今まで決して 交流 することがなかった
A地 と F地 が出会ってしまうと、

文明 という力の差を持って、
一方が他方を 制圧してしまいます。

(そうです、【植民地化】の始まりです)


ヨーロッパ諸国 は「プランテーション」を導入しました。

現地の 砂糖や塩や、麦や米や、
胡椒や綿花や、金や銀や鉄鉱石を、
現地の人間に採掘させ、育てさせました。

(もちろん、賃金もロクに払わず
死ぬまでこき使ったのです・・)

それまで「自給自足」でやってきた
作物を育てる、資源を採掘するという作業を、

文明国側 が、
【儲け】の手段 に仕立ててしまったのですね。


文明の人たちは実に「したたか」でした。

近代の祝詞である「効率化」をスローガンに、
搾取を(それこそ)大胆かつ大規模に行いました。

ひとつの植民地に、
ひとつの作物、あるいは資源 というルールも
確立させます。


栽培・採掘 → 加工・精製 → 輸出 に至るまでを
一手に管理したわけですから、
儲からないわけがありません。
(何しろ労働コストは限りなくゼロに近いのです・・)

また、
文明国側は 航海技術 も握っていましたから、
F地から S地、S地から B地 に至る
「貿易による利益」も独占しました。


文明 を持つヒトが、
文明 を持たないヒトを隷属させて、
今までにない【収益の機会】を実現させたのです。


◆ この機会を(それこそ「効率的に」)活かすため、
  株式会社 という仕組みも発明されました。


読者の皆さん、

まさにこの時 を境に、 

砂糖や塩や、麦や米や、
胡椒や綿花や、金や銀や鉄鉱石 は、

ヒトにとっての 財産 から、

商品(コモデティー)に、
成り下がってしまったのです。




   7時間の物語を、ご堪能ください...★

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2006年04月07日(金) 投機家 が「いちば」を適正に近づけます


こんにちは、カン・チュンド です。

マーケットというところは 社会の【縮図】です。

実にいろいろな考えを持った人たちが
うごめいています。

道端に放り投げられた 債券を
丁寧に拾って回る人がいれば、

「おい、その株は 今から本格的に上がるんじゃないか」
と周りが騒いでも、

粛々と全額 売却する人がいます。


「いろいろな考え」を持った人がいるから、
マーケットの【売り買い】は そもそも成り立つのです。

(そうですよね、)


株式市場という「いちば」に興味があるあなたは、
「いちば」で売り買いをすることで、
十分リスクを取っていると思いますが、


中には「いちば」の 断崖絶壁 によじ登り、
一般人が 決してもぎ取ろうとしない「大きな果実」
(リターン)を 得ようとする人がいます。

それも、
断崖絶壁 に駆け上る「一瞬のタイミング」を見計らって です。


彼ら/彼女ら は 投資家 とは呼ばれず、
【投機家】と位置づけられています。

例えば、ライブドアの株式 を大量取得している
投資ファンドの類も そうでしょう・・。


【投機】とは、一か八か、
まさに「ギャンブル」的な要素を多く含みます。

(晋陽FP事務所では、
決してお勧めしない「投資手法」ですが・・)


が、しかし、です。

投機 には重要な「役割」があるのです。
 

投機 とは、
・偶然の利益 をねらって行う行為

・将来の価格変動 を予想して、
 価格差から生ずる 利益 を得ることを目的として行う売買取引

と説明されますが、(「大辞林」より)

この、将来の価格変動 を予想して の、
【予想して】のところがポイントで、


わたしなら、

将来の価格変動を 強く推測して、

というニュアンスに取ります。

なぜなら、speculation(投機)の動詞、speculate には、
「思索する」「推測する」という意味があるからです。


◆ 将来の価格変動 を大胆に推測し、
機会 を捉えて 収益 を狙う行為 を「投機」という。

(わたしなら、こう定義付けします)


「投機」とは(ある意味)、
たいへん 勇気 がいる行為 なのです。


(あのー、繰り返しになりますが、
晋陽FP事務所では、決してお勧めしない手法 ですよ・・笑)

・投資 にほんらい必要なのは 勇気 ではなく 根気 です。
(ホントです)


しかし、

【投機家】は 日々「ミミズ」のように、
土壌(ここでは マーケットという土壌)を
きれいにしてくれる存在である というのも 事実 です。


誰よりも 勇気 があり(かつ 欲どろしく)

誰よりも早く「価格変動の動き」を推測するのが
【投機家】ですから、


道端に放り投げられた 株式 を
(つまり、正味価値より 低く評価された会社を)

誰よりも早く拾い上げようとするのです。

大量、かつ 大胆に!)

これはどういうことかというと、

低くなり過ぎた 資産 を
適正価値 に戻そうとする行為 ですね。


一方、
世間でもてはやされている 株式 を
(つまり、正味価値より 高く評価された会社を)

誰よりも早く叩き売ろうとするのです。

大量、かつ 大胆に!)


これは、

高くなり過ぎた 資産 を
適正価値 に戻そうとする行為 ですね。


例えば、私たちは日頃
こんな「新聞記事」を見かけます。

< 投機筋 がマーケットに参入してきたため、
   市場の アップダウンが激しくなっている >

でも、
(実は)これ、【間違い】なのですね。


◆【投機家】が居るからこそ、
  いちば は 適正 に近づくのです・・。

そうです、

【投機家】とは、
「いちばの歪み」を修正しようとする 先鋭 なのです。


そして(逆説的な言い方になりますが、)

【投機家】が 活躍 すればするほど、
いちば は「効率的」になっていくのです。


いちばそのものに投資する「インデックス運用」
の 効力 が、研ぎ澄まされていくのですね・・(笑)


皆さん、素敵な週末をお過ごしください。


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                   春です、春です。



2006年04月04日(火) さあ、いらっしゃい! 世界金融物産展 です


こんにちは、カン・チュンド です。

私たち消費者が クルマ を買う際、
税金とか 手数料とか、実にさまざまな「諸費用」を
払わされますよね。

(見積書 を見ると、ちょっとため息が出てしまいますが、)

それでもまあ、
品質 がよく、クルマにいろいろな【選択肢】があるので、
「コスト」のところは ガマンしているのです。


一方、金融商品
(中でも【主役】の 個別株式 については、)
「コスト」= 売買委託手数料 はおそらく 世界最低水準 だと思います。

(香港のBOOM証券 ですら、
香港市場の個別株式を売買する際には、88HKD(1300円強)の
手数料 を取るわけですから・・)


でも、商品の【選択肢】はというと、
非常に限られているのが 現状です・・。

例えば、資産家でもない私たちは、
パリ証券取引所に上場する株式を買えません。


あのー、(例えば)料理 であれば、
日本に居ながら、
「世界中の料理を味わうことができるのに、」です。


「でも、カンさん。
大きな証券会社では 取り次ぎはしてくれているみたいよ・・」

フムフム・・。

確かに、
野村證券のHP を見ますと、


「取引の対象は、世界の主要市場に上場している株式です。
ただし、対象市場であっても、個別に扱えない銘柄もありますので、
取引可能な銘柄かどうかについては、
<野村>の本・支店にご確認ください」

と謳っています。

(でも、これっていかにも、
「特別な人」に対する「特別なサービス」ですよ!
というニュアンス・・)


あるいは、日興コーディアル証券 では、

「アジア、オセアニア、アメリカ、ヨーロッパの主要取引市場に
上場する銘柄にご投資いただけます。詳しくはお問い合わせください」

と云っています。


んー、

この【詳しくはお問い合わせください】
というところ、

いかにも、
「間口は狭いですよ」と 言っているような気がしませんか?

(もちろん店頭取引のみで、手数料もすごく高い・・)


(ちなみに大和証券のHP では、
「香港株式」というカテゴリーでしか、
外国株式の情報 は載っていませんでした・・)


さて、私たち賢明な「消費者」の 究極の願望 は、

◆ 世界中の個別株式、金融商品を
日本に居ながら、売り買いしたい。
それも「ひとつの口座」で管理したい、

というものです。

(そうですよね?)


世界各地の「食材」が日本で取り扱われているのに、
どうして 金融商品 についてのみ、
未だ「半鎖国」のような状態なのでしょうか?

(シンプルです。
この業界の「常識」が 恐ろしく遅れているからです・・)


2001年の11月、
香港市場に「MSCI チャイナトラッカーファンド」(ETF)が
上場した際に、

「どうして日本の証券会社を通じて このETFが買えないのか?」

ということを、
日本の証券会社に問うてみたことがあります。

(ETFとは 上場型のインデックス・ファンドのことです)


当時 中国株式 を扱っているすべての証券会社に
電話をしてみましたが、どの証券会社も
満足できる返事はしてくれませんでした。


ETFは 上場している銘柄ですから、
(売買に関しては)個別株式 と何ら変わりはないはずです。


また、アメリカ株式 に関しても、
個別銘柄 は扱っているのに、
150を超えるETFのほとんどは
「日本からは購入できないのが」現状 なのです。


わたしは思うのですが、
世界の主なマーケットの個別株式 を
一手に売り買いできる状況って、
技術的には そんなに難しくないと思います。

ただ、その国の、
あるいは 証券取引所(いちば)の、
あるいは 証券会社 の、

「利害」が絡んでいるだけだと思うのです。


今から20年後、

私たちは日本に居ながらにして
世界の主要な個別株式、
金融商品にアクセスできる状況 になっているのではないでしょうか。

(だって それが「進歩」というものですから・・)


その時、売買仲介業者としての証券会社は
もういなくなっているかもしれません。

なぜなら、

消費者が直接「いちば」にアクセスし、
「いちば」自身が 売買処理に関するプロセス全てを
担うようになるからです。


その時の「いちば」は多分、

World Stock Market という類の呼び名で
呼ばれていることでしょう・・。


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