V字経営研究所・酒井英之の4行日記
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2013年12月31日(火) 今年のV字回復アワード・ベスト3、第1位:子供

V字回復アワード第1位は、子供たちのこと。中学野球部の長男は昨年の秋、悔しいスタメン落ちを経験した。打てない欠点を克服するため、バッティングフォームのビデオチェックを受けた。欠点がわかった後は毎日素振りをして修正に務めた。また、昨年の冬は走り込みと筋トレに励み、身体を作った。その結果、春夏の大会とも5番レギュラーに定着。誰もが打ちあぐねる投手からヒットを放った。また娘は身体が小さいというハンディがありながら水泳で兄と同じA級になった。メドレーでは得意苦手種目のないバランスのとれた選手だ。現在、AA級への合格を目指している。二人に共通することは、アドバイスをするとそれをすぐに実践する素直さで、これはへそ曲がりの私にはない最大の財産(私は常に自分流をやって人を驚かそうとして失敗してきた)。成長は勿論だが、目標を持ち、素直に人のアドバイスを聞き、改善を重ねる生き方に感謝したい。ありがとう。

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2013年12月30日(月) 今年のV字回復アワード・ベスト3、第2位:仲間

V字回復アワード第2位は、私の部下たちのこと。私の部下は本当にまじめだ。お客様に喜んで頂くために、これでもかというくらいよく働く。それは評価できるのだが、反面、世の中の変化に疎くなってしまうことがある。今年はその傾向が顕著で、新しい仕事の話をしても、感心なさげに振る舞う。「どこの話ですか?私には関係ないでしょう…」なんて対応が相次いだ。そこで10月に、「このままじゃダメだ!」と突き放してみた。私があれこれ指示命令して動かすのではなく、彼らが自主的に動くようになってくれないと意味がないと思いわざと冷たくした。以来彼らの動きが変わった。小さなミーティングを重ね、お互いのノウハウを共有し、新しい分野にも積極的に取り組むようになった。がむしゃらに動いた結果、年末には望ましい成果が出てきた。これで自分たちに自信を持ってくれるのではないかと思う。皆の根性、粘りに拍手を送りたい。部下の成長は自分のV字回復よりもずっと嬉しい。ありがとう!

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2013年12月29日(日) 今年のV字回復アワード・ベスト3、第3位:自分

自分のテーマは企業や人のV字回復支援だが、今年を振り返るといくつかのV字回復に出会った。今年のラスト3日間でV字回復アワードを記してみたい。第3位は、自分自身こと。10年以上前、この日記を書き始めた頃、私は講師として当時の経営者の心をとらえる話をしていた。が、その後数年間、何を伝えることが経営者の悩みに応えることなのかを見失っていた時期があった。誰よりも社長を対象にした講演会はしたくないと思い悩む時期もあったし、自分の話が役に立っているという実感に乏しい日もあった。人並みの評価は頂いたので仕事が途切れることはなかったが、かつての大受けを知っているからこそ、足りなさに歯がゆさを感じていた。そこから試行錯誤を繰り返し、ようやく今年、伝わる話ができるようになった。受ける話ではなく伝えたいことを伝えることが一番だと気づいた。以来、社長相手に話すのが楽しくなった。昨年の今頃は3月の講演会が頭痛の種だったが、今年は次の1月2月にそんな機会があるのを嬉しいと感じられる。

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2013年12月28日(土) 相談しやすい環境を作るために伏線を張る人

 プリンタを買いにヤマダ電機に行った。キャノンの新製品をまじまじと眺めていると、黄色の「コミュファ」と書いたジャンバーを来た青年が「よろしかったらご説明しましょうか?」と声をかけてきた。コミュファは中部電力系の通信キャリア。彼は、コミュファの回線を売りに派遣された契約社員か代理店員だ。よって私は「失礼ですが、あなた、プリンタを説明できるのですか?」と聞き返した。すると、大丈夫だという。そこから彼は私の利用目的を聞き、お勧めの機種をひとつ選び、丁寧に説明してくれた。その説明能力はヤマダ電機の人よりもずっとハイレベルで、私は納得して一台を選ぶことができた。彼は、そのプリンタをレジまで運んでくれた。そしてその途中、ようやくネット回線の話をしてきた。「インターネットはフレッツをお使いですか>結構高くないですか?うち半額ぐらいなんですけど…」。そうやって説明されて全然嫌味ではなかった。プリンタの件で、既に彼を信用していたからだ…。
 成熟期を迎えた商品の借り換え合戦は、ここまで伏線を敷かないと土俵に上がれないのか?わけあってコミュファにはできないが、信用を作る誠実さに拍手を贈った。

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2013年12月27日(金) 自分のパワーを引き出す「金銀銅ビジョン」

最近、中長期ビジョンを策定する際、2020年を長期ビジョンとして設定する企業が増えていると聞いた。実は私のクライアントもそうだが「2020年目指して頑張りましょう!」というせいか、2017とか2018とかいった目標を2020に改めている(3社も)。それを2020年ビジョンと読んでいたのだが、先日尊敬する臥龍先生から来たメルマガに次のようにあった。「短期目標を銅メダル、中期目標を銀メダル、長期目標を金メダルと表現する企業も増えてきています。貴社における『金銀銅メダル』ビジョンを明確にして、自社内の人とチームのパワーを極限にまで高めてみませんか?」。う〜ん。上手いことを言うなあ。こういうセンスが自分には足りないのだと痛感。どうしたらこんなセンスが磨かれるのだろうな?とはいえ、いいものはどんどん使っていこう。まずは自分のビジョンに金銀銅をつけて確定しよう。

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2013年12月26日(木) 自分も他人も本気に変えるたったひとつの視点

2020年から逆算し〜来年1年間かけてやりたいことを未来マップに書き出してみた。その出来上がりを眺めて、「あれ、なんかひとつもの足りないなあ?」と思っていたが、今朝になってよやく忘れものに気がついた。そこにはやりたいことばかりが書いてあった。が、「誰の何のためにやるのか」の部分が書かれていなかった。高倉健さんは著書『あなたに褒められたくて』の中で、「何をやったかではなく、何のためにそれをやったかである」と語っている。目的の重要性は自分の研修の中でも口を酸っぱくして語っているところだ。ところが、この一番肝心な根っこの部分を忘れてしまっていたのだ。何を見ても軽い言葉にしか見えないのはそのせいだ。「変化に対応するのではなく変化を生み出せ!」というが、何のためにそれをするのか。それによって今の社会の何をどう変わるのかを真剣に考えて書き足してみた。すると、ようやく未来マップらしくなった。よし!あとはこの実現に挑むだけだ。

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2013年12月25日(水) 本質を見抜く力 、豊かな発想力のピーク年齢

10冊以上本を書いている多作家の友人がぶらりと訪ねて来た。本を書くことに苦しんでいた矢先に、有難い偶然。早速相談にのってもらった。私には本を書くときに悪い癖がある。企画書を一本書くと、そこから書きたいことが膨らんでいつしか収集がつかなってしまうのだ。そんな私に彼はあっさりと「3冊に分けて書いたら?」と言った。すると私はすぐ「今ここに3冊分の企画書を書かなくちゃ!」と思ってしまう。が、彼は、まずは最初の1冊を仕上げること。2作目、3作目はその後でいいと言う。そして「黒川伊保子先生の脳科学によると、ものごとの本質を見抜く力 、豊かな発想力は50代半ばがピークだから、酒井さんは今から5年後ぐらいに集大成が書ければいいじゃないのか?」「期待に応えることよりも、自分が納得していることを書けばいいんだよ」とのアドバイスを貰った。う〜ん。なんだか凄い解放感。ありがとう。ベストタイミングで現れた君は、まさに神の使いだった。

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2013年12月24日(火) 最高のプレゼントは受講生からの「その後メール」

かつての研修の受講生からメールが届いた。『酒井先生の研修を受講してから、1年が経ちました。(中略)先生の研修を受講した後、「未来日記」を書かせて頂きましたが、初めての試みながら、大変楽しく作成したのを覚えております。嬉しいことに、その未来日記の内容が殆ど現実になり、部下全員が有資格者になるという夢も実現しました。昨年24年度の資格試験はハードルが上がっており、全体では大きく合格者を減らしていましたが、その中にあっても、私のチーム全員が合格できたことは、涙なしでは語れない程の嬉しい知らせでした。(中略)教えて頂いた、理屈抜きで信頼してもらえる人間力を身につけることや、「成功の循環」「部下が大きく変化する5つのステップ」を活用したマネジメントはこの1年でまだまだ勉強途中ですが、皆の笑顔を励みに邁進していこうと思っています』。頑張っている姿が目に浮かんで思わず拍手!最高のクリスマスプレゼントをありがとうございます。

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2013年12月23日(月) ワンピース狂の人が、友人に贈る粋なプレゼント

友人に熱烈なワンピースファンがいる。彼と一緒にパーティに参加したとき、彼はルフィの格好でやってきた。年賀状も常に麦わらの一味のイラストだ。そんなワンピース狂は、友達にワンピースの良さを伝えるため、単行本を大人買いしプレゼントするのが趣味。第一部が終わる61巻までのセット約25000円。これをこれまでに30人以上に贈っている、というから恐れ入る。総計60万円以上使っているわけだが、贈られた友人は感激するのではないだろうか。リーダーシップや思いやりが学べる本でもあるから、それが人生にもたらす効果は、同じ値段のワインの何千倍もある。私は息子に釣り漫画の名作『釣りキチ三平』の全巻セットをプレゼントしたことがあるが、その効果か彼は釣り、生きもの、自然などに興味を持っている。彼が友人に贈る時は、きっとその人の人生の糧となれと、願ってのことだろう。プレゼントの季節に、そのキップの良さと優しさを素晴らしいと思う。

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2013年12月22日(日) フィギュア全日本選手権の「enjoy &survival」

フィギュアの全日本選手権。五輪出場権を賭けた戦いはまさにsurvivalだな、と思う。その中でも、織田選手や安藤選手、高橋選手など当落選上の選手も僕らに実にさわやかな印象を残してくれた。それはベテランの彼らがただ勝つため、五輪に出るためにスケートをしているからでなく、何か伝えたいことを伝えるために、自分のためでなく観客のために滑っていたからだ。そういう点では彼らはアスリートというよりはフィギュアスケートをenjoyするアーティストそのものだった。「enjoy &survival」はカウンセラーが教えてくれた論理療法創始者エリスの言葉だが、 「よい結果が出るに越したことはないが、状況の変化を楽しみながら柔軟に適応していくことも大切なこと」という意味。織田選手や安藤選手、高橋選手の演技が胸を打つのは、彼らが勝つこと以上に大切なことを知り抜いていて、それが演技を通して伝わるからだ。美しいplayをありがとう。

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2013年12月21日(土) 日経『私の履歴書』に綴られたドラッカーの魅力

友人から「17日の日経の『私の履歴書』を読んでいたら酒井が重なって見えたよ」といわれた。『私の履歴書』は今、フィリップ・コトラーの自伝を連載中だが、中でも17日はコトラーに影響を与えたピーター・ドラッカーの言葉が綴られていた。「企業の目的は顧客の創造(利益の創造ではない)」「企業の基本機能はイノベーションとマーケティングの2つしかない。それ以外はコストだ」「マーケティングの目的はセールスの必要をなくすことだ」「私はピーターが企業に投げかける4つの質問に感化された。『あなたの会社の本業は何か』『顧客は誰か』『顧客にとっての価値1は』『本業はどうあるべきか』」「私は目的、目標、業績評価の方法を設定することの重要性も彼から学び、自分の仕事に生かしている」。このようなドラッカーの考え方は私の仕事の根幹になっている。友人の指摘は「酒井のクライアントは顧客中心主義に目覚めつつあるね」と認められたようで、嬉しかった。

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2013年12月20日(金) セブンイレブンに立ち寄るとほんの少し心が軽くなる

最近セブンイレブンに入ると、モンキーズの『デイドリーム(Daydream Believer)』が流れている。いつ聞いても何度聞いても名曲だと思う。タイトルの通り、自分を信じることができて気持ちが軽くなるのだ。そういう曲をたまたま立ち寄ったコンビニで聞くと、イライラしている時には気持が和らぐし、ウキウキしている時は背中からそっと押されてスキップしたいような気になる。コンビニのBGMはつくづく重要だと思う。同じように研修や講演会前に会場で流すBGMも重要だと思う。見知らぬ同士が同じ場所に集った会場でBGMが流れていないと、緊張感ばかりが際立ってしまう。そして、この緊張感は決してプラスに作用しているとは思えないのだ。講演会場だからモンキーズが相応しいとは思わないが、環境音楽が簡単に入手できる時代。i-podと小さなスピーカーがあれば受講者に適度なリラックスを与えることができる。自分が企画した研修はそんな工夫をしてみたい。

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2013年12月19日(木) 目指す星が十字に輝く理由

先日、島津製作所を訪問し、同社の研究開発の話を聞いた。世界でたったひとつ、オンリーワン技術を追求している同社は、複数の技術を組み合わせたところに独自性を見出していた。例えば同社にはバイオ機器の技術と医用機器の技術とがある。が、バイオ機器にはその分野の、医用機器でもその分野の競争相手がいる。それらを融合させた「分子イメージング」の分野は、両方を手掛けていないとできない。だから、オンリーワンになる。これはスティーブ・ジョブズが、テクノロジーとリベラルアーツの融合にアップルの独自性があると言ったのと同じ。X軸とY軸の交点にオンリーワンはある。オンリーワンを目指している企業は多い。何でオンリーワンになるべきは、その会社が強い2軸を組み合わせればいい。また、今の姿が本当にオンリーワンかどうかはこれで検証できる。自分や自分が関係している会社はどうだろうか?島津製作所がオンリーワンの100点満点モデルとすれば、課題が見えてくる。

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2013年12月18日(水) 他人に自己開示できる人の笑顔は大きく美しい

私の研修受講生の中にとびきり笑顔がキラキラした人がいた。そんな彼女にも辛い時期があったという。彼女は入社した時4人の同期生がいたが3人が辞めてしまい、彼女だけが残った。それから話し相手を失い、お昼ごはんも一人で食べた。そんなある日、上司にきつく叱られた。が、自分の何がいけなくて叱られているのかがわからなかった。相談できる人はいない。「このままじゃいけない」。そう思った彼女は、食堂で同じ職場の人を捕まえて「私と一緒にご飯を食べてください」とお願いし、一緒に食べるようになった。その人たちに相談するうちに、問題が発生したら誰に教えを乞えば解決するかがわかるようになった。また、一緒に食事した人が「あの人は叱られたけどそんなミスをする人じゃないよ。しっかり仕事ができる人だよ」と周囲の人に話してくれた。それから立ち直り、彼女は今では8人を率いるリーダーを務めている。彼女を変えたのは、他人への自己開示。素直に自己開示できる人の笑顔は大きく美しい。

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2013年12月17日(火) すべてで80点を取るより何か一つで100点をとろう

何事も平均点で80点を取るより、何か一つでも100点があり、他は50点の方が人間としては魅力的ではないか?と気づく話を某社のコールセンタで中心的な役割を果たしているAさんに聞いた。Aさんはセンタに異動してきた当初、慣れない職場で何をしてよいかわからなかった。自信を亡くし、ひどく落ち込んで上司に相談すると「できることからしてください」というアドバイス。営業的なことには自信がなかった彼は、料金処理ならできそうだと、その業務に取り組んだ。すると「料金処理ならAさんに頼むといい」という評判が立ち、センタ内の料金処理を次々依頼されるようになった。その積み重ねでセンタ内の多くの人と親しくなったAさんは、今度は自分がわからないことがあると、料金処理を手伝ってあげた人に聞いた。皆、Aさんのお世話になっているので快く教えてくれた。こうしてAさんはコールセンタのメンバーとして欠かせない人物になった。、一芸に秀でて仲間にGIVEをする。当たり前だけどなかなかできない生き方だ。

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2013年12月16日(月) なぜ、あの会社の社員はそこまで研究熱心なのか。

ノーベル賞を受賞した田中幸一さんが務める京都の島津製作所を訪問、見学させていただいた。大変に研究熱心な会社であるが、なぜそこまで皆が研究熱心なのかに興味があった。そして、その理由は、創業者にあると気づいた。創業者親子は大変に熱心な研究者で、特に二代目源蔵は小学校に1年半しか通っていないのに、16歳のとき英語で書かれた書籍の絵だけを見て放電の装置を開発。また日本初のレントゲン装置を開発、販売した人である。その姿勢は今も引き継がれ、今進めている研究について話してくれた吉田常務の言葉の端々には、「○○をわかりたい」という動機が語られていた。わかりたいという執念が、同社ならではの数々の発見を生み、オンリーワン商品を生んでいるのだ。同社の社員にとって、創業者が絶対の100点満点のお手本になっている。私も人生の一時期を心酔できる経営者と過ごしたことがある。100年も前の人に心酔できる同社の人々を羨ましいと思った。

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2013年12月15日(日) 伝えたいことがある人たちの、おもてなしの精神

岐阜で立志の教育を進めているNPOの一員になった。小中学生に志(夢)を持った生き方を推奨する活動で、小冊子を配布し専任講師を派遣している。学校の校長先生も多い。その望年会に参加した。このときの、来年の自分の一字をA4の紙に書いて持ってきて、皆にそれを披露する…というのが宿題だった。民間企業人のほとんどは、それをA4の紙にペンでささっと書いただけ。ところが、学校の先生たちは違った。ワープロで打っても書体にこだわったり色やデザインにこだわったり。さらには巻物にしたりと、工夫に余念がなかった。同じ文字を一字伝えるにしても、何かひと工夫しないと子どもたちに伝わらない。だからこそ、伝えるときの工夫が当たり前になっているのだろうと感心した。伝わるかどうかは、伝える側の責任。そこにこだわるのは想いを共有したいというおもてなし精神の表れ。こんな先生の創意工夫を子供たちも学んでほしい。

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2013年12月14日(土) なぜ、そこまで熱心に酒井は銀行員と語り合うのか?

銀行員相手の座談会で、「こんな遅い時間(22時過ぎなのに、なぜそんなに熱心に講義をされるのですか?)と聞かれた。そこで正直に応えたのだが、実はこの講義の前段で次のようなことを受講生に語っている。「私は、銀行員ほど崇高な職業はないと思っています。なぜなら、15年前に他界した銀行員だった父の葬式に、父が30歳のころに融資した会社の社長が来てくれのです。そのとき、私と同じ年の息子さんを連れてきました。そしてその社長は父の位牌に対し『この人がいたから今のわが社がある。お前も手を合わせろ』といい、息子さんと一緒に合掌してくれました。その時、銀行員の仕事は感謝が何世代にも伝わる仕事だと知りました。それが銀行員の仕事の凄さです」と。だから座談会で頂いた質問には次のように答えた。「皆さんが死んだときに、『この人のお陰や』と葬式に来てくれる経営者を増やしたいのです。そういう経営者が日本を救うから」。かっこ良すぎるとの話もあるが、本音だから仕方がない。未だに父の世話になっています。

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2013年12月13日(金) 長期間の自己啓発学習ができる人、できない人

私の研修に来た若い銀行員に研修への参加目的を聞いた。すると彼は「自己啓発できない自分を自己啓発できる自分に変えたい」と応えた。どんな自己啓発なの?と尋ねると「英会話ができるようになりたい…が、実行しない自分を変えたい」という。そこで「何のため、誰のために英会話ができるといいの?」と問いかけると、それが不明だった。もちろん自分の出世のために学びたい動機はあった。しかし、「誰かの役に立つために英会話を習う」が、なかった。そこが、自己啓発が長続きし、地道に力を付けていく人たちとは違った。無報酬でも自己投資できる人の多くは、学ぶ目的が「今の自分を守るため」であり「未来の自分を作るため」であるが、同時に「困っている人を助けたいとか、自分を必要としている人の期待に応えたい」などの明確な志を持っていることが多いからだ。他人のためと思う時、人は今以上に踏ん張れる。彼が、そのことに気がついてもらえると、嬉しい。

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2013年12月12日(木) 銀行員と考える「出向にメリットはないのか?」

昨晩は、30代の中堅銀行員相手の座談会だった。受講者から「半澤直樹の最後(出向)がしっくりこない」との質問が出たので、出向=×のイメージが強いが、出向にメリットはないのか?を考えてもらった。すると「外から銀行を眺めることができる=問題点、改善点が見える」「能動的に動ける範囲が広がる=経営者に近い立場でマネジメントができる」などの意見が出た。どれも正論だが、私は特に後者のメリットが大きいと感じている。私自身、入社早々業績の思わしくない関連会社に出向し、その立て直し策の一部として新商品の企画開発を担当した。その商品は後に累積800万台を超える大ヒット商品となるのだが、こんな貴重な経験が出来たのは業績の悪い会社に出向したからだ。ピンチはチャンス。弱い時、弱い立場だからこそ人は強くなろうとするもの。中堅の銀行員にはとかく出向=×なんて考えないでいて欲しいし、むしろ出向者を応援し、その人から多くを学んで欲しい。

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2013年12月11日(水) なぜ今年は多くの良書に出会えたのか?

今年はいくつもの書籍に恵まれた=良書に出会った年だった。なぜなら、自分で選ばなかったから(笑)。尊敬する先生や生き方に感心する友人が「やり方がわからなかったときにこの通りにやっていろいろ気づいた本」とか「この本は私の人生を拓いた」などと推薦してくれたものを購入して読んだ。また、「○○したいのなら、これさえ読めばいいんじゃないの?」と言われたものや、「この本をベースにワークショップをやるんです。この本は名著で有名ですが、これを実践に活用している人はほとんどいません。だから、皆でこの本のワークをやる価値があるのですよ」と言われた本もある。こんな前ぶれがあると、その人がどこに感心したのだろう?とか、自分ならそれをどう受け止めるかな?と考えながら読むから、理解が進む。読み終えた後に「あの本、読んだよ〜」と感想を交換する楽しみもある。何より読みやすいものしか推薦されない!!皆さん私の師匠です。

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2013年12月10日(火) 理論だけでなく、生き方もコトラーに学ぼう

日経新聞に連載されている『私の履歴書』にフィリップコトラーの自伝が記載されている。コトラーはマーケティングの父と言える人で、いうなれば私の師匠だ。その彼がマーケティングの教授になった時のエピソードが掲載されていた。彼は、マーケティングか経済学かいずれかの教授になること自分で決めろと言われた。そのとき彼の友人は、次のようにコトラーに言った。「君が正式にマーケティングを学んだことがないのは承知の上だよ。でも、専門がそうでないからこそ新たな視点を持ち込めることができるのではないか」。「経済学はすでに発展した分野だ。独自の理論を生み出せる可能性はマーケティングの方が高いだろう」。専門じゃないからダメだとも、伸びしろがあるとも言える。未発達な分野だから危険だとも、その分チャンスが多いとも言える。物事は捉え方次第。コトラーは最後に「このときの選択を後悔したことは一度もない」と結んでいるが、選択するときは後悔しないようにしたい。

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2013年12月09日(月) すべては負けから始まる〜弱いから成長できる

2日間でプロジェクトXを2本、プロフェッショナルのDVDを1本見た。いずれもV字回復の物語だ。過去何回も同じDVDを観ているだが、今回はV字回復をもたらしたきっかけは何だったのか?という点で観察した。やり方を変える前に、ネガティブからポジティブに心のスイッチが変わる瞬間があるはず。それを見つけたかったのだ。すると、いずれの場合も2つの点で共通していた。ひとつは指導者がそれまで部下に向いていた「お前たちがダメなんだ!」という矢印を「自分は彼らのために何をしたのか?」と自分に向け直したことだ。高圧的で一方的な指示命令で人が動くはずがないと気がついたのだ。もうひとつは、部下を「信じる」ことだった。部下がどんなにミスをしても「お前を、信じる」と言って、機会を与え続けた。決めるのは社員だ、というシーンもあった。先日聞いたV字回復した企業経営者の講演にも、この2つが出てきた。この2つこそが、部下のやる気を心の底から引き出す秘訣かもしれない。

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2013年12月08日(日) 2020年のある日をイメージして、夢を引き寄せる

  某社の幹部9人とビジョンを描く合宿を行った。約20時間の激論を交し凡その未来像を共有できた。それを確固たるものにするため、今から7年後、同社の2020年度がスタートする日の朝をイメージしてもらった。お題は「その日の朝、会社に誰がいるか。あなたは、その人に何と言われたら嬉しいか?」である。
 Aさん:新規事業で受注したという報せが入った。Bさん:ライバル会社でもありパートナーでもある会社の幹部が当社の新規事業を見に来て「『ほぉ〜素晴らしいですね』と感嘆した。Cさん:若い人たちが4〜5名入っていて、彼らが「おはようございます」と気持のいい挨拶をしてくれた。Dさん:若者のうち、所帯を構えた人が「思い切って家を買いました」と報告に来た。Eさん:業績も7年前の倍になった。次は何を目指そうかな?…
 新規事業の開発、若者の採用と育成、躾の行き届いた社風、業績の倍返し、そして充実した人生は同社の悲願。
ハッキリとイメージした引き寄せ効果で、今日ここから同社のVロード物語が始まる。

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2013年12月07日(土) 今年の流行語大賞(4)〜じぇじぇじぇ品質とは?

流行語大賞に選ばれた「じぇじぇじぇ」。驚いたときに使う言葉で私は既にこの日記で「じぇじぇじぇ品質」という言葉を用いている。かつての「サプライズ」は「仕掛け」と同義語で人為的な感じがした。また「想定外」は、自然災害や言い訳など、対象が人間でないものの感じがした。それらと「じぇじぇじぇ」が違うのは、その対象が人の人による、人間味あふれる驚きだからだろう。最近驚いたことのひとつが、『あまちゃん』の中でブレイクした鉄拳のパラパラ漫画。彼の作品「家族のはなし」は映像の斬新さや、ユークなエンディングで斬新だが、何よりもお笑い芸人だった鉄拳自身の転身こそが「じぇじぇじぇ」だった。人はいつまでも同じ姿ではない。固定概念でひどい扱いを受けた人が熱心に勉強して、困う人を救うことができる人になっている。顧客に見捨てられた会社が「あの会社から買いたい」と逆指名される。今年はそんな人間のV字回復に多数出あい、応援させていただいた一年だった。今後も会社や人のV字回復をライフワークにしていきたい。鉄拳の作品はこちら→ http://www.youtube.com/watch?v=BPDUZg9fFiA

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2013年12月06日(金) 今年の流行語大賞(3)〜今でしょ=本気なの?

流行語大賞に選ばれた「いつやるの、今でしょ!」。私はこの言葉を聞くたびに、問いの本質は「今かどうか」よりも「その気持ちは、本気か!」を問われているように感じていた。もし、「本気か!」と言われて「はい!」と答えたら、「だったら今すぐやれよ!」と続くのが自然だからだ。私は最近このことを痛烈に感じた。仕事上のアドバイスが欲しくてどうしても会いたい人がいた。が、夜は都合が悪いという。それでもなんとかとお願いすると、昼間の時間を指定された。そして「せっかくだから上司も同席させましょう」となり、いきなりキーマンと面談することになった。その上司こそはキーマンであり、私はその人に認めてもらうアドバイスが欲しかったのだ。面食らったが覚悟を決めてプレゼンすると、予想以上に歓迎された。「本気」だったから生まれた「じぇじぇじぇ品質」とスピード感。世の中を動かすのは絶対にこうしたいという覚悟や信念なんだ。

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2013年12月05日(木) 今年の流行語大賞(2)〜私のおもてなし体験

流行語大賞に「おもてなし」が選ばれた。日本人特有のホスピタリティの在り方だ。サービスと何が違うのか?がよく話題になる。サービスは有償だが、ホスピタリティは無償だというが、具体的にどう違うのだろう…そんなことを考えているうちにある体験を思い出した。それは2002826のこの日記に書いたディズニーランドでの出来事。私がひどい蕁麻疹を発症したとき、ランドの人は私の症状に対応できる病院を選び、救護車に乗せ連れて行ってくれた。そして、面倒な病院への手続き&説明代行をすべて行ってくれたのだ。私は名前を呼ばれるのを待ち、治療を受け、タクシーで帰った。おかげで知らない土地で病院にかかる不安から解放され、午後からはランドを楽しむことができた。相手の現状を察知し、共感し、自分がしてほしいと思うことをしてあげること。そして、それを「じぇじぇじぇ」と言いたくなる品質レベルで行うこと。これがおもてなしの極意なのだろう。

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2013年12月04日(水) 今年の流行語大賞(1)〜倍返しの本当の意味

今年の流行語大賞のひとつ、予想通り「倍返し」だった。倍返しってどんなことだろう?とあれこれ考えていたら、こんな話を聞いた。その人はとても貧乏だった。ところが高校の頃、とても映画を好きになり卒業までにほぼ毎日1000本の映画を見たいと思った。しかし金はない。そこでどうしたら映画館の店主が「君、只で好きなだけ観ていいよ」と言いたくなるかを考えた。ヒントは店主にメリットがあることをすること。そこで、市内の高校生の映画ファンを集めて、組合を作った。その組合の理事長になり、機関紙を発行することにした。彼が紹介すれば映画好きの高校生が客としてやってくる。そこに期待した店主は予想通り「只で観ていいよ」といい、彼は年間1000本の映画を観ることに成功した。貧乏で沈んだ状態を▲100とすれば、それが0になっただけでなく+100に転じる。▲100から0と0から+100まで合計+200のジャンプ。マイナスをチャラにするだけでなく、その分だけジャンプするV字回復。それこそが倍返しの意味だらう。

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2013年12月03日(火) 「ありたい」「なりたい」「徹底したい」を示す人

30人ほどの組織から一気に200人を率いる組織のリーダーになった人を対象にしたマネジメント研修の講師を務めた。人数が違うのだから、ベクトル合わせに次の3つを宣言する必要があると説いた。「ありたい(理念)」「なりたい(ビジョン)」「徹底したい(毎日の行動=クレド)」。「ありたい」は、自分たちは今日もこうでありたいし、明日もそうありたいと思えるもの。「なりたい」は、今はそうでなくても何年後かにはこうなっていたい、という夢。「徹底したい」はその両方のために、今日、徹底することである。するとあるリーダーが早速「理念・ビジョン・クレド」を作ってきた。ナイスなので紹介しよう。「理念=関わった全ての人に幸せを感じてもらう事業所になる」「ビジョン=従業員満足度No.1の職場になる」「クレド=�積極的にあいさつする  �目の前の人に感謝する �とことん褒める(中略) �クレームから逃げない �「当社の企業イメージは自分が造っている」という意識を持つ」。わかりやすい言葉だ。ぶれない軸を示した彼の想いは現場に伝わり、日々の行動は変わるだろう。

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2013年12月02日(月) enpitsu仲間が毎日の連載を辞める理由

 私と同じようにenpitsu日記を毎日付け続けていたコラムニストの江草乗さんが、毎日の連載を辞めると宣言した。
http://www.enpitu.ne.jp/usr4/bin/day?id=41506&pg=20131126
 その執筆力を尊敬していたので残念至極だが、彼の辞める理由を読んで納得した。彼は目的と手段の混同を避けたいのだ。物書きによくあることだが、書き始めた時は「何のため、誰のために書く」のかが明確で、自分の中に「書きたい!」という気持ちが強い。読者層も明確で、訴えたいことや知らせたいことが溢れんばかりにあり、書くことはそれを表現するひとつの手段でしかない。ところが、「毎日に書く」と義務付けると次第に「書くことが目的」になってしまう。すると、書くために書きネタを探すから、品質が低いネタでも拾うことになる。が、そこに訴えたいことはない。出来上がるのは、気の抜けたビールのような文章。そこに読者はガッカリし去っていく。それは、マラソンランナーがゴールの感動ではなく、ただ走ることを目的とするようなものだ。そんなの辛いだけ。江草さんの気持がよくわかる。私も何度も同じ理由でこの日記を休んだことがある。目的と手段。これだけは混同しないでおきたい。

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2013年12月01日(日) 酒井の研修前に読むといいといわれている本

 研修で漫画『ONE PIECE』のネタをよく話す。そのネタはせいぜい5分程度。しかし、よほど印象に残るらしい。それは、海賊船の船長であるルフィが敵に「一人じゃなにもできない」とののしられた時のこのセリフ。
 「おれは剣術が使えねェんだコノヤロー!!! 航海術も持ってねェし!!! 料理も作れねェし!! ウソもつけねェ!! おれは助けてもらわねェと生きていけねェ自信がある!!!」「何もできねェから助けてもらうんだ!!!」「何もできなくてもお前(目の前の敵)に勝てる!!!」(第十巻90話)。
 リーダーは何もできなくてもいい。ただ、剣術や航海術や料理が得意な仲間が安心して夢を見られる場を用意し、能力を発揮できる機会を与え、存在を脅かすもの(目の前の敵)から守ってあげる。リーダーはそれさえできればいいと、ルフィは言い放つ。それを私は「今の理想のリーダー像」として紹介している。自分で何でもできるようになる必要はないし成れっこない。リーダー=課題解決力に優れた人は幻想。昔も今もリーダー=人望のある人なのだ。
 ちなみに、昨年度受講生がこんなメールをくれた。育成担当の彼女は、教え子が先ごろ技能コンクールで日本一になった。悲願の目標達成に「酒井先生ありがとうございました!先生の研修通りに頑張りました!ルフィになりきりました!」。ルフィは凄い。

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酒井英之 |MAILHomePage
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