嗚呼!米国駐在員。
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2004年02月29日(日) ついにピックアップ購入 / ケープ・フィアー

今日は気温が華氏50度(摂氏10度位)まで上がった。
駐車場からジムまでも上着なしで移動が出来た。とても気持ちがいい。このまま春に突入しそうのだが、例年4月末までは不安定のようだ。そういえば去年4月の赴任でオヘアに初めて降りたときには、外はまだ雪が降っていてひどく寒かったのを覚えているなあ。

午後からは懲りずにDUDGEのディーラーへ。
といっても今日は初めて行く店。何故かアメリカの(というかイリノイ州だけかもしれんが)車屋は、新車、中古車の店を問わず日曜日は営業禁止になっており、週末は土曜に行くしかない。客にとってはすこぶる不便なのだ。
今日覗いた店は2月最終日セールとかで活況だった。
欲しかったトラックもなんと2004年の新モデルが7000ドル引きで、一気に契約してしまった(←おいおい)。
応対に出た兄ちゃんもまあ紳士的だったし、価格も圧倒的に他より安い。何よりも最初からボトムを提示してきており、あれこれ無駄な交渉を重ねる必要がなかったのが良い。ちなみに他の店は最大でも2500ドル引きのモデル。アメリカのディーラーは、店によってメーカーからのリベート額なんかも全然違うんだよな。

といっても手持ちで3万ドル近い現金はある訳もなく、会社に相談することにする。
今日乗って帰れ、と言われたが、すぐにどうしても必要じゃないので、金の算段がつくまで店に置いてもらう事にする。大体、今日乗って帰れって、事故したらどうするつもりだよ、こっちは自賠責もないのに。

衝動買いは得意なんだけども(自慢するこっちゃないだろうに)、日本じゃまず乗ること出来ない2シーターのフルサイズピックアップトラックを手に入れて今日は満足。5800CC V8の360馬力、お化けのような車だ。通勤も楽しくなりそうだ。(金はどうするんや、金は!)

夜はアマゾンで買ったDVD「CAPE FEAR」を見る。
レイプの罪で服役していたマックス(ロバート・デ・ニーロ)は出所後、自分の弁護を怠ったとしてボーデン弁護士(ニック・ノルティ)への復讐を誓う。ひたすら人間の憎しみや不信感といった闇の部分が強調された作りになっている。何といっても、ひたすら、そして冷静に復しゅうの鬼と化して襲いかかっていくデニーロの圧倒的な魂の演技は言葉が出ない。
冒頭シーンの鍛え上げられた肉体。ボーデンを睨み付けるの目。これだけでここまでの恐怖を演出できる俳優が他に存在するだろうか。 見ていて息が詰まりそうだった。


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2004年02月28日(土) アサハーラ / 日本の商習慣を説明

今朝も通勤途中の車の中でラジオを聞いていると、朝8時のニュースで日本の地下鉄サリン事件を説明、その代表である「チズオ アサハーラがDeath Penaltyを受けた」と報道していた。

まずは異国のラジオ中継のほぼトップニュースで日本の一判決が報道される事に驚いた。
サリンを使った無差別殺人、それも“世界で最も安全な国家のひとつである”日本で起こった事に対して、殺人大国アメリカでも相当に奇異な事件に写ったようだ。日本でも、昨日は相当な過熱報道があったのだろうと想像する。
そして、今回は誰がどう見ても死刑判決しかない、ある意味で当然結論の決まった判決なのだが、もう初公判から8年近くもたっていたということにも首をひねる。いくらなんでも時間かかり過ぎでとっとと死刑判決すべきである。
AP通信のサイトによれば、「日本は慢性的に弁護士と判事が不足していることに加えて、事件の複雑さが判決まで長く時間がかかった」と伝えていた。
まあ、とっとと処刑しろ!というのが本音だが、最高裁判決前に処刑できないのが法治国家であり止むなしか。


会社に行くと、また東京本社からメールの山。日本は花金(古いか)だったのにご苦労なこった。
順番に読んでいくと、おやおや、寂しい事に自分の仕事そのものは非常に少ない。

多かったのが、米人スタッフと仕事してるけど、こんなニュアンスが伝えられないのでよく理解してもらうよう説明して下さい、とか、かゆいところに手が届く情報が米人スタッフから来ないけど、ちょっと手伝って貴方から返事して下さい、とか、そんなのばかり。

商売に支障が出ては困るので出来るだけのFOLLOWはするのだが、これが実に大変な作業である。
まず、仕事の範囲が明確化されている米人スタッフの仕事内容に対し、日本人が裏でなにやらやっている事に彼等は非常に抵抗感を覚える。
この抵抗感を取ってやっても、そもそもが米人が担当している客なのでこちらも細かい交渉経緯やニュアンスを知らない。その上で途中からクビを突っ込んでも所詮が又聞きの適当な解釈になってしまう。
こちらが当然と思っていることの認識が相手にはない、もしくはその逆のケースも多い。文化も言葉も違う、それも見えない相手に対する貿易業務だけに、説明しすぎるくらい説明してちょうどいいくらいだ、と伝える。

そもそも、たいてい日本からこんな依頼が来るときは、それこそ非常に日本的なもやもやっとした内容であり“まあそうは言うけどなんとかうまくやってくれや”という類いの話が多いんだな。 それをなんとか米人に拙い英語で説明出来ても、がちがちの契約社会のこちらでは、日本の義理人情と貸し借りの入った商売を筋道を通してはっきりと理解させる事が出来ない。
逆に米人から理屈の通った説明を受けて、「そうだそうだ、ほんまにその通り、だけどそれじゃいかんのや」。
全く説明にならないのである。

彼等に俺はアホと思われてるんじゃないか、と思いながらも、アメリカから見た時の日本の商売の独特さを痛感する毎日である。そして、何でだ?といわれたときに、これが日本のやり方なんだ、としか説明できない自分の実力不足をも実感するのである。
と、駐在当初はこんな事でもあれこれ悩んでいたが、赴任後10ヶ月たった今はもうすっかり動揺しなくなってしまった。  やっと週末。うれしい限りだ。


2004年02月27日(金) 和菓子を食べた米人スタッフ・・

今日は珍しく日本から来客があった。といっても展示会のついでに寄ったそうだが。
うちの会社の東京本社で付き合いがあるので、米国でも販売協力して欲しいというもの。こんな寒いだけのなにもない時期にわざわざ事務所まで来てもらったので丁重に対応するのだけど、残念ながら商売の可能性は厳しいでしょうな。彼は36,7才くらいで数年前に昔の会社が倒産して今の会社に移った、という。初めての米国と言ってたけど、1人でタクシー乗ってうちの事務所まで来て、ちょっとぼったくられたかもしれません、なんて笑ってた。

このお客さんから、お土産としてあんこの団子と餅の詰め合わせを頂いた。
うちのボスが団子だけ家に持って帰りたい、とわがままいうのを無視して真空パッケージを空けて2,3個つまむ。久しぶりの日本のお菓子で適度な甘さが上手い。やっぱり上品だな。
珍しく定時過ぎまで残っていた米人スタッフRに、食ってみろよ、と進める。このスタッフは、いわゆる俺が俺が、のタイプでほんまに負けず嫌いでプライド高い。アメリカ人はあんこは大嫌いと聞いていたので、さすがに手をつけないと思ったのだが、「Why not!?」と叫んで団子を勢いよく1つ口に放り込んだ。
その瞬間、口を押さえてゴミ箱に一直線。目を白黒させるという表現があるが、本当にそうなったのを初めて見た。それにしても大笑いさせてもらった。 このスタッフはええ格好しいの兄ちゃんだけに、特に普段は見せないその慌てふためいた表情は面白かった。
口直しのコーラを飲んで席に戻ってきたとき、「やっぱりお前も駄目だったか」と言い放つと、「おい、俺は挑戦したんだ。他の奴は手もつけないだろう。」と言う。どこまでも負けず嫌いだな。 しきりに、何かが違う、とか、日本じゃこんなもの食ってるのか、とか、ぶつぶつ言っていた。あんこもそうだけど、餅の触感も初体験だったようだ。
いくら勧めても、もう2度と食べないだろうな。あははは。

来月は来客と出張の連続でかなり多忙になりそう。
スケジュール調整が大変そうだな。


2004年02月26日(木) 新車を試乗する

今日は朝から晴れた。本当に珍しい。気温も摂氏40度近くまでいったけど、まだまだ寒い。
とはいえ、路上にばらまかれた凍結防止用の塩も、側道に積もった雪も、極寒を思わせるモノが明らかになくなってきており、ささやかな変化がうれしくなる。

バーガーキングでランチの後に、気になったピックアップトラックが置いてあったDUDGEの販売店にふらりと寄る。
さっそくセールスマンが張り付くが、色々聞きたかったので都合がよかった。最初は韓国人と思われていたようだが、日本人だ、というと早速、「I love SUSHI.」と言ってくる。こう言われるのはかれこれ何度目の事か。 まあ、寿司が日本食だと気がついていないアメリカ人も結構いるので、認識してくれただけでもよしであるが。
 
日本じゃ考えられない馬鹿でかいフルサイズのトラック。独特のエンジン音に重厚感のある扉。内装やインパネは日本車と比べるとお粗末だが、なんともいえない魅力がある。日本では逆立ちしても乗れないから、なおさら魅力的だ。日本みたいに発注するのではなく、アメリカではディーラーが新車を買って、日本の中古車のようにそのまま置いてある。同じ車がずらりと何十台、何百台と並んでいるのも圧巻だ。(雪の日も雨の日も野ざらしなのが気になるのだが)

セールスマンは、その辺を運転してみるか、というので、言葉に甘える。
新車だからか思ったよりも室内は静かだし、取り扱いもしやすい。 自動車屋といってもかなり広いので、場内1周してこれで十分と思ったら、助手席のセールスマンが「そのまま外に出てもいいぞ」という。そのまま外にでて10分ばかり路上を走って戻る。 
確かに気に入ったが、車体だけで3万ドル以上。欲しいのはもちろん欲しいが金がきつい、と丁重に断って帰ろうとすると、そこで初めて猛烈な攻撃を浴びる。

まあこれも覚悟していたので、適当にあしらうと、そのまま乗って家に帰れ、気に入らなければ数日後にまた返してくれればいいから、という。
かなりの荒業である。店のマネジャーも一緒になって勧めてきたが、もちろんOKする訳ない。 今日は見に来ただけ、これから仕事に戻る所だ、まだ金も払えるか分からない、本気で買うなら他社とも比較したい、などなど、考えられうる断りの文句を伝えるのだが、「何故そんなに躊躇する?ここで1ドルもお金は要らないんだぜ、さあ早く乗ってけ」と鍵を渡す。こんなやり取りがほとほと疲れて、無視して帰ってくる。

昼飯帰りに何やってるんだ、俺は、と思った。
こちらの自動車屋のシステムも不思議だ。一体どこの誰かも分からない人間に公共の道路で試乗させるだけでも驚きだが、車乗って帰れって、事故があったときの保険とかどうなるんだろうか。気に入らなくて断ったらどうなるんだ、100マイルも走った車は新車で売れないだろうに。
あのセールスマンも最後の理不尽な押し付けがなければまた来ようと思ったのに、もったいない奴だよ。 ここまで強引にやれば相手が不快になるな、とか感じないのだろうか。まあ厳しいノルマで目先の客確保に精一杯なんだろうけど。こちらの自動車セールスマンはころころ変わるから、よっぽど定着率が悪いんだろうな。

それでも年間1600万台の新車が売れるアメリカである。客に対して日本で見られるようなきめ細かな対応がなくても売れるマーケットなのである。


2004年02月25日(水) 努力のない企業 / 難しい客

昼前からシカゴ南部にある客先訪問。
治安があまりよろしくない地区であり、非常にごみごみしており、我々が住む郊外と比べて明らかに街が乱れている。
そんな風景に似つかわしくない小奇麗なイタリアンレストランにてランチを共にする。こじんまりしていたが、まるで映画に出てくるような雰囲気のある店であった。
客先の無口なオヤジは、サラダにアンチョビをたっぷりいれるよう注文、それをシェアした。このサラダは絶品だったが、アンチョビがあまりにも大量で塩辛い。

このオヤジは海外にも仕事にも興味はないようで、まず向こうから話かけてこない。おまけに英語のなまりが激しく、はっきり聞き取れない。
こういう相手と仕事以外で会話することは恐ろしく難しいのだが、これは万国共通か。本来は、わざわざこんなオヤジとランチまでセットしたくはないのだが、これも仕事である。

まあ、それでも今回で会うのも3回目だし、会話は弾まないにしてもお互い少しは慣れてきたかな、という感覚を得たのでそれで十分。


昨年の秋にアメリカの家具業界が中国製家具にダンピング(不当廉売)の疑いがあるとして、高関税の採用、対抗措置を米政府に要請した、と記事があった。
アメリカに限ったことではないんだが、これは民間企業が「私たちは競争力のある魅力ある商品が作れません。その努力も致しません」と言っているようなもので、彼等は恥ずかしくないんだろうか。
悪いのは、テメエの会社の実力不足、製品の魅力不足なのであって、中国製が安すぎるという理由ではない。華僑は意味なく無駄に安売りを続けるほど愚かではない。

家具の場合、アメリカの小売業協会は「中国製がなくなれば家具の価格が2倍以上に跳ね上がる」と言っている。
そうだよな、IKEAなんかの大型店にいけば、家具の殆どは中国製だからな。でも中国製は安い上に全く遜色ない。これが、店中がこんな怠慢な米国製品だけになったら、困るのは我々消費者なのである。

でも、これに政治家の票稼ぎの思惑がからんで、本当に輸入禁止とか高関税採用という話に繋がってしまうから怖い。
ダンピング提訴した企業は、敵が来ない事をいいことにろくな企業努力もせずに利益を得る。 奴等は、そのうちやばくなったらまた政府に頼めばいいや、と考えるから、本当の、真の実力がつかないまま、気がついたらどうにもならない依存体質の企業になってしまう。 トップがそんなんだから、従業員もそれなりの働きになってしまう。ぎらぎらしている中国企業と一緒の土俵で戦える訳がない。

自社にとっての脅威が現れたならば、それに如何に打ち勝っていくつもりなのかを考えるのが、あたりまえの姿である。これは簡単なことではない。でも、日々この社会で如何に打ち勝っていくかを考えるしかない、しがない1サラリーマンからすれば、安易にダンピング提訴するような企業は許せないのである。


2004年02月24日(火) 1万突破! / イチローの広告 / マネーの虎

本日カウンターがなんと1万を突破!
1月半ばから初めて、最初は自分の為だけに気の向くまま書いていたのだが、こんな数字が出ると驚いてしまう。
(というか、ほんまにこのアクセス数は正しいんかいな、と思ってしまうのだが)ともかく、始めてからメールなんかも頂いたりして、改めてネットの脅威(?)も感じるのだが、見ていただいた方、本当に有難うございます。

今朝のUSA TODAYの朝刊でのMLB広告は「6 WEEKS UNTIL OPENING DAY 2004」と、メジャーリーグファンに向けて開幕まであと6週間!と気持ちを盛り上げるものであった。驚いたのは、そこにイチローの顔写真とプレー姿だけが載っており「アスリートとしては、野球をパーフェクトにできる事と言うのは、最高の物」と大きくコメントがあったこと、それもそのまま日本語で。
全米唯一の全国紙に日本語でそのままコメントが載る、広告とはいえ如何にイチローの認知度がずば抜けているか、これは今更語る必要はない事だろうが、過去に全国紙で日本語の活字が出たことなどあったのだろうか。

昨日のゴルフ中継(NISSAN OPEN)での丸山猛追もすごかった。
最後は残念だったけども、大いに中継を盛り上げた。彼等日本人選手の活躍を見て、自分もアメリカでもっと頑張ろうなんていう気持ちになってしまった(←単純)。

昨日は「マネーの虎」をビデオ鑑賞。
日本食雑貨店には、日本のテレビ番組を録画したテープがレンタルされている。
こんなものに金を出すのはアホくさいので一度も借りた事がない。一体著作権はどうなっているのか。といってもかなり需要が多いので、店は元手もなく丸儲けなんだな。ビデオテープも聞いた事のない3流ブランドだし。

そのビデオ、録画されて半年以上たってレンタル需要が落ちたものは1本1ドルで売却される。その売却コーナーを何気なく見ていたら、大好きだったマネーの虎が、しかも最終回とタイトルに入っていた。
えっ!あの番組終わってしまったのか。確か1年前は深夜番組だったのに、放映時間もゴールデンになっており、番組的には出世したのだろうけど、やはり一般受けはしなかったのかね。こればかりは気になって買わざるを得なかった。

内容はいつもの通り、おにぎり販売やカレー販売を目論んだ出資者を虎がけなす。
日本にいた時は自分と同世代で生意気に思った美空ひばりの息子、加藤一也が自分の言葉ではっきり感じた事を口にする態度は非常に好感を持った。金は出さぬが言葉は出す堀之内社長も、含蓄あるアドバイスをしており、妙に納得。好きだった高橋がなり監督が出ていなかったのは残念だけど、吉田栄作もいい味出していて、本当に面白い番組だったんだけどな。
自分が虎だったら、もしくは自分がプレゼンする立場ならどうだろうか、と毎回考えるのも頭をつかった。一つ言えるのは、自分はとてもあんな百戦錬磨の面子を前にしてプレゼンしたいなんて思えないから、まぬけな発言をする参加者に対しても文句は言えないかな。実際は、ふざけるな、とかそんなネタ持ってよくテレビに出てくるな、とか画面に文句いってるんだけど。あはは。 最終回とあったけど、何となく番組は終了し、特になにもイベント的な事はなくあっさりしていて残念。

番組そのものもさるものながら、9ヶ月ぶりに見た日本のCMも興味深かった。
自動車もどんどん進化しているようだし、知らない会社のCMも目立った。アメリカに比べて、イメージ戦略と言うかいわゆる癒し系というか、はっきり宣伝文句のないCMが多い気がした。

アメリカのテレビを理解しようとして見ると、まだまだやっぱり集中せねばならずどことなく疲れてしまう。今回、何も考えず頭の中に入っていく心地よさを感じ、ついつい日本のテレビ番組のレンタルビデオの道に走りそうだけど、自分に鞭打って手を出さないようにしなければ。(←そんなに大げさな事かいな)


2004年02月23日(月) 髪を切る大変さ / アイスホッケー観戦

昨夜は車で20分ほどのAll State Arenaでプロアイスホッケーの試合観戦。
Chicago Wolvesの相手はHouston。ホッケーはスポーツニュースで見た事がある程度だけど、プロはどんなものか興味があった。午後7時の試合開始前は、さすがに米国のプロスポーツ、会場内に大爆音を響かせて花火を連発するわで大いに盛り上げる。
いきなり試合開始早々に乱闘が始まり観客は総立ち。でもこれも見せ場なんだろう、審判もチームメートも止めない。選手の動きは予想以上にスピーディーで、大男が思いっきりぶちあたるので迫力満点。ただ、ルールがはっきり分からないので、多少は勉強しておけばよかったと後悔。選手交代もこまめにそれもかなり頻繁にされるんだけど、いつ誰がどんな基準で交代するのかがさっぱり分からない。
ゴールも小さいのだが、以外と点が入るものである。

すきっ腹に2杯目の生ビールを流しこんだ頃には、多少の酔いも手伝ってか、アイスパックがどこにあるか目で追えなくなってしまった。よって試合の後半になると、ぼんやりと回りの観客観察をする。
プレーとプレーの合間には、必ずロックが流れたりキャラクターが踊ったりするのだが、もう周りのアメリカ人はそのたびに席を立ってノリノリ。結構子供たちが多いのだが、もう試合そっちのけで男の子も女の子も踊りまくる。いやいや、その勢いたるやすさまじいものがあった。子供だけじゃなくって、お父さんもお母さんも一緒になって歌うは踊るは。こんなとき、日本人はこんな楽しみ方できる人は少ないんじゃないか。 みんな本当に楽しそうで、なんかいい光景だった。肝心のホッケーはシカゴが勝ったんだけど、まあ試合の結果はどっちでもよかったかな。


今日は散髪へ。
せっかくアメリカに来たんだから、と思ってこれまで米系、韓国系に通い、我慢に我慢を重ねてきたけど、もう我慢に限界が来て日系の美容院へ。
昨日の土曜に電話をしたら、既に3月中旬まで平日も含めて予約は一杯と言われたけども、ラッキーなことに今日の午前で1人キャンセルが出たというのですぐに予約した。

アメリカの散髪屋がいかにお粗末かはわざわざ改める必要もないだろう。
昨年赴任して初めての散髪は忘れられない。 座った瞬間に無造作に霧吹き、はさみでざっくざっくいきなり切り始めて、はいおしまい。わずか10-15分。
おいおい、シャンプーはないのか。髪は流さないのか!?乾かさないのか!? 本当に惨めな思いでホテルに帰ってシャワーを浴びて髪を流したのを覚えている。 韓国系は、バリカンだけで仕上げる。ゴム手袋での臭いシャンプーで出来上がりはすっかり韓国人。

断っておくが、髪型そのものにはあれこれ注文するつもりはない。
ただ、日本にいる時は月に一度の贅沢な時間を過ごしたいとも思って、髪を切りにいってたつもりなので、ある種リラックスしたい気持ちがあるのかもしれない。こちらの散髪はリラックスとは無縁で常にはらはらどきどきの戦いなので、もう勘弁。

というわけで本日は最高であった。
切る前に髪を丁寧に洗ってくれる。日本では何で聞くのかと思っていた、「お湯加減は如何ですか」「かゆいところはございませんか」「気持ち悪い所ございませんか」という言葉も、非常に心地いい。
ところであれはみんななんて答えてるんだろう。いつもは会話になってないで、と思いながらも「大丈夫です」と答えるのだが、これは無難なんだろうか。
大阪の時は、かゆくなくても「まだここがかゆいで」とか平気で言ってたけど、東京に転勤して言ってみたら、「えっ!?」って聞き返された。目覚ましテレビでもやってたけど、大阪に比べて東京はほとんど「ここがかゆい」なんて言う人はいないんだとか。あははは。

という訳で、久しぶりに納得した時を過ごし、30ドルの料金に10ドルとちょっと大目のチップで見栄を張ってしまった。唯一誤算というか気まずかったのは、同じ会社の後輩の奥さんと鉢合わせしてしまったことか。
日頃、その後輩に対しては、せっかくアメリカに来て日系床屋なんか行ってる様じゃあかんで・・・なんて偉そうな口聞いていたから。今頃、奥さんは家に帰って旦那に報告してるんだろうな。
あの人も口だけだな、なんて言われているのが目に浮かぶ・・・


2004年02月22日(日) JAZZ BARに行く

昨晩は帰国の決まった同僚(後輩)に連れて行ってもらい、ニューチャイナタウンで食事。まあ、あまり雰囲気と治安がいいとはいえない場所だけど、表通りはなんら問題ない。どちらかといえばベトナム系か。スーパーのような雑貨屋に入ったが、まさに中国系一色で商品一つ一つが興味深い。
食事はやや小汚い食堂のようなところにしたのだが、焼き飯、ヌードル、春巻き、炒め物と頼んで2人で15ドルちょい。味もまずまずであったし、なんと言ってもサービスがアメリカ系のように押し付けがましくなく心地よい。

その後、POPS for Champagneというジャズバーへ移動。
といってもジャズなどさっぱり分からないし別に好きでもないのだが、どんなものかと興味はあった。
ダウンタウンに近いのでややごみごみした場所にあるが、Valet Parkingもありかなり上品な店内。客層も大人の男女ばかりで、みんなしっかりおしゃれをしてきている。カウンターの中の小舞台でジャズを奏でる。
店名の通り、シャンペンが売りとなっている。餞別がてらボトルでもと思ったが、最低2、300ドルするのでまずは1杯16ドルのグラスで乾杯。
ジャズの深さは分からないが、ライブはやっぱりいい。まわりもビールをがぶがぶ飲むおっさんもおらず、実に仕事の出来そうなスマートな男性とその奥さんといったカップルが多い。カウンターに座ったが、バーテンの手際も目配りもよく利いており、久しぶりに洗練された気分を味わう。隣に座る黒人カップルも格好いい。
入店したのは9時ごろだったが、もう少し早く来ていればYoko Nogeという日本人のステージが見れたようだ。それにしてもこのライブのカバーチャージは1人たったの10ドルなんだけど、プロのジャズなのにいいんだろうか、と思ってしまう。

気がついたら、ジャズそっちのけで2人で仕事や会社のことなんて喋っていた。(←ここは居酒屋ちゃうで)いやですな、Japanese サラリーマン。いつもはベッドに入る11時過ぎになると、やや疲れて店を出る。
外はすっかり雪で眠気もふっとぶ。日本では午後11時なんてまだまだこれからや、と繰り出していたものだが、もうすっかりそんな世界とは無縁となっており、おとなしく帰途へ。
いやいや、酒もすっかり弱くなった。昨日は途中でタンカレトニックに切り替えて、2杯しか飲んでいないのだが、今朝は10時までぐっすり。郊外のため、会社や家の周りにはこんな場所はないのだが、たまには街に出てみるのも悪くないな、と思った。といっても車で1時間弱はやっぱり足が遠のくのだけども。


2004年02月21日(土) 鳥インフルエンザ詐欺?

日本では、鳥インフルエンザとやらが大変なことになっているという。
肉に続いて鳥も食べられないのか? こりゃ日本もえらいことだな、と思ったのだが、本当に大変な目にあった親戚がいた。
地方のど田舎に住む親戚のおばさんが、ある日、卵の先物(というんだろうか?)の電話セールスを受けた。
メディアで鳥インフルエンザが騒がれる前だったので、一旦は興味なし、としたんだけど、その後毎日の様にニュースで報道される。毎日電話してくるセールスマンは、鼻高々で、言ったとおりでしょう、卵がこれから高くなりまっせ、と言ったそうな。おばさんも間が差したのか、なんと300万も預けてしまった。そのわずか数日後に突然、相場下落でパーになった、と連絡が入ったという。説明を求めても大量の資料とグラフが入った書類を渡されて、訳の分からない説明を繰り返されるだけだったようだ。
このおばさんは保険会社で働いており、こと金の事に関しては非常にシビアできっちりしていたと思っていたのに、何故こんなものにあっさりとひっかかってしまったのかと少し意外な気がした。よっぽどセールストークがうまかったのか、年を取って何かが変わったのか、何にせよ心を一旦はつかんだんだろうな。
もちろん大枚を失ったおばさんは気の毒だが、この手の話はひっかかった方も責任ありなので、高い勉強料と思うしかない。直接聞いた話ではないから詳細はよく分からないし、本当は詐欺まがいではなかった話なのかもしれないが、身近な所でこんな話があると、何とも嫌な感じである。

昨晩は「白い巨塔」2巻読了。はらはらしながらも教授の席をかすめ取った財前が、どんどんふてぶてしくなっていく。いるんだよなどこにでも、地位が変わった途端に豹変するこんな奴が。続きが気になるのだが、3巻以降は日本に発注してあり、あと3週間待たなくちゃならない。月末に来る本社からの出張者(もちろん後輩)に買ってきてもらう事にすればよかった、とも思ったがもう発注しちゃったしな。

今日は久し振り(3〜4ヶ月ぶりか)の雨。という事は、やはり気温が上がってきているのか。
雨の金曜日で今日も仕事はのんびり(それじゃいかんだろ)。夜は日本への帰国が決まった同僚と珍しくダウンタウンへ行く予定。夜のダウンタウンは初めてのことで楽しみである。


2004年02月20日(金) セールスコールをかける

今日も仕事では波風はなし。
1月があまりに大波の連続だったので、刺激がないといえばないのだが(勝手ですな)。

余裕があって気が向いたのでセールスコール(いわゆる飛込み電話)をかける。これでも営業マンなので。
といってももちろん一般家庭が相手ではなく、我々が扱いたいもの(主として日本からの輸入になるが)に興味を持ちそうな会社に連絡をする。コンタクトする会社名は独自のノウハウに隠された方法で探す、訳もなく、まあ本当に飛び込みですな。
商社の営業たるもの、既存商売のお守りよりもいかに多くの新規ビジネスを構築するかが勝負、とは思うのだが、まさに言うは易しなんだな、これが。 
赴任した当初は本当に大変だった。ドキドキして代表電話にかけて受付らしい女性が出てきても、もうどうやって担当につないでもらうかが分からない。何を言えばいいかも分からなければ、何を言ってるのかも分からない。言うべき事をメモに書いて電話しても、違う事を言われるとまさにとんちんかんな会話となる、最悪でしたな。たとえ、なんとか購買担当に繋がったとしても、彼等からすればろくに会話も出来ない日本人と商談をしたいはずもなく、よく電話を切られたものだ。切られないにしても、もうなにやらまくし立てられて、どなられて、訳も分からずThank Youと言ってこちらから電話切ったり。また、回りがアメリカ人スタッフばかりの事務所の中で、こんなやり取りを聞かれるのが本当に恥ずかしかった。
思えば日本にいた時も、中国人やインド人のセールスマンが片言の日本語で電話をしてきて(また忙しい時に限ってかかってくるんだよな)、こっちはまともに相手にもしなかったから、まさに逆の立場だという事か。
おまけにアメリカの企業は、内線番号をかけて繋がる個人ボイスメール(留守電)が主流だから、そうなるともう全く担当にたどりつけない。たどたどしくメッセージを入れても、まず電話なんかかかってこない。

とはいえ、場数をこなすと慣れるもの。
今日コンタクトした会社は、代表にかけると、ボイスメールにつなぐので話したい担当者の内線番号を押せ、というので、適当に3桁の番号を押す。呼び出し音で待つ間に、フレンドリーなオッサン出ろ、と念じる。出てきたおっさんはフレンドリーではなかったが丁寧な人。「こちらは購買の内線と聞いたのですが」と言うと、俺は設計でお前の会社なんか知らないけども購買ならこの番号にかけてみな、とまずは内線を得る。そして教えてもらった内線にかけるのだけど、購買にも色々あるので、「営業のMIKEの紹介であなたの名前を聞いた。こんなものの購買担当はあなたですか」という。もちろんMIKEなんて知らないが、言われた方もしょっちゅう人が変わる米系企業のしかも他部門の担当者なんか分かりゃしない。MIKEなんてどこにでもある名前だし、紹介されたと言われた以上は断れないのか、何らかの話をしてくれる。そしてようやくKEY PERSONにたどりつく。たまたま今回はこちらの話に興味を持ってくれて、もっと話が聞きたい、なんて事につながったので非常にLUCKYだった。

ここまでする必要があるのか、とも思うのだが、もう全く手探りで当たる場合はこうでもしなければ本当に途中で切られて止まってしまう。といっても、こんな御時世でうまく行く事なんて、何百とかけて数回位か。こうなるとまさにゲーム感覚でやるしかないな。ははは。

数十年前に海外駐在したお偉いなんかが、昔はセールスコールで簡単に仕事を取ったがお前達はなかなか苦労しとるのお(←だったらお前がかけてみろよ、とは言えないけども)なんてよく言うのだが、日本モノと言えば黙っても売れた時代はとっくに過去のもの。 それに現在の情報社会じゃこんなやり方さえも非効率的なのは事実かもしれない。でも、砂浜に埋もれたダイヤモンドを探すには、やはり地道な努力しかないのである。      


2004年02月19日(木) ソリアーノとロドリゲス

今日は5度位まで気温が上がったようだ。まだ雪はとけないけども、このまま春になって欲しいと切に思う。朝から、来月の来客アテンドスケジュール、自分の出張スケジュール調整など対応していたら、案の定すぐに夜になってしまった。何か腰が落ち着いた仕事が出来ず、嫌な感じである。(←いつもそうじゃないか)

昨晩、久し振りに実家に電話して母親が言うには「こっちではヤンキース松井のニュースで持ちきり。アメリカでもすごいんでしょう」と言うのだが、残念ながらこちらでは全く松井の姿を見る事が出来ない。ニューヨークでは違うのかもしれないが。 昨年の野球中継の松井シーンでのキャプチャー(字幕)では、HIDECK MATSUIとでてきてたけど、日本の国民的英雄のスペルくらいしっかり書いて欲しいですな。確かに発音は「ヒデッキ」と言ってるけど。

最近は新聞でもテレビでも、スポーツコーナーはヤンキース移籍の決まったロドリゲスの話題で持ちきり。
ロドリゲスは米プロスポーツ史上最高の10年2億5200万ドル(267億円)の契約をしたことでもあまりに有名。6年連続40本以上のホームラン、これまで3年連続本塁打王で昨年のアメリカンリーグMVPであるから、実力も超一流のスーパースター。
しかしいくら金を積まれても、所属のレンジャーズは3年連続の最下位。スポーツマンである以上は、勝つことに飢えて勝つことが最も重要になった、というコメントは、まさにその通りであろう。
こんな話題のヤンキースは、3月末に開幕2連戦を東京ドームで実施する。松井はもちろん、ロドリゲスのヤンキースデビュー戦という意味でも話題満載の試合になるだろう。
見たい見たい、うらやましいな日本は。こちらは平日の朝で、試合の中継さえやるか分からないなあ。

ロドリゲスの変わりにヤンキースからはソリアーノがレンジャーズに移る事になる。
ドミニカ出身のソリアーノはヤンキースのレギュラー2塁手、オールスターも2度出場。
96,97年は広島カープでプレーしていた。もっとも2年で17打数2安打という記録なので知らない人も多いと思うが、テレビで見てえらい足の速い選手だな、広島はうまく選手を見つけ出すな、という印象があったのでよく覚えている。
後にヤンキースで大化けするんだが、もともとメジャー志向であり、そりゃ広島市民球場でやるよりもヤンキースタジアムの方が選手としてやる気も張り合いも違うんだろう。松井がヤンキース入りした時も、片言の日本語を使って和ませたらしいから、いい奴なんだろうな。

そのソリアーノの登録年齢が実際とは違う、という3流記事が小さく出ていた。
実際は28なのに26とされていたという。まさかアイドル歌手ではあるまいし、何のメリットがあるんや、と思ったけども、日本でプレーしていたときにそもそも誤登録され、その後米国に渡る際のビザも間違えたままだったという。当時は SEPTEMBER.11の前でそんなに厳しい検査がなかった、と記事には出ていたが、当時の管理はそんなもんなんだろうか。なんとテロ後に米国入国管理局が調べたら、他に何人かのプロ野球選手が実年齢より下のビザだったという。
本人も気がついていただろうに、まあどうでもいいと思ったのか、もしくは後々の事を考えて少しでも年下に見せかけて複数年契約を有利に、とでも考えた腹黒さがあったんだろうか。


2004年02月18日(水) スリーパーズ / 金正日

昨日2月16日は誕生日だったのだが、なんと北朝鮮の金正日と一緒の誕生日であった。
たまたまネットの国際ニュースで発見したのだが、国民あげて数々の公式行事が催されたという。一体、その中の何人が心から独裁者の誕生日を祝福したんだろうか。そういえばアメリカに来てから、北朝鮮のニュースはほとんど見なくなったな。

今日は仕事は平穏無事な1日。
台湾関連の仕事がうまくいきそうでほっとする。うれしいというよりも、あまりに商売が全体的に低空なので、ほっとするといった表現がぴったり来る。台湾は、米国赴任前の数年間に30回は出張しており、非常に愛着のある国。商売スタイルも華僑独特のものがあって苦労したけども、今では本当に懐かしいし、スマートなこっちの商売より面白みがあったなあ。是非とも仕事を作ってまた出張したいものだ。


昨日の晩はアマゾンで買ったDVDの「SLEEPERS」を見る。
昔見たような気もしたけど、単に大好きなデニーロと、何だかんだ言ってかっこいいブラッド・ピッド、ダスティンホフマンと豪華俳優陣に惹かれて買ってみただけ。題名の意味が分からずにネットで検索すると、スリーパーとは「州が管理する施設内で9ヵ月以上の期間収容される採決を受けた青少年犯罪者」のことであった。どうでもいいけど、このDVDはこちらで13ドルちょっとで買ったんだけど、日本のアマゾンを見ると5300円!
この差はなんや。これじゃ気軽に買えないわな。

いかにもアメリカ人が好きな少年たちの血よりも濃い友情と、少年院で受けた心の傷を癒すための復讐の記録。
印象に残ったのは、悪事をした少年を追いかけるホットドッグ屋のオヤジの睨みつける目(無名俳優なのかな、これはすごかった)と、ケビン・ベーコンの演技が上手くて見ていていかにも悪人と思わせるオーラがプンプン出た事。 デニーロの神父役も別にデニーロである必要もなかったし、別にはらはらするシーンもどんでん返しもなく、ストーリー的には今ひとつか。仙道あきほ(だったっけ?)を思わせる幼なじみの女の子は要らないな。
ただ、最後の仲間揃って飲んでいるシーンは良かった。自分も気のおけない仲間達と馬鹿やってた頃を思い出した。
そんな場面が自分にはこの先何回あるんだろうか。


2004年02月17日(火) プレジデントデイとは

この2、3日はイベントでほんの少しだけ街が賑わった気がした。
昨日までバレンタインデー、今日(16日月曜日)はプレジデントデイというナショナルホリデーで3連休。
連休はこれといった予定も入れずに、適当に好きなことをして過ごした。おかげで体力回復。

バレンタインは、アメリカでは男性が女性に対して愛情を表現する日らしい。
スーパーでは、おとっつあん達が、如何にも甘いだけのまずそうな馬鹿でかいケーキに、Happy Valentain!とチョコレートで飾り付けをしてもらって両手に抱えて家路に急ぐ。こちらのお父さんも大変である。止めるに止めれないだろう。最も、楽しんでやっている印象を受けるから分からないものだ。

今日16日はプレジデントデイ。
第16代大統領・リンカーンの誕生日と初代大統領・ワシントンの誕生日が2月なので、それぞれの間をとって2月の第3月曜日をプレジデントデイという祝日にしているところが多いようだ。アメリカは、全米一斉の休日は思ったより少なくて、今日も取引先は出勤のところが多い。

2人の大統領の名はよく耳にする。ジョージ・ワシントンに因んで名づけられたワシントン州がある。首都ワシントンD.C.も、彼の名に因んでいる。市、町、通り、学校、公園などの名前もリンカーンとワシントン両大統領にちなんでいる所は多いし、彼らの肖像は、切手、お札、硬貨になっている。

ワシントンといえば小さい頃いたずらをして、彼の父の大事な桜の木を切ってしまい、お父さんに問いただされたとき、彼は自ら悪さを認め「うそはつけない」と言った逸話が有名だ。当然それだけでなく、次の3点でワシントンは合衆国の建国を助けたといわれている。
第1に、独立戦争において13州が大英帝国から独立を勝ち取った時に最高司令官として戦った。第2に、1787年アメリカ合衆国憲法制定会議を開いた時、大統領を務めた。第3にワシントンは、合衆国において選挙で選ばれた最初の大統領であり、満場一致で選ばれたただ一人の大統領でもある。

リンカーンは、1809年ケンタッキー州の丸太小屋に生まれた。彼は、合衆国の16代大統領として選出された。もし、リンカーンがこの世にいなかったら、今日、合衆国は、一つの国家ではなく2つの国になっていただろうといわれている。リンカーンは、アメリカが歴史上、困難な時期に大統領を務めた。彼が大統領職につく直前に南部の7州が合衆国から離れ、独自の国家を築こうとした。これは南部同盟(Confederate States of America)と呼ばれ、ジェファーソン・デイビスが大統領として選出された。国家は二つに別れて南北戦争が始まったが、リンカーン大統領は戦いを収め国家を一つにした。
リンカーン大統領は、彼の民主主義の信念「全人類の平等とすべての人々のためのその戦い」によって、賞賛され人々の記憶にとどめられている。有名なゲティスバーグの演説は彼の理想を表現しており、現在もアメリカ人達にとって民主主義の永遠のシンボルとなっている。

アメリカは13州が大英帝国から独立してからたった約200年という歴史の浅い国。世界中からの移民で構成されるこの国が、その短い期間に世界のリーダーとなっていったのは、豊富な資源を背景に巧みな政治手腕をうまく発揮してきたからであろう。
アメリカ人は国民のリーダーとなった大統領を尊敬し、愛国心を育てることを怠らない。強い(ように見える)国家になるわけだ。アメリカがベストとは思わないけども、愛国心という意味で日本を振り返るとどこか寂しい気持ちになるのは否定できない。


2004年02月16日(月) 頑張れ丸山!

今日も朝から晴れていたが、終日雪がちらつき20度と寒さがぶり返す。
午前はジム、午後からシカゴオートショーでも行こうかと思ったが、外も寒いしなんとなく気分が乗らず取りやめにする。
ソファで横になって何気なくテレビをつけるとBUICK INVITATIONAL(PGAツアー)の最終日が放映中。同じアメリカなのに、こちらは雪が更に積もっているのに方やポロシャツでゴルフとは何たる差か、うらやましい、と思って見ていると、なんと昨日まで17位だった丸山が1打差の2位につけていた。おもわず画面に釘付けになるのだが、丸山はティーショットを放ったきりなかなか写らない。やっと出たと思ったら、いきなりパーパット。おいおい、2打目3打目はどうなった、といってもしょうがない。

やはり画面はトップのJohn Dalyと不調ながらもウッズにべったり。
このJ.Dalyは、丸々の身体なのにもう無茶振りの豪快スイングで飛ばす飛ばす。日本でも、ラウンド中にブチ切れてクラブの入ったゴルフバックごと池に放り投げて失格となったりして、その荒くれ振りがよく話題になった。

中継の途中で、CMに入る直前にいきなり丸ちゃんの顔がアップの録画が流れる。
マイクを持った丸ちゃんが直立不動で、「LOVE Me Tender〜」と歌いだすと、机に座った審査員らしき2人が口々に「See You Later!」と叫び、それを聞いた丸ちゃんは歌を止め、帽子を脱いで照れ笑いをしながらその場を去る。何かのギャグだったんだろうけど、ゴルフ中継の中で何の前触れもなくそのCMが流れて、よく分からなかった。
それにしても、全米ネットの画面を独占できる日本人も今や丸山とヤンキース松井くらいのもので、すっかりPGAの顔になっている。同じく最終日まで残った田中秀道と深堀は、順位も芳しくなくやはり一度も画面に映らなかった。

最終的には1打差で優勝を逃した丸山だったが、解説者の評価も高く今年も大いに活躍して欲しいものだ。


2004年02月15日(日) アメリカで中古車を買う苦労

今日は本当に久しぶりに晴れた。運転中も数ヶ月振りにサングラスが必要。心なしか5時過ぎまで暗くならず日も長くなってきた感じであり、終わりがないと思われた暗黒時代ももう少しの辛抱か。といっても気温は摂氏30度だからマイナス1度、よって雪もまだまだ積もったままなのだが気分は悪くない。

午前中は旭日屋書店へ。
ここはデトロイト、オハイオ方面からは車で5時間以上かけてやってくる人もいる中西部ではほとんどない日系本屋なんだが、車で30分の距離に住めているのはまだ幸せか。目的は「白い巨塔」の3巻以降を買うこと。
前回来た時には、日本のドラマで好評ということで特設コーナーが設けられていたものの、一冊8ドル近くするし、果たして面白いかどうかも分からなかったので、とりあえず1、2巻だけ買って様子を見たのだった。
内容は非常に面白く、今日は残りの3〜5巻を買うつもりで特設コーナーを見ると「新撰組」特集になっている。慌てて山崎豊子の欄を探すと白い巨塔は5巻しかない。しまった・・。だめもとで店員に聞くとやはり品切れで、取り寄せするなら日本に発注するので1ヶ月かかるという。
やむをえず1冊残った5巻を買い、3,4巻は取り寄せを依頼するのだが、読書というのはタイミング逃すと本当にいやな気分だ。何故あの時に5巻一緒に買わなかったのか、と後悔するのだがどうしようもない。2巻まで読んで続きが気になるが一ヶ月我慢するしかないか。

午後には車屋へ。
CARMAX(中古車屋)の後にFORDのディーラーで同じく中古車を物色。
トラックに興味があったのでどんなものかと調査も含めた物色なのだが、アメリカで車、特に中古車を買おうとした経験がある人なら分かると思うが、本当にこれが大変なのである。

1.セールスマンが何も分かっていない。昨日まで普通のオヤジが転職してきたようなもの。
2.単に売ることだけに必死で客のいうことにほとんど耳を傾けない。とにかくしつこい。
3.車の状態があまりにもひどい
4.中古車には値段表示がないし、価格が聞くたびに異なる

今回も、見るだけなのでいらん、と言うのにFORDのセールスマンがぴったり張り付いてくる。
しょうがないので気になったトラックについて質問するのだが、全く分かっていない。どうもセールスマンは試乗させると自分のポイントが付くようで、しきりに運転を進める。多少興味があったのだが、試乗すると免許のコピーは取られるは、連絡先は書かされるはでうるさいので断ると「お前はこの車が気に入ってないんだろう。運転したくないのに何故色々質問するのか?」と、うさんくさいセールスマンは逆切れ。こちらからは「他の店も見たいし、そもそも今日買うつもりがないと言っただろ」と言うと、「買うつもりがないとはどういう事か、お前は靴を買うときに何件も靴屋を回るのか、買うつもりがないのに靴屋にいくのか」 訳が分からないのでもう相手にせずに帰りかけると、「さっき2万ドルといったけど、2千ドル負けてやる。さあ契約しろ」と言う。おいおい、一声20万かいな。対した車の知識もないのに、この調子である。
これは別にこの店に限った事がなく、ほかの店も同じ調子で本当にうるさい。
1人1台は必須、黙っても売れる車大国アメリカならではなのか。

日本のディーラーでの丁寧な対応を経験すると、こんな所で誰が買ってやるか、と思うのである。
アメリカではインターネットで車を買う人も多いと聞くが、こんなサービスではそれも納得できる.


2004年02月14日(土) 人事異動の季節

サラリーマン最大の関心事(?)、人事異動の発表があった。
自分では人の異動などほとんど興味ない方だと思っていたが、会社生活の年数を重ねていくにつれそれなりの興味が出てきてしまったのは否定出来ない。「えっ、あの人が中国?」「あの部長も短命だったな」「あいつ何かやらかしたんちゃうか」「突然あんな年配オヤジが部下になるというのもやりづらいよな」等等、もうおばちゃんの立ち話と変わらない。「何であいつが選ばれて俺じゃないんだ」「あんな所へ転勤はやってられない」-人事発表の裏には色んな人間ドラマがあるのは事実だろう。

自分の場合もちょうど1年前に突然上司に呼ばれて、「明日米国異動の辞令が出るから」と一方的な通知を受けた。
それまで仕事はアジアしかやっていなかったし、何故米国なのか、これまでやってきた仕事とは全く関係ない事を何故やるのか、それに対する説明がないのはもちろん、本人が納得するかどうかさえ一切おかまい無しの、会社から見ればまさに単なる兵隊、駒として淡々と送り出された訳である。海外転勤は、大阪から名古屋に行くのとは訳が違う。それなりの下交渉とか打診があるものと思っていたが、甘かった。 なんちゅう会社や、嗚呼、サラリーマン。

辞令を受けた誰もが、退屈なサラリーマン生活の中で自分をリセットするいい機会、夢も希望もある新天地へと期待すると思うのだろう(←自分もそうでしたが)が、同じ組織の一員、それも営業マンである以上、どこにいっても求められる事、やる事は多かれ少なかれ同じである。

人事異動を画策するお偉いは、いかにももっともな理由をつけて各部署と人身売買をする。
本人の為に、という奇麗事を並べる裏には、部下の異動によって自分がいかにメリットある立場に立てられるか、しか考えていない。組織である以上、そんな計算はついて回るしそれを責めるつもりは全くないが、本来の仕事そっちのけで工作ばかりに走るおっさんがいるのも困り者である。当然数字を出している部署、支店は発言力があるしそれなりの政治力があるので、いわゆる不良債権(という言い方が適切かは分からないが)は引張ってこない。または受け取る代わりに、裏ではもっと大きいメリットを画策する。
兵隊には実態が分からないが、そんな裏読みをするのも人事発表のおもしろい所かもしれない。

学校を出て会社という組織に入って数年間は、そんなものを垣間見る度に強烈な嫌気がさした。ましてや自分もそんな駒の対象になっている事を知ると、何度も会社をやめようと思ったものだ。 上司と飲んで取った何の確証もない人事情報を、いかにも重大事のように小出しにする奴がいたが大嫌いだった。今でもくだらないな、と思うのだが、実際に会社勤めが長くなり、今後自分がどうなっていくのかは自信がない。 幸か不幸か、今は日本から遠く離れたアメリカの支店で働く事になったので、全く日本の事情を気にする必要ないのはある意味でLUCKYか。

我が支店の同僚も、日本に戻る事が決まった。
海外の場合はだいたい5年で帰国することになるから、本人も回りもそろそろと予感はするのだが、日本のどの支店のどの部署に戻るかが結構気になるようだ。
電気製品はもちろん、日本のタコ部屋には入らない家具やソファも全部処分していかないといけないから結構大変だ。国内勤務者からはうらやましがられる数十万円の帰国手当てなんだが、日本ではゼロから家庭用品をそろえないといけないから、全く足りないのが実態だろう。
まあ、あと数年は自分には全く関係ないので、単なる余計なお世話なんだが。


2004年02月13日(金) お粗末な電話会社

おい、SBC(電話会社)! 君はほんとうに何でもありやな。
引っ越してきてから、電話は基本プランだけでいいと繰り返しているにも関わらず、何だよ 頼みもしないのに毎月勝手に請求してくる SBC Yahoo!って。
2ヶ月支払い保留と手紙で抵抗した後に、先月ようやくこちらの要求を分かってくれたようで、これまでの支払い総額を戻してくれたのは、本当にうれしかったけど、何でまた今月の請求書にSBC Yahoo!が入ってるんや? それも、いつもは8ドルくらいの電話回線だったのに、今月はいきなり25ドルのDSLじゃないか。
いつどこの誰がこんなもんよこせと頼んだんや?? 
お問い合わせはいつでもこのアドレスにどうぞ、というホームページのメールに何度訴えてもなしのつぶて、いつも15分くらい待たされるたらいまわしの電話でも、「自分は担当ではないので分からない」もしくは「OK!OK! キャンセルしときます」といつも返事だけで何も変わらず。
先ほどかけた電話でも「要求は分かりました。確認しときます。」と何ともはっきりしない。
そのくせ毎回のように、携帯電話はどうか、とか長距離サービスはどうか、とか必ず電話を切る前にたたみ掛けてくるのはどういう神経してるんだ。 
出来ればこちらも一切の付き合いをやめたいのだけども、駐在員としては電話をおかないわけにはいかへんのや。
お前の会社は毎朝のように道路が混雑する時間に一車線つかって、なにやら電線工事しているのも一体何なんだ。それもいつも同じ場所じゃないか。
SBC様、もうそんな時代遅れの商売スタイルは要らないので、とっととつぶれてください。
競争のない業界はこれだから困る。
やれやれ・・・。

新聞のスポーツページで、「2004年メジャーリーグ 注目のルーキー」というコーナーがあり、その1位は西武からメッツ入りした松井だった。紹介欄に Japanese Inportとあるが、車じゃないんだからそんな紹介はないやろ。この松井は、よく注意しているのだがこれまでこちらのテレビでも新聞でも見たことがないから、顔写真が出たのはかなりの扱いか。ちなみに10位は、シカゴに来てくれる高津投手。
昨年ヤンキース松井が議論になったように、実際には2人とも新人というには失礼かもしれないが、大活躍してメジャーをかき回して欲しいものだ。

今日は久し振りに特に急ぎの案件もなく、仕事はのんびり。
1日中全くやる気も起きず、ほとんど何もしなかった(←それじゃいかんやろ)。まあたまにはこんな日もいいでしょう。今日は早く退社できそうなのに、帰りに楽しく一杯行く場所もないのが未だにキビシイな。


2004年02月12日(木) 日本車メーカーのピックアップトラック

仕事は朝は久し振りに比較的のんびり。
というのも11日が日本は休日で、みなさんしっかりと休んでくれたおかげでメールが来なかったから。
こうなると日本の休日は一見こちらは関係ないようで、やっぱりうれしいものである。

客先への書類を作ったりしていると、スタッフがやってきて「Big Newsだ」と言う。
そのスタッフは不良在庫の処理を失敗して朝から怒られていたので、どんな解決策が見つかったのか、と聞くと、「いやいやそんな事じゃない、マクドナルドが今日1日限定特売、ハンバーガー39セント、チーズバーガー49セントだ」と言う。実に幸せで本当にうらやましいこった。 全く興味ないようにナマ返事をしながらも、こっそりと昼飯にマクドナルドに向かってしまった自分も情けない。

特売バーガーを求めて駐車場も店内も大混雑。
それでも思いのほかレジの列がスムーズ、良く見るとレジの後ろには数百個はあるかというハンバーガーとチーズバーガーがそれこそ山に積んであり、店員はそこから取っていくだけ。この山は圧巻だった。それぞれ2個ずつとダイエットコーラを注文。飲み物もそれこそずらりと並べてあるからそこから取るだけ。
いつ作ったのかも分からない冷え切ったハンバーガーと、氷がすっかりとけて炭酸の抜けたダイエットコーラを飲む。いや、あの甘さは普通のコーラだが、間違えてオレンジジュースでも渡されなかっただけマシか。予想はしていたけども、やはり安いなりのものであった。

午後は客先訪問。いつものように難しい顔でコストダウンに協力を、という。
米系企業は契約概念が強く、ある意味でやるかやらぬかではっきりするのだが、日系はいろんなからみ、義理人情、貸し借りも含めて話をせねばならずに、これが良くもあり悪くもあり。やっぱり結論出ぬまま帰社。

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先日の新聞で、「A PICKUP GAME」というタイトルで、アメリカにおける日本車メーカーのピックアップトラックの進出についての特集があった。
アメリカでは昨年240万台のトラックが販売されて、米系メーカーいわゆるBIG3がそのうち96%を占めた。ただ今年は
日産がTitan、トヨタが新Tundraを発表、BIG3のシェアを確実に奪うとされている。

記事では、BIG3の代表者が「アメリカ人は国産トラックに満足しているので脅威ではない」「多少はシェアが減るかも知れないが、そこまで劇的に日本車トラックは売れないだろう」「我々の販売網は日本車は真似出来ない」「Fordは去年80万台以上のピックアップを販売した実績があるが彼等は挑戦者だ」など、いつものように強気な発言を載せる。
ただ、一方でこれまで国産しか乗らなかった顧客が日本車トラックに切り替えて、その居住性と足回りのよさ、それから付属品の充実度がいかに素晴らしいかを語る。
特集の最後で、乗用車の時も国産車メーカーは、日本車気にする必要なし、と当初は強気であったが、今やカムリとアコードが全米販売の1位2位であり、1993年に70%だったBIG3のシェアが今や45%にまで落ちた現実を認識させている。

乗用車については完全に勝負あり、ただトラックはやはり米系メーカーのが魅力的だと思っていたが、そんな時代ではないのかもしれない。もっとも自分なんかは、せっかくアメリカに来てまで日本より高い日本車は買いたくない、と思うので、単純な比較は出来ないけども、よっぽどこだわりある車好きを除けば、たいていのアメリカ人は日本車を評価しているよう思える。 故障が少ないので下取りも高いし。

スマートな日本車トラックが全米を占める時代もうれしくはあるけども、燃費が悪く、無駄に大きいだけの国産フルトラックも、理屈では割り切れない魅力がある事は否定出来ないのだ。


2004年02月11日(水) 白い巨塔を「読む」

先日本屋に行った際、白い巨塔の文庫本に「テレビドラマ化」という帯がついているのを見た。そういえば、インターネットでそんな事が書いてあったような気がした。
実はまだ読んだ事がなかったので、テレビドラマ化に誘われた訳ではないが、とりあえず2巻だけ購入する。
それにしても、文庫本が8ドルか9ドルするのは高すぎる。まあ買う事が出来るだけよしとしなければ。

幸か不幸か、昨日は出張先で帰りのフライトの待ち時間が長く、1巻目を読み上げた。

財前助教授の卓越した能力と思惑、医学界を取り巻く生臭い工作。昭和40年の原作とは思えない内容で一気に読ませた。東教授、鵜飼医学部長ともに、ほんとに医者かいな、と思わせる政治家ばりの駆け引きは非常に興味深い。
現実の医学界はわからないが、現実に医療ミスでの組織ぐるみの隠蔽工作がまかり通っている事を考えれば、このくらいの政治力と腹黒さがなければトップに立てないのだろうか。
商社で働いていると、程度の差こそあれ腹黒い人間が多いように感じるが、どこの世界もこんな環境は一緒なのだろう。こんな腹黒い人間にはなりたくないという建前はあるにせよ、財前助教授のように実力もあり駆け引きもうまい人物には男として何となくあこがれる部分も否定出来ない。

文庫本の帯を見ると、唐沢寿明が財前役、江口洋介が里見役とある。唐沢はともかく江口は里見のイメージではないような気がするのだが、うまく演技していることだろう。欲を言えば、織田裕二の方が財前役はぴったり、是非彼に演じて欲しいと思ったが「振り返れば奴がいる」の医者役イメージが強すぎるかもしれないな。あのドラマも最高だった。
こうなれば「白い巨塔」のテレビドラマが見たくてしょうがなくなったが、こればかりはどうしようもない。

山崎豊子の小説は過去にいくつか読んだけども、ここまで感情移入した事はなかった。
これまでのように突っ走るばかりではいけない、世の中の現実を見てうまく卒なく周りを固める事も必要、そういう事を意識しなければならない、そして要求される年齢になってきたということだろうか。そんな事を考えるとなんともいえないどこか寂しい気持ちになってくる。
何はともあれ、2巻以降が楽しみである。


2004年02月10日(火) 黄色のマスタング

今日は朝6時40分のフライトで出張。
朝5時、真っ暗な中に家を出るが、気温は久しぶりにそれほど低くなく、摂氏30度(マイナス1度)で寒くない。氷点下でも寒くなくなるとは、自分の身体もかなり麻痺してきたものだ。

目的地のHEARTFORDに着いて、いつものようにレンタカーを借りる。
毎回この瞬間はどんな車が当たるのか楽しみなのだが、今日は黄色のマスタング。最高である。
予約では車種指定が出来きないので、普段はカローラだとかRAV4だとかシボレーのセダンが多いのだが、HEARTFORDはマスタングがよく当たる。いつもは黒なのだが黄色は初めてだ。こんな日に限って長距離ドライブの予定がないのは残念。

早速カーブをがんがん責めながら運転する。雪が積もった地味な土地には非常に目立つのか、料金所のおばちゃんも、「黄色のマスタングなんてかっこいいね。何年式?スノータイヤは?」とか後ろが並んでるのに質問してくる。こちらもいかにも自分の車のように答える。

気分よく、客先到着。商談もラッキーなことに予定の3時間があっさり1時間で終了。
迷わず寄り道をして帰る。
周りは雪景色の山、そこを走るどこまでも続く一直線のハイウェイ。車もほとんどなし。
FMでロックをかけながら80マイル(130キロ)で飛ばしてた時、ふと、ああ最高やな、と感じた。 真冬で最近はほとんど外にも出れず、娯楽もなく毎日過ごしているからか、ちょっとした事でこんなに満足している自分に驚いた。

空港に戻った時に距離を見ると、通常よりも70マイル(110KM)も余計に走っていたから、もはや寄り道ではないか。
と、いい気分だったのはここまで。
帰りのフライトが悪天候でキャンセルになってしまった。幸い、2時間半後の次の便が予定通り出発するらしく、運良く空席もあったのでうまくもぐりこめたのはまだラッキーだった。

どっと疲れて戻ってくるともう夜の10時前。
飛行機をおりて携帯の電源を入れた途端に東京から電話。おいおい、勘弁してくれよ、と思ったが、つかの間の気分転換できた1日だった。


2004年02月09日(月) スポーツジムでの出来事

この土日は久しぶりにのんびりした。

昨日はぶらぶらと買い物へ行く。
バーゲンはとっくに終わっているのだが、バーゲン品が更に半額の投売り状態。ナイキゴルフのポロシャツも日本では6〜8千円位で買っていたのだが、わずか10ドル弱。ついでにゴルフ用パンツとナイキのウェアも買う。安い。もっとも、売れ残りであるから種類もないのだが、安いので文句はない。

夜はラストエンペラーを久しぶりに見る。
前に見たのは高校生だからもう15年くらい前だろうか。場面場面は覚えていたのだが、ほとんどストーリーは忘れていた。おまけに英語の字幕(capture)がDVDに設定されていなかったので、もう一度見なければしっかりと理解できないが、皇帝といえども溥儀の人生は何だったのかと考えさせられる。当時は何も思わなかったのだが、映画とはいえ中国人が英語で会話をするのはやはり違和感があるのだが、やはりアカデミーを意識したからなのだろうか。

日曜日の今日は朝からジムへ。
先週始めたヨガに参加。2回目なので少し慣れてきたと思い調子に乗って、インストラクターの動きを目で追わずに言葉だけで反応していたのだが、気づいたら周りと全く違う体勢になっている。まだまだである。

ヨガ終了後に軽く筋トレ。
ダンベルをしていたのだが、目の前にマシンにスタローン張りの兄ちゃんがやってきた。いきなりこっちを見て「ヨラスティ?」という。なんやて? 再度「ヨラスティ?」?? わけが分からんな。スペイン語かな、マシンを使っていいかどうか聞いているんじゃないか、と勝手に解釈し、YES、と答えると(いい加減なものである)、にっこり笑ってマシンをはじめる。
せめて英語で話しかけろや、と思ってダンベルをはじめると、兄ちゃんは突然マシンを止めてこちらをにらむ。おいおい、一体俺が何をしたんや。無視してダンベルを終えると兄ちゃんはまたマシンを動き出す。

ちょっと考えてようやく分かった。
兄ちゃんは、マシンを使うと目の前の鏡にこちらのトレーニング姿が写らなくなる。だから、気を使って、「お前は休憩中か(ARE YOU RESTING?)」と聞いたのだろう。
はなからこちらは、気晴らしにダンベルやっているだけで、鏡に写った筋肉を意識して、という鍛え方をしているわけではないので、全く兄ちゃんの気遣いが分からなかった。兄ちゃんも、自分がマシンを使うと目の前の鏡を独占してしまうのだが、後ろでは休憩中と確認、安心してマシンを始めた矢先に自分の後ろでダンベルを始めたので、なんのこっちゃ、とすぐに動きをやめて邪魔にならないようにしたのだろう。

日本のジムではほとんど見知らぬ人と口を交わすことなく、黙々と運動していたのだが、こちらのジムではバーベルを支えてくれとか、話しかけられる事が多い。こういった会話にも慣れていかねばならないな。

帰りのロッカーでは日系取引先の社長とあってしまい、仕事を思い出してしまった。
明日も早朝のフライトで出張である。


2004年02月08日(日) ハーフタイムショーの影響 

一体何が起こったのか、このページに連日の2000件を越えるアクセス数。

今日の新聞を見て分かったのだが、ジャネットジャクソンの問題のシーンが全米ネット史上最大の検索数を記録していたようだ。という事は、日本でもこの画像(←しつこいって)はかなりの関心をひいているのだろうか。

今日の Chicago Tribune紙の投書欄を読むと、スーパーボールハーフタイムショーの放映についての投書で埋めらている。
単なるタブロイド紙ではない一流の新聞だけに、厳選された投書が掲載されていると思うのだが、その内容には普段自分が考えもしない意見が満載であり驚いた。

「家の庭で子供たちが遊んでいるとしよう。そこに突然若い男女がやってきて、子供の目の前で男が女性の服を剥ぎ取ったらどうなるか。子供たちは何も言わずにそれを見つめるしかない。仮に親の私がそこにいたならば、警察をすぐに呼び、その男女は連行されるだろう。スーパーボールでのハーフタイムショーではまさにそれと同じ事が起きた。なのに何故、ジャネットとジャスティンは訴えられないのか。」
「あのシーンを見た子供たちは、男性が女性に対して、そして白人が黒人に対してならば好き勝手な事をしていい、と思ってもしょうがない」
「MTVがPRODUCEした時点でこうなる事は予想できた。我が家はハーフタイムショーが始まる前にチャンネルを切り替えた」
「やっぱりジャクソンファミリー。兄が兄なら妹も妹。」
「ハーフタイムショーは言うまでもなく、子供たちが見ている番組なのにバドワイザーのCMを放映するとは許せない。未成年の飲酒運転の事故が増えているのはこのせいだ」
「いくら親がうまく教育しても、子供たちはメディアのせいで悪い影響を受けている。一度目はクリントンの不倫問題。次にブリトニーとマドンナのキスシーン、そして今回のハーフタイムショーである。」

もう言いたい放題である。
実際に、ジャネット、ジャスティン、テレビ局に対して既に訴訟を起こした人も出たようだ。
もっとも、スーパーボールが米国民にとって‘非公式の最大の国民行事’となっており、親戚一同この日の為に集まってみんなでテレビ観戦する人たちも多いというから、話は単純ではないだろう。日本で言えば、紅白歌合戦でキムタクが安室の服を剥ぎ取るようなものか(そりゃ違うだろうが・・)?

こう見ると如何に日本のテレビが乱れており、それが日常化されているかを痛感する。
詳しく知らぬが、去年日本のバラエティで王監督を便器にみたてて侮辱するコントがあったようだ。
その一軒について、これもどこかの記事で読んだのだが「もし国民的英雄のマイケルジョーダンを同じような形で侮辱する番組をアメリカで放映したらどうなるか。 テレビ局は抗議の人で一杯になり、関わったタレント、製作者は2度と復帰できない。 その番組のCM商品は国民全てで不買運動が間違いなく起きるだろう。それなのに、日本は王監督が馬鹿にされて、そのいづれも起きなかった」とあった。
どのタレントがこのコントをやったのか知らぬが、日本では何事もなく今も画面に出てるのだろう。

まあ、この例は極端にしても、アメリカの新聞に投書するようなこんな親も、いくらなんでもちょっと気にしすぎではないかと思う。親がいくら頑張って遠ざけても、子供は世の中のいろんな面を垣間見て成長していくものではないのか。逆に、潔癖な親の元で世間の何も知らずに成人を迎えたら、そんな子供を親は誇りに思うものなのだろうか。
ここに投書した親が家族旅行で日本に行き、子供が日本の低俗なテレビを見てしまった時には、誰に対してどんな怒りをぶちまけるのかを聞いてみたい気もする。

ともかく、ショーはお遊びの一部、今回は多めに見て欲しいと思うのだ。


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2004年02月07日(土) 真冬のバッテリー切れ

昨日は本当にまいった。
出張先のクリーブランドからオヘアまでの帰り便は順調だったものの、空港からlong termのパーキングに行くまでのシャトルがなぜか途中で15分くらい動かなくなった。それでも何とか駐車場に着いて、雪を踏みしめて車のエンジンをかけようとしてもうんともすんともいわない。Oh My God!
バッテリーが切れたようだ。幸い午後6時前だったので、会社に電話して同僚にパーキングの場所を指示して来てもらう。その間、冷え切った車の中で凍えながら待つ厳しさはなんともいえない。ようやく同僚の乗った車が現れたと思ったら、見落としたのか通り過ぎてしまい「なにやってるんや!」と思わず叫ぶ。

同僚の乗った車でしばらく暖まってから、肝心のバッテリーを見ると、油でまみれてどちらがプラスでどちらがマイナスかも分からない。困っていると、パーキングサービスなる車が止まり、担当を呼んでやる、という。
担当がきて手際よく、エンジン復活。 事なきを得たが、特に冬場では車のメンテナンスの重要性を思い知った。
といっても今回は人の車なので、なおさら頭にきたのだが。
昨日はマイナス5度くらいなのでまだ耐えれたが、先日の様にマイナス30度近くになれば、本当にしゃれにならない。
すっかり会社に戻る気もなく、そのまま帰宅。既に雪がかなり激しくなっており、その前になんとかなってよかったとほっとする。

今日もなんだかんだいってすっかり夜の8時。これから月曜の出張の準備をしなくてはならない。
ヒューストンやロスの駐在員は、週末のゴルフがどうだ、とかいう話をしてくる。凍りついた外を見て、どう逆立ちしても環境の違いはどうしようもない事を思い知る。 

そういえば、日本の北海道の事務所には寒冷地手当てが出るのに、米国の寒冷地には何も出ないのはおかしいと気がつく。こちとら暖房代もガス代も余分にかかる。凍結防止の除雪材で塩まみれになった車も洗車場に出さねばならない。
お金の事はどうでもいいんだが、こう室内にこもる生活が続くとなんともいえないストレスがたまり、これが一番たまらない。

そうそう、先日のホテルでの回線使用料金は合計で30ドル近かった。以外に高いな、という印象だが、こんなもんなんだろうか。アクセスポイントが悪かったのだろうか。


2004年02月06日(金) ジャネット騒動収まらず

ちょっと驚いてしまった。
なんと昨日の本ページへのアクセス数が1日で1500件ほどあったようだ。始めてから1ヶ月足らずの素人日記に一体何が起こったのか? アクセス元を見ると、ジャネットジャクソンがその理由のようだ。

アメリカではジャネット騒動はまだまだ収まらない。
ジャネットは「不快な思いをさせたとしたら本当に悪かったと思っている。本当に私の意図したものではなかった」と謝罪。「最後リハーサルの後に、パフォーマンスの内容変更を決めた。MTV、CBS、NFLは知らなかったし、不運なことに最後は過った方向に行ってしまった」と述べたインタビューが全米のニュースで流れた。しかし、「ニップル・ゲート」(乳首スキャンダル)などと名付けられた騒動は波紋を広げている。
今日は出張先のクリーブランドの空港から戻ってきたのだが、空港の雑誌コーナーをのぞいてみると、雑誌表紙も新聞一面もこの話題で持ちきり。「彼らはなぜこんな事したんや?」「問題のシーンの1秒前の写真掲載!」という表紙の雑誌もあった。

演出したMTVは「ジャネット・ジャクソンにだまされた」と述べ被害者の立場を強調。8日のグラミー賞授賞式は生中継せずに不適切な内容がないか確認してからオンエアするため、数秒遅れで放送すると発表した。ハプニングの二の舞は何としても防ぎたいようだ。ディレクターも咄嗟の判断で画像を切り替えねばならず、大変である。そういえば問題のシーンの生中継も咄嗟に画面が切り替わったが、担当は常に何かあった場合を想定して集中しているのだろうか。日本ではNHKが放映。録画ではさすがに事前の段階で別画面に切り替わっていたようだけど、さすがに生中継はそのまま放映せざるをえなかっただろう。

お相手のシャスティンは、TVインタビューで、「その瞬間は Oh! My God! Oh, My God!それだけだ」という何とも中身のない話をしていたが、今回の胸露出ハプニングが意図的なもので、衣装をはぎとったジャスティンも関与していたと判断された場合、2人のグラミー賞授賞式の出演を取り消す可能性があるという。ジャスティンは最優秀アルバムや最優秀レコードなど5部門でグラミー賞にノミネートされている。ちょっとしたお遊びがしゃれにならない結果になって、さぞかし後悔しているだろうか。
当の本人達2人はさすがに深刻な顔。大スター2人だけにここまで波紋を広げているのか。固い事いうな、お祭りのショーで一体何が悪いんだ、といっそ開き直ればいいのに、と思う。


2004年02月05日(木) デトロイトで日本のニュースを見る

今朝は6時40分のフライトでデトロイトへ。
2件の客先訪問のあとは2時間ドライブをしてクリーブランドへ。現在ホテルにて記入中。

と書くといかにも駐在員なのだが、実は出張にパソコンを持参するのは今回が初めてのこと。あまり仕事に追われたくないので、本当は携帯電話さえも持ちたくないほど。今回は特別で、客先との面談結果を、5日の朝一番に間に合うように東京にレポートせねばならなかったために、しぶしぶ持参。
いざ取り掛かろうとしても、パソコンをホテルの電話とどうつなげばいいのかも初めてのことで分からない。やむなく会社の同僚に電話していちいち教えてもらう始末。(←情けない)

それでも、1人ホテルの部屋で画面に集中できるので、あれこれ邪魔も入らずに思ったよりも仕事がはかどる。出張報告も飛行機の待ち時間などに済ませておけば、非常に効率的。何で今まで気がつかなかったのかと思うほどで、どうりでみんな出張に持参する訳だと納得。

普段つなぎ放題のケーブルなので、電話回線だと本当にいらいらする。通信料は一体どのくらいになるのだろうか、これも見当がつかない。節約の為に回線を切ったりつなげたりを繰り返しているのだが、実は先ほど書き終わった日記が全て何かの拍子に消えてしまったのだ。(泣!泣!)という事で内容を思い出しながらこれが2度目の執筆。なんともやるせない。

昼飯はデトロイトの日本食屋 三平へ。
店内のテレビで本当に久しぶりにNHKニュースを見る。画面は国会答弁中の小泉首相。日本にいる時はそうも思わなかったが、しっかりと毅然たる態度で自分の言葉で主張する姿には好感を持った。 アメリカならびに海外諸国に対しても、ぜひとも同じ態度でモノを言ってほしいものである。 野党は相変わらずぐちぐちと、非建設的な質問を繰り返しており、これが国会の場でわざわざ言わなくちゃならない事かどうかも判断出来ない議員がたくさんいる事、そしてそんな下らない質問をわざわざニュースで流す事に驚いた。

国会は結局何の結論が出たかもよくわからず、次に、中学生の長男が餓死寸前まで追い込まれた事件を報道していた。

親も親なら近所も近所、学校も含めて一体何を考えているのか。さわらぬ神に祟りなし、いかにも日本的な事件である。親父の凶悪な顔写真を見れば誰もかかわりたくないと思うだろうが、いくらなんでも見てみぬふりも限度があるだろう。立ち入ろうとしたが許可が下りなかったとか伝えられてたが、中学生がそのまま死んでしまったら、知らん振りを決めた近所の人、学校の担任とかはどう責任取るつもりなんだろうか。
狭い日本なのに、全く不可解である。狭い日本だからこんな事件が起きるのか。

日本は本当に好きなんだけど、外から見ると「誰もが気がついている事が現実に浸透していない」事があまりにも多いような気がする。最近特にそう感じてきた。


2004年02月04日(水) ジャネットは演出?

昨日はスーパーボウルのハーフタイムショーでのジャネット・ジャクソンの胸が露出するハプニングを書いたのだが、何と米連邦通信委員会が過度の演出に対して調査するらしい。てっきり被害者だと思ったジャネットが「わたしの意図するところではなかった。観衆、テレビ局、NFLすべてに陳謝する」と謝罪声明を発表した。 という事はこれはやはり予定していた演出だったのか。だとすれば最高である。そこまでやるなら分かりやすいように、共演のジャスティンもズボンを下ろすとかやるべきだったよな。こちらは、本当のハプニングであり、ジャネットがジャスティンをボロカスに非難するのではないかと思ったのだが。 

テレビのニュースも今朝から問題のシーンを繰り返し放映している。ただ、肝心な部分にぼかしが入っているため、逆になんともおかしな映像である。という事は、ぼかしがあれば問題ないのだが、ライブショーは生中継でぼかしがなかったのが大問題なのだろうか。ニュース番組で繰り返し、本当に繰り返しぼかし付きで放送する方がどうかとも思うのだが、それに対しては何のおとがめもないし苦情電話もないのか、不思議だ。


ここまで書いてほんものの画像を発見!!  どうみても最初から仕組まれていたよな。内側を良く見れば。。。


今日も朝からばたばたとしておりあっと言う間に、既に夜の9時になってしまった。
(またもや会社からのアップである。仕事せんか、仕事を!)
午後6時から明日からの出張準備に取り掛かろうとした所、受付のおばちゃんがタイヤがパンクしたので直してくれという。車はホンダのCR-Vだったが、リアハッチがなぜかうまく開かない。おばちゃんも友達の車だから分からない、という。昔、テラノに乗ってた友達が、よく上部のガラスを先にあけていたのを思い出し、トライするとうまくひらく。が、リアについたスペアタイアをとめるジッパーが凍り付いて動かない。強引にそれを引き裂いて、震えながらのタイヤ交換。そんな事をしているとすっかり夜の8時前。黒人のビル管理人がほとんど役に立たないながらも、横で親切に見守ってくれたのがうれしかった。

明日は早朝のフライトで客先周り。
最近は雪ばかりなのでフライトがキャンセルになったり遅れない事だけを祈る(憂鬱)。


2004年02月03日(火) スーパーボールのハプニング

1日に行われたNFLの頂点を決める第38回スーパーボウル、試合内容は手に汗握る試合展開で、アメフトファンではない自分にも十分過ぎるほど楽しむ事が出来た。 

問題があったのはハーフタイム・ショウ。
噂には聞いていたがこんなに大掛かりで大胆なショウが、ハーフタイムの時間に特設ステージを設置してやるとは、さすがやる事が違う、と圧倒させられた。数分前まで熱戦を繰り広げた会場があっというまにコンサート会場へ。

そこで見事なダンスと歌を披露したジャネット・ジャクソン。彼女のライブは初めて見たのだが、切れ味のあるダンスと歌唱力には本当に惹きつけられた。 が、ハプニングはショウの終わりにさしかかった頃に起こった。共演したジャスティン・ティンバーレイクが、ジャネットの衣装に手を伸ばした際に、何らかの拍子で胸があらわになってしまったのだ。
テレビで見ていたときには、これもひとつのショウの一環と思ったのだが、中継していたCBSがすぐに場面を切り替えた時には、やはり何かのトラブルだったのかと感じた。

案の定、今日の新聞では、生中継していた米CBSテレビが「全く予想外の出来事で、まことに遺憾だ」と謝罪した。
また、ハーフタイム・ショウをプロデュースしたMTVも、「ジャクソンの衣装が破れたのは、リハーサルにもなく予定していなかったことで、意図的ではなく、ショウの内容と関係ないもので、このようなハプニングが起こったことを遺憾に思う。このことで、不快に感じた方がいれば、深くお詫びする」と述べている。
一方、NFLはこの事態に激怒しており、同幹部は「MTVが今後、ハーフタイム・ショウをプロデュースすることはないだろう」と話した。

気になったのは当の本人はどう思っているんだろうか、ということ。
毎年のように、全米で最高視聴率のスーパーボール。ハーフタイムもコマーシャルもまさに特別であり、非常に関心が高い。そんな中での胸ポロリ。ジャスティンももちろん故意ではないし、本人もどうしようもなかったとしかいいようがないとは思うが、ハプニングとはいえTV曲が謝罪するという事は訴訟ざたにまで発展してしまうのだろうか。
これがブリトニーとかであればまた話は別だろうが、ジャネットの胸ポロリなどそんなに大きな話題にならずにすぐに忘れ去られると思うのだが。


2004年02月02日(月) ヨガと不思議な夢

昨晩は会社の同僚夫婦を誘って鍋。
同世代ということもあってかなかなか楽しかった。日本酒はなんとアメリカに来て初めてだから9ヶ月ぶりだろうか、せっかく差し入れしてくれたのだが、急ピッチであっという間に空になった。それにしても本当に久しぶりに酒を飲んで喋った気がした。普段は酒を飲んでも、客との接待や上司がらみしかなく、そんなものは少しも酔っ払わないし、苦痛なだけなんだよな。

日本にいた時は、気軽に一杯誘える知り合いや同級生も多く、彼らとの付き合いが実にストレス解消になっていたのだな、と今更ながら実感する。米国に来てからは、日常の仕事や生活で忙しいという言い訳の元にそんな仲間も見つける事をしておらず、これが今のストレスに大きくつながっている原因のひとつなのかもしれない。

午後6時から11時近くまで、結構飲んだ割には今朝の目覚めはすっきり。
10時30分からは、前から気になっていたスポーツジムのヨガのクラスに参加してみる。スローな動きの中に普段意識さえしない筋肉にゆっくりと刺激を与える。それだけなのに、足の裏が暑くなり汗ばんでくる。このクラスは、エアロビなんかより人気もあって参加者で一杯であった。ヨガに対するアメリカ人の興味関心が高いのも新たな発見で、ある意味で意外であった。リフレッシュするには筋トレよりもはるかにいい。

家に帰って確定申告の作業を進める。
といっても、日本ではもちろんやった事がないので初めての経験である。マニュアルに沿って埋めていくのだが、日本の銀行預金の金利収入だとか、ちょっと調べないと分からない事項も多い。金利収入というほどの金利がついていない事ははっきりしているし、あまりにも低金利ゆえに金利そのものに何の興味さえなかったのだが、初めての申告なので、とりあえずしっかり調べてみる事にする。(といっても東京三菱に聞けば、個人の年間取得金利など、すぐに教えてくれるものなのかどうかも疑問なのだが)
それにしても項目が多く複雑だ。これを全米国民が丁寧に記入してきっちりと申告しているとは、とてもとても考えられないのだがなあ。

そのうちに、ヨガの疲れか、突然強烈な睡魔に襲われてそのまま3時間ほど熟睡。
夢の中では、なぜか自分が巨人のピッチングコーチになっており、あれこれとベテラン投手にも指導しようと意気込んでいるのだが、工藤投手がやってきて「自分はベテランだし任せて欲しい。開幕までまだまだ時間があるじゃないですか。あれこれと指導受ける必要ない」と言う。そして工藤投手に対して「お前には任せているから何も心配していない。好きなようにやれ」と伝えるのであるが、コーチとしてそんな事しか言わなくていいのだろうか、俺の存在はなんなんだ、と自問自答する、嫌な嫌な夢だった。
その後に金縛りにあって苦しいのに、叫んでも叫んでも目が覚めない。かろうじて目を覚ました時にはおかしな疲労感で一杯だった。

一体俺は何をやっているのだろうか。
こんな窮屈な昼寝は初めてだし、こんなにはっきりと夢を覚えているのも初めてかもしれない。
ヨガの不思議なパワーの影響だろうか。(←そんな事はないだろうに)
30越してアメリカに来て9ヶ月。まだまだ何の波風もない落ち着いた生活はさせてくれそうにないな。 


2004年02月01日(日) 引越しどたばた劇

午前10時30分起床。なんと睡眠10時間以上。
それにしても良く寝れる。なんだか心身ともに疲れきっているな。自分はこのまま一体どうなってしまうのだろうかと不安にもなる。(←嘘)

昨日は事務所の引越し。
昔の事務所は去年の11月で引き払っていたのだが、新事務所の内装が手間取っていた。
ようやく年明けには入れると思っていたのだが、なんと業者がカーペットを張り間違えてまたやり直し。カーペットはもともと注文していたものよりも高価なものが張られていたのだが、いかにも趣味が悪く本来のものに変えてもらった。
それにしてもいくらのんびりしてても、あまりにも仕事がお粗末やで。誰も責任取ろうともしない。

引越し屋は5時からくることになっているので、とりあえず身の回りのものは自分で運ぶ。
それから、パソコンやサーバーなど大事なものも、業者に頼らず慎重に自分の手で運ぶ。

米人スタッフもこういうときに本当に差が出る。
自分のものだけやって後は全く知らぬ存ぜぬのタイプと、積極的に共有のものも手伝うぶタイプ。 ほとんどが自分の身の回りの物だけしか扱わず、まだまだ他に荷物もいっぱいあるのに自分の机の整理なぞはじめる。それでいて、昼飯時に今日は肉体労働だから会社のお金でピザを取ろう、とか提案して、どこのピザ屋でトッピングはどうするのか、サラダはつけるのか、とかドレッシングは、とか我々がてんてこ舞いの時に御丁寧に聞いてくる。 
忙しいのが見て分からんのか、君たちは。 アンチョビがどうのソーセージがどうのとか、どうでもいいんだよ。

おまけに事務所内が大混乱でサーバーの接続から何から猫の手も借りたいほどなのに、それを横目で見ながら定時でグッナーイ。こういうやつに限って、次の日にFAXが通じないとか、本棚ファイルの位置が悪いとか、決まって文句だけは一流なんだよな。ぶつぶつぶつ・・・・

ちょっと遅れて6時過ぎに業者が来ても、作業員も早く帰りたいからあちこちに勝手に荷物を置いていく。これをまた1つ1つ指示するが、どこにおくか考えてもいなかったものが出てきたり、一旦指示して置いてもらった位置が上司の気に召さずにやり直ししたりと、何ともくたびれる。
幸い、一生懸命事務所のことを手伝って遅くまで残ってくれるスタッフもいて、彼らの協力は本当に助かった。

日本の事務所移転の時は全て業者が仕切ってくれたので、荷物の運搬はもちろん、電話もパソコンも問題なく翌営業日から使えたから、何の心配もなかった。 といっても、梱包作業とか、やっぱり社内のみんなで協力して助け合ってやったよな。日本の時を思い出すと、こちらの事務所だって少人数で毎日顔をあわせてるんだから、こんなときくらい一致団結できたらな、と思うんだけど、期待過剰なんだろうか。 さびしいことである(といっても自分だけだろうな。こんな事考えているのは)。
駐在6年目の同僚に愚痴ると「そりゃ期待しすぎですよ。奴らやるわけないじゃないすか」、とまるでこちらの指摘がおかしいと言わんばかり。でも確かに役割(業務)分担で会社と契約して、その内容に相応するだけの報酬をもらっている彼らにとっては、業務と関係ない引越しなど知ったこっちゃなく、勝手にやってくれといった所なんだろう。


明日はスーパーボールでなんだか賑わっている。
アメフトはあまり興味がなかったのだが、ちょっと見てみようという気にさせられる盛り上がりようである。


Kyosuke