LAST SAMURAI

 何処から語ったら良いか分かりません。とにかく。とにかくオススメしますよ。かなり好きです。時代背景とか設定とか衣装とか。私の好きなモノが詰まっているから・・ってだけじゃないと思う。コレは人としてなのか、日本人としてなのかは分からないけど魂に響くかんじ。どんどんストーリに飲み込まれて入り込んで止め処なく涙が溢れた。
 映画館でないたのなんて初めて。ウルウルってきたりすることはあるけど、あふれ出たのは本当に初めて。私の中のどんな感情なのかは私にも分からないけど、周りに人がいる・・ってだけでどこか客観視してしまうところがあって、「周りの目」を気にして涙をこらえてしまう。だけど。この作品はそんなコントロールできないぐらい入り込んでしまって、止めようと思う気持はどこかにあるんだろうけど、とにかくただただあふれ出て。

 夫を殺した敵を看護しなければならない女の心。

 自分が殺した男の妻に世話になっている男の心。

 「武士道」という主への絶対なる忠誠心にはじめて触れた異国人。

 すべてが胸に突き刺さり、世界に包まれた。

 徐々に変化する心。それはオールグレンのだけでなく、村人すべての心。新しい文化に出会ったことで学んだ新しい心。

 武士の謙虚な心と西洋人の前向きな心がひとつになり、共に戦うことを決意する。時には死を恐れず、時には死を覚悟して。
 「行かないで」と泣く子供を抱きしめて「大切な人を守る為に戦うと」告げた戦士。鎧をまとい、刀を受け取り、そこに一人の武士が生まれる。

 1000年の歴史を持った日本国の戦士である「武士」。

 その最後に現れた武士は「異国人」。

 しかし彼は誰よりも「武士道」を重る。

 最後に流した涙は「本物」だろう。





 ・・・・って、別に映画の予告編書いているわけじゃないんだけどね(笑)。
 なんだか感動しすぎて言葉が出ないのよ。
 だってさ?2時間半も上映時間があるのにまったく長く感じなくて。それどころかスタッフロールが流れる中も余韻に浸って・・っていうか、放心しちゃってなんも考えられない・・カンジ。
 「あ・・日本人スタッフもいるんだぁ」ぐらいしか考えられんかった。
 超絶感動して帰りにパンフ買って。家に帰って読んでビックリです。

 天皇は高3ですか?!

 あの東京場面はアメリカでのスタジオセット撮影?!

 真田は子供時代から俳優だったんだ?!


 ・・・ってカンジでしょうか。書き出してみたら凄いどうでもいい感じ(笑)。目の付け所がなんとも私らしい(笑)。


 そして感動の中でもところどころ突っ込み場所があったりしてさ。

 うおぉ!いきなり始まったよ・・とか。

 主役がアル中って・・!とか。

 初見のはずの袴の着かたなんて良く分かったなぁ・・・!とか。

 明治初期の女がメリケン人と接吻していいのか・・・・!?とか。
 
 日本語覚えるの早っ・・・・!とか。

 鎧重くねぇ・・・!?とか。

 うっわぁ・・・。きっと氏尾って勝元のこと好きだよなぁ・・・とか(笑)。

 「オールグレン×たか」よりも「オールグレン×勝元」の方が萌えるなぁ・・・とか(爆)。

 っていうか、「氏尾×勝元」の下克上万歳!・・とか(暴走中)

 え・・・天皇って・・・えぇ・・?!とか(妄想中)

 

 ・・・こういうカプ書くと検索に引っかかるんだよね(なら書くなって)。


 とにかく素晴らしかったです。・・・・そんな雰囲気が微塵も感じられなくて本当に申し訳ありません(笑)。



 心に残っているのは、最後の天皇の言葉。

 西洋の文化や衣服を取り入れたが、日本人としての心を忘れてはならない。


 ・・・って。まったくセリフが違うことをココに宣言します!こんなニュアンスでした。

 
 新しい文化を取り入れることに必死で、大切なものを置き忘れてしまった。
 なくして気付く・・・なんて何処にでもある言葉だけど、それに気付かせてくれた武士。見捨て退けようとした武士が気付かせてくれた「モノ」。

 きっとそれは「今」の「日本人」も失いかけているモノだとおもったり・・して。


 最後に。
 ちょっと「武士道」を美化しすぎかなぁ・・・なんて。

2003年12月11日(木)
My追加