空虚。
しずく。



 「   」

酔う、事は、気持ちがいいから、好きだ。
映すもの全てが、朧気になるようで、
少しだけ逃げる事が出来るから、好きだ。

綺麗な言葉を、使うのが好きだった。
愚かな想いも、逃げている自分も、すべて、
覆い隠してくれるから。

立ち上がる事が出来ないだけなのに、
動き出す事が出来ないだけなのに、
それを正当化する事が出来たから、好きだった。

不安で、不安で仕方なくて、
でも、度を越えた束縛は愛ですらなくて。
ただ、あの人を「所有物」として見る、だけのことで。
わかっているのに、その思考から抜け出せないのは。
どうして、だろうか。

いらいら、する。多分、気持ちが悪い。
何も、見えないけれど、いい、気分じゃあない。

…また、乱すのか。どこまでも、いつまでも。
座り込めもしないのに、ただ、それだけを見せ付けて。
いったい、何が、残る。何が、したいって、言うんだ。

「大したことじゃない」「もう慣れた」
それを繰り返しても、消えないのは、何故だ。畜生。

2005年12月10日(土)
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