 |
 |
■■■
■■
■ あの時と同じ夜。
ずっと沈めておきたかった。
その記憶は、突然あらわれて。
はりつめた空気の中を、飛び出した。
「名前も知らない土地で、 他人の目を盗んで一緒に出かけた。 途中のお店でお酒と水を買って。 オレンジ色の光の中、座った。 どこかの民家の塀に背を向けて、 あなたと同じお酒を飲んで。 静かに、語り合った。 顔と顔をつき合わせて、 「***」と言われたのに、 私は、理性を捨てられなかった。
後から感じた後悔と。 もし、・・・そう、していたら? 『あなたと私の関係は、変わっていましたか?』
(その一ヵ月後に、あなたを抱いたのだけれど。)
そんな、想い。
でも、それは私の胸に秘めて。
あなたは、「出来ない?」と、笑ったけれど。」
そんな記憶も、忘れていたのに。
思い出した途端に、色づいて、鮮明になって。
一筋だけ、涙が流れて。
窓を開けて、空を仰いで。
ゆるませた口元は、「笑顔」になった。
「もう・・・三年になるんだね。」
出逢ってから。
想いを、抱いてから。
紅い月は見えなかった。
薄紫の空。
あの時と、同じ。
何故、今。
普段は見えない理由も、
今日だけははっきりと脳裏に浮かぶ。
「最近ずっと、あなたの夢を見ているの。」
同じ、理由で。
ドアを開けて、裸足のまま。
アスファルトの道路を歩く。
まったく違う景色なのに、
流れる風と、あの時の香り。
「まだ、好きだよ。愛してる。」
綺麗な愛じゃ、ないけど。
初夏の夜の、幻でもいい。
少しだけ、想いに酔わせてね。
また、消えていっちゃうから。
とどめて、おけないから。
2002年07月17日(水)
|
|
 |