空虚。
しずく。



 見えない、見ない。

脳内が空になると同時に。

腕に傷が増えていった。


右手に握られたカッター。

それは、私の身体の一部のように。


頬を切るのは、涙の代わり。

腕を切るのは、心の代わり。

足を切るのは、ただの、気まぐれ。


そのどれも正しくて、間違い。


生きているのは、生命。

死んでいるのは、ゴミ。


邪魔だから、捨てたのに。

何故、あの人は泣いたのだろう?


解かっていたはずの理由は、消えた。


ああ、耳鳴りがする。

まるで誰かの声のような。


目を閉じて、見えるものは何もない。

目を開けて、見えるものが何もない。

・・・映っているはずなのに。


止めよう。それに固執する事。

見えないんだ。見たくないんだ。

・・・そうだろ?


誰に問うでもなく、呟いて。

笑った。

2002年06月17日(月)
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