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■ 終わりだ。
飛んでしまおう。 ここから飛ぶだけで、楽になれる。 死ねなくていい。 この"頭"はもう要らない。 狂ったようにまわり続ける思考回路を、
――・・・止めて。
気づけば、傷つけていた。 久しぶりに手にしたのは、使い慣れたカッター。 心が痛む。鋭いナイフで刺されるように。 あの人の言葉ひとつひとつが私に突き刺さる。
"壊れる。"
直感した瞬間に走った紅い線。
「逸らさなきゃ。対象を。」
一心不乱に、傷つけた。 腕を、手の甲を、 見当たるところ。すべて。
痛みの欠片も感じない。 ああ、きっと手首を切っても感じないんだ。 それを考えたら、可笑しくなって。
笑った。 瞳からは涙を流してるのに。 口は笑いを上げるのを止めてくれなくて。
血が流れ出すのをみて、また笑った。 いつから私の血はこんなに黒くなったんだ? あんなに、キレイに見えたのに・・・。
「汚い。」
無性に腹が立ったのと、 自分には似合いだと思ったのと、 何故か悲しくなったのと。
私には何処まで価値がないんだろう。 傷つけてもこんな色の血しか流せないなんて。
足りない。まだ嘲り足りない。
「も、死ぬしかないや・・・。」
手首切ってもきっと死ねないから、 窓に近寄って、ベランダに出ようとした。
・・・そこで、記憶が途切れた。
"『死ね。』"
"それが私への、最期の嘲り。"
2002年02月20日(水)
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