空虚。
しずく。



 『頑張ったね。私。』


"此処にいる時は、また違った自分になれる。"
"叶うなら、ずっとこの場所で、こうして佇んでいたい。"


今日も出かけてみた。
家でじっとしているのはあまり好きじゃない。
浮かび続ける考えに押しつぶされてしまうから。
だからたまには、気分転換。

電車に乗るのはやっぱり嫌だったから、
今日も自転車に乗ってのんびりと。

空と、
風と、
音と。
すごく、居心地がいい。
家の中のあの閉塞感がここには微塵もない。

音楽が、何か違って聴こえる。
音の一つ一つが、すごく鮮明に、綺麗に。

目を閉じて、風の中。
お気に入りの音楽を聴きながら、
自分の足で、ちょっとずつ。

勇気を出して。
忍び寄る"死"の気配を振り払って。
精一杯の、プラス思考。

「満たされる、ってこんな気持ちなのかな?」

安らかな、あったかいような、気持ち。

なんだか、笑いたくなって、

ごく、自然に笑顔を浮かべた。

そしたら、

自嘲じゃない。
これは、本当の顔だ。

って。

(なんだ、笑うって簡単な事なんだ。)

って。

そんな風に、考えられた。


ほんの小さな事かもしれないけど。
何をそんな事で、って思われるかもしれないけど。

あの人の側で、感じた気持ちと、同じ、
この気持ちになれたのは、本当に久しぶり。


だからこの言葉を、
ほんの少しの、勇気を出せた自分にあげる。

『頑張ったね。私。』

2002年02月01日(金)
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