岸部・・・?
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| 2004年04月21日(水) |
「死ね!」と叫ぶべし |
映画や漫画などでの、悪者を殺すシーンは気持ちが良い。 「殺す」ってのがとにかくわかりやすくて良い。 人権だとかどっちが悪いだとかグチグチ言わずに殺す。 最近観た映画ならシティオブゴッドとか座頭市とかキルビルとか。
しかしそれを現実の世界でやってしまうのは悪ノリでありまして、兵器があるだのないだのグチグチ言わずにボコ撃ちしたマメリカタイプになって周りから罵られることになってしまいますので、現実に人を殺したいなら裁判に持ち込んで裁判官に「殺すべきだね」と言わせることです。
友達や彼氏彼女と喧嘩中に「これを言ったらどうなるか」などと考えながら喧嘩することの煮え切らなさと言ったらない。かと言ってすぐに実力に出るようなのは痴呆の極み。 そこで登場するのが「死ね!」の一言、電話なら「むかついて唐突に切る」などの類。
上級者の友人の話をすると、「めし食った?どっか食べ行かん?」という電話をかけてきてたので「もう食った」と答えるだけで「くそが!死ね!」だ。 飯の誘いを断っただけで「死ね!」となる。 ここまでくると彼のストレスは限りなくゼロに近いし、こっちとしても、あまりの論理の飛躍にまったくカチンとこない。むしろすがすがしい。
当然、愚痴などにも有効で、これも実例を挙げると、「7時まで残業しろって言われた。死ね!」などの愚痴があった。これには多少仔犬が吠える時のような悲しさが見受けられるものの、アリだ。こう吐くことによって彼は上司に対する従順さを取り戻すであろう。
上級者の先輩カップルの喧嘩の話。カチンとくるなり、シャクレてもない相手に「黙れシャクレ」だとか、メガネかけてもない相手に「貴様メガネこの!」などの応酬らしい。
とは言うものの、実際に「死ね!」と言えるにはよほどの親密な関係がないと難しいので、「バカが!」「クソが!」「ハゲが!(これは実際ハゲてる人に直接言ってはダメ!)」などが一般的で良い。かく言うおれもこの3つの使用率が一番高い。 他にも「寄り目が!」「核家族が!」「大家族が!」「逆子が!」「1コ下のくせに!」など、一見文句としていわれのないことでも良い。
以上で言いたかったことが、三島由紀夫の「不道徳教育講座」の中にある「殺っちゃえと叫ぶべし」という項でもっとうまく書いてあります。
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