インコの巣の観察日記
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2005年02月17日(木) 光の街

当然のことながら、Getafe戦は日本では放送されなかった。

WOWOWのハイライト、つまり30秒間の映像が全てなのだろう。



スペインにいた私は当然、ニュースや現地のダイジェストで

この試合を振り返ることが出来たのだろうが、それはしなかった。

いや、出来なかったと言うほうが正しいだろう。

と言うのも...ホテルの部屋のリモコンが行方不明になったのだ(爆)




その前日、ValenciaとDeportivoの試合を見ていたのは覚えてる。

途中でどうしようもなく眠たくなって、電源落して寝たのを最後に

あの後、リモコン...どこへやったんだろう??(爆)


と言うわけで、Getafe戦は私が、Montjuicの

Estadio Olimpicoで見た映像が全てと言うことになる。

私の心の中にのこる映像が全てと言うことになる。




日本ではたった30秒間で伝えられる試合、

ビッグマッチでも何でもなくて、スタンドも半分以上が空席だった試合、

でも、私にとっては一生忘れられない試合になった。



Soldevillaのゴールが決まった瞬間の歓喜を忘れられない。

あの瞬間、Pasionが弾けたのが自分でわかった。


拳を突き上げ、嬉しさのあまり飛び跳ね、隣のおじちゃんに担ぎ上げられ、

周囲のEspanyolファンに手洗い祝福を受け...

おかげで、お気に入りのFendiのサングラスが壊れたけれど、

そんなのは気にならない。だってSoldevillaのゴールが決まったから。

Espanyolを勝利に導くゴールが決まったのだから。



場内アナウンスの“Antonio...”に合わせて“Soldevilla!!”のコールを2回、

“Raul...”に合わせて“Tamudo!!”のコールを3回、皆と一緒に叫んできた。




何と素晴らしい試合だろう。それまで苦しみに苦しみぬいて、

やっと手に入れたゴールと勝利と勝ち点3...涙がこぼれそうになった。









ドイツ人やフランス人はたくさんいるけれど、日本人観光客には甚だ不人気なMontjuicの丘。

だが、私はこの場所が大好きだ。Barcelonaの他のどの場所よりも

この丘と、そこにあるEstadi Olimpic de Montjuic Lluis Companysが好きだ。


あの丘だったら1日中過ごせる...それほどにお気に入りの場所となった。

他のどこよりも、Barcelonaの青い空に近づける気がする。

この手に、溢れんばかりの光をつかめるような、そんな気がする。


あそこにいると...まるでこの街に抱かれているような、そんな気さえした。




私のバルセロナ・アレルギー...少しずつ治ってきてるように思う。

相変わらず、街中にはカタランが溢れていて、その表記を見るたびに

「読めねぇ、分らねぇ、Castillanoが載ってねぇ...(困)」と欝になるけれど、

それでも、何となく...どうしてPochettinoがあれほどまでにこの街のことを愛するのか、

その理由が何となく分るような、そんな気がする。



Pochettinoは本当に太陽の光が似合う人だ。

日に焼けた肌と輝く金褐色の髪...私にとって彼は本当にAchillesのようだった。



彼はメインストリームを歩くFutbolistaではないだろう。

だが...誰よりも輝く光の中で、彼はピッチを駆けている...きっとそうなのだろう。








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