インコの巣の観察日記
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2004年06月20日(日) トロイ

やっと友人の都合がついたので、この映画を見に行ってきました。  


イリアスとオデュッセイアを下敷きにした歴史超大作。

3時間近い上映時間も全く苦にならないほどに、見ごたえのある作品となっていました。


まぁ、映画評なんて言うものは試合評と同じように人それぞれ受け止め方が違うから、

『金返せ!!』と思う人もいるかもしれないけど、少なくとも私にとっては“当たり”でした。


でもね、金返せ!!と思う人は少ないんじゃないかなぁ...。

だって、本当にスケールが大きくて、そして美しい作品でしたから。


以下、ネタバレなんで、これから映画見に行こうと思ってる人は読まないで下さい(笑)




何が美しいかと言えば...空の青さ、海の蒼さ、乾いた大地と砂塵、

トロイ王国の人々の青い服、そしてギリシャ軍の黒甲冑...

もちろん、これらの色彩も鮮やかでとても美しいとは思ったのですが、

やっぱり、この映画の1番の美しさは、このシーンに込められてると思う。



そう...Achilles(アキレス)とHector(ヘクトル)の対決シーンです。

もう、圧巻だった。本当に美しいんですよ。もちろん、血は流れるし、

最終的にはHectorは討たれて死んでしまうわけだし、

Achillesはその死体を馬車で引きずっていくわけで、

あまりに残酷な行為は美しいなんてとても言えないはずなのですが、

とにかく、私の貧弱なボキャブラリーでは美しいとし言えないんです(苦笑)



流れるように、そしてまるで舞のごとく、両者の剣は火花を散らす。

この一連の一騎討ちのシーン、スタントは使ってません。全て、Brad PittそしてEric Bana自身が演じ闘っています。

相当に訓練積んだんだろうな...と感心せずにはいられない、鍛えられた肉体と、そしてその剣捌き。 

あまりに見事でホレボレしてしまいました。マジでこの作品のPochettinoじゃなかった(今、マジで素でPocheと打っていた:笑)

Brad PittとEric Banaは美しい戦士であり、勇者でした。Orland Bloomは...別にどうでも良い(爆)



実は先日、ある方からナイジェリア戦後にインタを受けるPochettinoの写真を見せていただいたのですが、

この鹿嶋のスタジアムで取られた写真、Pochettinoはユニフォームを脱いだ状態だったんですよね。(ナイジェリアの選手と交換したのかな??)

その肩から腕にかけての見事な筋肉と、鍛えられた腹筋に思わず『まさしくAchillesだわ!!』と思ったのでした(爆)

Pochettinoって筋肉の付き方がキレイなんですよね。立ち姿が凄く美しい人だし、何せ私がその後姿にホレた人なんだもん。

肩から背中にかけての筋肉の付き方がキレイなんだろうな。だから、思いっきり着痩せする人です(笑)



パリのラグビーチーム、STADE FRANCAISがチャリティーのために毎年作成するカレンダーを

見たときの感想と同じく、このTROYのAchillesの体つきは本当に美しいと思いました。もちろん、Hectorもだけれど。


でも、Eric BanaよりもBrad Pittの方が脱ぎっぷりが良いからなぁ...

(PochettinoとFiorese・Gabiとの違いってところか??Gabi、アレは反則だぞ??:爆)

彼の体の方が印象に残る(爆)だって、初登場シーンから、めっちゃキレイやったもん、ぴ様って。

(いや、さすがペーターゼン監督、抜かりないです。観客が何を望んでいるか良くご存知で...笑)


大腿二頭筋も鍛えられているし、Futbolistaっぽい脚になっていましたよ。アレで膝周りの筋肉がもう少し付けば完璧!!

もうこれで、マシュー・ボーンに“Brad Pittは脚が貧弱だから(笑)”って言われなくて済むハズ!?

注)マシュー ボーン 人気振付師。 アダム・クーパー主演で有名なMIAPの白鳥の湖、コレもこの人の作品。



この映画でAchillesやHectorたちの雄々しい戦いを考案したのがサイモン・クレイなのですが、

彼もマシュー・ボーンの如く、素晴らしい“振り付け”を授けてくれたと思います。

えぇ、まさにアレは武闘ならぬ舞踏だから。空に舞うAchilles...彼を見た瞬間、その美しさから、

相手FWと制空権争いをするPochettinoをイメージしたのは、恐らく私だけでしょうが...。


とにかく、この戦闘シーンを見るだけでもお金払って映画館へ行く価値はあると思いますよ。

そこで、思いっきり自問させられるけれど...。人間は3000年前から実は何一つ進歩してないんじゃないか??と。




どうして、イリアスやオデュッセイアのような物語が、何千年にも渡って人々の間で語れ続けてきたのか...。

それは人間の本質を描いた物語だからに他ならないのでしょう。富・名誉・権力・そして愛。

それらを手に入れるために、人間は何千年にも渡って大地を血の色に染めてきた。


Brad Pittがインタビューで『アキレスにとってのアキレス腱、つまり弱点は実は“心”だったと思う。これって僕も含めて誰にとっても同じじゃないかな』

このように語っておりましたが、まさにその通りだと。でも、その心が人間最大の武器でもあるのでしょう。



TROYの下敷きになったイリアスですが、実はこの物語には神々が登場致します。

それぞれの神様がトロイとギリシャに肩入れして、人間と共に戦います。

でも、この部分を映画化するにあたって、バッサリ切り落としています。

だからこそ、この映画はより多くの人たちの共感を得られるようになったんじゃないかな。

だって、人間の物語、それも普遍のテーマを扱った作品となったのだから。



この映画を見に行った人たちが口々に「あのね、Brad Pitt目当てで行っても、

帰ってくる頃にはEric Banaにメロメロになってるから...」
と言っておりますが、

私が単なるBrad Pittファン(つまり、Pochettinoが絡んでいなければ)間違いなく、

この通りになっていたことでしょう。うん、本当にHectorはカッコよかった!!


一緒に行った友人は、別に映画俳優にはさほど興味のない人なのですが、

彼女は「Achilles、Hector、そしてParis...この3人の役柄で選んでも、

そして単にBrad Pitt、Eric Bana、そしてOrland Bloom...この3人の顔で選んでも、

私は絶対にHector、Eric Banaが一番!!」と力説しておりました。


私も映画を見ながら「あぁ、彼女は絶対にHectorを選ぶだろうな。だって...

Eric Banaってオーストラリア人だけれど、東の血、入ってるよね??」と思っていたんです。

なぜか、彼の顔立ちというか顔の造作が、クロアチア代表を思い出させたんです。

誰に似てるって訳ではないのですが、BobanやVastic(彼もルーツはクロアチア)、

彼らの顔が思い浮かんだんですよね。


私の隣で見ていた友人、彼女は別名東欧探知機(爆)

彼女の好みは「男はスラブ!!」なのですが、スラブ系の血が入った顔は

無意識のうちに見分けることが出来る。というか、そういう顔立ちにのみ引かれる(笑)

スラブの中でも特に東スラブ、つまりバルカン半島の血には滅法強い。


で、彼女の好みだと私が感じ、実際彼女が「めっちゃカッコよかった、Hector兄ちゃん!!」と言った

Eric Banaですが...Cafeでお茶しながらパンフレットをめくって見て、私は大爆笑。


Eric Bana 1968年、クロアチア人の父とドイツ人の母の間に生まれた。


2人して大爆笑。私たちって...スゴすぎ。




HONOR THE GODS ! LOVE YOUR WOMAN, and DEFEND YOUR COUNTRY.

恐らく、多くの観客は彼の方に引かれるだろう。仕えるのなら、彼のような賢者が良い。

命を賭けるのなら、彼のような勇者が良い。嫁ぐなら、彼のような誠実な人が良い。


Brad Pittは苦手だって人、Achillesは苦手だって人は、Eric Bana・Hector兄ちゃんに注目して、

この映画を見てくださいませ。最後は涙ボロボロかもしれないけれど(笑)


どうでも良いですが、私は“ヘクトル”と言う、英語読みには非常に違和感ありました。

だって、どう考えても彼の名前は“エクトル”なんだもん(笑)そ、スペイン名にもありますからね。

ちなみに、etymology 語源学から言うと、このHectorと言う名前の原義は

古代ギリシャ語の“HEK-tor”つまり、保持する者、守護する者の意。彼がトロイの守護者であったことを現しています。

付け加えるならトロイの守護神は太陽神アポロンです。



さて、もう1人のイケメン・Orland Bloomですが…なぜか、私は彼がAtletico MadridのGarcia Calvoに見えて仕方なかった(爆)

いや、似てるとかじゃなくって、なぜか彼を思い出してしまって...そうなると、もうダメ。ずっとガルカルだった(爆)

で、Orland Bloomですが、彼は立派にParisを演じておりました。えぇ、もう最高にヘタレな王子役を!!(爆) 


典型的な第二王子だな、Parisは。お父さんやお兄ちゃんはじめ、多くの人に愛されてすくすくと育ちました(笑)

Hector兄ちゃんが王位継承者として全てを背負って生きてきたのに対して、自由奔放に生きてきたParis。

その自由奔放さが、国を滅ぼした…ってまぁ、彼がHelenaを略奪したってのは、

単なるキッカケで、もともとミュケナイ王はトロイを手に入れようと画策していたわけで...。

しかし、Hector兄ちゃんはどこまでも、この弟に甘いです。「兄ちゃん、僕を愛してるよね??だから、僕のこと守ってくれるよね??」

ってアンタねぇ…(苦笑)。そう言ってHelenaを連れて来たことを打ち明けるParisに対して

「何てことしてくれたんだ!!」と本当なら怒りを爆発させたいところをグッと我慢の兄ちゃん。


でも、とことんParisに甘い兄ちゃんとお父ちゃん…まぁ、彼らがこの弟は放っておけないって

そう納得させるだけの人物でなきゃいけないのですが、そう言う意味ではOrlandくんは適任だったな。

他にParisの役が出来るといえば、ヘタレ役の適任者Leonardo DiCaprioくらいか??(爆)

でも、Leonardoは貧乏臭いからダメだ(笑)仮面の男でも、高貴さが感じられずダメ。

ってか、彼はコスチュームプレイが向かない俳優さんだな。

だから高貴さって点では、Orlandくんの方が遥かに適任。見事なキャスティングだ。



Helenaの夫である、スパルタの王 Menelausとの決闘シーンでも、

太腿に傷を負って、剣を落とし(せっかくお父ちゃんが授けてくれた伝説のトロイの剣なのに)、追い詰められた彼は兄ちゃんに助けを求めるんだな。

Hectorの脚にしがみつくParisを見て思わず「そんなヤツ、足蹴にしてやれ!!」と思ったのは私だけではあるまい(爆)

ま、そこで見捨てないのが、Hector兄ちゃんなのですが...。



ところが、このParisが半神の英雄Achillesを倒すんだから、納得いかねぇぇぇぇぇ!!(爆)

Parisの放った矢は、Achilles唯一の弱点であるかかとに突き刺さります。


...アキレス腱の由来となったAchillesの弱点。


どうやら、Parisは剣は仕えないが弓矢は使えたらしい…なんせ彼はレゴラスだからな(爆)

いやいや、これはトロイの守護神と関連していると、私は思ったんですけれどね。


だってトロイの守護神は太陽神アポロン。アポロンは双子の妹である月の女神アルテミスと共に、弓の名手とされています。

アポロン神殿を襲撃し、その象徴である像を破壊したAchillesに下される罰は…だからParisが手にしたのは剣ではなく弓矢だったのです。




自分の命の炎が消えかかっているのを感じながら、AchillesがBriseisに向けた最後の優しい眼差し…

う〜ん、こう言う演技させればぴ様の右に出るものはいないな(笑)

あまりに切なくて、心の中で「うわぁぁぁぁん、Achilles死なないで!!このバカParis!!」と叫んだのは言うまでもない。


一緒に行った友人は『どうして、Briseis役があの子なわけ??もっとキレイな女優さんを充てて欲しかった』と言ってましたが、

確かに一見して美人!!って人ではなかったけれど、でもAchillesが最後に語った言葉『闘いの中で、キミは安らぎだった』

これが、全てなんだと、私は思った。絶世の美女じゃなくって良かったんですよ、Briseisは。

心優しく、そしてどんな相手にも絶対に膝を屈しない強さと誇り高さを持った女性…それがBriseisなんだと。


う〜ん、やっぱりぴ様が演じると、強いだけのAchillesでは終わらない。

強くて、傲慢で、それでいて孤独で、本当は愛されたいのに、それを上手く表現できなくて…

でも、彼の周囲の人たちって、ちゃんとAchillesのそう言う面を理解していたんだと思う。

Eudorusや母Thetis、そして従兄弟のPatroclusも...。

このPatroclusを演じたのはGarrett Hedlundですが、Brad Pittに似た感じの子で、

ホントに従兄弟って言われて全く違和感なかったなぁ。まぁ、似てなきゃ話の展開上困るんだけれど...。



最後に…トロイの王様。この人の顔、どこかで見たことある、見たことある、と思いつつも

ずっと思い出せなくてモヤモヤしていたのですが、エンドロールのクレジット見て私も友人も喉のつかえが取れた。


『ああぁぁぁぁぁぁぁ!!!Peter O’Tooleだったんあぁ!!!!!』アラビアのロレンスも年取ったものです、ハイ(笑)

『いやぁ、最後に謎が解けて良かったねぇ...』と、2人して大満足で映画館を後にしたのでした(爆)



最後まで駄文にお付き合いくださり、有り難うございました(笑)


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