◇日記◇
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『花』から
不思議な歌である。作者の視線も気持ちも、どんどん奥へと向かっていく。
紅葉にももちろん目を止めただろう。
しかし、その奥のおそらくはいちいの木へと作者は誘われる。
紅葉の季節にくらい常緑樹に引き寄せられる。
近づいた作者は、その常緑樹に赤い実がなっているのを知る。
それも、ひそめゐる、と隠されていた宝物を発見したように、赤い実を詠う。
この歌が、愛交わす・・
の四首後におかれていることからも、
唯一の人と、その人との家庭を求めてやまない気持ちを詠ったことがわかる。
慟哭の歌をこんなにさらりと麗しく詠う若い日の作者を
抱きしめたいほど愛おしく感じる。
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