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2005年09月08日(木) 復活! 【 新・響五十撰 】  僕はこんな50枚に参っちゃうのだ


先日も書いたが、数年前ある音楽サイトに【響五十撰】というコーナーを展開していた。
選ばれた50枚は、ごく私的というか
つまり墨田妖児にとってかけがえのないものばかり。
僕自身、見知らぬ他人のこういう企画が大好きで
実は意外な発見をすることも時にはあり、
個人的な趣味の世界といって決して無視できないわけで。
まあ、眺めてくだされ。エピソードの羅列はできるだけ避けてみた。

なお、作品に優劣は、当然存在しない。
また、ここで選ばれたものが代表作とは限らない。
僕の趣味の世界の入口の50枚であり、またこの50枚を以って
墨田完結!と言い切ってしまうのも強引だが、ある意味、悪くは無いと思う。

今回めでたく50歳になるということで、記念として
ここに改訂版【新・響五十撰】 を
発表する。
以前のオリジナル【響五十撰】とは4分の1ほど重ならない。













復活!【 新・響五十撰 】(改訂版)




1 ロバート・ジョンソン/コンプリート・ロバート・ジョンソン(1936〜37)

僕のブルース遍歴の出発点です。でも最初は良さがさっぱり分からなかった。
さまざまな形態のブルースやブルースの形式にのっとったロックやジャズを
聴いていくうちに突然閃きのようにロバジョンが分かっちゃったんですねー。
チャーリー・クリスチャンと並ぶギター界の突然変異だと思います。
もちろん歌との絡みを考えると軍配はロバジョンに上がるけど。





2 ベニー・カーター/コンプリート・キーノート・セッション(1946)

常識を超越した技術とセンスの結晶がこの1946年のセッションだと思うなぁ。
ただ、時代は新たな強烈な個性を求めていくことになるわけでね。
やれパーカーだ、やれコニッツだ、やれオーネットだ、って。
長生きした人だけど、この時代は正当に評価されているのかな?
僕はこのセッションを聴いてから、その後のモダンジャズの時代が
何だか新製品開発競争みたいで、ある日、急に虚しくなったすよ。





3 ポール・デスモンド/テイク・テン(1963)

で、一気に1946年から1963年に飛んじゃう。
モダンジャズ完璧無視決め込んでるし。
ベニー・カーターとオーネット・コールマンとポール・デスモンドで
アルト・サックスはいいんじゃない?え?チャーリー・パーカー?
それ誰すか?最近、デイブ・ブルーベックとの絡みの意味もわかってきたし。 
静かなる男。真のミュージック・マスター。ムードミュージック化?
上等じゃないですかー。





4 ビーチボーイズ/ペットサウンズ(1966)

僕が、頭の中でオリジナルと寸分違わぬキーとテンポで演奏・コーラス・ボーカル
のすべてを正確に再現できる唯一のアルバムなんです。
ほんと僕の耳はブライアン・ウィルソンに鍛えられましたね。
このアルバムがなければ、僕のレコード人生は輝きを失っていたかもしれません。
すべての音楽の頂点におくべき作品集でしょうね。



  

5 ヴァン・ダイク・パークス/ソング・サイクル(1967)

ブライアンとヴァン・ダイクが出会ったことの意味は当時理解されていなかった
ですよね。20代前半の若者が作ったこれほどの作品を長い間熱狂的なファン
に独り占めさせたのが悔しいですね。まあ、僕もその一人だけど。
いわゆるバーバンクサウンドのバイブルね。これとハーパス・ビザールの
「シークレット・ライフ」を重ね聴きするとさらによく分かります。
もう全音楽ファン必聴ですよ。





6 ザ・キンクス/ヴィレッジ・グリーン・プリザヴェイション・ソサエティ(1968)

最も英国らしいセンスを感じさせるのがキンクスですね。そんなキンクスの
最高傑作がこれじゃないかな。レイ・デイヴィスこそがポール・マッカートニーの
後継者だと思いましたが、結局ポールを抜き去る事も肩を並べることも
できなかった。ポールは今でも先頭を走ってるし。





7 アート・アンサンブル・オブ・シカゴ/ジャクソン・イン・ユア・ハウス(1969)

一番最初に買ったAECのアルバムがこれなんです。黒人大衆音楽の面白さを
フリーインプロヴィゼーションという側面から教えてもらいましたね。
ECM時代の洗練された音づくりに一番欠けているのは、これなんですよー。
猥雑さね。必要不可欠です。ずっと昔、このアルバムを聴いた僕の友人は
思わず笑い転げてしまいました。これは、全くもって正しい反応です。





8 キャプテン・ビーフハート/トラウト・マスク・レプリカ(1969)

ドン・ブリート(ビーフハート)がやりたかったのもこれですよね。
でも彼はデフォルメを好んだから、根底にある純粋なブルース衝動は
理解されなかった。理解されたくなかったんでしょうかね?
奇妙な音楽って言われてたけど、どこが?って感じだよね。変人のわりには
すごく分かりやすい。彼がザッパと組むと天下無敵になりますー。
ぜひザッパの「ボンゴ・フューリー」を聴いてくだされ。





9 高田渡・五つの赤い風船/高田渡・五つの赤い風船(1969)

URC会員制時代の第1回配布アルバムです。唖蝉坊と高田渡自作の詞で
構成された7曲が素晴らしいな。五つの赤い風船もこのデビューアルバムが
一番前衛的だった気がする。適当に弾いたという西岡たかしのヴィブラフォン
の雄弁さといったらもう・・・。すごいすよ。ただのおもろい関西便を話す
おっさんとちゃうでー。





10 フライング・バリット・ブラザーズ/黄金の城(1969)

ああ・・・グラム・パーソンズ。カントリーロックの未来はこの天才によって
切り拓かれていったんですよ。カントリーをこよなく愛した彼が、
もしも ロック・ミュージックに出会わなければ、
このサウンドは生れなかったわけで、出会いって重要だね。
若くして薬で死んじゃったけど、ポピュラー音楽界にとって大変な損失だったと思う。





11 ビーチボーイズ/サンフラワー(1969)

ブライアンの最高傑作は「ペットサウンズ」。ビーチボーイズの最高傑作が
「サンフラワー」。ブライアンはすでに引きこもり状態にあったけど
それゆえに他のメンバーの才能が開花したんでね。悪いことといい事は
セットでやってくるもんです。デニス・ウィルソンとブルース・ジョンストン
が極上の作品を提供してます。





12 エリア・コード615/エリア・コード615(1969)

ナッシュビルのカントリー系スタジオミュージシャンが練習中に冗談で
始めたのがきっかけで、遂にこんなアルバムまで作っちゃった。
創造意欲がお仕事を超えちゃった瞬間。10年後、TOTOが同じ動機でね。
今は、ザ・プレイヤーズかな。うーむ、精神は継承されてるなぁー。





13 ジミ・ヘンドリクス/ライブ・アット・ザ・フィルモア・イースト(1970)

1969年12月31日の1st&2ndショウと翌1月1日の1st&2ndショウから
選曲されたこのアルバムを聴いて、「わぉー!これこそがジミヘンだ!」って
思わず叫んだね。バンド・オブ・ジプシーズを聴いてジャズの未来への
手がかりを見つけちゃったマイルスは、「ジャック・ジョンソン」で早速答えを
出しちゃうんだから、偉い。ジミ・ヘンとマイルスが行なったセッションって
ないのかしら?テオ・マセロが隠してんじゃないの?聴きてぇ〜。





14 マイルス・デイビス/コンプリート・ジャック・ジョンソン・セッション(1970)

マイルスのコンプリート盤はすべて価値あり。っていうか、聴かずに死ねるか
って感じですね。改めてテオ・マセロの編集技術の凄さを知ってしまうんだけど
それにしても残された、つまり使われなかった素材の凄さね。宝の山っす。





15 レッド・ツェッペリン/��(1970)

20代は「2nd」、30代は「聖なる館」、40代は「プレゼンス」、でもって
この前から急速に「�掘廚悗鳩硬櫃靴討襦�きっかけになったのは、
ニルヴァーナBOX に収録された“移民の歌”だったのよ。あれを聴いて
ああ〜そうだったのか!突如閃いた。何がって?言わない。
ニルヴァーナ聴きましょ。





16 スライ・アンド・ファミリー・ストーン/暴動(1971)

シルヴェスター・ステュワート(スライ・ストーン)は最初から普通じゃなかったし
新しいブラックミュージックの階段を先頭きって登っていく様はカッコよかった
だろうなぁ。「暴動」なんて今このままのアレンジで発表されても
何の違和感も無いし、みんなが真似したくなる気持ちも分かるよ。





17 アレサ・フランクリン&キング・カーティス
/ライブ・アット・フィルモア・ウエスト(1971)

こんなの(4枚組完全版)買っちゃってどうしようかな?って思ったけど
コンサートの流れを完璧に把握できるのは意味深いんじゃない。
もちろんこれを編集してあの2枚の名盤に仕立て上げたプロデューサー
の力量も誉めてあげなくちゃ。アレサ・フランクリンとバーナード・パーディ、
ぶっ飛んでますぜぃ。





18 オールマン・ブラザーズ・バンド/フィルモア・イースト・ライブ(1971)

前にも日記に書いたけどさ、リズムセクションがグルーヴしまくるんだよー。
デュアンとディッキーのギターばかり注目されてるけど、
影の主役はドラマーとベーシストだろうね。ところで、リズムセクション(計3人)
の名前言える?僕もドラマーはいえない。
ヘッドホーンで聴くとよくわかるけど、ドラマーはいろんなことやってるよ。





19 はっぴいえんど/風街ろまん(1971)

日本のロックの始祖みたいに思われてるけど、それは違うからね。
はっぴいえんどがロック界に持ち込んだものは、60年代後期、
アメリカ西海岸の音楽のエッセンスです。ビートルズやアメリカのブルースに
背を向けたところに彼らの特異性があると思うんだ。今、聴いてみると
すごくシンガーソングライター的だよね。細野さんのセンスでしょう。





20 カン/タゴ・マゴ(1971)

ドイツの音楽界では結成30周年特別表彰を受けるほどの名士でありながら
日本じゃぁCDショップの片隅、ちょっと陰になったところにある
ドイツ・プログレコーナーに「EGE BAMYASI」のオクラ缶詰の緑色
が見え隠れしていたりして。それはそれで風情があるけど。





21 コリン・ブランストーン/一年間(1971)

ゾンビーズ!“二人のシーズン”。あの切なげなヴォーカルに
打ちのめされた人、たくさんいるでしょ?彼がコリン・ブランストーンです。
でもって、「一年間」は彼のファーストソロアルバム。とんでもない傑作!
僕的には生涯の10枚に入ります。メロディの魔法、コード展開の意味深さに
ポップスの可能性を見ることでしょう。





22 マイルス・デイビス/オン・ザ・コーナー(1972)

70年代初期のマイルスは、ジャズ以外のジャンルの音楽を貪欲に
吸収していきましたよね。もう時代はマイルスの発想だけでは追いつけない程
音楽が多様化しはじめててさ、結局ジャズという狭い世界でデカイ面してても
始まんないと、思ったんでしょ?知らないけど。でもって、行動に出た。
その結果が、これよ。すごいでしょ?マイルスの生命力って。





23 三上寛/コンサートライブ零狐徒(1972)

お●●こ〜・・・って搾り出すような悲しげな声で歌った三上寛はリアルでしたね。
ものすごく影響受けました。いや、お●●こにじゃなくて。
全く新しい詞の世界だと思いました。実は演歌を歌わせればプロ並み
(あれ?変?)の歌唱力ですが、このライブでは、そういう次元とは別の
どこかにイッちゃってるのね。孤独と絶望とふるさと青森と・・・。





24 南正人/ファースト・アルバム(1973)

今で言えば、岡村ちゃんかな?岡村ちゃんは覚醒剤だっけ?
南さんは葉っぱ?土着型ソウルシンガー、いやブルースシンガーかな。
圧倒的な存在感がありましたね。もう当時から大好き。キャラメル・ママの
数多いセッションの中でもこれがベストワンだと思う。細野さん、フゥ〜。





25 ピンク・フロイド/狂気(1973)

よく聴くのは「炎」と「アニマルズ」。全く聴かなくなったのは「おせっかい」
と「原子心母」。「狂気」は3〜4年に一回聴いて、すげ〜ぜ!って
のけぞって、またしまいこむのよ。その繰り返し。なんだか分からないけど
曲作りとかレコーディング技術といった部分で感心してしまうわけで。
ロックのレコーディングってこれ以後、大して進歩してないと思うな。






続きは、また明日。。


響 一朗

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