つぶやける乙姫
辛口なのか、毒なのか・・・

2005年01月05日(水) 「JSA」

以前から韓国映画の中では一番興味があった作品です。
最近では日本でも北朝鮮のことが毎日取り上げられるようになりましたが、地元韓国では、日本以上に多くの拉致被害者が出ているわけで、しかも地続きの同民族ともなれば、その緊張は非常に高いことが想像できます。
そんな北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)と韓国(大韓民国)の境界であるJSA(Joint Security Area)で起こった事件を題材にした作品。


あらすじ
ある夜、朝鮮半島38度線、板門店の共同警備区域で発射事件が起こる。
北朝鮮の上官と若い兵士ウジン(シン・ハギュン)の二人が死亡、北朝鮮のオ・ギョンピル中士(ソン・ガンホ)と韓国兵イ・スヒョク(イ・ビョンホン)の二人も銃傷を負っていた。この事件に関し、韓国側は拉致被害にあいかけ、銃で応戦の後に脱出したと主張、北朝鮮側は南が襲撃してきたと証言。まったく食い違う主張のもと、両国の合意の末、中立国スイス軍から、韓国系スイス人のソフィー(イ・ヨンエ)が派遣され、事件の調査をすることになる。
しかし、調べていくと不可解なことが次々と浮かび上がってくる。状況証拠から現場にもう一人の人物がいたことが発覚。しかし、その人物は取り調べの途中で自殺を図る。
果たして、事件の裏側に隠された真実とは・・・。


とまぁ、こんな感じ。
ネタバレで書いてしまうと、ようは境界線をはさんだ北朝鮮側の軍人さんと、韓国側の軍人さんが本当に仲良くなってしまったってことなのです。
でもお互いとも、その友情がばれれば死刑もおかしくないほどの重罪になる。それゆえに、生き残った二人(ギョンピルとスヒョク)はひたすらに事実を隠そうとするのです。
非常に面白かったです。そして、非常にせつない話でした。
国境の警備区域だけに遊び道具もなく、ともすれば瞬時に戦闘状態に入ってもおかしくない場所で、大の男四人が子供みたいな遊びを楽しそうにする様は、すごく純粋に楽しそうなのです。原始的な遊びの方が、こういう時って胸を打つものだよねー。
で、またそれだけ楽しそうなだけに、それが悲劇に変わった時が、なんともせつないのです。もし違う形で出会っていたら、いい友情を築けたかもしれない人たちが、状況によってそれを許されないという、この苦い感じがすごくよく出ていました。

なんでも、この映画はイ・ビョンホンが兵役から帰ってきたあとの復帰作で、この演技で認められるようになったそうですが、確かによかったですよ。実はワシ、イ・ビョンホンでもソン・ガンホでもなく、シン・ハギュンが見たくてこれを借りてきたのです(でも、イ・ビョンホンが出ていてくれたおかげでキャンペーン対象レンタルとして半額で借りられたんだけどねー)。シン・ハギュンを「GUNS & TALKS」で見てから気に入って、しかも作品ごとに雰囲気がガラっと違う芸達者というからますますほかの作品を見てみたくなり、で今回に至ったのですが、やはり良かったですわぁ〜。
なんちゅーか、韓国の役者さんってどっちかな人が多いようなきがするんですよ。コミカルかシリアスか。お笑い路線かかっちょいい路線か。どっちかっつーと、シン・ハギュンも三の線に近いんだけど2.5の味のようなものを感じるのです。顔はちょっと染五郎っぽいんだけどね(笑)。今回の「JSA」でも、犬をこっそり飼ったりする朴訥な北朝鮮の軍人さんの役でしたけれども、いい味だしてましたねー。北朝鮮のアクセントを完璧に再現したらしいですけども(韓国語わからんワシには到底わからんけれども)、いろいろと賞も取ったらしく、よかったですばい。
ソン・ガンホも非常にいい味がでていてよかったです。これでかなり好きになった。特に、ギョンピルとスヒョクの二人がソフィーに一緒に呼ばれる場面で、ギョンピルが口を割りそうになるスヒョクにつかみかかっていく場面は泣いたわ〜(TT)あれも愛なのよね。そうなのよねぇ・・・(落涙)。

韓国の女優さんはワシにしてみると当たり外れが大きいんだけど、イ・ヨンエはすごく綺麗だったわー。髪型も可愛かったし。軍服も似合ってたしねー。韓国の映画って、女優さんもなよなよした感じがないのがいいのかもね。気の強い女性像ってのが普通なのかな?

そんなわけで、韓流とかそういうのにも関係なく、これは見ていただきたい映画ですな。
個人的には「シュリ」よりも好きです。
うん。


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