つぶやける乙姫
辛口なのか、毒なのか・・・

2004年06月07日(月) 劇団『盗難アジア』第7回公演「サイチ」

大変長らくお待たせをいたしました。「サイチ」のレビューです。
観てから一週間も経っておりますが、レビューはこそこそと書いてはいたので、そこまで古い記憶ではないかと(笑)。

というわけで、ご覧になった方もご覧になってない方も、はたまた関係者の方も(笑)、楽〜な気持ちでお読みください。今回は結構ゆるいレビューの方かな〜。
ちなみに、ワシが観たのは日曜の夜の部。同行者はかなぴんとハムでした。
上演時間は2時間10分くらい。


あらすじ
イカリは大きなスーツケースを持って、とある船に乗り込む。
同乗者は、車椅子に座った医者のイヌイとその妻、人をムカつかせることを生業とするミカミとその弟子マツモト、ツク大卒業のフジワラとその先輩のナカダ、そして水商売的接客業と思われるイセの8人。
みんながみんな訳あり風味の乗客たち、そして、どこへ行くとも知れないその船の上で・・・。


とまぁ、こんな感じ。

前回の天竺を見損ねたし、昔の作品も観ていないものがあるので、なんともいえませんが、ワシの知る限り、アジアの作品って一人で何役もこなしている感じがあるのに、今回は殆どの方が一役だったってのも新鮮でした。
キャストが少ない上に、役柄がハッキリしているので、演劇初心者の方にも非常に観やすい舞台だったのでは?と思います。
また、ホールだったので、舞台の端から端までが観やすく、しかもワシらど真ん中の席を取れたので、非常に見やすかったです。しかもあの、座布団!!効果抜群。あれのおかげでかなり腰は冷えずにすんだと思います。
すばらしい心配りですな。

のっけからいきなりセカチューのパロにて、観劇の際の注意事項を告げられる。もったいないのは、音楽先乗りにして、みんなが平井堅に気付いてから注意を言えば、もっと笑いが取れたと思う。ワシの周りの人たちは、結構
「急になにかと思った」
と言っていたトコロからしても、セカチューのパロであることに気付く前に、注意が終わってしまっていたようです。ワシはすぐに分かったので、かなり笑ったけども(笑)。
「瞳を閉じて」を流して、お客さんたちがちょっと「世界の中心で〜」の話なんかをしちゃうかしら?ってくらいの時に、ドカンとくれば、間違いなかったかもなぁ、面白かっただけにもったいなかったです。

そんで、淡々と話は始まるのですが、なんというか、今回の話は話が動き出すまでに結構時間がかかったような気がします。最初の30分には、なんとも言えない風味が・・・。
30分過ぎて、1時間が経つ位のところで、やっと加速がついてきたというか、話にノれるようになってきた感じ。その分ラストの30分はすごく早く感じました。集中してたって証拠だわね。

なんせ、話が話で、人が面白いようにバッタバッタと死んでいくので、実は最初にフジワラさんが死んだとき、
「本当は死んでないんでしょ〜」
と勝手に思っていた。すまん(^^;)本当に死んでたんだね・・・。
でも、あのイヌイ夫人の
「がんばります♪」
は、すごく良かったです。ああいうの、三木さん上手ですよね。キレた感じとか、ピタっとくる。しかも、包帯似合うし(←これは褒め言葉になるのか?)。ハイピッチなのに台詞回しが綺麗なところは野田秀樹好みの役者さんっぽい感じがする。

驚いたと言えば、富永さんが痩せてたのに驚きました。久しぶりに見たら、いきなり女になっていて・・・(←この表現が一番しっくりくる)。そして、これは富永さんと杉山さんの両方に言えることなんだけど、声の出し方がよくなっていて、セリフも聞き取りやすく、しかも舞台上でよく響くようになっていました。すごい、確実に上達している・・・。
杉山さんは間のとり方もよくなってきていて、客の視線を「引っ張って離す」感じもよくなってきている。セリフをためて、客を「引っ張って〜〜離す」のタイミングがナイス。テンションが高いときの演技よりも、普通の会話のときの方がそのよさが出ているような気がした。ただ、セリフを間違えた時に明らかに間違えたコトがよく伝わるのでそこがもったいない。
「これは元からこういう言い回しのセリフのとこなのかな?」と観客が思うような繕い方ができるようになると、なおよしですかね。舞台度胸もついてきたみたいなので、そろそろこういうことを要求してもいいかな〜などと思ったりしまして。ふふふ。

島貫さんは、良くも悪くも相変わらずな感じがいいですね(笑)。
もうそこにいるだけでいいんだもの。毎回年配の役が多いような気がするので、一度とんでもなく若い役をやっているところを見てみたい気もするんですけど、無理ですかね??スクワットとセリフのコンビネーションができるところからして、かなり元気に見えたんですけど、若さがはじける役って、どうでしょう?佐々木さんに是非ご一考願いたいところです。

佐藤さんは今回、話の軸とも言える「常識」の役割というか、ある意味土台の役割だったわけで、そういう意味では、佐藤さんのぶっ飛んだネタが見られないのは少々淋しくもありましたが、ネタを抜きにしてもキッチリ上手いな〜と思いました。やはり、出る演技も引く演技もできるテクがあるところを見せていただけて満足♪
次回は思いっきりはっちゃけてもらいたいものです。今までのアジアを見てない友人に、丸の内のOLをやった頃のような佐藤さんも見てもらいたいので(笑)。
「あの人大丈夫?」
と、舞台後に言われるような佐藤雄平が見たいです!!
きっと、それを期待しているお客さんも多いと思うので。

そして、フジワラ役の古木さん。初めて拝見させていただいた役者さんです。アジアの風味とはちょっと違った感じがする方なんで、正直ビックリしました。なんといいますか、
「へ〜、佐々木さんってこういう役者さんも使うんだ〜」
って感じかな。良くも悪くもフジワラ役がハマっていましたね(←悪くもっていうのは、個人的にワシがフジワラみたいな男が苦手ってだけなので、古木さんにはなにも悪い点はないです)。微妙にヒロミみたいな雰囲気が良く出ていました。ご本人は、どういう方なんでしょう?と気になりましたが・・・。フジワラのような方でないことを祈ってみたり(苦笑)。普段はシリアス畑の方なのかしら?

ミカミとマツモト。
この二人が最後になったのは、ワシの中で
「こいつら、結局何者?」
という疑問が消えないからで・・・(笑)。かなぴんに帰り道
「ねぇねぇ、ミカミとマツモトは、要するになんなの?」
と聞いたところ、かなぴんは困ったように笑って
「・・・・正義の味方?」
と答えてくれたんですけど、ミカミが自らを称していった
「正義の味方」って言葉。考えれば考えるほど、ラビリンスなんですけど〜〜〜(>_<)。
ジャスティスとも言うべき、Higherな存在?なら幽霊に驚かないと思うし・・・。
それなら正義の味方だと信じ込んでいるちょっとイっちゃってる人?
じゃあマツモトもイっちゃっててダブルで?
いやいや、なら皆の過去を知っていることとか、微妙に不思議じゃない?
「最大多数の最大幸福」とか言っちゃう勘違いな偽善的政府関係者?あくまでも自分が裁く側にいると信じているような変な人?
もしかして、こんなことを理解できてないのってワシだけ??なんかセリフを聞き逃したか?
あ〜〜ん、気になるよう〜〜〜!!

佐々木さんと鎌田さんが上手いから、なんか騙されちゃったような気がしてるけど、「サイチ」にはまだまだ謎がいっぱいなんじゃあ・・・と。
正義の味方というわりには、やたらと発砲するミカミも不思議だったけども、あの「人をむかつかせるテク」には笑った。
っつーか「ありがた迷惑です」もかなりいいツボを突かれた。
ものつくり大学も(←無知で申し訳なかったけれども、この大学ってちゃんとできてたんですね〜。ムネオ問題に絡んじゃったから、暗礁に乗り上げてたと思ってたんですが・・・。思わず調べちゃいました)、アジエンスも、ちょいと前にワシが日記で書いたネタだっただけに、益々笑った。

アジエンスネタに至っては、ワシの日記を読んで採用されたっつーのを聞いて、舞台後に再び受けました。そして、あのBGMを探した苦労も、なんというか「ご苦労様でした」って感じです。小ネタひとつにココまで努力するアジアに感服。むしろ小ネタだからこそ、キッチリやるんじゃなかろうかと・・・。すばらしいです。

で、最後に全体のストーリーについてなのですが。
やはりラストのイカリの独白部分。なぜイカリが奥さんを殺してしまったのかの部分がわかりにくく、非常にもったいなかった。あれをもっと分かりやすく、かつ伏線も細かくあって展開していたら大ラスの鎌田さんのセリフが、もっと活きたと思うのです。話の筋が筋なだけに、客との共感部分を明確にしていかないと、舞台後の余韻が薄くなってしまうし、あの話なら、持って行きようではラストに泣く客を出すことも可能だったのでは?(←まぁ、別に泣かせたいと思っているわけでもないでしょうからいいとは思うのですが)と思ったりもするわけです。
あと、舞台の下にまで見るべきところがあるのに、船倉の部分が見えにくかったのももったいなかった。途中まで舞台の下でなにかが展開されていることに気付かなかったもの。ワシが気付かなかっただけだろうか?

あとは、根本から覆すようで非常に申し訳ないのだけども、あのネタだったら、もしかしてホールじゃない小屋の方が、客が乗りやすかったかも・・・とも。あのホールで「HOME」のようなものをやったら、すごく良かったと思うのです。特にナゾー様が伸びたりするところは、ぜひとも広いホールで存分にやって欲しかった。
ネタ的にちょっとアングラな風味があるので、それこそ暗くてせまいところで「こそこそ演ってます(^ヮ^;)b」って感じの方が雰囲気が出たかもしれない。
音楽もライトもよかったし、客入れ・客出しもバッチリ♪熱い中、ネクタイご苦労様でした。椅子がちょっと固かったけれども、座布団いただけたし。2時間くらいなら、問題なし。OPの映像もかっちょよかったです。
そうそう、OPのキャスト紹介で、立ち位置の関係でよく見えない人が数人居り、しかも近い場所だったりするとスポットの移動がわかりづらくて残念。しかも見辛かったのが鎌田さんだったので、鎌田ファンのワシとしてはショック。それにしても相変わらずスタイルのよろしいことで・・・ほぅ〜(嘆息)

ひとつの発見は、ホールに移っても問題ないほど声は張れていたので、あとは小屋負けしない動きとパワー感でもって、徐々に大きな小屋へと活動場所を移して欲しいなと思う次第です。

なんだか次は中野らしいですが、これはどんなトコロなんでしょうかね?中野まで行くのが大変ですが(←失礼発言)、アジアのためなら是非とも参りたいと思います。次回には今回の公演に出なかったアジアのメンバーの方もでられるのでしょうか?楽しみです♪しかも、なんと一週間公演ですぞ!こりゃあ大変だ!最低でも二回は見に行きたいわ〜。

舞台後に鎌田さんとお話できたのも嬉しかった〜〜〜(>_<)!お疲れのところ、ありがとうございました!!
あれだけでご飯三杯は食えるね。(←どういう・・・)


というわけで、みなさんおつかれ様でした!
11月の次回公演も楽しみにしております!



あ・・・その前に、夏?それとも、これはまだ秘密?


 < 過去  INDEX  未来 >


乙姫 [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加