つぶやける乙姫
辛口なのか、毒なのか・・・

2004年04月09日(金) 『透明人間の蒸気(ゆげ)』

今日は新国立劇場で野田秀樹の『透明人間の蒸気(ゆげ)』を見てまいりました♪チケットをかなり前に取っていたので、なかば日程がうろ覚えだったのですが、とりあえず忘れずにいけてよかった(^^;)

今回は主演が阿部サダヲと宮沢りえのせいか、異様〜〜〜にチケットが取れなくて、ワシ一人では電話も繋がらず、かなぴんにバトンタッチして(ワシの出勤時間が来ちゃったから)ようやく平日が取れるという始末・・・(−−;)。
サダヲ・・・あんたの人気はすごいよ、ホント・・・。
ワシも確かにNODA-MAPからDMが来た時に、サダヲと知って「よっしゃ〜〜〜!」と思ったのも事実だし。前にサダヲが野田の「ローリングストーン」に出てた時に、結構よかったので期待も高まる。


しかし、千秋楽直前の公演を取ったので弊害もある。
かなぴんは昨夜かその前かの夕刊に載っていたこの劇の劇評を見てしまい、オチを知ってしまったんだそうな(^^;)。
実は夢の遊民社時代のこの劇も見ているワシらです。だもんだから、話は知ってるんだけど、「今回は前回とオチが違う」というネタを知ってしまったかなぴんは、ワシにメールで「あれは読んじゃダメ!」と教えてくれた(笑)ありがとう、かなぴん。

ちなみに透明人間の蒸気ってこんな感じ
上演時間は2時間5分。まぁ、ありがたい長さかな〜。
あんまり長いと、尻が痛くなるし(^^;)


ここにも書かれているように、最近の「パンドラの鐘」にしても「オイル」にしても、そしてこの「透明人間の蒸気」にしても、戦争とアメリカと天皇とって匂いがプンプンする。
「野田秀樹は一部の組織からねらわれてもおかしくないんではなかろうか(−−;)」
と、本気で心配してしまうほどギリギリのネタも多い(^^;)
っつーか、今回劇場に入って、あのでかい舞台の上にお〜〜〜〜っきな日の丸があったときには
「うわ・・・また危険なことを・・・(^^;)」
と思ったわ。そしてかなぴんと
「すごいね・・・・(^^;)」
「うん、すごいね・・・(^^;)」
と、もはやそれしか言えず・・・。しかも劇中でなんか燃えてるし。しかも燃えた向こうにアメリカの国旗が見えちゃったりしてるし・・・。
Right Wing系の方たちとか、大丈夫かしら大丈夫かしら(>_<)!(どきどき)。

簡単なあらすじを説明すると、二十世紀にある「消えていきそうなもの(トロッコとか、水枕とか、なぜかミソカツとか・・・)」を二十一世紀に送る勅命をもらった華岡軍医は、二十一世紀に送る人間として、「いまここで消えても誰も気にしなさそうな男」アキラ(阿部サダヲ)を100年の眠りにつかせ、未来へ送ろうとする。そこで、事件が勃発。アキラは透明人間になってしまう。
誰からも見えなくなってしまったアキラ。しかし、そんなアキラの姿をたった一人の人間だけが見えることが分かる。その人間こそが、三重苦のヘレン・ケラ(宮沢りえ)。ケラはアキラのことを神様だと信じ込むが、アキラは実は結婚詐欺師。
悪意というものを解しないケラと、悪意だらけのアキラは鳥取砂丘で出会い、そして・・・。

とまぁ、解説するのが難しい話なのですが、ケラの家庭教師のサリババ先生が野田秀樹で、なんちゅーか、やはりこの男、強欲ババアの役が非常に上手い(笑)。まさに、「こんちくしょう」で「ええい!この外道が」なわけです。と同時に、絶望泣きの一つのスタイルを確立させている男とも言え、このギャップがまた良い!わけなのです。
N女史から、サダヲは野田には合わないと聞かされていたのですが、ワシとしてはそんなに変だとも思わず。むしろ、今のサダヲは昔の野田秀樹を思いさせる部分が多く、ちょっと懐かしくなったくらいです。

宮沢りえとの芝居は、どこからがアドリブ?と思うほど、宮沢りえの方がサダヲのトークに普通に笑っているので、なんとも微妙。微妙だからサダヲの「しっかりしよ〜ぜ〜〜!」もアドリブでないことが分かった(笑)。個人的には「拍手なんかいらねぇよ〜!」もアドリブなのかが知りたい。う〜ん、やはり二回見に行くべきだったか・・・。関係ないけど、ワシも昔「おこと教室」を「おとこ教室」だと思っていて、「なにをするんだろう?」とドキドキしていたクチです。

ちなみに初演の頃は、アキラは段田安則さんで、ケラは円城寺あやさんだった。そういえば初演の時のマダムナナ役の客演者(謝珠栄)の腰つきが非常に怪しく、爆笑の渦だったことを思い出す。さすがは踊る人だ(笑)。

いかんいかん、今回のことに話を戻して。
高橋由美子の髪の毛がアメリカンクラッカーに見えたとか、そういうことはさておき。手塚とおるさんの声がイマイチ聞き取りにくかったことが悔やまれる。初演の羽場さんの方がよかったなぁ〜。高橋由美子は声が非常に効きやすくてよかった。でも聞きやすい分噛んでるのもよく分かったので、災難だったねぇ。彼女ッたらドラマよりも舞台の方がいいと思う。ホント。
そしてSEがすごく効いていたので、色んな意味でドキドキした(^^;)ピストルの音は心臓に悪いぜよ・・・。

で、ラストなんだけれども・・・。
あの終わり方じゃ、アキラがどうして帰ってきたのかが分かりづらいじゃん!せめて最後になにか、アキラの口からあるとか、匂わせる何かがあるとかあってもいいのではないかと・・・。そこがちょっと消化不良かな〜。紅白歌合戦のくだりから、最後になにがあるかは分かるので、分かるながらもなにかしらの裏切りがあると面白かったように思う。まぁ、泣いたけども(^^;)えへ。鼻をすすりたくとも、劇場内、水を打ったような静けさの中
「ズルッ」
とするわけにもいかず・・・。苦労したわぁ。

新国立劇場は非常に見やすいいい劇場です。前に『贋作・桜の森の満開の下』を見たときも、「すげーな、おい」と思ったけれど、今回もすごかった。あの奥行き・・・。
カーテンコールは4回あったけれど、2回目以降は引っ込むときに野田秀樹とサダヲの徒競走になってたもんな〜。まさに全力疾走。笑った。
『キル』とかにも向いてるかもね〜、あの劇場。いいなぁ。
一階中盤の真ん中でみられたのも良かったかも♪踏ん張ってチケ取ってよかった〜♪一階の中でも段差が高くて、前の人の頭も視界に入らないし、しかも前の人来なかったからラッキー♪いや〜、視界の広いこと広いこと。

そして、やはり野田といえば『三代目、りちゃあど』の再演希望。
もう一度見たいよ〜〜〜(>_<)!それと『ゼンダ城の虜』遊民社の最終公演であるにもかかわらず、留学中で見られなかった作品。あの悔しさは忘れられん(−−;)。ちくしょう。しかも、ストーリー的にも非常に好みだ・・・。気になる。

は〜、舞台はやっぱり面白いねぇ。


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