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 異動でました

本屋が1軒もないという悲惨なとある下町にある
事務センターに異動になって、早2年半。

最初は、場所の不便さで(-ε-)ブーブーだったものの、
家からは電車で15分ほどの近さである上、
古巣の部署に戻ってからは、
実務の実権をあっという間に掌中にし、
政治的な問題が発生した時だけ部長を表に立たせ、
配下の女の子たちにはチヤホヤして、
いつも愉快なハーレム暮らし!!
という心楽しい王様状態だったので、
最近は、全く文句なくこの過疎地に通っていた。

そんなところに、突然今日、
有無を言わさぬ調子で部長から別室へ呼び出された。
いつもなら、こちらの都合に部長の予定を合わさせるのだが(笑)、
なぜか今日は声に切迫度があって、
思わず気押されて、のこのこついていってしまった。

「突然なんだけどね?」
おぉ?きたか いよいよリストラ!?

「××さん、総合職として日比谷に異動の内示が出た…」

そっちか!!
ベースアップ(お昼代程度の)の話だと思ってたのに。

しかし、"総合職として"と念を押すいうことは、初の店舗勤務か。
(わが社は本社も日比谷にあるが、別に支社も日比谷にある)
「前任者が今月いっぱいで辞めてしまうので、
引継ぎに今月末の2日間来て欲しいということなんだ。
で、4月1日から完全に体も向こうという話が総務から来ていて…」
「はぁ? 今、何日だと思ってるんですか?
数日で全ての引き継ぎや業務の再分配ができるわけないでしょう。
それは部長もよくご存知のはず(←厭味)」
「それはわかってるんだよぅ(TдT) 俺だって言ったさぁ」
「今、新体制に変わったばかりで、
その対応も終わっていないんですが、誰がやるんですか?」
「後任はもらえない…どころか…ごにょごにょ…」
「ほぅ…( ̄。 ̄) うちのチーム、純減ですか。
残業ほぼゼロまでに纏め上げてきたら、その仕打ちがコレ?
××さんみたいに、理由なくたくさん残業するべきでしたワ」
「…まだ内々示なんだ。みんなには内緒にね?」
「無理です。
業務の再分担の話を全員で煮詰めなくてはなりませんので」

ということで、チームに話を持ち帰る。
全員が、たちまちどんよりした。
これからは、チームの立場が悪くなる上抱える仕事量も増える。
最大数の担当店舗を抱えていた私の業務の再分配は難しかった。
しかも、部長のごにょごにょが、
次に出る一般職の内示のことだとは容易に想像がつく。
つまり、まだ他にも人は減るのだ。
「××さんがいなくなっても、どうしようとか思うのに、
もしこれで××さんまでいなくなったら、絶対辞めます」
派遣でもうこのチームで5年以上も勤める有能な女性が呟いた。
彼女がいなくなったら、実質うちのチームは崩壊する。
重い雰囲気の中、
とりあえずの担当を、22時過ぎまで全員残って決めた。

それから数日後。
他人が携わったことのない特殊業務を引き継ぐために、
チーム全員を召集した。
過去になんとなく触ったことがあると言う正社員に期待したが、
テストしてみて一番理解していたのは、
やはり例の派遣の子一人だった。
しかし、その人でも一人でやって行くには、かなり無理があった。
それでも、役員は言うのだ。
「事務なんて、引き継ぐ時間など必要ないはずだ」
それは、事務システムが完璧に構築されていて、
今日入ったバイトの人でも直感的に理解できるインターフェイス
を持ったデータベースシステムがある会社の話なんじゃない?

部長に引継ぎきれないと文句を言ってみたところ、
「そのヤル気は新しい部署で使って」
と、頓珍漢なことを言ったので、一気にやる気を失った。
チームのみんなに、その部長の言葉をそのまま伝え、
「部長命令もあるし、異動先のことだけ考えることにするワ」
と、その日は仕事はせず、丸一日荷造りに精を出した。
その日の夕方に、今度は一般職の異動の発表があり、
うちのチームからベテラン2名と契約社員1名が減り、
代わりに1名が他のチームから来ることがわかった。

翌朝、会社に来てみると、
先輩とデキル派遣の子が席にいなかった。
また、別の派遣の女の子は泣いている。
「どうしたの?」
「不安なんです…」
デキル子はショックでお休み、
先輩は程なくしてトイレから帰ってきたが、
どこからみても、泣きはらしたばかりなのがバレバレだった。
8人チームで、4名を出し1名入れる という異常事態に、
チーム全員が動揺しまくっていたのだった。
いつも大人しい、たった一人の正社員となってしまう女性も、
「すごい不安です…昨日もイライラして夫にあたっちゃいました」
と重圧感から顔色が悪い。

以前に、40才以上の女性が全員リストラされた時のように、
また、このチームの事務は、めちゃくちゃになるだろう。
しかし、それでも会社は続く。
めちゃめちゃでも何とかやっていけるものなのだ。
それを前回の大量リストラ時で学んでいた私だった。

しかし、女の子の涙には勝てなかったりする。
それから丸2日。
文字通り一睡もせずに働いて、
1ヶ月かけて仕上げようと思っていたものを
突貫で、何とか形を見られるまでに仕上げた。

そんな朝の日差しが目に眩しすぎる私のそばに、
部長は誉めるどころか迷惑であるかのように、
朝一にやってきて、泊まって何をしていたのか聞いてきたので、
逆に聞き返した。
「私が何をしていたか、おわかりにならないんですか?
仕事を把握されているなら、
業務のプライオリティ、わかってますよね?
今、至急に必要なものは何でしょう?
そもそも デイリーで業務は動いているって知ってますか?
本部長への言い訳にヒアリングの事実作ってるだけ
じゃないんですか?」
「そうじゃないよ! 人事がうるさいから…」
「あぁ、人事のほうへの言い訳でしたかw」
疲れていたので、当然言葉もグンとソフトになる。
実務をしていない奴らなど、寄生虫でしかない。
現場の女の子たちの業務のクオリティがダウンしないよう、
精一杯守りたかった。
(でも…突貫だから多分不具合だらけで、ゴメンね)

ここまでしかできなくてごめん。
みんな 頑張ってね!!
きっと戻ってくるから!
(いらないって言うなよぅ…)

2005年03月23日(水)
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