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 『ビューティフル・マインド』を観て

アカデミー賞受賞ということで、
内容的に気乗りしなかったのを、あえて観に行った。

ストーリー的には、やはりつまらなかった。
虚栄心いっぱいの性格から、精神分裂症になる。
結局は、過去の栄光のお陰で、ついにはノーベル賞を受賞するが
病気はいまだに治っていないし、
病気後、自分の過去の業績以上のものを作ることもなかった。
ずっと奥さんに苦労かけ続けたままでもある。
全くもって、史実の映画化は面白くない。

しかし、とても考えさせられる映画であった。
性格の悪いせいで、友達のいない主人公だったが
大学のルームメイトが親友となり、支えてくれる。
明るくて強くて前向きな親友。
というのが、全て彼の妄想だった。
親友なんていやしない。
全ては、自分の孤独感から生まれた妄想。
あんなに気が合ってわかってくれる他人なんて、
確かにそうそういるものじゃない。
というところで、我が身を振り返る。
私にも、自他共に認める親友がいる。
生活環境、家庭環境が似ており、
趣味も同じ、
頭の程度も同じ、
美味いと思う食べ物のセンスも同じで、
笑うツボも同じである。
多弁することもなく、意思の疎通ができる。
こんな都合のいい親友なんて、本当に存在するのだろうか?
もしかしたら、私の妄想なのかもしれないぞ?
全ては願い。
全ては想い。
全ては祈り。
長く蓄積された幸せな共有化された時間の想像・・・

ところで、
映画の主人公だが、
あれだけの魅力的な親友を想像することができるのなら
彼自身もそういう人間になれる素地はあるということになる。
羨ましい話である。
私の作り上げた(?)親友は、
あそこまで私に都合よく存在していない(笑)
まだ、私はちょっと想像力が足らないようだ(笑)

お薦め度 ☆☆☆

2002年04月20日(土)
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