■幸せのかけら / りゅーな■
■2003年03月03日(月) まぼろしのような世界と、まぼろしのような私。

随分派手にやったんじゃないか。

そう言われて手首をつかまれた。
別に怒られたわけじゃない。 呆れは少しはあっただろうけど。

でも、私は、自分の傷だらけの手首を、不思議そうに見つめるしかなかった。

なんだろう、これは?
なんだろう、この傷だらけのものは。

わからなかったんだ。


手首を切った覚えはある。
この手首も、明らかに私のものだ。
疑いようがない。

だけど、そのどれもが、自分のことだという実感が、あまりにもなかった。


どうして、血が流れている?
傷を舐めながら、部屋で自問した。

どうして、傷があるんだ?

どうして、刃物を腕に当てると、血が流れるんだ?


わからなかった。
わかっているのに、どれも実感がなかった。

わからなくなって、何度も切った。
その度にまたわからなくなった。

僕は生きている?
生きているから血が流れる。
何で生きていると血が流れるんだ?

なんで傷から赤いものが溢れ出して来るんだ。


私は幻の中で生きてる。

わたしも、まぼろしだ。

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