TOM's Diary
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2004年06月16日(水) |
S氏シリーズ「天国へのハシゴ」その1 |
ハシゴを登る 一段一段しっかりと登っていく。 青く澄んだ、空に吸い込まれるように登っていく。
もう、半日くらい登りつづけているだろうか? まだ、空には手が届かない。
下を見下ろすが、住み慣れた街はもう、点の集合体のようにしか見えない。 家も車もすべて点のようだ。
もしここから爆弾でも落とすと下界ではとんでもない騒ぎになるだろう。 だが、ここでは一瞬爆弾が閃光を放つのが見えるだけだ。 下界の阿鼻叫喚とはまったく縁の無い隔絶された別世界だ。 そう考えると恐ろしくも感じる。 自分には飛行機から爆弾を落とす兵隊にはなれないだろう。 こんなことでよく今の仕事が勤まるものだと思う。
そんなことを考えながらハシゴを登りつづける。
(明日へ続く)
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