TOM's Diary
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2004年06月15日(火) S氏と秘密工作員

実はS氏には、秘密組織からの接触が頻繁にあったのだ。
もちろん、S氏に秘密組織だと言うことがばれないように
十分な注意が払われていたし、S氏もまったく気がついて
いなかった。そして今日も秘密組織の秘密工作員たちが
やってくるのだった。

S氏は鉄腕アトミ型ロボットの設計図を書きかけたのだが
途中で止めてしまった。
鉄腕アトミはロボットながらとても人間的で平和を愛する
ところが気に入ったのだが、どうしても問題解決に暴力を
使うところが納得行かなかった。もちろん必要最低限の
暴力はやむを得ない気はするが、それは自分で作らなくて
も、きっと政府の秘密組織のようなものがあって、そこが
作るに違いないと考えてやめてしまったのだ。

だが、その秘密組織は現実に存在しており、その組織は
S氏の発明を頼りにしていたのだった。
なんとかS氏に鉄腕アトミを開発してもらわなければ
ならなかった。そこで、秘密組織の優秀な工作員がS氏の
家に向かうことになった。

S氏がとある休日に庭でノンビリとお茶を飲みながら
読書をしていると、近所の子供たちがやってきた。
S氏は近所の子供たちが遊びに来るのをいつも楽しみに
していた。S氏の発明を喜んでくれるのはほとんどが
この近所の子供たちだったからだ。

007の自動的に消滅するカセットテープをせがまれた
ときには、その日のうちに自動的に消滅する手紙を作って
子供たちと007ごっこをして遊んだ。

自ら開発したクモ型ロボットを最初にお披露目したのも
近所の子供たちだった。だが興味を示したのは試作の
小型のものだったのがS氏には残念だった。

S氏は今日はなにを見せようかと、考えをめぐらせた。
そのとき子供たちはS氏のテーブルの上に乗っていた
鉄腕アトミの本に興味を示した。
S氏はすぐに鉄腕アトミを作り始めた。設計図はほと
んど完成しており、あとは組み立てるだけだった。

完成した鉄腕アトミと遊ぶ近所の子供たちを嬉しそうに
眺めるS氏だった。

夕方、こどもたちはS氏に手を振りながら帰っていった。

S氏は優秀な秘密工作員と接触をしたことにはまったく
気付いていなかった。


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