※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※ ※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※ ※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※ ※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『横たわる彼女』 2013年8月紹介『Miss ZOMBIE』などの小松彩夏の主演で、 多少ホラーの要素もある作品。 心の優しい姉と少し気儘な妹、それに妹の彼氏らしい男性が 出入りする家庭。しかしそこにはちょっと不思議な雰囲気が 漂っている。それは妹の姿が姉にも男性にも見えているが、 どこかおかしいのだ。 ということで、事前に内容がホラー系と判っているとネタは ばれてしまうのだが、そんなお話が展開される。ただし作品 には特にコケ脅かしやファンタスティックな演出などが施さ れているものではなく、普通のドラマが進んで行く。 それがホラーファンの目からすると多少は物足りなくも感じ てしまうところが、まあ元々がそういう意図の作品ではない ので、逆に小手先だけの物真似ホラーよりは真っ当に観てい られる作品と言えそうだ。 共演は、2013年3月紹介『ソラから来た転校生』などの相楽 樹と2009年12月紹介『ゲキ×シネ蜉蝣峠』などの木村了。脚 本、監督は今年春に全国公開された『ねこにみかん』などの 戸田彬弘。 公開は、東京のシネマート新宿にて12月6日から10日までの 5日間限定レイトショウ。公開中には連日イヴェントが予定 されており、初日には監督と出演者による舞台挨拶もあるよ うだ。 正直に言ってホラーファンには困ってしまう作品だが、上記 のようにイヴェント絡みの上映ということで、まあそういう ファンのための作品と言うことなのだろう。その辺は以前に 何本か紹介したイケメン系の作品と繋がるものだ。 それに本作を観ていると、それなりにドラマを作ろうと努力 している感じがする。実は最近の日本映画の何本かで、エピ ソードはあるが全体を通してのドラマの感じられない作品が 増えているように思える。 それは海外の映画祭で受賞を果たした作品にしても、肝心の 主人公の生き様みたいなものが感じられず、僕には評価でき ない作品もあった。そんな作品が最近増えているようで、し かもそれらが高い評価だったり、ヒットしたりしている。 このことは僕自身が映画を観る態度を変えなくてはいけない のかもしれないが、僕はやはり映画は観終えてからもじっく りその内容を咀嚼して、それで堪能できたと思える作品を、 これからも観たいと思っている。 本作にはそこまでの重さも深さもないけれど、そんな方向性 に繋がる何かがあるようにも感じられた。監督の名前を頭の 片隅に置いておこう。
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