井口健二のOn the Production
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2014年11月23日(日) 横たわる彼女

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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『横たわる彼女』
2013年8月紹介『Miss ZOMBIE』などの小松彩夏の主演で、
多少ホラーの要素もある作品。
心の優しい姉と少し気儘な妹、それに妹の彼氏らしい男性が
出入りする家庭。しかしそこにはちょっと不思議な雰囲気が
漂っている。それは妹の姿が姉にも男性にも見えているが、
どこかおかしいのだ。
ということで、事前に内容がホラー系と判っているとネタは
ばれてしまうのだが、そんなお話が展開される。ただし作品
には特にコケ脅かしやファンタスティックな演出などが施さ
れているものではなく、普通のドラマが進んで行く。
それがホラーファンの目からすると多少は物足りなくも感じ
てしまうところが、まあ元々がそういう意図の作品ではない
ので、逆に小手先だけの物真似ホラーよりは真っ当に観てい
られる作品と言えそうだ。

共演は、2013年3月紹介『ソラから来た転校生』などの相楽
樹と2009年12月紹介『ゲキ×シネ蜉蝣峠』などの木村了。脚
本、監督は今年春に全国公開された『ねこにみかん』などの
戸田彬弘。
公開は、東京のシネマート新宿にて12月6日から10日までの
5日間限定レイトショウ。公開中には連日イヴェントが予定
されており、初日には監督と出演者による舞台挨拶もあるよ
うだ。
正直に言ってホラーファンには困ってしまう作品だが、上記
のようにイヴェント絡みの上映ということで、まあそういう
ファンのための作品と言うことなのだろう。その辺は以前に
何本か紹介したイケメン系の作品と繋がるものだ。
それに本作を観ていると、それなりにドラマを作ろうと努力
している感じがする。実は最近の日本映画の何本かで、エピ
ソードはあるが全体を通してのドラマの感じられない作品が
増えているように思える。
それは海外の映画祭で受賞を果たした作品にしても、肝心の
主人公の生き様みたいなものが感じられず、僕には評価でき
ない作品もあった。そんな作品が最近増えているようで、し
かもそれらが高い評価だったり、ヒットしたりしている。
このことは僕自身が映画を観る態度を変えなくてはいけない
のかもしれないが、僕はやはり映画は観終えてからもじっく
りその内容を咀嚼して、それで堪能できたと思える作品を、
これからも観たいと思っている。
本作にはそこまでの重さも深さもないけれど、そんな方向性
に繋がる何かがあるようにも感じられた。
監督の名前を頭の
片隅に置いておこう。


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井口健二