| 2014年08月03日(日) |
“Equals”記者会見 |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※ ※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※ ※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※ ※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ “Equals”記者会見 今回は、8月2日に東京で行われたハリウッド映画の記者 会見の模様を報告する。 この作品は、リドリー・スコットが主催するScott Freeと 2012年12月紹介『エンド・オブ・ザ・ワールド』などを手掛 けてきたIndian Paintbrushが共同製作をしているもので、 その撮影が8月5日から日本国内で行われる。 ただし本作は2015年の全米公開は発表されているが、日本 は配給会社もまだ決まっていないとのこと。従って記者会見 も、背景にタイトルだけ記された演壇にスタッフ・キャスト が並んで質疑応答が行われるという、いたってシンプルなも のだったが。とは言え実績のあるこの2社の作品なら、早晩 日本配給も発表されることになりそうだ。 そして会見には、製作総指揮のマイク・プラスと監督のド レイク・ドレマス。それに主演者として『トワイライト』サ ーガのクリステン・スチュワートと、『Xメン』シリーズや 2013年6月紹介『ウォーム・ボディーズ』などのニコラス・ ホルトが登壇した。この2人の顔合わせなら、日本公開も間 違いなしと言えそうだ。 因にドレマス監督は、劇場公開は日本未紹介のようだが、 2011年に発表された“Like Crazy”という作品(DVD題名 今日、キミに会えたら)はアントン・イェルチン、フェリシ ティ・ジョーンズ、ジェニファー・ローレンスらの共演で、 若手の登竜門とも言われるサンダンス映画祭の審査員大賞を 受賞している。 その監督の新作は、コレクティヴと呼ばれる未来社会のお 話。そしてその社会に暮らしているのは、「イコールズ」と 呼ばれる新人類たち。彼らは平和的で、冷静で、公正で、礼 儀正しく、従ってコレクティヴの社会は平穏で、何者にも犯 されることのない完璧なものだった。 ところがその社会を新たな疫病が襲う。その病は新人類が 遠い昔に失ったはずの恐怖心や絶望感などの感情を呼び起こ し、さらに愛情を呼び覚ます。そのため病に罹った者は直ち に強制収容施設に送られ、彼らは二度と戻ってこない。それ は誰も口にすることのない社会の暗部だった。 そんな社会に暮らすサイラスはある日、自分に感情が芽生 えていることを気付く。そのため社会ののけ者になるうこと を恐れるサイラス。しかしそこにニアという女性が現れる。 彼女は元々感情を持ち、それを隠す術を知っていた。だがそ の2人の出会いが新たな問題を引き起こす。 共演は、2012年7月紹介『プロメテウス』などのガイ・ピ アース、2012年12月紹介『世界にひとつのプレイブック』な どのジャッキー・ウィーヴァー。この顔触れが日本で撮影す るものだ。 なお記者会見の説明では、物語はドレマス監督のアイデア に基づくようだが、映画化の脚本には、2010年1月紹介『月 に囚われた男』などネイサン・パーカーがクレジットされる ようだ。『月に…』もダンカン・ジョーンズのアイデアをあ のように仕上げたもので、その手腕は期待される。 内容的には、ジョージ・オーウェル原作『1984年』の 流れをくむディストピアもののようだが、会見で監督らは、 「物語の舞台はユートピアだ」と強調しており、そのユート ピアが日本を舞台に撮影されるものだ。因に製作総指揮のプ ラスは、「世界中にロケハンをして日本に決めた」と話して いた。 実際に海外の映画データベースなどでは、『1984年』 が下敷きとしているものも見掛けられたが、会見で受けた僕 の印象では1976年の映画“Logan's Run”(邦題:2300年未 来への旅)の方が浮かんだもので、その辺のことは完成作品 を観てから改めて論じたいものだ。 それにしても日本を舞台にしてどのようなユートピアが描 かれ、そこからどのような人間ドラマが生み出されるのか、 公開が待たれる作品になりそうだ。
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