井口健二のOn the Production
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2010年04月25日(日) アデル、にくめハレルヤ、4匹の蠅、小さな命が呼ぶとき、レギオン、サバイバル・オブ・ザ・デッド、華麗なるアリバイ+製作ニュース

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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。    ※
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『アデル/ファラオと復活の秘薬』
  “Les aventures extraordinaires d'Adele Blanc-Sec”
フランスの漫画作家タルディが1976年にスタートさせた女性
冒険家アデルの活躍を描いたコミックスシリーズからの映画
化。『アーサーとミニモイ』の3部作で監督から引退すると
宣言していたフランスの映画監督リュック・ベッソンが監督
している作品。
因にオリジナルのコミックスは、第1次世界大戦前後のヨー
ロッパを背景に、超常現象やオカルトを題材にした物語が毎
回展開されているとのこと。また、2007年に単行本の9巻目
が出ているなど、かなり息の長い人気シリーズのようだ。
そしてベッソンはこの原作の映画化を以前から希望していた
が、最初は別の監督が映画化を進めていて断念。その計画が
頓挫した後は、今度は原作者が映画化を渋るなどしたために
実現まで10年を費やしたとのことだ。
従って本作は、ベッソンにとって念願の企画の実現となるも
ので、それが先の引退宣言を翻させた理由でもありそうだ。
その辺のことを、試写会の後に開催予定だった記者会見で聞
きたかったのだが、火山の噴火の影響で監督の来日が取り止
めになってしまったのは残念。
映画の物語の発端は、1911年パリ。そこで行われていた何や
ら怪しげな実験で博物館に展示されていた太古の化石の卵が
孵化、その影響で死亡事故が起きてしまう。一方、人気作家
のアデルは次作の取材のためペルーに向かうはずが、何故か
エジプトでミイラの発掘をしていて…
内容は、正しく女性版インディ・ジョーンズという感じで、
仕掛け一杯のピラミッドや怪しげなオカルト実験が、映画の
全編に亙ってVFXも満載で描かれる。しかもそのヒロイン
が、目的のためには多少の悪事は意に解さないという辺りも
インディさながらという感じだ。
ただ、その彼女を動かす原動力みたいなものが多少重い感じ
なのは、ハリウッドではないヨーロッパ映画の感触とも言え
そうだ。その他にも、一緒に観た知人は「倫理観の違い」と
表現していたが、そんなシーンが観られたりもした。
でもまた、映画の中にはユーモアも大量に仕込まれていて、
その辺のバランス感覚は特に後半に絶妙に活かされている。
従って映画を鑑賞後の感じは悪いものではなく、むしろカタ
ルシスもあって良い感じになっていた。

出演は、テレビ番組の気象キャスター出身で、すでに2008年
のセザール賞有望若手女優にもノミネートされたルイーズ・
ブルゴワン。飛び切りの美人という訳ではないが、親しみの
湧きそうなニューヒロインの誕生だ。
他に、2005年『ミュンヘン』などに出演のマチュー・アマル
リック、2007年7月紹介『ナルコ』の脚本・監督で注目した
ジル・ルルーシュらが共演している。

『にくめ、ハレルヤ!』
1995年1月17日に発生した兵庫県南部地震(通称:阪神淡路
大震災)の10年後の神戸を舞台にしたドラマ。
主人公は、大震災を題材にした映像に音響を付ける作業をし
ている。そんな主人公はある日、痴呆の祖母が家を抜け出し
たという連絡を受ける。そしていち早く祖母を見付けた主人
公は、祖母の口からサキという妹の名前を聞かされる。
ところがそんな妹の記憶など無い主人公。しかしその直後に
「サキ」と呼ばれる少女と出会う。その少女は10歳ぐらい、
震災の頃に生まれていたら丁度の年格好だった。そして継母
から虐待を受けているという少女の言葉に、主人公は少女を
連れて逃亡を開始する。
主人公は震災で父母を亡くしており、少女も同じ境遇のよう
だ。そんな2人の逃亡の過程で、震災の直後にNPOを立上
げたという青年の話や廃虚のままの施設、その一方で神戸ル
ミナリエの華やかなイルミネーションなどが綴られる。

脚本監督の板倉善之は、1981年大阪生まれ、震災の時は中学
生で、部活の朝練で早朝登校の準備をしている時に揺れを感
じたそうだ。しかし、朝のニュースではまだ神戸中心の様子
は報道されず、そのまま学校に行き帰宅後に事態の深刻さを
知ることになったという。
その状況は東京にいた自分も似たようなものだったが、その
後が大阪在住では違うものだったのだろう。本作の発想も神
戸出身の女友達の言葉が切っ掛けになっているのだそうだ。
しかもその淡々と語られた言葉が、監督の心に突き刺さった
のだそうだ。
その淡々とした口調の言葉が本当に伝えたかったのは何か、
それに対する想いが本作を作り上げているようだ。しかし監
督自身これが正解だとは思えていないようで、そんなもやも
やした感じが本作にも色濃く漂っている。
確かに、本作を観ることで監督の想いは理解できる。しかし
それはそこまでであって、監督が本当に描きたかったこと、
つまり神戸出身の彼女の伝えたかったことは理解できない。
それは監督も模索中なのだし仕方の無い面はあるが、やはり
間怠っこしい感じは残った。
出演は、イッセー尾形の舞台などに参加している苧坂淳と、
2008年1月紹介『奈緒子』で主人公の子供時代を演じていた
藤本七海。因に2006年製作の本作は藤本のデビュー作だそう
だ。他に、絵沢萠子らが共演している。

『4匹の蠅』“4 mosche di velluto grigio”
昨年2月に新作『サスペリア・テルザ』を紹介したイタリア
の恐怖映画監督ダリオ・アルジェントによる1971年の作品。
アルジェントというと1977年日本公開された『サスペリア』
の印象が鮮烈だが、本作はそれ以前。ただし本作も当時日本
公開はされていたようで、僕は未見のつもりだったが、最後
の種明かしには見覚えもあり、もしかするとテレビ鑑賞して
いたのかも知れない。
物語は、ロックバンドのミュージシャンが主人公。日々スタ
ジオで練習を続ける主人公には金持ちの妻がいて、生活は安
定しているようだった。ところがある日のこと、彼は自分を
尾行する男の存在に気付く。
そこで主人公は男に逆襲。閉鎖された劇場に追い詰めた主人
公は揉み合ってその男を刺してしまう。その模様を撮影する
不審な人影。そして翌日の新聞には、身元不明の刺殺体が発
見されたという記事が掲載されていた。
こうして主人公は、何時警察の手が伸びてくるかという恐怖
に曝されるが、警察が現れることは無く時は過ぎて行く。と
ころが、そんな主人公の周囲に彼の犯行を裏付ける写真など
が置かれるようになる。果たしてその目的は…
アルジェントは1940年の生まれとあるから当時は30歳前後。
徐々に恐怖を際立たせて行く演出にはヒッチコックの影響も
見え、正に若さが発揮されている作品とも言えそうだ。物語
の後半にはちょっと意外な展開も用意されていて、その辺も
面白かった。

脚本は、アルジェントと1978年“Starcrash”(A・E・ヴ
ァン・ヴォート『宇宙嵐のかなた』の映画化)などの監督の
ルイジ・コッツィらによる原案から、アルジェントが執筆し
ている。
主演は、最近でもテレビなどで活躍しているアメリカ人俳優
のマイクル・ブランドンと、60年代のアメリカテレビで活躍
したミムジー・ファーマー。ファーマーは後にヨーロッパ映
画で活躍する初期の作品でもあるようだ。
他に、ジャン・ピエール・マリエル、フランシーヌ・ラセッ
ト、バッド・スペンサーらが共演している。また、音楽をエ
ンニオ・モリコーネが担当していた。

『小さな命が呼ぶとき』“Extraodinary Measures”
糖源病2型(通称:ポンペ病)4万人に1人と言われる難病
に罹った我が子を救うため、大企業での約束された地位を擲
ち、治療薬を開発するヴェンチャー企業を作り上げた父親の
実話に基づく作品。
大手製薬会社に勤めるジョン・クラウリーは2人の我が子の
病の進行に心を痛めていた。病名は糖源病2型、発見者の名
前からポンペ病とも呼ばれるその病気は、幼児期に発症した
場合の生存期間が最長9年と言われ、上の子メーガンはすで
に8歳になっていた。
だが、体内に蓄積されたグリコーゲンを分解してエネルギー
に変えるための酵素を先天的に持たないことによって生じる
その病気の治療法は、治療薬の開発以外にないと言われなが
らも患者の希少性から企業の利益が見込めず、開発もままな
らなかったのだ。
そんなある日、メーガンが3度の心停止を引き起こす。しか
しその状態から奇跡的に回復したメーガンの目は、笑顔を作
ることもままならない身体で父親に生きる意志を強く訴えか
けていた。
その姿を目の当りにした父親は、文献調査の中で見付けた大
学の研究者の許を訪ねる。その発表はポンペ病に対する最先
端の治療法を示していたが、理論だけで臨床にも至っていな
かった。
しかも先端的な研究には大学の予算も付かず、研究は理論考
察より先には進めなかったのだ。そんな状況に学者は、50万
ドル用意できたら開発のためのヴェンチャー企業を立上げら
れると提案するが…
この提案に対して父親は、まず基金を立上げ、ついでヴェン
チャー企業の立上げ、さらに企業買収など、ビジネスマンと
して培ってきた全てのノウハウを駆使して、我が子を救う新
薬の開発へと邁進して行く。

出演は、父親役にブレンダン・フレイザー、学者役に製作総
指揮も兼ねているハリスン・フォード。他に、『ベンジャミ
ン・バトン』などのジャレット・ハリス、『奇跡のシンフォ
ニー』などのケリー・ラッセルらが共演している。
実話の物語はこれほどにはドラマティックではなかったよう
だが、父親としての愛情が新薬の開発を推し進めたことは事
実な訳だし、映画化する上でこの程度の創作は許容されると
ころだろう。因に一家の名前は実話通りだが、博士の名前は
変えられていたようだ。

『レギオン』“Legion”
神の意志に逆らい続ける人類に、遂に神は怒りの鉄槌を下す
ことを決定。しかしその時、人間の心に残る愛を信じる大天
使ミカエルは神の意志に逆らい、人類救済に立ち上がる…と
いう究極の物語を描いたアクション作品。
天使が最初に舞い降りたのは大都市の下町。そこで自らの翼
を切除した天使は、銃器店で大量の武器を入手する。そして
武器を手にした天使が向かった先は、車通りもまばらな荒野
を走る街道沿いにぽつんと建つダイナー。
そこは父親と息子によって営業されていたが、父親はそこに
店を持ったことを後悔しているようだ。さらにそこには誰の
子とも知れない胎児を宿して臨月を迎えたウエイトレスがい
て、息子はウエイトレスと自分の子でもないその胎児を守ろ
うと決意していた。
他にも、年頃の娘を連れた夫婦や道に迷った黒人の青年らが
そのダイナーを訪れ、そこに天使が到着すると、やがて神が
遣わした脅威がそのダイナーを襲い始める。果たして大天使
は神の意志に逆らって人類を守り通すことができるのか…
英語の台詞ではマイクルが字幕はミカエル。これではネタバ
レになりそうだが、欧米人ならマイクルでも気が付くはずだ
から、これはおあいこと言うところだろう。それで誰の子と
も知れない胎児とくれば、それがクリスマス・イヴでなくて
も話は決まりだ。
人類全てがクリスチャンではないのにとも思えるが、物語の
中でも他宗教に対するそれなりにフォローの台詞はあったか
ら、宗教の問題は脇に置くことにしよう。ただし展開は聖書
の黙示録の情景を準えているから、キリスト教的な作品であ
ることは間違いない。
でもまあ、昆虫の群れが襲ってきたり、心を失った人々の群
れが襲ってくるなどの情景がVFXで描かれたシーンの連続
は、宗教問題は抜きにしてそれなりに迫力のあるアクション
を描いていた。

出演は『ダ・ヴィンチ・コード』などのポール・ベタニー、
『バンテージ・ポイント』などのデニス・クウェイド、『ワ
イルド・スピード×3』などのルーカス・ブラック、それに
2004年ジョン・ウー監督がリメイクした“Lost in Space”
でジュディ・ロビンソン役を演じたというエイドリアン・パ
リッキー。
脚本と監督は、ILM出身で1999年に独立してVFX製作会
社Orphanageを設立、韓国映画『グエムル』や中国映画『レ
ッド・クリフ』なども手掛けたスコット・スチュアート。
因に、Orphanage社は昨年閉鎖の情報もあったが、本作を観
ると存続しているようだ。

『サバイバル・オブ・ザ・デッド』
               “Survival of the Dead”
1968年の“The Night of the Living Dead”でスタートした
ジョージ・A・ロメロ監督によるゾンビシリーズの最新作。
2008年8月に紹介した『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』に
続く作品。
物語は、いつもの通り死者が甦り始めた後の世界を生き抜く
生き残りの人間たちを描くもの。そして今回は、本土から離
れた孤島を巡って、その島に暮らす2組の人々の対立が人類
全体の縮図のように描かれている。なお、お話は前作からは
独立しているが、ちょっとだけ繋がりも付けられていた。
今回の主人公となるのは、州兵として活動していた一団。彼
らは混乱が始まると早々に軍隊を離脱し、強力な武器と熟練
の戦法を使って他の生き残りの人々を襲っては金品を略奪し
て生き抜いていた。
ところが同様の盗賊集団を襲った際に、捕われていた若者を
救出してしまう。そしてその若者がインターネットから得た
情報で、安全に管理されているという島の存在を知り、そこ
に向かってみることにするが…
その島には対立する2組の人々がいたが、現在はその一方が
全体を支配していた。そこで島から追い出された連中に主人
公たちが合流し、島の支配権の奪還を目指すことになる。し
かし再上陸を果たした彼らの前には、ゾンビと共存する奇妙
な世界が展開していた。
ゾンビと共存する世界については、ロメロ自身が1985年に発
表した“Day of the Dead”(死霊のえじき)でも描いてい
るが、2005年の『ランド・オブ・ザ・デッド』から始まった
今回のシリーズでも3作目で同じ結論に達したようだ。
こうしてみると新シリーズは、『ランド』が1978年の『ゾン
ビ』(Dawn of the Dead)、『ダイアリー』が1968年の『ナ
イト』に対応するようにも見えてきた。旧シリーズのリメイ
クも盛んに行われているが、こちらもロメロ流のリメイクだ
ったのかも知れない。

出演は、シリーズ前2作にも出演のアラン・ヴァン・スプラ
ング、2005年12月紹介『エミリー・ローズ』などに出演のケ
ネス・ウォルシュ、カナダのテレビで活躍しているキャスリ
ーン・マンロー。他に『ソウ4』『ソウ6』に捜査官役で出
ていたアテナ・カーカニスらが共演している。
なお公表されているロメロの予定では、ゾンビ・シリーズは
これで一旦休止のようだが、新シリーズの開始前からあった
“Diamond Dead”という計画はまだ生きているようだし、早
期にシリーズが復活することを願いたいものだ。

『華麗なるアリバイ』“Le grand alibi”
今年生誕120年を迎えている「ミステリーの女王」アガサ・
クリスティーが、1946年に発表した小説「ホロー荘の殺人」
の映画化。
フランスの片田舎にある上院議員の邸宅。そこには毎週末に
議員の妻による招待客が集められていた。そしてその週末に
招待されたのは、精神分析医とその妻、議員の彫像を作った
女流彫刻家と小説家の男性、そして女優。
ところがそこで惨劇が起こる。突然邸内に銃声が響き、駆け
付けた人々が目にしたのは、射殺された精神分析医とその側
に銃を握って立つ妻の姿だった。しかもその精神分析医は、
招待客の彫刻家と女優とも関係を持ち、妻は長年その状況に
耐えいていたのだという。
この状況に、駆け付けた警察はただちにその妻を逮捕するの
だが…
因にクリスティの原作は、名探偵ポアロ物の1篇とされてい
るものだが、今回の映画化ではその存在は削除されている。
ただしクリスティー自身が原作を舞台劇に脚色した際にもポ
アロは削除されているそうで、今回はそれを踏襲しているも
のだ。
そして今回の映画化では、携帯電話が使われるなど一応は現
代的にされているが、映像や演出などには往年の名作という
雰囲気が漂っており、正にクリスティーの世界が展開されて
いるという感じの作品になっている。

脚本と監督は、ジャック・リヴェット監督が1991年に映画化
した『美しき諍い女』の脚本なども手掛けているパスカル・
ポニゼール。本作ではコメディとドラマの中間という目標を
立てて、脚色から配役までを行ったとのことだ。
出演は、2005年7月紹介『ふたりの5つの分かれ路』などの
ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ、2007年11月紹介『潜水服
は蝶の夢を見る』などのアンヌ・コンシニ、今年の2月紹介
『オーケストラ!』などのミュウ=ミュウ。
他に、『マトリックス・リローデッド』などのランペール・
ウィルソン、『007/カジノ・ロヤイヤル』に出演のカテ
リーナ・ムリーノ、2009年7月紹介『アニエスの浜辺』など
のマチュー・ドゥミらが共演している。
        *         *
 今回の製作ニュースの続編の話題を纏めておこう。
 まずは残念な情報で、今月初め4月4日付で報告したばか
りの“Bond 23”の計画が無期限延期になってしまった。こ
れは3月21日付でも報告したMGMの一括売却に絡むものだ
が、結局この売却が順調に行かず、製作母体が不安定では映
画製作に踏み切れないと判断されたようだ。このため先に報
告したレイチェル・ワイズの女敵役も、サム・メンデスの監
督も全てキャンセルとのことだが、公開すればヒット間違い
なしのシリーズではあるし、早期の製作再開を期待したいも
のだ。それにMGMでは“The Hobbit”の製作準備も進めら
れている訳で、そちらの情勢も心配になるところだ。
 次は待望の続報で、3月28日付で報告した“Men in Black
3”に関してウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズの
再登場が確認されたとのことだ。これは製作を務めるバリー
・ソネンフェルドが語ったもので、ただしジョーンズの出番
はあまり長くはないとのこと。つまり以前にも紹介した今回
エージェントJが過去に遡という展開は間違いなさそうだ。
なおサッシャ・バロン・コーエンの新登場も決定のようだ。
また製作は3Dで行われるとのことで、全米公開は2011年の
5月30日が目標とされている。
 ここからは新情報で、1本目はディズニー=ピクサーが、
2002年のヒット作“Monsters,Inc.”の続編を2012年11月に
公開すると発表した。因にこの年度には、すでに“Brave”
という作品が6月公開で予定されており、ピクサーは年間2
本の製作体制を整えたようだ。この他にもディズニーでは、
同年にティム・バートン監督による“Frankenweenie”や、
アンドリュー・スタントン監督の実写による“John Carter
of Mars”なども予定されているが、ディズニー全体では年
間14−15本の公開を計画しているとのことだ。
 そして最後は正にありそうな計画で、“Avatar”の続編に
ついてジェームズ・キャメロン監督が語っている。その発言
によると、続編はパンドラ星の海洋を巡る冒険になるとのこ
とで、ジェイクやナイテリがアルファ・ケンタウリの星で新
たな冒険を繰り広げるそうだ。さらにキャメロンは、「今度
の撮影は前より楽になる」とも語っており、動き出せば公開
は早そうだ。


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井口健二