| 2010年02月21日(日) |
獄に咲く花、RAILWAYS、ローラーガールズD、ドン・ジョヴァンニ、ウルフマン、クロッシング、ニンジャアサシン、Gフォース(追記) |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※ ※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※ ※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※ ※方は左クリックドラッグで反転してください。 ※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『獄に咲く花』 現在放送中のNHK大河ドラマにも登場した吉田松陰。その 松陰(通称:虎次郎)の黒船への密航失敗後の生涯を描いた 作品。 安政元年(1854年)。松陰は密航を企てた罪で長州藩・野山 獄に幽閉される。そこでは外部との出入りは禁止だが、各独 房の扉に鍵はなく、囚人たちは自由に交流が可能だった。し かし松陰が投獄されたときの獄舎内は荒んでいたという。 その野山獄には1人の女囚がいた。その名は高須久。彼女は 部落民を家に招き入れた罪で投獄されたとあるが、その際に は「私は平人同様に扱っただけである。これが悪ければ仕方 がない」と語ったという。 そんな松陰と久との交流を軸に、野山獄に収監された人々に 希望をもたらした松陰の影響力、そして開国前夜の日本の姿 が描かれる。 映画の製作はグローカル・ピクチャーズ。この会社は2006年 12月に紹介した映画『長州ファイブ』も手掛けており、本作 はその第2弾となるものだが、いずれも幕末期の長州藩の偉 人たちを描いている。 また本作の物語は、古川薫の直木賞候補作「野山獄相聞抄− 吉田松陰の恋」を基にしているが、中で交わされる和歌など は実際に松陰と久が交わしていたものだそうで、そこから推 察するに2人の恋心は史実に基づいているのだそうだ。 ただし、そういう物語なので松陰自身の歴史的な背景などは 多少割愛されていて、特に老中暗殺計画の下りなどは、長州 の人にはこれでも良いのかも知れないが、僕のような外部の 人間には、何故突然そうなったのかなど映画だけでは分り難 くい部分もあった。 でもまあその辺をネットで調べていて、特に高須久という女 性にはかなり興味を持った。実は上記の投獄の際の台詞もネ ットで見つけたものだが、その他にも長州にはいろいろな女 傑がいたようで、グローカル・ピクチャーズの次回作には、 ぜひとも彼女達のことも描いて欲しいと思ったものだ。 出演は、久役に目黒祐樹の娘の近衛はな、松陰役は『長州フ ァイブ』にも出ていた山口出身の前田倫良。他に目黒祐樹、 赤座美代子、池内万作、勝村政信、仁科貴、本田博太郎、神 山繁らが共演している。
『RAILWAYS』 49歳でエリートサラリーマンの道を捨て、故郷で地方鉄道の 運転士になるという男の夢?を描いた作品。 主人公は、東京の企業で次期取締役の席も用意されている企 画室長という肩書のサラリーマン。しかし、その席に着くた めには同期の親友が長を務める工場の閉鎖とリストラを推進 する立場となる。 そんな主人公に故郷で一人暮しをしていた母親が倒れたとの 報が届き、仕事を中断してその病室に向かうが、さらにいろ いろな想いが彼の心を苛んで行く。そして彼は、エリートサ ラリーマンの道を捨て子供の頃からの夢だった電車の運転士 になることを志す。 出演は、中井貴一、本仮屋ユイカ、高島礼子、奈良岡朋子、 三浦貴大。三浦は友和・百恵夫妻の次男で本作が俳優デビュ ーだそうだが、かなりしっかりとした演技をしている感じが した。 他に、橋爪功、佐野史郎、宮崎良子、遠藤憲一、中本賢、甲 本雅裕、渡辺哲、緒形幹太、石井正則、笑福亭松之助らが脇 を固めている。 脚本監督は、2006年7月紹介『ミラクルバナナ』などの錦織 良成。脚本には、『L change the World』などの小林弘利と テレビシリーズ『相棒』などを手掛けるブラジリィー・アン ・山田が参加。 製作総指揮は、『ALWAYS三丁目の夕日』などの阿部秀司。い つもはVFX満載の作品が多い製作者だが、今回は島根県に 実在する一畑電車(畑電)を舞台に、昭和初期から現役80年の 「デハニ50形」電車の走行風景も登場する実写の作品となっ ているものだ。 しかも阿倍プロデューサー本人が相当の鉄道マニアらしく、 本作では車体の構造からブレーキ音にまで拘わった撮影との こと。他にも京王線を引退した2100系、5000系、南海高山線 を引退した3000系など、各地の鉄道を引退して畑電で余生を 送る電車たちが登場する。 物語自体は、実話に基づくと言ったようなものではなさそう だが、実際に東京の京王電鉄で行われる研修の模様や、運転 中にいかにもありそうなエピソードで綴られ、全体が心暖ま る作品に仕上がっていた。
『ローラーガールズ・ダイアリー』“Whip It” 女優ドリュー・バリモアによる初監督作品で、『JUNO』 のエレン・ペイジ主演によるローラーゲームにかける少女を 描いた青春ドラマ。 ローラーゲーム(Roller Derby)というと、日本でも1970年 前後にはテレビ中継やハワイに東京ボンバースなる日系人の チームが結成されるなどブームとなり、『カンサスシティの 爆弾娘』というラクウェル・ウェルチ主演の映画も公開され たものだ。 というローラーゲームのブームが、最近テキサスで再燃して いるとのことで、そんな状況を踏まえての本作では、2007年 に“Taking 5”という作品のあるショーナ・クロスという脚 本家が原作小説“Derby Girl”と脚本も手掛けている。 物語は、テキサスの田舎町に住む女子高生が主人公。彼女の 母親は美人コンテストこそが女性が幸せをつかむチャンスと 信じており、自らは郵便配達をしながら、主人公とその妹を コンテストに出し続けている。しかし主人公はそんな生活に 疑問を感じていた。 そんなある日、自分の失敗からコンテストに落選した主人公 は、落ち込む中でローラーゲームのチラシを目にする。そし てバイト仲間の女性と観戦に行った彼女は、そこで選手募集 のチラシを受け取り、両親には内緒にまま年齢を偽って応募 してみると… 小柄だがスピードのあるスケーティングのできる彼女は見事 合格。さらに試合にも出て得点を挙げ、弱小チームを勝利に 導いて…というもの。後は、親友との確執や試合上でのライ ヴァル、両親の問題、恋人の出現などなど、大体予想通りの お話が進んで行く。 内容的には、挫折あり、幸運ありの正に青春ドラマで、それ がいつも前向きなペイジの演技スタイルにもマッチしている という感じの作品だ。それ以上は可もなし不可もなしという 感じだが、ローラーゲームを楽しんだ世代には懐かしさもあ って心地良かった。 共演は、母親役にマーシャ・ゲイ・ハーディン。チームメイ ト役にはSNL出身のクリスティン・ウィグを始め、スタン トパースンのゾーイ・ベル、歌手のイヴ、バリモア監督、ラ イヴァル役にジュリエット・ルイスなど正に女性だらけの作 品になっている。 ただローラーゲームの試合の模様では、最近のゲームにはイ ンラインも使われているという話だが、映画に登場するのは 4つ輪の靴で、作戦もWレッグウィップなど40年前に観てい た頃から進歩もなく。これではなかなかブームも長続きしそ うもないと感じた。 でもまあそれが懐かしくもあって、映画ではそれで良い感じ ではあったものだ。
『ドン・ジョヴァンニ』“Io,Don Giovanni” 35歳で永眠したヴォルフガング・アマデウス・モーツアルト が31歳の時に発表した歌劇の成立までを、その台本を執筆し た劇作家のロレンツォ・ダ・ポンテを中心に描いた作品。 ユダヤ人で頭の良いダ・ポンテ(幼名エマヌエーレ・コネリ ャーノ)は、少年期にキリスト教への改宗を迫られ一度は拒 否する。しかし教会に所蔵された書籍に魅せられて改宗。や がて聖職者となるが、自由と芸術を愛し放蕩の末にヴェネチ アから追放される。 その時、旧知のジャコモ・カサノヴァの勧めもあってウィー ンに赴いたダ・ポンテは、紹介状を持って作曲家アントニオ ・サリエリ訪ねるが、その途上でモーツアルトと出会い、イ タリア語のオペラを構想していたモーツアルトと「フィガロ の結婚」を完成させる。 そして大成功を納めたダ・ポンテとモーツアルトは、次の作 品として、舞台劇としては知られていた「ドン・ジョヴァン ニ」のオペラ化に着手するが…。その頃からモーツアルトは 体調を崩し始め、一方、ダ・ポンテはその作品に自らの人生 を重ね合わせようとして行く。 映画の物語は、これにヴェネチアからウィーンを巡っての放 蕩の中でもダ・ポンテが心から愛し続けた女性アンネッタを 配するなど、虚実を織りまぜて展開されて行く。 監督は、ベルリン映画祭の金熊賞受賞や、1983年の『カルメ ン』ではカンヌ映画祭の芸術貢献賞、アメリカアカデミー賞 外国語映画部門ノミネートなどにも輝くスペインのカルロス ・サウラ。 撮影監督には、1979年『地獄の黙示録』と1981年『レッズ』 でアカデミー賞撮影賞受賞のヴィットリオ・ストラート。深 い陰影の映像や、主人公の2人が制作を続ける部屋からその まま野外の舞台に転換するなどの映像技術を駆使して物語を 描いている。 そしてそこには、モーツアルトの楽曲を始め、ヴェネチアの 大作曲家ヴィヴァルディや、モーツアルトが敬愛し息子とも 友人だったというバッハの楽曲も織り込んで、壮大な音楽劇 が繰り広げられる。 出演は、2007年3月紹介『ストーン・カウンシル』などのロ ッレンツォ・バルドゥッチがダ・ポンテ役、新人のリノ・グ ワンチャーレとエミリア・ヴェルジネッリがモーツアルトと アンネッタ役に扮する他、配役にはオペラ歌手も多数起用さ れて見事な舞台シーンが描かれている。 壮大なオペラが見事な映像演出で再構築された見応えのある 作品だった。
『ウルフマン』“The Wolfman” 1941年に全米公開されたユニヴァーサル・ホラー“The Wolf Man”からのリメイク作品。 1941年作はSF作家でもあるカート・シオドマクが脚本を手 掛けたもので、狼男役にはロン・チャニーJr.が扮して、狼 に変身する定めとなってしまった男が、自らの抑制の利かな い行動に苦悩しながらも、1人の女性との愛を貫こうとする 姿が描かれた。 本作はその作品を、2004年3月紹介『オーシャン・オブ・フ ァイヤー』などの監督だが、元々はILMでVFXのアート ディレクターとして『スター・ウォーズ』や『レイダース失 われた聖櫃』などを手掛けてきたジョー・ジョンストンの監 督でリメイクしたものだ。 因に、オリジナルの映像はすでにパブリック・ドメインにな っており、インターネット上でも観られるものだが、狼男の 変身で手足や顔に獣毛が生えてくるシーンやそれが消滅する シーンはストップモーションで描かれていた。 その作品が今回は最新のVFXで描かれ、そこでは骨格まで 変形して行く変身の様子が見事に表現されていたものだ。実 はオリジナルを観ていると、変身したチャニーJr.が爪先立 ちで歩く姿が多少滑稽だったりもするのだが、本作を観ると その理由が理解できる。 つまり本作では、狼の脚の構造に沿った変身シーンが丁寧に 描かれ、爪先立ちの理由が改めて理解できるのだ。その変身 シーンを含む特殊メイクアップデザインは、1981年『狼男ア メリカン』も手掛けたリック・ベイカーが担当している。 そして今回のリメイクでは、主演にベニチオ・デル・トロ、 その父親役にアンソニー・ホプキンス、さらに昨年10月紹介 『ヴィクトリア女王』のエミリー・ブラント、『LOTR』 のヒューゴ・ウィーヴィングらの共演で,オリジナルを大幅 に拡張した物語が描かれる。 その物語では、オリジナルでは最初に言葉が紹介されるだけ のLycanthropyに関しても、物語の重要なキーワードとして 描かれているし、特にホプキンスが演じる父親の存在が、オ リジナルとは違った意味での重要さを増しているものだ。 その脚本を手掛けたのは、1995年『セブン』などのアンドリ ュー・ケヴィン・ウォーカーと、2000年『13デイズ』など のディヴィッド・セルフ。2人がどういう関係で脚本を執筆 したか経緯は判らないが、オリジナルを深めた見事な人間関 係が描かれていた。
『クロッシング』“크로싱” 脱北者の問題を描いた韓国映画。 主人公は、北朝鮮の炭坑で働く男。元は将軍様から勲章を貰 うほどのサッカー選手だったらしく、鉱夫たちのチームでも 素晴らしいプレーを披露しているが、病弱の妻と1人息子を 抱えての炭住暮らしは周囲の鉱夫たちと同様に困窮を極めて いる。 そんな炭住街でも多少ましな暮らしをしている一家がいて、 その一家は大枚の賄賂を払って中国と往き来し、密輸を行っ ていた。そんな中で主人公の妻の病状が悪化し、主人公は北 朝鮮では手に入らない治療薬をその一家に頼むのだが… ところがその計画が破綻し、監視の目が厳しくなる中、主人 公は自ら中国に渡って金を稼ぎ、治療薬を購入して戻ってく る計画を立てる。そして中国国境の危険な渡河に挑んで行く のだが、それは思わぬ結果を招いてしまう。 前半の北朝鮮での暮らしぶりが、如何にも最近報道されてい る北朝鮮の悲劇風で、かなり偏りがあるようにも観えた。し かし後半に描かれる脱北者の姿には韓国側の対応の酷さも観 えて、何方も過剰さは感じられるものの、ある程度の真実は 描いているようだ。 さらに本作に描かれている脱北者を取り巻く支援体制など、 どのくらいの真実に基づいているのかは判らないが、如何に もありそうな出来事が描かれている。特に宗教との絡みは成 程と思えたものだ。 なおこの作品は、一昨年の東京国際映画祭でも上映されて、 実はその時にも観ているのだが、僕には結末が納得できなか った。そこで今回見直して、納得できないことには変わりは ないが、元々の支援体制の弱さがこの悲劇を生んでいるとい う解釈はできた。 それにしても、こんなお粗末な体制で「支援しています」と 言えた義理でもないと思うのだが。裏にはもっと複雑な事情 があるのだろう。 監督は、2005年2月紹介『オオカミの誘惑』などのキム・テ ギュン。主人公には、韓国ドラマ『星に願いを』などのチャ ・インピョが扮している。撮影は、韓国、中国北部、モンゴ ルのゴビ砂漠など実際の脱北ルートで行われ、撮影スタッフ には複数の脱北者が含まれているそうだ。
『ニンジャ・アサシン』“Ninja Assassin” ウォシャウスキー兄弟監督『スピード・レーサー』でハリウ ッドデビューを果たした韓国R&Bシンガーのピ(レイン) が、再びウォシャウスキー兄弟と組んで作り上げた忍者アク ション作品。しかも製作にはジョール・シルヴァも参加して いる。 シルヴァ+ウォシャウシキーとくれば『マトリックス』とな るが、本作は正にその忍者版とも言えそうだ。もちろん物語 のテーマなどは全く違うものだが、それでも本作を観ている とそこかしこにそのテイストを感じることができた。 物語の舞台は現代のドイツのベルリン。そこに本部を置くユ ーロポール(ヨーロッパ刑事警察機構)の女性捜査官が政治 的な暗殺事件にリンクする巨額の金の動きに着目する。それ は暗殺事件の度に所定の金塊の量に相当する金額が送金され ているものだ。 しかしそんな謎の暗殺組織など存在するはずがないと、最初 は上司にも見向きもされない捜査官だったが、やがて調査を 続ける捜査官の身辺に怪しい動きが生じ始める。そして彼女 が襲われたとき、一つの影が彼女の命を守り通した。 それは役小角の流れを汲む忍者集団。西暦797年に成立した 歴史書「続日本記」にもその名の登場する呪術者が忍者集団 を作り上げ、彼らは究極の暗殺者として各国の執政者と契約 を結び、その政敵の暗殺を行って来たというものだ。 しかし、命令されれば仲間をも殺害する戒律の厳しさに1人 の若者が疑問を持ち、最高の修業を積んだその若者は集団を 離脱。彼らに対抗して行く運命を背負う。そんな若者が女性 捜査官と行動を共にすることになるが… 原案の脚本は、元はアートディーラーというマシュー・サン ド。その原案から2008年12月紹介『チェンジリング』などの J・マイクル・ストラジンスキーが脚本を手掛けている。監 督は『Vフォー・ヴェンデッタ』などのジェイムズ・マクテ ィーグが担当した。 物語は有り勝ちに観えるが、注目すべきはそのアクション。 基本はレイン対忍者集団の闘いとなるが、そのシチュエーシ ョンが奇抜で、今までの忍者アクションとは比べようのない ものになっている。そこに『マトリックス』のテイストも感 じられるものだ。 ただしアクションの映像はかなり強烈で、これを観る観客に は多少の覚悟を決めて貰わなければならない。でも、間違い なく一見の価値はあるものだ。 共演は、『POTC』で女呪術師を演じたナオミ・ハリス。 『マリー・アントワネットの首飾り』などに出演のベン・マ イルズ。『ワイルド・スピード』に出演のリック・ユン。そ してハリウッド映画で忍者と言えばこの人ショー・コスギ。 因に、コスギは役小角を「えんのおづぬ」と名告って日本語 のキャスト表もそうなっているのに対して、レインが劇中で 「おづの」とはっきり発音しているのも面白かった。歴史的 にはどちらの発音も認められてはいるようだが。
『スパイアニマル Gフォース』(追記) 昨年12月に1度紹介している作品だが、3D上映による試写 が行われたので、改めてその報告をしておく。 実はこの作品の3D上映ではちょっと面白い試みがされてい て、2Dと3Dでスクリーンのサイズが異なっているのだ。 ただしワイドサイズの映像は同一で、3Dではその映像がビ スタサイズのスクリーンの中に填め込まれて上映される。 このため3Dでは、スクリーンの上下に黒味の部分が発生す るのだが、一部のシーンではその黒味の部分に映像がはみ出 して上映される場面が登場する。従ってこの黒味付きの上映 は意図的なものだと判るのだが… 因にこの作品では、巻頭の道端の樹木に落雷が生じるブラッ カイマーのロゴの部分で、それを意識した演出があり、それ は2Dでも観られるようになっているが、3Dではその演出 が本編中にも登場するのだ。 だから何だという演出でもないのだが、何とも不思議な感覚 のものになっていた。普通にお金を払って2Dと3Dを比較 して観る人などほとんどいないと思うが、僕はそれができる 立場にいさせて貰えたので、ここに報告して置く。それにし ても不思議な演出だ。 それからこの作品のタイトルだが、映画をオリジナルの音声 で観ると、主人公が「僕らはguinea pigだ」と称していて、 タイトルはそのGから来ているものと思われる。ただし原語 でもちゃんとした説明はなかったようだ。 しかも日本語版ではこれがモルモットと翻訳されてしまうか らさらに判らなくなってしまう物で、一応原語ではそういう 台詞があったことをここに紹介しておくことにする。
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