井口健二のOn the Production
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2008年09月01日(月) 第166回

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※このページは、SF/ファンタシー系の作品を中心に、※
※僕が気になった映画の情報を掲載しています。    ※
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 今回は、本当はもっと早くに紹介するはずだったこの話題
から。
 ソニーに本拠を置いて、ワーナーの『アイ・アム・レジェ
ンド』なども手掛けるプロデューサーのニール・H・モリッ
ツが、“The Boys”と題されたコミックスの権利を獲得し、
コロムビアで映画化することを発表した。
 物語は、CIAの所属でThe Boysと呼ばれる捜査班の活動
を追うもの。彼らの任務は、現代に出現した数多のスーパー
ヒーローの動静を監視することで、彼らが人類の役に立つか
否かを判定して最終処分を下すのだ。そんな彼らの活動が、
主には2人の捜査官の目を通して語られるとのことだ。
 原作は、『コンスタンティン』などのストーリーライター
のガース・エニスが手掛けているもので、かなり捻ったスー
パーヒーローものと言えそうだが、実は当初DCコミックス
傘下での出版が始まったものの、アンチヒーローものはDC
社の方針に合わないとして第6巻の発行時点でキャンセルさ
れてしまった。しかし、原作者らはそれに納得せず、現在は
新興の会社が引き継いで、全60巻の計画の内の20巻程度が出
版されたところのようだ。
 つまり、原作はまだ全体の3分の1程度しか発表されてお
らず、今後の展開も不明の物語だが、そこを敢えて映画化に
踏み切るというものだ。まあ、内容的にはユニヴァーサルの
“Wanted”に似たところもあって、その作品が大ヒットをし
ているところでの計画進行という面もありそうだ。ただし、
本作の映画化の情報は、最初は今年の2月頃に登場したもの
で、そのときは他のニュースに紛れてしまったが、今回はさ
らに映画用の脚色を行う脚本家の契約が発表されている。
 その脚色に選ばれたのは、『イーオン・フラックス』など
を手掛けたフィル・ヘイとマット・マンフレディのコンビ。
実は前作の興行が思い通りではなかった脚本家の選択には危
惧の声もあるようだが、前作は撮影中のアクシデントなどで
脚本が機能しなかった面もあり、今回は巻き返しを図っても
らいたいものだ。その他に彼らは2002年ジャッキー・チェン
主演の『タキシード』なども手掛けており、純粋にアクショ
ン中心の作品なら期待は持てそうだし、モリッツの製作なら
その可能性は高い。
 また、本作の主人公の1人はスコットランド系ということ
で、原作コミックスが新会社に移って最初の6巻が再刊され
たときには、『ホット・ファズ』などのサイモン・ペグがそ
の巻頭言を寄稿している。ペグ自身もスコットランド系で、
その点の思い入れはありそう(原作の絵も似ているそうだ)
だが、果たして映画化に彼の主演はあるか、もし実現したら
それも話題になりそうだ。
 なお計画は、脚本が完成し次第、監督の選考が開始される
もので、製作は来年前半となりそうだ。
        *         *
 お次は、上の作品をキャンセルしたDCコミックスからの
映画化の情報で、サム・ライミとトム・クルーズというちょ
っと変わった顔合せの計画が発表されている。
 作品の題名は“Sleeper”。2003−05年にDC傘下のワイ
ルドストームから出版されたシリーズで、主人公は痛みに無
感覚でさらにその受けた痛みを肌の触れた他人に転嫁できる
という特殊能力を持った男。その主人公が、潜入捜査官とな
って超悪人たちの犯罪組織に加わるが、そこで組織の女と恋
に落ちるという展開だそうだ。
 オリジナルは、2001年の“Catwoman”の再開やマーヴェル
では“X-Men”のスピンオフなども手掛けているエド・ブル
ベイカーと、イギリス出身画家のショーン・フィリップス。
この2人は、新作の“Criminal”というシリーズで2007年の
アイズナー賞を受賞したコンビとのことだ。
 そして今回の計画は、この映画化をライミのプロデュース
で進めるもので、シリーズ化の可能性も高いその作品にクル
ーズの主演が見込まれている。
 因に、『スパイダーマン』でお馴染のライミは、コロムビ
アと専属契約を結んでいる訳ではないようだが、優先的には
仕事をすることになっている。しかし今回は、直接監督する
ものではなく、プロデューサーという肩書きなので問題はな
い。一方のクルーズは、先にポーラ・ワグナーがUAの社長
を退くと発表した後も、ソニー傘下の同社との関係は保つと
発表しているものだが、この夏にはドリームワークス製作の
“Tropic Thunder”に出演するなど、制約はないようだ。
 とは言うものの、ジャンル映画専門のライミ作品にクルー
ズの主演というのはあまり考えていなかった顔合せで、そこ
から何が生まれてくるか楽しみだ。
        *         *
 DCコミックスの話題のついでに、2大ヒーローの続編の
情報をまとめて紹介しておこう。
 まずは、『ダーク・ナイト』が記録破りのヒットとなった
“Batman”の続きについては、ジョニー・デップのリドラー
(ナゾラー)やアンジェリーナ・ジョリーのキャットウーマ
ン、フィリップ・シーモア・ホフマンのペンギンなど噂はい
ろいろあるようだが、いずれにしてもその構想は、クリスト
ファー・ノーラン監督の頭の中に隠されているもので、その
監督は作品のプロモーションの後はヴァカンスに出かけたま
ま行き先は判らないそうだ。多分、アーロン・エッカートの
トゥーフェイスは登場するのだろうが、全ては監督の帰還を
待つしかない。
 しかも監督には、2002年2月1日付の第8回などで報告し
た“Hughes: The Private Diaries, Memos and Letters”の
計画も進行しており、前回テレビ化の情報を紹介した“The
Prisoner”の映画化の計画もまだ残っているようで、『バッ
トマン・ビギンズ』の後に『プレステージ』を撮っているよ
うに、これらの作品を1本撮る可能性は高い。それがどうな
るかもノーランの帰還を待ってからだ。
 一方、“Superman: Man of Steel”に関しては、ブライア
ン・シンガー監督がまだ関わっていることは確認されている
ものだが、何度も点いたり消えたりしている計画に、また開
始の芽が出てきているようだ。
 ただし、シンガーが以前に用意した物語にはワーナー側が
満足していないようで、新しい物語が提示されるか、監督を
替えることになるかという段階だとされている。しかしワー
ナーとしてはシンガー監督で進めることは重要とも考えてい
るようで、後はシンガーの決断ということにもなるようだ。
 つまり、ワーナーとしては、『ダーク・ナイト』の成功を
引き継ぐような作品が欲しいが、シンガーの構想はそうでは
ないということのようで、元々リチャード・ドナー監督の路
線を継ごうとするシンガーとは対立も厳しそうだ。もちろん
異星人のSupermanと人間のBatmanとでは、キャラクターの背
景から異なるものだが、そこをどのように擦り合わせるか、
シンガー以外の監督になってもそれは難しいところだろう。
 いっそのこと、ティム・バートン監督、ニコラス・ケイジ
主演の計画を復活させたほうが早いような気もするが…
        *         *
 もう1本、DC以外のコミックスの映画化の情報で、ジェ
リー・カー&アラン・グロス原作による“Cryptozoo Crew”
というシリーズの映画化権を、前々回にも別の計画を紹介し
ているワーナー傘下のアルコン・エンターテインメントが獲
得したと発表した。
 物語は、題名の通りcrypt=神秘的な生物を保護する活動
を行う秘密組織の活動を描くもので、美人獣医を中心とした
チームが、イェティやネッシーを初めとする、山奥の寺院や
ジャングルの奥地で発見された神秘生物が悪の手に落ちるこ
とがないように保護する活躍が描かれる。因に、今回の報道
で原作はグラフィックノヴェルとされているものだが、イン
ターネットを検索するとハナ=バーベラのカートゥーンのよ
うな絵柄が出てきて、コミックスに近い感じがした。
 そしてこの映画化の脚色に、ジョン・カーペンター監督が
ニコラス・ケイジ主演で計画している“Scared Straight”
のオリジナル脚本を手掛けたジョー・ガザムの起用が発表さ
れている。因にこの脚本家は、今年5月15日付の第159回で
紹介した“21 Jump Street”にも関わっているようだが、ま
だ新人で過去に実現している作品はないようだ。
 ということで、今回の作品の実現までには、まだ曲折があ
るかもしれないが、差し当たってアルコンはワーナー傘下の
ファミリーピクチャー専門の会社という位置づけで、2005年
の『レイシング・ストライプス』などCGIを使った作品の
実績もあるから、本作に登場する神秘生物は問題なく描かれ
そうだ。楽しい作品を期待したい。
        *         *
 コミックスの話題はこれくらいにして、次はSF名作の映
画化の話題を紹介しよう。
 ロバート・A・ハインラインの原作で、日本では「ジョナ
サン・ホーグ氏の不愉快な職業」の題名で翻訳のある“The
Unpleasant Profession of Jonathan Hoag”を、『アイ・ロ
ボット』などのアレックス・プロイアス脚本、監督で映画化
する計画がフェニックス・ピクチャーズから発表された。
 原作は、ハヤカワ文庫の「ハインライン傑作集2−輪廻の
蛇」と題された短編集に納められているものだが、この作品
だけで200ページを超える中編と言っていい作品。内容は、
探偵事務所を訪れたホーグ氏が自らの尾行という奇妙な依頼
をし、その依頼を引き受けた私立探偵夫婦が奇妙な事態に巻
き込まれる…というもの。初出は1942年ということで、ハイ
ンラインの原作では比較的初期の作品のようだ。
 上記の内容紹介を読むと、何やらフィリップ・K・ディッ
クの原作を思わせるようなお話だが、さらにこれにプロイア
スの脚本、監督では相当の作品ができそうだ。なおプロイア
スは、現在は2005年3月1日付の第82回などで紹介したSF
スリラーの“Knowing”を製作中だが、それを後数週間で完
了させた後、本作に取り掛かるとしている。
因に、ハインライン原作の映画化というと、最近では『ス
ターシップ・トゥルーパーズ』が、アメリカではDVD直売
とはいえ第3作まで作られているものだが、その他に“Have
Space-suit, Will Travell”(スター・ファイター)はワー
ナーが権利を保有して、『ファインディング・ニモ』などの
デイヴィッド・レイノルズが脚色を担当。また以前はヒッピ
ーの聖典などとも呼ばれた“Stranger in A Strange Land”
(異星の客)はパラマウントが権利を保有して、『アイ・ア
ム・レジェンド』などのマーク・プロトセヴィッチが脚色を
担当しているようだ。
 そしてもう1本、2003年4月15日付の第37回などで紹介し
た“The Moon is a Harsh Mistress”(月は無慈悲な夜の女
王)は、『ハリー・ポッター』シリーズのデイヴィッド・ヘ
イマンと、『ゾディアック』などのマイク・メダヴォイの共
同製作で進められているが、この作品にはティム・マイニア
という脚本家の起用が発表されている。この脚本家は、イン
ディーズの出身のようだが、ロバート・デニーロ製作で進め
られている“Artemis Fowl”の脚色にも起用されており、ち
ょっと期待が持てそうだ。
        *         *
 ここからはリメイクと続編の情報をいくつか紹介しよう。
 その1本目は、1982年公開の“Poltergeist”(ポルター
ガイスト)のリメイクが、上記の“Knowing”も担当してい
るスタイルズ・ホワイトとジュリエット・スノードンの脚本
で進められることになった。
 幼い少女が深夜の放送の終ったテレビ画面をじっと見詰め
ている…という無気味な映像で話題となったオリジナルは、
元々がスティーヴン・スピルバーグの原案に拠ったもので、
同じ年度に製作された『E.T.』の真裏の作品を目指したと
された。そして監督には、1974年の“The Texas Chain Saw
Massacre”(悪魔のいけにえ)などのトビー・フーパーが起
用されたことでも話題になったものだ。
 そしてこのオリジナルからは、1986年と88年に続編も製作
されたが、実は第1作の公開直後に、ポルターガイストに襲
われる一家の長女役を演じたドミニク・ダンが男友達に殺害
されるという事件が起き、さらに第3作の完成後には、幼い
少女を演じて3作に連続出演したヘザー・オルークも急死す
るという事態が発生して、以後は続編も作られないまま20年
が経過したものだ。因に、1996−99年の3シーズンに渡って
“Poltergeist: The Legacy”と題されたテレビシリーズも
あるが、オリジナルの一家が登場するものではない。
 という作品に今回は再挑戦をするものだが、ホワイト、ス
ノードンの脚本家コンビは、先に公開された『ブギーマン』
では2006年5月14日付で紹介したように、なかなか丁寧な仕
事をしていたもので、彼らの脚本には期待が持てそうだ。ま
た脚本家の2人は、2006年7月15日付の第115回で紹介した
“The Birde”のリメイクにも参加しており、その他にも、
2003年3月2日付で作品紹介した韓国製ホラー『ボイス』の
ハリウッドリメイクの脚本も担当しているなど、ホラー映画
のリメイクではシェアを高めているようだ。
        *         *
 お次は、2000年の『ピッチブラック』で誕生したヴィン・
ディーゼル主演リディック・シリーズで、2004年の第2作に
続く計画が報告されている。
 このシリーズは、元々はケン&ジム・ウィートの脚本家コ
ンビが創作したオリジナル脚本から、1997年『G.I.ジェー
ン』などの脚本を手掛けたデイヴィッド・トウィーの脚本、
監督で映画化されたもので、翌年『ワイルド・スピード』で
ブレイクするディーゼルの切っ掛けの作品とも言える。そし
てその第2作の『リディック』は、『ワイルド・スピード』
『トリプルX』の続編を断ったディーゼルが敢えて出演した
もので、まさに待望の作品だった。
 ところがこの続編の興行成績は、全世界で1億1580万ドル
を記録したものの、製作費が1億500万ドルにも達していた
もので、その差額の儲けではそれ以上のシリーズ展開は躊躇
せざるを得ず、このまま消えてしまうかとも思われていた。
しかし役柄に惚れ込んでいるディーゼルがこのままで済ます
はずはなく、またトウィーもさらに壮大な構想を持って新た
な展開を目指すとしているものだ。
 そして今回の報道は、ディーゼルがアメリカMTVに登場
して述べたというもので、それによると、「トウィーは現在
2本の脚本を執筆している。問題はそれを同時に製作するか
どうかで、3本を同時製作した『LOTR』のような体制も
考えられる。さらにトウィーの頭の中には別の2作品の構想
もあるようだ」とのことだ。
 因に、2004年『リディック』は、原題が“The Chronicles
of Riddick”とされていたもので、実は2000年『ピッチブラ
ック』の公開前に“Into Pitch Black”というテレビドラマ
と、2004年には“Dark Fury”という短編アニメーション、
さらに2008年に“Assault on Dark Athena”というヴィデオ
ゲームも、全てディーゼルの出演で制作されている。夜目の
利く主人公がいろいろな環境の惑星で大宇宙狭しと活躍する
シリーズは、まだまだ壮大な物語が展開されそうだ。
 なお、ディーゼルの新作は、SF大作“Babylon A.D.”の
全米公開が8月末に開始されたところ。またポール・ウォー
カー、ミシェル・ロドリゲス、ジョーダナ・ブリュースター
と共に、もう1人のちょい悪ヒーロー=ドミニク役に本格復
帰する“Fast & Furious”は撮影を完了して、2009年6月の
公開予定となっている。
        *         *
 続編の情報もう1本は、リヴ・タイラー主演で5月全米公
開された“The Strangers”にその計画が発表されている。
 この作品は、ユニヴァーサル傘下フォーカス・フィーチャ
ーズのジャンルブランド=ローグ・ピクチャーズから発表さ
れたもので、2004年の『チャッキーの種』なども手掛けた同
社では、初めてのブロックバスターヒットとなった作品。因
に製作費は900万ドルで、全米興行収入は5400万ドルを稼ぎ
出したそうだ。
 物語は、人里離れた家にヴァケイションに訪れたタイラー
たちのカップルが、謎の襲撃者たちに襲われるというもの。
典型的なジャンル・ムーヴィという感じだが、取り敢えず最
後まで生き残ったらしいタイラーには、続編への出演も期待
されているようだ。
 脚本と監督はイタリア出身のブライアン・ベルティーノ。
ベルティーノには、まず続編の脚本が依頼されており、前作
で監督デビューを飾った脚本家が、再度続編を監督する可能
性もあるようだ。撮影は2009年の初旬に開始の計画になって
いる。
 なおベルティーノは、現在は監督第2作となる予定の超常
現象の絡むヒーロー物のスリラー“Black”という作品の脚
本を執筆中で、その後には“Alone”という作品も全てロー
グの製作で計画されており、今回の続編はそれらの間を縫っ
て製作されるようだ。
 ただし日本では、ヒットした“The Strangers”の公開は
未定。取り敢えずは東宝東和が優先権を持つものと思うが、
かなり強烈な恐怖シーンの展開される作品のようで、できれ
ばどこかが買って公開して欲しいものだ。
        *         *
 続編の情報の最後は前日譚で、待望の“The Hobbit”の製
作に、ピーター・ジャクスン、フラン・ウォルシュ、フィリ
ッパ・ボイエンスと、ニューラインとの正式契約が公表され
た。
 この計画に関しては、ギレルモ・デル=トロが脚本と監督
を手掛けることはかなり以前に紹介されていたが、ジャクス
ンらとの正式契約はまだだったようだ。そして今回の契約公
表に合わせて、2本の作品の製作が2009年後半に開始され、
公開は2011年と12年に連続して行うことも、正式に発表され
ている。
 また2作品は、その第1部で、若きビルボ・バギンズがガ
ンダルフに促されて失われた宝物を捜しに行く物語(つまり
JRRトーキンの原作に沿ったもの)が語られ、第2部で、
その後の『旅の仲間』までの60年間が語られることも公式に
発表されたようだ。
 なおデル=トロは、この他“Frankenstein”“Dr.Jekyll
and Mr,Hyde”“Slaughterhouse-Five”のリメイクや、ダン
・シモンズ原作で来春刊行予定のスリラー小説“Drood”の
映画化。さらに、H・P・ラヴクラフトの原作を映画化する
“At the Mountain of Madness”の監督計画なども抱えてい
て、すでに2017年までのスケジュールが満杯とのことだ。
        *         *
 最後にもう1本、“The Mountain”という作品の計画が、
レジェンダリー・ピクチャーズから発表された。
 この作品は、都会から山間部に派遣された保安官を主人公
としたもの。彼の任務は、続発するハイカーの行方事件を捜
査するものだったが、そこで怪しげな事態に遭遇する…とい
うお話だ。これだけならただのスリラーというところだが、
その製作者が『ザ・リング』や『呪怨』のアメリカ版を手掛
けた人たちだということで興味を引かれた。
 また脚本家のジェイスン・ロスウェルは、ジョニー・デッ
プ主宰のインフィニタム・ニヒルが、ワーナーで進めている
“The Glass Books of the Dreameaters”というスリラー作
品や、『不思議の国のアリス』の現代化して現在イギリスで
撮影中の“Malice in Wonderland”などを手掛けているとの
ことで、これもちょっと気にしておきたい作品だ。
        *         *
 今回は夏枯れなのか新規な情報があまりなかった。次回は
もう少しいろいろな話題が出てきそうなので、乞う御期待。


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井口健二