ちむたんのつぶやき
DiaryINDEXpastwill


2006年11月11日(土) 秋季キャンプ初体験だったのだ(その1)

ヤクルトファン歴は長いけど、一番熱かった時期はまだ子供だったのでキャンプ見学なんて夢のまた夢だったわけでして。そして再び熱が上がった今、私はヒマはないけど金はなんとかなる社会人。そんな今こそ行かなくてどうする!と例によって鼻息荒く旅立ったのでありました。

4時半起床。睡眠時間は約3時間。年々体力落ちてるのによくやるよな…と自嘲気味に思いながら7時20分発のANAに乗り込みまして。
飛行機の先頭はスーパーシートですわな。
名前は思い出せませんが、間違いなくもと力士(それもけっこう番付が上のほうだったと思う)のどなたかが、スーツ姿でどーんと座っておられました。スーパーシートでもはみ出しそうだなあ、と失礼にも思いつつもう一歩足を進めたところ、その一列後ろには今度は非常にスリムな女性が。
なんだか激しく見覚えのある女性が…。

と、ととと、トモさん…?

立ち止まって確認するわけにも行かず内心首をひねりながら自分の席につきました。相棒も「スーパーシートにいた人、トモさんに似てたよね?」と言います。
動揺を押し殺して機内誌を開き、オーディオサービスのページを見ました。飛行機の中で音楽聴くの好きなんですわ。
そしたら今度は、宝塚の特集チャンネルが……がくり。
神はいまこうして野球選手の追っかけをしている私に、過去を次々と突き付けたもうのでありましょうか。
プログラムの前半は今年のラインナップの主題歌が続いていたんですが、ちょっと!轟さんが月組に特出したと思われる芝居、なんですか一体!?主題歌面白すぎ!!相棒と二人であやうく大声で爆笑しちゃうところだったじゃないですか。
だって、コーラスで「カエサルはえ〜らい〜♪」って連呼するんだよ!?いやー、おかしすぎて腹が裂けるかと。
どんな芝居なんだろうと帰ってから調べたら、キムシンなんですね。ふっ。そんなこったろうと思ったぜ。
そんな私たちの動揺と爆笑をのせて飛行機は多少揺れつつも松山空港に無事着陸したのですが。
外は雨。雨です!
野球見に来て雨。やっぱり雨女なんだよ私…
雨だとグラウンドが使えず選手が室内練習場に入ってしまい、ほとんど見えなくなると聞いていたので、かなりがっかりしました。
しょんぼりしながら空港内のお手洗いにいったら、目の前にトモさん登場!!
もう絶対に間違えようがありません。あの身長、あの細い身体、あたりを払うあの鋭い視線(マジ)、まぎれもなくトモさんご本人でした。
当然、声はかけませんでしたよ。いつものことながら小心者なもので。とほほ。
お友達に教えていただいたところによると、世界選手権のお仕事の合間を縫って、愛媛大学の学祭で講演をされたそうです。前日まで大阪で、翌日は名古屋だったはず。大阪〜東京〜松山〜(東京?)〜名古屋ってことか…選手時代もかくやとばかりのハードスケジュールですね。身体大事にしてください、トモさん…。
突然のことでびっくりしたけど、会えてとてもうれしかったです。モトコさんの影響で?ヅカファンだったらしいトモさんも、あの機内放送聴いてたかなあ。
そして、現役時代はずっとエコノミーシートだったとたしかジャンクSPORTSで話しておられましたが、いまはスーパーシートにしてもらえてるみたいでよかったです(笑)。

幸せな余韻にひたりながら、土砂降りに近い雨の中をタクシーで坊っちゃんスタジアムに向かいました。
スタジアムは運動公園の中にあるのですが、その公園に近付いてきたらいきなり道路が大渋滞しはじめたので、この雨の中スワローズのキャンプにこんなに大勢の松山市民が!?ありがとうみなさん!なんて思っていたら、タクシーの運転手さんが「ヤクルトのキャンプくらいじゃこんなに人は出ないから」と冷静に一言(苦笑)。どうやら子供まつりか何かが開催されていた模様です。
あまりに道が混んでいて一向に近づけないので、適当なところで下ろしてもらって歩きました。その間にも風雨は強まるばかり…折り畳み傘がイカれてしまいそうでした。
ようやくスタジアムの入り口まで辿り着きましたが、当然門は閉まってます。見物客らしき人たちが何人かたむろしているほか、様子はわからず。誰がどこで何をやっているか分かるようになっている背番号別のスケジュール表が張り出してありましたが、グラウンドが使えないので実際には全く違うスケジュールで進んでいる模様です。一体これからどのように動けばいいのか、皆目見当がつきません。

と、古田PMが自転車で走ってきて、あっという間にスタジアムの中に入っていきました。というわけで、選手で今回最初に目撃したのは古田さんでした。
練習が行われているのはメインの「坊っちゃんスタジアム」、サブの「マドンナスタジアム」、そして室内練習場とその脇にあるブルペン、この3ヶ所で、あまり顔の売れていない(=サインをねだられ取り囲まれることがない)若手を除いてはみなさん自転車で移動しているのですね。

室内練習場の脇に人がぱらぱらといたので、そっちに行ってみました。ガラス窓にフィルムが貼られているため、顔をくっつけるようにして覗き込まないと中が見えません。いい年してみっともないことこの上なし。お父さんお母さんごめんなさい。
しかーし!恥をしのんで覗き込んだ室内では、全員でのウォーミングアップが行われておりました!!
ああ、みんないるよー!もちろんヨネもいるよー!!会いにきたよー!!!
心の中できゃーきゃー叫びながら、傘をさしたままヘンな姿勢で立ち続けたせいで腰痛に見舞われもしながら、それでも根性で見守ったこのウォーミングアップ〜ランニング〜ダッシュ〜シートノックの約1時間半はたいへん楽しいひとときでした。
立ち尽くす私たちの脇に、入れ替わり立ち代わりいろんな人がやってきました。おじさんと楽しく会話して、ヒロヤスくんがどこにいるか教えてさしあげたりとか。
小学校低学年〜中学年の男の子たちが「青木どこ!?」と言いながらのぞいてまして。
ちょうどその時、3人1組でダッシュをしているところだったのですが、男の子のひとりが「あっ、あれじゃん?」と言いました。彼の目は正しく、それはたしかに青木選手だったのですが、別の子が「ちがうよ、青木があんなに遅いわけねーよ!」と一蹴。最初にちゃんと見つけていた子も「そっかあ、そうかなあ…」とややいぶかしがりつつも説得されてるし!
いやあ、青木選手はやっぱり子供の憧れのヒーローなんだなあとしみじみしてしまいました。
蛇足ながら青木選手の名誉のために申し添えますと、彼は日米野球に全試合フル出場し、みんなより遅れてこの日からキャンプに参加したばかりだったので、当然全力では走ってないはずです。しかもアップですしね(笑)。子供ドリームはある意味果てしない…。

一生懸命のぞきを敢行しているうちに、なんとか雨があがりました。やれやれ。
その後ヨネの姿が室内に見当たらなくなったのでもしやとブルペンに行ってみたところ、やっぱりいました。このキャンプに参加している、古田PMをのぞくキャッチャー陣が三人並んで受けてました。
お相手は、福川くんが館山くん、川本くんがたしか松岡くん(違ったかも…)、そしてヨネが上原くんでした。
神宮球場はブルペンが内野席のすぐ脇にあるので、見ようと思えばけっこう近くでキャッチャーを見ることができますが、場内の騒がしさで声まではなかなか聞こえません。しかしここではキャッチャーがピッチャーにかける声が聞こえ放題。おいしすぎです。インタビューなどで喋っている声は聞いたことがあっても「来い!」とか「ナイスボール!」なんていうのは初耳でした。だからってどうというわけではないんですけど、得したような気がしましたな(笑)。
70球くらい投げたのかな?マウンドを降りた上原くんとしばらく話したあと、ブルペンから出てきて再び室内練習場へ。入り口のすぐ中にあるソファでしばらく座ってドリンク飲んだりしてました。か、かっこ、よかった…。
誰かと話しながらしょっちゅう髪をいじったり、バットスイングの真似をしたりして、ちっとも静かに座ってないんですよね。この落ち着きのない感じが面白くて妙に好きだったりします。
それから立ち上がって出てきて、バットを自転車のかごに入れ坊っちゃんスタジアムに行ってしまいました。神宮でも自転車移動は見られるらしいですが、ふだん入り出待ちをしない私は初目撃。
いろんな選手が自転車に乗る姿を見ましたが、個性が出てて楽しかったです。室内練習場の入り口の階段をむりやり乗ったままで下りていく人とか、背が高いのでチャリに乗ると足が余ってる人とか(笑)。

ヨネを見送った後、スタジアムの中には入れないので、仕方なく外のベンチに座り、空港で買った「みかんパン」など食べつつ休憩しました。ずっと室内をのぞいてるのも、相当な体力と気力がいるので…。
すると歓声があがったので、なんだろうと思ったら、ノリチカさんが自転車で坊っちゃんに向かって走ってくるのを子供たち(若干名オトナもいましたが)が取り囲んで爆走しているのでした。なんともかわいらしい絵面でしたね。ノリチカさんも楽しそうに笑ってました。(おそらく坊っちゃん到着後の通用口でサイン責めにあったと思われますが)

雨もあがってだいぶ経ったし、もしかしてそろそろスタジアムを使うのでは?と思い切って警備員さんに聞いてみたところ、ゆうべからの雨でグラウンドがドロドロなので、スタジアムでの練習はありませんときっぱりいわれてがっかり。
しかし!しばらくしてふと気付いたら、お客さんがスタジアムの中に入っていくではありませんか。行ってみるとスタンドにはやっぱり人の姿が。警備員さんが言ってたことと違う…(涙)。まあ警備の人にはそのへんのコンディションはわかるはずないので、仕方ありません。

初めて入った坊っちゃんスタジアムは、明るく広々としてすこやかな雰囲気の(というのもなんかヘンですかね)球場でした。
グラウンドではピッチャー陣がレフトからライト方向にダッシュを繰り返していました。この秋季キャンプでは、投手はとにかく下半身強化の方針のようでたっぷり走らされているみたいです。見るからにしんどそうな人もいましたな。
そのピッチャーのみなさんも汗をふきながら引き上げていき、これから何をやるのかなあと思っていたら、雨のときに使われる大きなシートが運ばれてきて、スタッフの方々がグラウンドの土の部分にうんしょうんしょと広げはじめました。
ええー?と見守るうちにすっかり覆われてしまい、どうやらこの後、ここでの練習は見るからになさそうな雰囲気…。うわーん!
後日公式サイトにアップされたキャンプレポートによると、実際には外野を使っての守備練習があったようですが、そのへんは把握のしようもなく。しおしおと坊っちゃんスタジアムから出ました。
すると、はるかかなたのマドンナスタジアムに「43」の背番号が入ったTシャツ姿の人が!あの高い高い身長はまごうかたなく相棒のごひいき、宮出さんです!!(しかしあの距離から見て分かるってのもすごいな…さすが日本人野手最高身長、公称190cm)
小走りに行ってみると、さっきまで坊っちゃんにいたピッチャーのみなさんは今度はマドンナの中のフェンスに沿って長距離走をやってます。みんな今にも死にそうな顔で走ってました。古田PMも乱入していた模様。
そして宮出さんと川端くんがサードのところで特守。こちらも相当しごかれていた模様。外野手の宮出さんはこのキャンプからサードに挑戦中。「うおーっ!」とか叫びながら頑張っておられました。正しいスポ根だぁ…
走り終えたピッチャーズも、特守を終えた宮出さんたちもいなくなり、マドンナのスタンドにぽつんと残った私たち。この後誰か来るのかもわからないので、また室内練習場に戻りました。
朝ちょっとだけ目撃した(その後外されていた)スケジュール表には今日の最後にヨネがマドンナで特守と書いてあった覚えがあったので、それはぜひ見たかったんですが、とにかく予定変わりまくりで。
途方に暮れつつしばらく立っていたら、ヨネがまた室内から出てきて自転車に乗り込み、坊っちゃんに向かっていきました。

そこで一天俄かに掻き曇り、突然の夕立が!まさにバケツを引っ繰り返したようなすごい降りで、雨粒が当たると痛いくらい。雹かと思いました。おまけに傘もさせないほどの強風のためすっかりずぶ濡れになり、折からの冷え込みで寒くて寒くて。
完全にへこんだわたくしたちは、ここで今日は引き上げてホテルに向かうことにしました。
1月の天童遠征の際、タクシーとうまく会えず雪の中でえらい目に遭った反省をふまえ、落ち合う場所を綿密に打合せ。いよてつタクシーのオペレーターの方の応対は、右も左も分からない私にもとてもクレバーで親切でした。ありがとうございました。
運転手さんいわく「ここらの雨はまだマシ。高知あたりは槍みたいなのが降るから」。
槍ですか!そいつぁすげえ!
晴れているときの青空の美しさや陽射しの透明さと、いったん崩れたときの苛烈さのコントラストが、関東のぬるい気候で育ったわたくしには目からウロコの激しさでしたね。2003年9月に訪れた際の日記にも書きましたが、四国はまことに生気溢れる土地だと思います。

ホテルにチェックインして、濡れたものの後始末。まさかにわか雨に遭うとは予想しておらず、1泊だからと着替えも最小限しか持っていなかったのでちょっと困りました。このままでは冷えて風邪をひきそうです。部屋のユニットバスでは物足りない感じだし、ホテルの宿泊パックに路面電車の一日乗車券と道後温泉本館の無料券がついていたので、湯冷めのリスクは考慮したものの思い切って道後まで行ってみることにしました。
キャンプ見学ではいろいろと方針を誤りがちな今日でしたが、この選択は大正解でした。
前回来たときは旅館に泊まったので、道後温泉本館は今回が初めて。洗い場が大混雑だったので、とりあえず掛け湯をして湯舟につかりました。少しぬるっとした熱めのお湯が冷え切った身体を芯からじわじわと温めてくれて、今日一日の恥ずかしさや間の悪さや戸惑いなどが、一気に昇華されていくような感じでした。
まあいいじゃないか、はるばる松山まで来て雨に降られて、足を棒にしていろいろ見て、笑って、ずぶ濡れになって、楽しかったじゃないか。
そんな気分になりました。
すごいぞ道後温泉。さすが日本三古湯、にきたつの湯。伊達に万葉集に載ってないぜ。

温泉から上がったら、次はビールを飲むしかありません(そうなのか!?)。ここ道後温泉にはその名も「道後ビール」という地ビールが存在し、直営店もあるのですがあいにく夕飯時で入れなかったため、周りをぷらぷらと歩いていて見つけたのが「道後夢蔵 茶庵 夢かたり」。
このビルの3〜4Fがお食事がつかないタイプの温泉旅館で、宿泊客はこの1Fか2Fの料亭で食べるか、あるいは外に出るというスタイルなのですね。
店構えがおしゃれではありつつちょっと気取っているので、もしかしたらハズしたかな?と思いつつ入ったのですが、どうもすみませんこれまた大当たりー!
ぐるなびの紹介に載っているフードメニューのほかにお勧めメニューがあって、主にそちらから注文しました。サラダから何から、どれも冴えたお味でしたが、特筆すべきは鰆のたたきでありましょう。サワラだよ。カツオじゃないっすよ。珍しいなあと思って頼んでみた自分を誉めてやりとうございます(そうじゃなくて作った人を誉めなさいよ)。
たこの天ぷらも美味しかったです。天ぷら本体はもちろんですが、天つゆがまた!!
道後ビールはケルシュタイプの「坊っちゃん」だけしか置いてなかったですが、これもお代わりして頼んだ美味しさでした(結果として相当酔いました)。
ふわふわと酔ったまま商店街に足を向け、会社の人たちへのお土産にポンジュース味クリームコロンを買ったような。
相棒が一六本舗で一六タルトのばら売りを買ったのに便乗して「マドンナだんご」なるものを買ってもらったような。
路面電車でホテルに戻って、相棒にお茶を淹れてもらいそのマドンナだんごをいただいたような。
記憶はすべて酒精のベールのかなたです。(とか言うとカッコいいかしら)


timuta |MAILHomePage