ちむたんのつぶやき
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2006年03月05日(日) 春が来た

個人的に振り返れば。

去年のファイナルラウンドは、絶対優勝と信じて疑っていませんでした。
年が明けたあたりから連勝につぐ連勝で絶好調に見えたし。
でも結果は皆さんご存知の通り、最後の最後で本当に悔しい負け。連覇の夢は、途絶えてしまいました。

そして今シーズン。
黒鷲で見事優勝し、万全の態勢で臨めると思いきや開幕前にはごたごたもあったらしいし、スタートはいきなり2連敗。膝の手術をしたというトモさんはユニフォームさえ着ておらず、このシーズン果たしてコートに立つ姿が見られるのか?と正直危ぶんでおりました。トモさんの動向はもちろん不安だったし、優勝も難しいんじゃないかな、と。

グラチャンによる中断後、トモさんもコートに戻ってきて、チームはだんだん調子を上げてゆき勝ち星を積み重ねてはいたけれど、どことなく不安定な部分がどうしても見え隠れする気がして。どたんばで失速しそうで、ファイナルラウンド進出の条件である4強入りも、絶対ダメとは思わないけどダメでも驚かないな、なんて思ってました。(暗いなあ、ひどいなあ)

4強に入った他のチームを見てみれば、レギュラーラウンドで唯一負け越した東レ、プレースタイルが似ていて苦戦しそうな久光、勝ってはいるもののなんとなく相性が悪い感のある武富士と、いずれも一筋縄では行かなさそうな相手ばかり。どこと当たってもこれまた危ないなー、とか。(いやはや暗いなあひどいなあ、ファンの風上にも置けないなあ)

心から応援はしていたけど、無垢に信じ切ってはいなかった、そんな心理状態でした。それだけ去年の負けが悔しかったってことでもあるんでしょうが。
激しくのめり込む性格ゆえに、防御もしておかないと後が大変なんですよ<アホな上にずるい


私は評論家ではないので、そんなふうに考えていたことが不明であったとは思わないんですが、それでも、このファイナルラウンドを観終えた時には「すまなかった!」とめいっぱい土下座して詫びたい気持ちになりました。
本当に、すごい試合を見せてもらいましたもの。

久光が弱かったわけじゃない。決してケニア一人がすごいチームだったわけじゃない。
ただ、パイオニアの選手たちの気迫と闘志とが、ひょっとするとほんの少しだけ熱かったかもしれない。
そしてそれと同時に、その熱さを単なる“盛り上がり”で終わらせてしまわない、ぞっとするような冷静さが最後まで持続していたような、そんな気がします。

勝負は時の運だから、何がどう転がるかわからない。
去年はパイオニアにとって残念なほうに転がった。今年は転がりかけた時にすかさず手を伸ばして、チャンスを掴み取った。
それが、三年連続でレギュラーラウンドを一位通過した常勝チームとして積み上げてきた強さなのだろう、去年のあの敗戦から彼女たちが得たものの結実なのだろう、と今は思います。
すごいですよ、あの人たち。私がおびおびと予防線張ってる間に、着々と自分たちを鍛え上げて、王座奪還しちゃいましたよ!
その弛まぬ心の強さ。
これこそが、真のアスリートにファンが最も望むものなのではないかと思うのですね。


まあ、そんなことはどうでもいいの。
個人的な感慨を長々と書いちゃってすみませんね(こんな話、誰も聞きたくないよね、ははは)。
だってだって、優勝してみんなで大騒ぎしてる場面が、私のいた席からは完全に対角線で遠かった上にもみくちゃで、トモさんがよく見えなかったんだもん〜!
己がチケット戦略をかなり悔やみました。日曜の試合はあるかどうか分からなかったわけだから土曜にいい席を狙いにいったわけだけど…くう。
相棒が日記で書いてくれた、トモさんとマッチョさんの感無量の抱擁も見えなかったし、一部で話題騒然(笑)の「レオ、トモさんを慣れ慣れお姫様抱っこするの巻」ももちろん見えなかった!(胴上げされてるのは辛うじて見えましたけど)

それでも、根性で覚えてることをほんの少しだけ。(今この時点で覚えてるというのは、それだけ印象が強かったってことだし)

試合中、第2セット…ウェイティングゾーンではなくベンチに座っていたトモさんをふと見たら、膝の上に顔を伏せているんですよね。一瞬「気分でも悪いんじゃ!?」と思いましたが、すぐ気付きました。
その時、ピンチサーバーで出ていたのはマイちゃん。第1セットでも同じようにピンチサーバーで出ながらミスしていたので、トモさんは今度はうまく行くようにとお祈りしていたんですね。
その記憶があったので、優勝決定後トモさんがマイちゃんを抱き寄せて頭をなでてあげていたのを見たときには胸がじーんとしました。後輩たちへのやさしい視線がほんとうに印象的な人です。
だからこそ、トモさんと近い高さに立っていると感じられる人(マッチョさんやユキさん、アサコさん、フランシー、マオさん、リーさんたち)との抱擁に言葉に出来ない思いを感じて、目頭が熱くなりもするわけですね。実際にはほとんど見逃したけどさ<しつこい

そして、やっぱり外せないこのシーン。
表彰式の準備ができ、選手たちが整列するために三々五々歩いてきて。
トモさんを双眼鏡で追っていた私の視野に、レオが入ってきました。
おや、トモさんの隣に並んでる。二人ともほっとしたような落ち着いた笑顔を浮かべながら、並んで歩いてる。
気付いたら、トモさんの左手とレオの右手がつながれていました。

この場合のポイントは。
あえて、わざわざ、手をつないだ。という感じでは全くなくて(もちろん、二人ともつないだ手なんて見ていない)。
後ろからやってきて並んだレオが、すっと手を出してつかんだトモさんの手を引き寄せて、ほわっと握った。それに対してトモさんもまるで当たり前のことのように握り返して、つないだ手を歩みにあわせて軽く振りつつ(これが可愛かった)、ごく普通に話しながらそのまま歩いていった。ってところでしょう。
要は、あのなにげなさが(以下略)。

ほんの数歩ぶんくらいの間だったと思うけど、私にとっては永遠にも等しい時間でありましたよ。

幸い表彰台の上でもトモさんとレオはお隣同士だったので、背後からではありましたが仲むつまじい様子(あれはこの言葉で喩えてもいいと思うよ、へへっ)をたくさんたくさん拝むことができ、優勝の喜びと相まってまさに至福の時でございました。
先輩後輩であり、仲間であり、昔馴染みであり、戦友であり…
巷で言われているようにきょうだいのようでもあり。
ごくごく私的な見方をすれば(  )のようでもあり。<山口百恵の「美・サイレント」かっ


かくして、第12回Vリーグが幕を閉じました。私にとって、最上の形で。
不安とか心配とか恐れとか痛みとか。
きっと私には想像もできないようなもろもろの苦難を、フルパワーで克服した上で彼女たちが迎えたこの瞬間を、せめて精一杯の感謝の思いをこめて、声援と拍手とで飾らせてもらいました。
ファンでいてよかったよ。


…ああ、春が来た。


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