ちむたんのつぶやき
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まだ昨日の余韻さめやらず、仕事中いろいろ思い出しておりました。 ルドルフだと思い込んでレイモンドを部屋に連れて来てしまい、正体を表して斬り付けてきたレイモンドをかわす時に、椅子を前方へさながらバスケのパスのようにちょっとタメて投げるのがむちゃくちゃ可愛かったなー…とか(笑)。
なんと今日はパルコ劇場の「サラ」のチケットを取っていたのでした。当初レディ・ゾロの千秋楽は諦めるつもりでいたのでその埋め合わせに取ったような記憶がありますが、結果として3日連続で元宝塚トップスター主演作観劇(こう書くとなんだかなぁ)となったわけです。 私はパルコ劇場が初めてだったので、よく行く会社の後輩に「パルコ劇場ってわかりやすい?迷わない?」と訊ねたら「もし迷ったら“パルコ劇場で迷った女”として有名になれます」と太鼓判を押されました。でもそこまで簡単でもなかったよ?(笑)
なんとなく客席がハイソだった…エレベータでドアの「開」ボタンを押して他の人が降りるのを待ったら上品なご婦人から「あら、どうもありがとう」とお礼を言われてしまったくらいに。
さて、主演のサラ・ベルナールは麻実れいさん、その秘書のピトゥは金田龍之介さん。二人芝居です。 舞台は晩年を迎えたサラの別荘。時間は夕方から夜明けまで。回想録を著そうとしているサラが、過去の出来事を甦らせるための「ゲーム」として、母や修道院長や興行師や夫、そしてオスカー・ワイルドをピトゥに演じさせます。自分自身ももちろんそれに合わせて当時の自分やその時の役を演じます。 それぞれの場面が特に連鎖しているわけではなく、あの時はこうだった、あの人はああだった、ととりとめないように追想していく展開なのですが、演者の技量が素晴らしいのでぐいぐいと世界へ引き込まれます。 麻実さんの姿の凛とした美しさ、変幻自在な演技。金田さんの哀愁とおかしみを漂わせる名人芸。それらが得も言われぬ詩情を醸し出しているのです。 ラスト、狂ったような夜が明け太陽が再び昇ります。サラにとって、太陽は永遠の若さと活気の象徴。女優として希代の名声を誇った彼女は、衰え死を迎えなくてはならないことに怯えつつも太陽に語りかけます。「お前は怖くはないの?」 わずかな、かつおそろしく長くも思える沈黙の後、涙をにじませたような美しい微笑を浮かべながらサラは「…そう」と呟きます。
端正な一編の詩のような作品でした。
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