ATFの戦争映画観戦記



【File045】記念連続ドラマ第二夜「プライベート・ライアンとヌーヴィルの雨」 前編

2002年06月09日(日)

盛り上がるW杯。強豪チームが負けちゃったり、空席問題でみんな怒り心頭だし、フーリガンは一体何処・・・?だし、今日はロシア戦だし・・・。ガンバレ日本、征露丸飲んで露○をやっつけろ!!(過激な表現は削除してます)でもって、調子こいて始めたATF版「プライベート・ライアン」もいよいよ第二夜。実は第一夜【File044】を大幅に加筆・・・って言うか、ほぼ書き直しています。と言う訳で、この【File045】を読む前に、前回のストーリーを読み直していただきたい訳です。どうしてそんな事になったのか・・・実は仕事の関係で出張していたのですが、その往復の新幹線の中(実はATFは大の飛行機嫌い・・・戦闘機や爆撃機を見るのは好きなんですが、乗るのは全くダメなんです。実家の九州に帰るのも�爐里召澂瓩韮胸�間近くかけて帰っています)で、居眠りしているATFの頭の中に、前述の�狎鐐莟撚茲療兄鉢瓠頁�)が現れのたもうには「ATFよ、戦争映画フェチを自称する者よ、本当にそれで良いのか・・・」「えッ、何の事でしょう・・・か」「ATF的SPRじゃ・・・」「へッ」「あそこまで偉そうに前置きして、一部でも元の作品設定を使用するとは何事ぞ?」「はぁ〜」「そこまで言うなら全部オリジナルで行かんかい」「え〜ッ」そこでハタッと目が醒めた訳なんですが、目が醒めた後も何となくスッキリしない気分。で、ズッと新幹線の座席に座って、過ぎ去って行く車外の景色を眺めながら、ああでもない、こうでもないと自問自答して、遂に完成したのが、この物語・・・それでは、前回の続きの始まりです。(開演ブザー:いつもの様に携帯電話の電源はお切り下さい)

【ATF版「プライベート・ライアン」自爆的SPRストーリー】
観戦上のご注意:物語の進行はDVD版に準拠しています。

第ニ夜「プライベート・ライアンとヌーヴィルの雨」前編

chap05.訃報
多くの戦死した兵士たちの家族へ送られる戦死報のタイプが機械的に作成されていく中、物凄い偶然な確率で発見されるライアン三兄弟の訃報。すぐさま、その報告はマーシャル参謀総長(普通、戦死報とかの管轄は参謀総長じゃなくて陸軍長官じゃないのか〜ッ、オイ)に伝えられる。「いかんぞ、このままでは市民や兵士たちの反戦感情が高まっちまう・・・すぐに末の弟を見つけ出して、連れ戻すんだ・・・その為の損害は厭わん・・・」荒い鼻息のマーシャル参謀総長の号令一過、大きな歯車が動き始めた・・・(ここは手抜き!)

chap06.広報チーム活動
オマハ海岸での戦いは一段落し、揚陸艦群からは次々に後続部隊や兵器、物資が陸揚げされ、海岸の橋頭堡は続々と拡張されていく。前線での掃討戦から呼び戻されたミラー大尉が浮かない顔で、沿岸砲台に設置された第2レンジャー大隊の戦闘指揮所へとやって来る。そこでは、司令部要員たちが、熱いお湯で髭を剃り、温かいコーヒーとベーコンたっぷりのサンドウィッチを頬張っている・・・こいつ等何様だ・・・前線じゃ今でも戦闘が続いてるんだぞ・・・俺も髭そりてぇ〜なぁ・・・沸き起こる怒りにも似た感情、何とか平静を保つと「ミラー大尉、出頭しました・・・」と申告をした。大隊長アンダーソン中佐は各隊からの報告を無線電話で聞いていたが、ミラー大尉を認めると受話器を置いた。「ご苦労、戦闘の状況はどうだ・・・」ミラー大尉は戦線の様子が書き込まれた地図上で状況を説明する。状況説明が終わると、アンダーソン中佐はミラー大尉の顔をじっくり見つめた。「ミラー、新しい任務だ。特別部隊を編成し、兵士を一人探し出してくれ」「どういう事ですか・・・」「兄弟全てが戦死した末弟を連れ戻すんだ。彼は101空挺部隊員として、○○○付近に降下しているはずだ・・・」ミラー大尉は一瞬困惑した。空挺部隊なんて、一端降下したら何処にいるかわからない。ましてやその中のたった一人の兵士を見つけるなんて、尚更だ。万が一戦死してたら如何するんだ。「針の山の中から針を見つけるようなもんだ・・・」しかし命令は命令だ。思いとは裏腹に、ミラー大尉の口から出た言葉は「了解しました。部隊を編成し、早速出動します」「宜しい、必要な車両と物資は準備する。兵員が不足なら補充しよう。作戦の詳細と最新の戦線情報は情報部で確認してくれ・・・」「兵員は我が隊の人員で充分ですが、フランス語とドイツ語を話せる通訳が必要です」「宜しい手配しよう」「それでは失礼します」「ちょっと待て」指揮所から立ち去ろうとしたミラー大尉をアンダーソン中佐が呼び止めた「言い忘れたが、この件に関しては他の部隊からも捜索隊が派遣される。君の部隊は我が師団の代表だ。他の連中に遅れをとるんじゃないぞ。」なんで、たった一人の兵士がそんなに重要なんだ・・・「大隊長、ひとつ質問してもよろしいですか?」「なんだ」「その兵士って大統領か上院議員か誰かの息子ですか?」「いや、俺達と同じ一市民さ」ミラー大尉は口をポカンと開けたまま立ち尽くしている「私や部下たちにも兄弟はいるんですがねぇ・・・」「文句は無し、上からの命令だからな。君の言いたいだろう事は、私も師団長に言ったよ・・・でも命令だ。そうだ、無事そいつを連れ戻したら、全員に10日間の休暇だ・・・それに・・・」胡散臭そうにアンダーソン中佐の顔を見つめていたミラー大尉「いやそれだけだ、成功を祈る」アンダーソン中佐に敬礼すると、ミラー大尉は納得行かない顔で戦闘指揮所を後にした。外では部隊No.2のホーバス軍曹が待ち構えていた。「中隊長、何の話でした・・・」「広報チーム活動の話だよ」「広報・・・なんです、それ」「兄弟が全員戦死した末弟の兵士を連れ戻す・・・戦意高揚の為の広報チーム活動さ」「やれやれ・・・」二人は、砲撃の跡の窪地を避けながら、部下達の待つ独軍陣地跡へと重い足取りで歩いていった・・・。

chap07.賞金(前編)
指揮所から立ち去るミラー大尉とホーバス軍曹の後ろ姿を見送りながら、第2レンジャー大隊長アンダーソン中佐はタバコを大きく一服吹かすと、傍らで無線電話で話していた副官の少尉に声を掛けた「賭けはどうなっている・・・」「エエ〜と、現在の賞金総額は5万ドルですね・・・」アンダーソン中佐は密かに微笑んだ・・・「ミラーは、ああ見えても優秀な将校だ。この賭けは、こっちが頂いたも同然だな・・・」(なんじゃコリャ〜松田優作風、一体どうなってるんだ・・・この話は)
部下達への説明を終えたミラー大尉は、その足で情報部へと向かった。情報部もドイツ軍陣地跡にテントを張っていた。その入り口には厳しいMPが2名警備しており、ミラー大尉を認めると直立で敬礼をした。それに答礼し、テントの中に入ると大勢の兵士たちが忙しそうに動き廻っていた。「ティモシー・アパム伍長を探しているんだが・・・」手近の兵士に告げる。奥からひ弱そうな兵士が慌ててやって来て、ミラー大尉に向かって敬礼した。「アパム伍長か?」「はい」「君は俺の隊に所属替えになった」命令書をアパム伍長に渡す。「どうして私が・・・翻訳と地図作成が専門で、実戦経験はありませんし・・・」不安そうにアパム伍長が呟く。「基礎訓練で銃の撃ち方は習ったろう、今日からはタイプじゃなく銃が専門だ・・・それに君はドイツ語とフランス語が喋れる・・・さあ準備しろ」慌てて敬礼し荷物を準備するアパム伍長。その姿を見ながら、ミラー大尉は、またひとつ大きな溜息をついた。アパム伍長をホーバス軍曹に預けた後、ミラー大尉は、補給廠へと向かった。補給担当曹長に命令書を見せると、部隊編成に必要な車両、兵器、物資のリストを渡した。補給担当曹長は、リストを見ながら胡散臭そうにミラー大尉を見つめた。「ジープ、ハーフトラック、その他の物資は夕方までには準備できますぜ、大尉殿・・・でも戦車3両ってのは、どうですかねぇ。どこでも戦車は引っ張りだこだ・・・」その時、積み上げられた補給物資の山の後ろから、一人の戦車兵がひょっこりと顔を出した。「戦車をお探しで・・・大尉・・・ガフィ軍曹です」ツルツル頭の軍曹が敬礼した。「ああ、ちょっとした広報チーム活動に行くんだが、戦車の掩護が必要だ・・・君たちは何処の所属だ・・・」「今のトコ所属無し・・・配属待ちなんで・・・コレだけの大部隊、たかが戦車3両消えたって、誰も気にも止めねぇですよ」補給担当曹長が呆れた顔をした。「戦車を見せてくれ・・・」「どうぞ・・・」補給廠の裏の空き地に戦車が3両停車しており、戦車兵たちがその周りで各々寛いでいた。戦車の車体の上にはワインや缶詰、化粧品から絹のストッキングまで積んでいる。「�爍唯苅鵜瓮船磧璽侫�ー戦車。小型ですが最高時速は55kmも出ますぜ。主砲は75mmの豆デッポウですがね、この煙突チューブで増強してますよ・・・」やけに長砲身が目立つ・・・そして砲塔の横には大きなスピーカーが・・・「いざとなったら、こいつをカマシテ、高速でトンズラですよ・・・」ガフィ軍曹が、車体横に立て掛けた黄色や赤の発煙弾を叩いて言った・・・。「まあ普段はヤミ商売専門ですがね・・・やる時ゃやりますよ・・・ガハハ・・・」ガフィ軍曹は大声で笑った。ミラー大尉は呆れた顔で戦車を眺めていたが、大きく首を振って、ガフィ軍曹を見て言った。「今夜、俺の部隊に合流できるか・・・」「すみませんが、今夜はちょっと先約がありまして・・・」ミラー大尉は地図を取り出した「それじゃ、明日の昼までに、この地点まで来れるか?」ミラー大尉は地図上の一点を示した・・・ヌーヴィル、小さな町だ。「了解」「それじゃ明日会おう・・・」ミラー大尉が帰った後、タバコを吹かすガフィ軍曹に補給担当曹長クラップゲームが尋ねた。「珍しいじゃねぇかよ、ガフィ。お前がボランティアか・・・ええッ?」「いや、俺もたまには社会貢献ってヤツをやってみようと思ってねぇ」晴れ渡った空を眺めながら、ガフィ軍曹は大きくタバコの煙を吐き、クラップゲーム曹長に聞こえない程度の小声で囁いた・・・。「この話、金儲けの臭いがプンプンしてるぜぇ」
その夜の深夜近く、最前線に近い広場には、終結したミラー大尉とその部下たちがいた。50口径機銃搭載ジープが2台、M3ハーフトラックが4台(1台は50口径機銃4連装対空ターレット搭載、1台は105mm榴弾砲搭載、残り2台は通常の兵員搭載タイプで数々の物資を満載し、それぞれ貨物キャリアーと燃料タンクキャリアーを牽引している)M8グレイハウンド装甲車1両、そして捕獲したドイツ軍の車両が1台。それら車両群の周りでは、兵士たちが出発の準備に忙しそうに動き廻っている。「たかが一人の兵隊探すのに、なんて大騒ぎだ・・・」アパム伍長は部隊を眺めながら思った。先頭のジープの助手席に座って、ミラー大尉が地図を見ている上では、搭載した50口径機銃にライベン二等兵が弾帯を装着していた。そこに疲れた顔のホーバス軍曹がやって来る。「中隊長、出発準備完了です・・・しかし・・・」「軍曹、言わなくても解ってる・・・」ホーバス軍曹は車上のライベンを見上げた。「なんて格好だ、ライベン・・・」ライベンはヘルメットの替わりに、片方の鍔を折り曲げた白いカウボーイハットを被っていた。「いえね、前からズッとやってみたかったんですよ・・・」「やれやれ」と言ってホーバス軍曹は大きく首を振った。しかし、その手に英軍の�犢�いベレー帽�瓩�握られていたのには、誰も気が付かなかった・・・。夜が深けるにつけ天候は崩れ始め、やがて大粒の雨が降り出した・・・そして深夜0時と同時に、砲兵隊の支援砲撃が始まった。「出発〜ッ」防水ポンチョに身を固めたミラー大尉が先頭のジープの上で大きく手を振ると、一団の車両部隊�爛潺蕁疾鐺�団�瓩�動き出した。BGMには、お馴染みの口笛のメロディが・・・流れていたのは言うまでもない。

物語は大きく動き始めた。果たして任務の裏に隠された�狷罩瓩箸蓮�・・・賞金の行方は・・・波乱待ち構えるヌーヴィルの町に、男達のどす黒い欲望の潮流が集まりつつあった・・・。【物語は盛り上がりつつ、続く】

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