沖縄の地で。 - 2005年03月26日(土) 鋭さというよりも、拡がりのある音質だったように想う。 大阪の地で聴いた、あの射抜かれるような痛みよりも、 遥か遠くまで響き渡るような開放感を感じていた。 野外という空間で、それはとても理想的なことで。 気まぐれに吹き抜けて行く風に曝されながら、 それでも自分のところまできちんと届く音に、ぼんやりと漂っていた。 キラキラとした飾り音が紡ぐメロディと、 僅かにずらして刻まれる低音が織り成す 染み渡るような音の調和が心地良かった。 斜め上からステージ全体を見渡せる自分の居場所が良かったことも重なって、 久々に気軽に楽しめた気がする。 この音は、天に届くだろうか。 鳴り止まぬ音の調和が歪むことなく響くだろうか。 あたしが聴いたのと同じ音を、 この地上に別れを告げたあの子が聴いてくれれば良いと想った。 そんな微かな祈りと願いを込めて。 ...
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