North West XPress日誌Ver.2.01
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2009年08月09日(日) 
ひみ階ときもちのかたち
ナルト最新刊のヒナタ来るとこ読んで泣いてるのを北条さんに見られてとても恥ずかしかった西です。

もう持ってる人がほとんどと知りつつあえて書きますが。『ひみつの階段』が完全版として再刊行されております。「乙女は祈る」やコミックFantasyに散らばっていたシリーズ全作がB6判二巻にまとまりました。この作品知らないという方は、ウチのサークルの同人誌なんか買ってる場合じゃないです、そのお金で『ひみ階』揃えて下さい。
一方で、既存のひみ階全部読んでいるという方には、私個人的にはそこまでは薦めないです。書き下ろし分4pありますが、ほんとにお遊び漫画なので、ひみ階の世界観になにか影響があるものではないです。あと新書サイズコミックスが文庫版になったような印象があります。あの世界の、風通しの良い「空間」と「時の流れを」感じるながら読むには、ちょっと画面が狭いですね。でも表紙がまたとてもステキなので、ファンはカラー絵二枚をコレクションする気持ちで本棚に加えるのもよろしいかと存じます。

きもちのかたち
えーそして。ぐずぐずしておりましたが、やっと落ちついたので読みました。
商業化にあたってタイトルが変わって、聞いたときには多少の違和感があったんですが、読後には納得。そう、この作品は彼女たちの「きもちのかたち」が痛いですよね。しあわせとか、愛らしさより、恋の痛みを共感する本。ひらがななのも、ちょっと…と思ってたんですが、例えば上手く伝えられない不器用さだとか、頑なな心とか、そうした主人公達の人としての「拙さ」「幼さ」が感じられて、成長を見守る側としては、「上手いタイトルだなぁ」と実感しました。
それと表紙に取られている絵は作中にあるのですが、さつきちゃんもマコトも、とてもらしくて良い表情で、良い表紙だなって思いました。

同人誌で刊行された時の感想でも書いたのですが、私、ページをめくっている時には自分が竹美ちゃんだったり、岸くんだったりする気持ちで読んでいるんですね。ものすごく切ない。桜井家さんの漫画は、主人公と同化してのめり込むというのとはちょっと違います。架乃先輩、さつきちゃん、マコト、リナ、それぞれの「きもちのかたち」が、そのあやふやさや揺れ動きすらとても明確に描かれていて、だからこそ、まるで彼女たちに接しているような、良い意味での疎外感、見てる側の苛立ち、そういう感覚が湧くのかな、と。

あと、一度読んでいるお話のはずなのに、単行本になると結構印象が違って驚きです。今までまとめて読み返した時も、一冊づつで読んでいるので「タキ→かな→タキ→かな」みたいに一編一編が切れてるのですね。初読はコミケごとだったり、一年おきだったりですし。今回作画が統一されて連作感がより増したことで、前話で一区切りついた主人公達の気持ちが、数日後、あるいは少し時を置いて、また違う要因で振れ幅を見せる、その時の繋がり感が心地良いです。セイシュンは波瀾万丈だ(笑)。

読後、「ZERO」と「F」を引っ張り出してきて読み直しました。タキさんのお話は、竹美ちゃんも平塚さんも栄先輩も、里奈さえも、とにかく繊細な真を映す出す鏡のような感じがあってそれはそれで物語の芯がはっきりしてて良いんだけれど、里奈はね、「F」が可愛いんだよね。#2の「こ…怖かった……っ」とか#4の「ラッブラブに見えるぜチキショー…」とかも大好きな場面ですけどね。
西UKO 翌朝
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