せきねしんいちの観劇&稽古日記
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| 2008年11月04日(火) |
わらび座「火の鳥 鳳凰編」 |
いただいたチケットで、わらび座公演「火の鳥 鳳凰編」を観に、シアター1010へ。 手塚治虫の原作をうまくまとめて、1時間50分のミュージカルにしてある。 なんとなくもう少しシリアスなものをイメージしていたので、キャラクターの造形というか、遊びのような部分が気になりながら、それでも、全編をおもしろく見た。 歌は、歌詞がまず先にあったようなかんじで、メロディよりも詞が聞こえてくるような印象。 役者さんは、みんな歌がうまくて、安心して聞いていられるのだけれど。 片腕の盗賊、我王に利き腕を傷つけられた仏師の茜丸。我王も後に仏師となって、茜丸と東大寺大仏殿の鬼瓦を競作することになる。 被害者だったはずの茜丸がどんどん邪悪な心に染まっていく過程、そして、悪人だったはずの我王の中に芽生えた思いの対比が鮮やかだ。 終盤、競作には勝ったものの、茜丸に「自分の腕を傷つけた盗賊は我王だ」と帝に告げられた我王は、もう一本の腕も切り落とされてしまう。残酷な結末。 地に倒れて、苦しむ我王の姿が、なんともいえない迫力だった。
その後、越谷の母親のところへ。 トイプードルとネコ二匹とうさぎがいる大所帯。 久しぶりに会ったうちのネコを抱き上げる。 近所の野良猫たちとは違う、どっしりとした重さ。 誰にもできないからと、ネコの爪を切る。 駅まで妹に車で送ってもらい、車中であれこれ話す。 帰ったというよりも、寄らせてもらったというような気持ち。 でも、遠さは感じない。 今度、会うのは暮れかお正月か。どっちだろう。
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